モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

【ネタバレ】「バリーシール/アメリカをはめた男」感想と解説 アメリカは世界最高の国だぜ!

バリー・シール/アメリカをはめた男

 

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トム・クルーズがアメリカをはめる!?

一体どんな話なんだ!?

ところでみんな「ザ・マミー」の失態は記憶の彼方かな?

 

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是非新作映画はこうならないことを祈りたいね。

てか、なんでこんな態度で書き始めたんだ・・・。

 

とりあえず、トムがあっちもこっちもいい顔して騙す話だってよ!

早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

航空会社のパイロットが、CIAを、麻薬組織を、ホワイトハウスを全てダマしたという実在の人物による話を映画化。

 

1970年代、大手航空会社の天才パイロットとして活躍し、その後CIAの極秘作戦に参加したことで、麻薬の密輸莫大な財産をどう築き上げたのかが描かれる。

破天荒だが天才、そして溢れる才能と愛嬌を持ち合わせた、アメリカが知られたくなかった“ヤバすぎる奴”のぶっ飛んだ人生が今明かされる。

 

 

 

バリー・シール/アメリカをはめた男 (オリジナル・サウンドトラック)

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あらすじ

 

 

天才的な操縦技術を誇り、民間航空会社のパイロットとして何不自由ない暮しを送っていたバリー・シール(トム・クルーズ)の元に、ある日CIAのエージェントがスカウトに現れる。

CIAの極秘作戦に偵察機のパイロットとして加わる事となったバリーは、その過程で伝説的な麻薬王パブロ・エスコバルらと接触し、麻薬の運び屋としてもその才能を見せ始める。

ホワイトハウスやCIAの命令に従いながら、同時に違法な麻薬密輸ビジネスで数十億円の荒稼ぎをするバリー。

しかしそんな彼の背後には、とんでもない危険が迫っていた…。(HPより抜粋)

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監督

今回の作品を手掛けたのはダグ・リーマン

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マット・デイモンの代表作「ボーン・アイデンティティー」を機に、大作映画で活躍している監督。

 

トムとは「オール・ユー・ニード・イズ・キル」以降2度目のタッグということで息ピッタリな撮影だったのではないでしょうか。

てか最近トムって同じ人よく使うよね。

 

そんな監督の代表作を簡単に御紹介。

ロバート・ラドラム原作の国際ポリティカルサスペンス小説を映画化し、記憶を失った男が、戦闘能力を備えた自分の正体を突き止めようと奔走するアクション映画「ボーン・アイデンティティー」が大ヒットし、続編となる他2作でも製作総指揮として参加。その名を轟かせます。

 

他にも、凄腕の殺し屋2人が恋に落ち結婚するも、互いの素性がばれ、壮絶な殺し合いへと発展していくアクションコメディ「Mr.&Mrs.スミス」、

そしてトム・クルーズがタイムループを繰り返しながら侵略者討伐の糸口を見出していくSFアクション「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を手掛け、今作でトムと2度目のタッグとなります。

オールユー~にいたっては続編の製作が進行中とのことで、そちらのほうにも期待したいところ。

 

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キャスト

主人公バリー・シールを演じるのは天下のトム様ことトム・クルーズ!

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今回予告を見たときにですね、久々にチャラいトムを拝めるのかなぁ~なんて期待してるんです。

 

最近じゃあ、変にパパっぽいとことか、クソ真面目に侵略阻止したりとか、身体張ってばかりなアクションとかが目立ったので、チャラさで周囲の人間を欺く騙しっぷりが観られるのかなぁと思ってます。

 

 

 

 

 トムに関してはこちらをどうぞ。

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他のキャストはこんな感じ。

バリーの妻・ルーシー役に、「21オーバー 最初の二日酔い」のサラ・ライト

南米とアメリカを行き来するバリーに目をつける、のモンティ・シェイファー役に、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「エクス・マキナ」のドーナル・グリーソン

州司法長官ダナ・シボタ役に、TVドラマ「glee/グリー」のジェイマ・メイズ

シール一家が引っ越す町のダウニング保安官役に、「バトルシップ」、「疑惑のチャンピオン」のジェシー・プレモンス

保安官の妻、ジュディ・ダウニング役に、「ゴーンガール」のローラ・カークなどが出演しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CIAエージェントと、麻薬の運び屋。2足のわらじを履くバリーが一体どんな修羅場をくぐって金を稼いでいくのでしょうか。

もしかしたら修羅場なんかないのか?

