モンキー的映画のススメ

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モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「夜に生きる」感想ネタバレあり解説 ベンアフの飽きさせない作りが巧い!

5月20日

夜に生きる 

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つい先日ケイシー・アフレックがオスカーを獲った作品「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を見て感動したわけですが、アフレック兄弟の進撃は止まらない!とばかりに、今度はおにいちゃん、ベン・アフレックが5年ぶりに監督主演を果たした作品が公開です。

どの作品も地元であるボストンを舞台にすることから、「いつも心にボストンを」が信条のベン兄ちゃん(弟の作品もボストンね)。

今回もまたボストンが舞台で、禁酒法時代のギャングのお話と来たもんだからこれまた楽しみ。

アル・カポネとか出てくるのかな??

果たして、「アンタッチャブル」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のような名作たちと肩を並べる作品なのか!?

ポストクリントイーストウッドに一番近い男の作品。

早速鑑賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

名作「ミスティック・リバー」や「シャッター・アイランド」など、数々の作品が映画化されたとして知られる小説家デニス・ルヘイン

彼が2012年に書き上げた原作を、レオナルド・ディカプリオが映画化権を取得。

誰が監督にふさわしいか、レオは友人であるベン・アフレックに依頼したことで生まれた作品です。

禁酒法時代のボストンで、警察幹部の父に反発し、ギャングの道を選んだ男の生き様をベン本人がシリアスに演じます。

 

夜に生きる〔上〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

夜に生きる〔上〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 
夜に生きる〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

夜に生きる〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

 禁酒法時代のボストン。警察幹部トーマス・コフリン(ブレンダン・グリーソン)の三男として生まれたジョー(ベン・アフレック)は、厳格な父に反発して家を飛び出し、不良仲間とチンピラ稼業に明け暮れていた。

そんなある日、賭博場を襲撃したジョーは、そこでアイルランド系ギャングのボス、ホワイトの愛人エマ(シエナ・ミラー)と出会い恋に落ちる。

しかしホワイトの罠にはまって刑務所送りとなってしまう。

危険な獄中生活で裏社会での生きる術を身につけていったジョーは、父トーマスの尽力でわずか3年で出所すると、ホワイトと敵対するイタリアン・マフィアの傘下に入り、ホワイトが牛耳るフロリダ州タンパへと乗り込んでいくのだったが…。(allcinemaより抜粋)

 

 

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監督・主演

今回監督と主演のジョー・コグリン両方務めるのはベン・アフレック。

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今作で「アルゴ」以来5年ぶりに監督と脚本と主演を演じるベンアフ。

既に前作でアカデミー賞作品賞を獲得したので、狙うは監督賞でしょうか。

 

2017年はベンアフイヤーだ!って、「ザ・コンサルタント」でも言及しましたが、ほんとに今年は彼の話題が絶えなくて嬉しい限りです。

ただ、残念なニュースがひとつあって、米メディアがベンにインタビューするたび、製作中の監督主演映画「バットマン」のことばかり聞くもんだから、ベンは痺れを切らし、「今度俺が監督した作品も聞いてよ!!!」と吐露。←今回の作品ね。

これが原因かわかりませんが、彼は結局「バットマン」の監督を降板してしまいました。

 

それでも、まだバットマンとして「ジャスティス・リーグ」も11月に控えてますし、バットマンの主演を降りたわけではないので、是非ですね、マスクの下から覗くケツアゴを拝みたいものです。

 

 

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

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キャスト

地元警察本部長の娘、ロレッタ・フィギスを演じるのはエル・ファニング

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今年はレフン監督の「ネオン・デーモン」で、田舎丸出しながら天性の美を放ち、徐々に欲望をむき出していく妖艶な大人の女を演じ魅了してくれた彼女。

今作でもその美しさを活かしたような演技を見せてくれるのか。

 

彼女に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

待機作として「20センチュリーウーマン」が来月公開予定です。

 

