10 クローバーフィールド・レーン
おいおい、このポスターすでにネタバレなんじゃねぇのかい?パラマウントさんよー。
情報がほとんど解禁されていない謎の映画。とはいえ、JJエイブラムス製作でタイトルにクローバーフィールドって入ってんだから、正当な続編なんじゃないの?
でもさ、10とレーンて何よ?ボウリング??レーンて聞いたらそれしか出てこないwww
とにかく、感想はいつも以上にネタベレを避けて書こうと心に誓い早速見てまいりました。
あらすじ
目を覚ましたら、シェルターの中にいることに気付いたミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)。その日から「きみを救うためにここへ連れてきた」と話すハワード(ジョン・グッドマン)、自らシェルターに逃げてきたエメット(ジョン・ギャラガー・ジュニア)の3人のシェルターでの共同生活が始まる。
ハワードは、本当に信用できるのか?それとも別の目的がある悪人なのか?疑心暗鬼の中、共同生活が続いていく――。
ある日、ミシェルは必死にシェルターから抜け出そうと試みるが、「ドアを開けるな!皆 殺されるぞ!」と叫びながら制止しようとするハワード。ミシェルはシェルターのドアまでたどり着く。ミシェルの表情が恐怖と驚きに満ちた表情に変わっていく。
シェルターのドア越し、彼女の眼に見えていた世界とは――?(HPより抜粋)
監督・キャスト
監督は今作が長編映画デビューとなる、ダン・トラクテンバーグ。
情報が少ないです。しょうがないですよね、デビュー作なんですから。
テレビゲームを題材とした短編映像がYoutubeで公開され再生回数は1700万回を突破。これがきっかけでJJエイブラムスから声がかかり、この作品を手がけたそう。
ユーチューバーの皆さんもどういう縁でそうなるかって考えたら気が気じゃないですね。
主演のシェルターからの脱出を試みる女性ミシェル役はメアリー・エリザベス・ウィンステッド。
ん~どっかで見たことあるなぁ~と思って調べてみたら、意外にもいろんな映画に出演していました。特にインディペンデント系の映画。
幼いころからバレリーナを目指していたものの身長の高さを理由に断念、役者を志したそうです。
スーパーヒーロー養成学校を舞台にした「スカイ・ハイ」に出演後、悲惨な予知夢を見てしまった主人公が運命から抗おうと奮闘するファイナル・ディスティネーションシリーズ第3弾「ファイナル・デッドコースター」の主演に抜擢。
その後、クエンティン・タランティーノ監督作「デス・プルーフinグラインドハウス」では、仲良し4人組が中古車でカースタントをしに行く道中で唯一置いてけぼりを食らう女優の女の子・リーを演じ、
「ダイハード4.0」「ダイ・ハード/ラスト・デイ」では世界一ツイてない男ジョン・マクレーンの疎遠だった娘役を演じるなどキャリアを積んでいます。
また、サンダンス映画祭で話題沸騰した、無人島で死体と友達になるという奇想天外な映画「スイスアーミーマン」でポール・ダノ、ダニエル・ラドクリフとともに出演しています。
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あ~この子ねっ!!って思った作品はこれでした。
売れないバンドマンスコット・ピルグリムは彼女がいるにもかかわらずラモーナという女の子に一目ぼれ。彼女と付き合いたいスコットはラモーナから「私と付き合いたければ、元カレ7人と戦って勝たなければいけない」と告げられる。
非常にB級な内容ですが、それもそのはず。「ワールズ・エンド」「ホット・ファズ」のエドガーライト監督の作品で、ファミコンゲームを彷彿とさせた8bitサウンドで構成された音楽と、格ゲーさながらのバトルアクション。んでもってピュアなラブストーリーというマニアで知られる監督ならではの作りこみ。
キャストもメアリーの他に、ブレイクする前のスターがたくさん。
「ルーム」のブリー・ラーソン、「キャプテンアメリカ」のクリス・エヴァンス、「ピッチ・パーフェクト」のアナ・ケンドリック、ちゃっかり日本から双子のイケメン斉藤兄弟も出演と豪華です。
こちらもどうぞ。
ミシェルをシェルターで匿うなぞの大男ハワード役にジョン・グッドマン。
イメージとしてはコーエン兄弟監督作品御用達といったところでしょうか。
挙げてみれば赤ちゃん泥棒、バートン・フィンク、ビッグ・リボウスキ、未来は今、オー・ブラザー!、そしてインサイド・ルーウィン・ディヴィスと多数出演。
三谷幸喜に西田敏行、クドカンに阿部サダヲ、北野武に大杉連みたいな間柄なんでしょうか。
意外にもモンスターズ・インクのサリーの声は彼が担当しています。
まぁ、見た目の配役に関しては日本も同じですがキャリアが違うよなぁ・・・。
左手を大怪我している青年エメット役にはドラマや舞台を中心に活躍しているジョン・ギャラガーJr.が演じています。
クローバーフィールドをおさらい
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今回も製作はJJエイブラムスであり、続編なのか?というファンたちの問いに対して彼曰く「クローバーフィールドと血の通った作品であることは間違いない」とコメントしたからにはおさらいしといたほうがいいよね?