とにかくチャラそうなトム様に期待。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

金の亡者になったトム様のウハウハ飛行日誌!!アメリカって世界最高の国だね!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すげぇポップ!

自分たちの国益や利益にしようと企む組織を見事に利用した腕利きパイロットの成り上がっていく過程を、自らビデオカメラに収めた暴露形式で展開し、テンポのいいざく切り編集、グルーヴィーな音楽やフィルムの質感などを当時のもので演出し、軽~いノリで仕上げた、なんとも見やすい作品でした。

 

 

パイロットとしての退屈な毎日と安月給に嫌気のさしたバリーが、身のこなしの軽さと相手の顔を伺う嗅覚と切り返しの良さをフル活用し、富を築き上げていくなんともバブリーな物語を、わかりやすい社会情勢と人物紹介をバリ―本人が流暢に解説しながら、極秘任務にもかかわらず、アニメーション映像や、全然緊張感のないポップな演出が効いていました。

 

 

普通こういうダマす系の話って、クライマックスでどんでん返ししてってのが定番なんだと思いますが、この物語は78年から約7,8年の出来事を時系列でただ流すだけというシンプルなもの。

 

それをバリ―本人が身の危険を感じ記録したビデオテープを挟みながら語るだけなので、起承転結もなければ、話の抑揚や緊張と緩和といったドラマチックな展開はありません。

 

 

でもですね、バリーがどんどん順風満帆にお金が入ってくる、仕事がうまくいく流れを見てるだけで、こっちもバリーと同じ金持ちになっていく気分にさせてくれるからすごく楽しく鑑賞できると思います。

 

CIAかから中米の共産主義国空撮の仕事を受け、うまくいくと今度はそっちの国の組織からコカインを運べと命じられ、次はコントラという戦士たちのために銃を運ぶ、一度は大きなミスをかますも、彼の仕事ぶりを失うわけにはいかないとCIAの救いの手によって事業再開。

 

どんどん運び屋としての仕事の規模が大きくなり、人手が足りなくなり事業を拡大。

 

気が付けば家のあちこちにお金をしまっても収まりきらず、トランクに、馬小屋に、庭に穴掘って埋める、銀行作って街に貢献する、お金の使い道に困り、野球場を作る、野球チームの親御さんたちにピザを配る、純金や宝石に変えてもまだまだ入ってくる金、金、金!!!!

 

これを見てつまらないと言えますか!!!

 

そりゃあトム様だってあまりにウハウハだからケツサービスしちゃうくらい、軽いノリの話なんです。

 

これを手掛けたダグ・リーマン監督の見事な演出のたまものだと思います。

 

 

意外と硬派なバリー。

イントロダクションでトム様のチャラさに注目したいと言ってましたが、意外や意外、金に目がくらむかと思ったら、しっかりと先を見据える力や、法の目を掻い潜って仕事をこなすクレバーさ、そして何より家族を大切にする良きパパな姿が意外でした

 

 

何もかも思い通りになったとしても、すぐ次の不満を見つけてしまう、決して満たされない人間の欲。

その欲に流されるとしたら、普通金の次は女に走ると思うんです。

 

でもバリーは奥さんのルーシー一筋なんですよねぇ。これが意外。

序盤では仕事が軌道に乗って金がガンガン入り始めたからなのか、それとも誰にも言えない秘密を抱えたストレスの発散なのかはわかりませんが、奥さんとヤリまくってるシーンをサクッと映してます。

そんなバリーの生殖本能が見事に功を奏し、3人の子宝に恵まれる幸せっぷり。

 

家族サービスもしっかりしている映像も映っており、きちんとパパをやっている姿が好印象でした。

 

 

そして、お金を持ちすぎると狂いだすのが金銭感覚。

子供に札束でお小遣い!なんてことはせず、しっかりと教育されてるご様子。

 

中でも奥さんの弟JBは、駐車場のバイトをクビになり、バリーの家にしばらく世話になるんですが、こいつが見たまんまのアホ面でございましてw

 

最初の登場シーンなんか上半身裸でバリー宅に訪問してますからねw

お顔立ちもいかにもアホな感じがまたナイスで、この人をよく見つけてこれたなと感心してしまうほど。

 

そんなJBを甘やかさず自分の管理下で働かせ、それに見合ったお給料を払わせるバリーのきちんとした教育はさすがでした。

 

 

ですが、家のあらゆるところに札束が転がってるんですからJBだって気づいちゃう。

 

ある日、助手席に明らかに少女くらいの年齢の女の子を新車に乗せて家にやってくるという、いかにもお金持ったらすぐ使っちゃう典型的なパターンでお出ましのJBにバリーも一喝!