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ジョーの父、トーマス・コブリン役に、「白鯨との戦い」や「アサシン・クリード」に出演していたブレンダン・グリーソン。

ジョーの幼馴染の相棒ディオン・バルトロ役に、ベン監督作「アルゴ」 に引き続き出演のクリス・メッシーナ

ボスの愛人エマ役に、「アメリカン・スナイパー」に出演していたシエナ・ミラー。

ジョーが新天地で出逢う女性、グラシエラ役に、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でのガモーラや「スター・トレック」のウフーラなど数多くのレギュラー出演を持つゾーイ・サルダナ

ロレッタの父であり警察本部長であるフィギス役に、「ボーン・アイデンティティー」や、個人的に大好きな作品である「アメリカン・ビューティー」、近作では「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」に出演していたクリス・クーパーらが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

己の流儀を貫き、ギャングの道をひた走る男の生きざまをベンアフがどう演じ、どう描くのか。

クライムエンターテインメント作品の歴史に、新たなページは刻まれるのか。

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

やっぱり監督脚本主演なんだからカッコよくなくちゃ!!己のルールに従い成り上がっていく男の愛と権力と金と野心が詰まった渋いギャングストーリー!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱりうまいよね~。

バットマンに続いて夜を生きることを決心したベンアフが、とにかくモテて、憎まれて、その敵の裏をかいてのし上がっていく、ハードボイルドあり、銃撃戦あり、ベッドシーンあり、の盛りだくさんな内容。

それでいて終始哀愁漂う作りに、この男の人生って果たして良い人生だったのかな?なんて些細な疑問も生まれるほど。

冒頭でも挙げたギャング映画にもその哀愁さってどこかしらあるけれど、それとはまた違った感じの物悲しさというか。

自分に課したルールを曲げずにのし上がるということは、敵も増え、葛藤も増え、やりたくないこともしなければいけない。そんな中で裏切りありの親しい者の死ありので避けられない部分があっての哀愁なのかなと。

その哀愁がベンアフの相手の表情にもにじみ出ていて拍車をかけてるように感じましたね。

 

そして結構長い人生を描いてるにもかかわらず、不要な部分はベンアフの語りを中心にエマトの逢瀬の日々、刑務所での日々、タンパでののし上がってく日々などをさらっとまとめてダイジェストにしたり、

アイルランド系のギャングのボスホワイトから、イタリア系のギャングのボスのマゾ、KKKの手先のRD、プロテスタントに心酔し聖女と化したロレッタと、要所要所で主人公の行く手を阻む存在がかわるがわる現れるようにしたり、

これだけじゃクライマックス盛り上がらないだろうということで2大ボスとの怒涛の銃撃戦を挟んだり、

禁酒法末期のボストンからキューバののころが漂うタンパの情熱的で開放的な当時の風景やラグジュアリーな衣装、男は決まってハットにコート、キャデラックばかり走る車や、禁酒法だけにもぐりの酒場があったりと当時の街並みも再現されてたりと、

作り手としてもう慣れっこだよ!っていうベンアフの楽しませるための工夫が随所に施されてるのもすごいところで。

 

 

2時間弱という時間で、これだけの内容を作れるベンアフはすごいよね~って話で。

 

 

役者陣もいいぞ!

そんでもってそのベンアフがかっこいいんだなぁ。

ギャングだけどギャングじゃないって信条を掲げてるから、純粋な悪じゃないっていうとこが共感もてるし、俺はこのやり方で間違ってないって思ってるところも見習いたいと思えたり。で、ちゃんと最後は自分の立場をわかって身を引いたりする潔さもあって。

普通のギャング映画ならもっと野心にあふれて栄光時代があって、そして挫折して衰退していくってのがあって。

そのなかで息もつかないほどの暴力とバイオレンスが渦巻いてるんだけど、この映画ではそういうものとは一線を引いて、男たるものどんな形であれ、こうであれってのを伝えるようにベンアフがちゃんと演じてるのがもうカッコよくて。

 

