博士と彼女のセオリー

彼の演技観たさに鑑賞してきました。

その彼女との恋のおかげで、あるひらめきが生まれる。特異点理論を宇宙に応用するという発想が生まれ、彼は宇宙の全てを説明するただひとつのセオリーを見つける第一歩になった。
しかし、次第にチョークを持つ手が震え、足がもつれ、何もない所で転んでしまう。
病院で検査をすると、医者から余命2年と申告される。脳からの命令が神経に伝わらなくなってしまう運動ニューロン疾患というもの。
彼はショックのあまりジェーンや周りの友人たちを遠ざけてしまう。
それでも、ジェーンは強引にクリケットをやろうと誘い、スティーヴンは体の不自由さを見せつける。
そこで彼女は涙をこらえ、ひるまずに彼を愛する覚悟を決め、やがて2人の結婚生活がスタートする。

本作で主演したエディ・レッドメインはレ・ミゼラブルでの好演が印象深いです。

正直カエルにしか見えない顔っすねww
きっと草食系男子が好きな女子にはかわいく見えるんでしょうが。
そんな彼が演じたスティーヴン・ホーキングは実在する人物で、現代の宇宙論に多大な影響を与えてる科学者です。

余命2年と言われたのに、未だ存命というのがすごい。
んでもって、天才。
そんな彼の半生を共に過ごした妻ジェーンとの2人3脚の日々を描いた作品なわけですが、
感想は、
少々駆け足にしすぎじゃないかい?
というのが率直な感想です。
いい映画だと思います。
まず、エディがだんだん病魔に襲われていく過程を彼1人で演じたのが見事。
曲がった足、力の入らない指、話すことも容易でなくなりうまく喋られなくなる様、そして、瞬き。
この変貌ぶりを見たらそりゃあアカデミー賞獲るわ!
冒頭60年代の場面での映像も美しかった。
少しボカした感じのレトロまではいかない感じのコントラストと、花火と夜空のシーンはきれいでした。

ただ、2時間では描ききれない部分や、もっと掘りさげていい部分もあったのではないか?そのほうが深みが増すんじゃないか?これって美談でしかないじゃん?と疑問。
あっさりしててコクのないラーメンを美味しかったとは口にできない心情。
ん〜たとえ下手f^_^;
きっと、見やすく簡略化し、ユーモアを重点に置きたいという監督の意図だと勝手に思ってます。
中盤での2人が作り上げた宇宙がお互い戦っている「時間」のせいでバランスが取れなくなりもう一つの小宇宙を付け足すことで保たれていくのですが、
この宇宙の関係が妙にユーモアで、それでいてせつなくて。
そうせざるを得ないスティーヴンの微妙な心の揺れを感じる言葉や表情を感じることで、より感情移入できると思います。
満足度☆☆☆★★ 2.5