 

お前この金どうした?と。

バカは正直と申しますか、包み隠さず話すJB。

盗みは良くないと叱るバリーは、ちゃんとした大人でありました。

 

 

このように、お金稼ぎが上手だけどケチんぼではない、私利私欲にまみれない、家庭を大事にする、教育もしっかりした、ちゃんとした大人だったというのが見て取れる物語でもありました。

 

 

アルファベット3文字多すぎ。

最初こそ、CIAとパナマを行ったり来たりだけですみましたが、徐々にニカラグア、コロンビアとあちこちの国へ行き来し、挙句の果てにはいろんなところから目をつけられるバリー。

一度逮捕される瞬間いったいどこの組織かわからなくなってこんがらがっちゃうんですよね。

とりあえず出て来たアルファベット3文字の組織を並べてみました。

  • TWA

トランスワールド航空の略。バリーは78年の記録でこの航空会社で馬車馬のように働いてました。点呼点呼の繰り返し、後パイの先輩は勝手に寝る。

 

退屈しのぎにバリーは自動運転を手動に変え、寝ているお客さんまでも起こしてしまうほど荒い運転をし、乱気流でしたと嘘をつきます。

  • DEA

麻薬取締局の略。もちろんコカインを大量に運んでいるわけですから、目をつけられます。高速ジェットで追いかけてくるほど熱心な働きぶり。

 

しかしながら、バリーはそれが仇だと解説。なんとあえて低空飛行でちんたら運転することで、相手の燃料切れを待ちながらフライトするんですねぇ。

まぁその後向こうも攻略してくるんですけども。

その後バリーを利用するまでお近づきになっていきます。

  • CIA

みなさんご存じ、中央情報局の略。

シェイファーは、アメリカと中米を行き来するバリーの腕と小遣い稼ぎに目をつけ、共産主義国を素性を探るため仕事を依頼します。

 

その後、ニカラグアで勃発したサンディニスタ政権を止めるため、反政府民兵コントラへの資金提供を表明したレーガン政権の命により銃をバリーに運ばせます。

  • FBI

これまたみなさんご存じアメリカ連邦捜査局の略。

バリーが越してきたアーカンソー州ミーアという小さな町の銀行預金額が異常なことに目をつけバリーを見張ります。

他にも麻薬王パブロの運び屋となっているバリーを捕まえるべく調査していたのも彼らです。

  • ATF

正式名称は、アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局。

バリーがCIAの命により銃を大量に運んでいたことから彼らが出ていたものと思われます。

それもこれも極秘任務のせいで、こういった機関には情報がいってない。

だから押し寄せてきたんでしょう。

 

え~他にも3文字アルファベットがいくつか出てきましたが、思い出せませんw

架空の何チャラコンサルタントとか、作戦の名称とかありましたが、そこまで目を配らせていたわけじゃないので・・・。

 

 

最後に

この手の映画だと真っ先に思い浮かぶのが「ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」ですかね。

株屋としてはったりでのし上がった、破天荒でぶっ飛んだ男の栄光と挫折の人生ということで、金を掴んだ男という意味では非常に似てると思います。

 

バリーがCIAや麻薬組織、果てはホワイトハウスまで利用したようにも見えますが、元はと言えば、CIAがむちゃくちゃな要求をしたことがきっかけ。

 

しかも一度見放したりしますから、いいように扱われているわけで。

 

それでも、さぁ冒険だ!と張り切るバリーのポジティヴな姿勢から、やはり楽しんでいたことに変わりはないわけで、あれだけ儲けたのですから、危険だったとはいえ利用してるようにも見えたわけで。

 

結局は、CIAやホワイトハウスって裏でこういうことやってるんだぜ、だからアメリカは世界最高の国だよってセリフが凄く響く映画でありました。

 

今年のトム様はザ・マミーよりもこっちの方が楽しかった、というのが結論ですかね、

というわけで以上!あざっした!!

 

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満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10