その相手をする美女たちもステキでした。

ボスの愛人であるエマを演じたシエナ・ミラーの悪態ぶりと尻軽な感じ、それでいて愛と自由に飢えている心情をうまく見せていたし、ジョーの妻となるグラシエラ役のゾーイ・サルダナの美しい背中!そして、ほうれい線と下がった口角からがこぼれる哀愁さも醸し出していたし。

一番の化けっぷりはロレッタ演じるエル・ファニングでしたね。

ハリウッドスターを夢見るもヘロイン中毒になり、地元に帰ってくると宗教にどっぷりハマり、気が付けばこの世に蔓延る悪と罪を無くすために広告塔のようにあらゆる場所で演説で訴えるんですが、その姿がまるで何かにとりつかれたかのような表情というか、ヘロインの後遺症から来てるのか、それともほんとに宗教に心酔してるのか、とにかく心ここに新津みたいな顔をしていて。

登場時は普通のお嬢様だったのに、ここまで変わるものなのかという豹変ぶり。

何かにはまりすぎるとこんな顔になる人いるよなぁと。

 

今回のキャスティングは文句なしの配役だったと思います。

 

 

当時の背景

この時代のボストンは、アイルランド系とイタリア系移民ばかりが住んでいて、警察官になるかギャングになるかってくらいわかりやすい世帯だったわけで。

最近で言えば「ブラック・スキャンダル」がボストンでの抗争を描いてるので参考にするといいかもしれないです。

 

www.monkey1119.com

 

 

そんでもって第一次時世界大戦から、ドイツを敵対視することでビールの製造を取り締まり、酒を他人に売ったり作ったりさせない禁酒法ってのが生まれた時代でもあり、劇中でもビールっぽい飲み物を飲むジョーとフィギスが描かれていたり、そこに目を付けたギャングたちが酒を密造したり密売したりして稼いでいたんですねぇ。

劇中では末期を描いるので、銀行は倒産し、職を失う人も増えるといった失業状態が相次いでいるとセリフで語られていて。

実際に世論の反発も大きく、酒税がないことで財源が減っていた政府の内情もあり、解禁に向かっていきます。このままだとそれで食っていた俺たちギャングも食いっぱぐれるぞってことで、新たな事業拡大のためカジノを作ろうとするジョーが描かれています。

 

 

ジョーがタンパで事業に精を出していると、それに反発する者が現れます。RDという男なんですが、彼はKKKという組織に属した人間ということが分かります。

KKKって何?ってことで調べてみました。

KKKとはプロテスタント原理主義者による白人至上主義団体のことを指すようで、カトリックや有色人種、フェミニズムなどに異を唱える過激派集団だったんですねぇ。

属していた人間は絶頂期には500万人にも達していたようで、それこそあらゆる職場や政治職にも存在していたみたいです。

ジョーはカトリックでアイルランド系しかも恋人が黒人、酒の密売、などやることなすこと反感を買うような立場から狙われるわけなんですねぇ。

劇中でも、白装束に白いお面をかぶって酒場の前ででかい十字架を燃やすシーンがありましたが、あれもKKKが良くやってた儀式的なもののようで、アメリカを浄化するという意味で脅迫手段の一つとして使っていたようです。

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かなりざっくりですが、当時のアメリカにはこんなことがあって、それが劇中でもきちんと描かれていた、という話でした。

 

 

 

最後に

劇中で警察官であるジョーの父は悪事を続けているジョーに対し「報いは必ず受ける」といわれる一幕があります。

ラストシーンではその報いを間接的に受けるんですが、そう簡単に人生うまくいくもんじゃないってのをちゃんと残しながら描いて終わるというのも印象的でした。

 

物語的にはちょっとうまくいきすぎな話にも感じますが、それだけジョーという男がクレバーだったというだけで、鼻につくほどのものではなかったですかね。

まぁ監督が主演なんですからいいじゃないですかww

今までのクライムギャングものとはちょっと違うけど、これはこれで見ごたえのある作品でした!

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★ 6/10