ではどんな映画だったのか?
クローバーフィールド事件と呼ばれる騒動を一般人が記録したれたビデオカメラを政府が回収、再生した映像がこの映画そのものとなっています。
一般人がビデオカメラで撮影しているというPOV方式のため、「何か」から逃げているときなどの手振れはかなりひどく公開当時酔って途中退場した人もいたそう。(私の知り合いがそうでした。)
ビデオカメラの持ち主は、大企業の日本支社に副社長として栄転することになったロブ。その兄であるジェイソンと彼女はサプライズパーティーを決行するためカメラを拝借しパーティの模様と、ロブに内緒で友人たちにメッセージをもらっている様子が映っている。
そこへ突如ニューヨークを襲った「何か」を目撃したロブたちは、街からの脱出を試みるが、ロブに一本の電話がかかってくることで脱出をやめ、ロブたちはある場所へ「何か」が襲ってきているにもかかわらず危険を顧みず向かっていく。
そんな生々しい映像が写っています。
ちなみにこの撮影を任された友人ハッドの役は、「デッドプール」でウェイドの友人ウィーゼル役でおなじみTJミラーです。やっぱりコメディアンだからなのかデップー同様ひどいジョークばっかしゃべってますwwしかも撮影してるから顔はほぼ出てこないw
実はこのビデオカメラの映像はロブの過去に撮影した映像から上書きしたもので、たまにちょろっとアル映像が流れます。この映像がサイドストーリーとして描かれているロブとある女性との重要な映像になっているんですけど、
一番最後の映像に空から海へ「何か」が落ちてきているのがわずかですが確認できます。これ有名な話かな?知らない人は最後まで見逃さないように!
という小さなトリビアも織り交ぜての雑な解説でした。
じゃあどこが繋がっているのか?POV方式ではないし、「何か」もポスター画像を見る限り同じやつらじゃなさそうだし。
とりあえず頭の片隅にでもおいて鑑賞することにしましょう。あくまで血が繋がっているだけですからね。
というわけで、ミシェルは脱出できるのか。ハワードは善か悪かどっちなのか。エメットはどうやってシェルターに入ったのか。というかほんとに登場人物は3人だけなのか。前作とどう繋がっていくのか???
謎!なぞ!ナゾ!だらけの密室劇!!!
それでは、鑑賞後の感想です!!!
最後の10分はまるで別物!でも、別でよくね?
以下、核心に触れずネタバレします。
逆にネタバレしすぎてダマされたww
この映画、どこをどう書こうにもネタバレになります。
なぜかと言うと、もう予告もポスターもやはり大いにネタバレされていたからです。
予告で既にシェルターの中と外のシーン、そしてポスターにはデカデカとアレが写ってる。これに対してビッグなサプライズが待っていることもなく、大雑把に言えば見たまんまです。これを見た人は恐らくこうなんだろうな、はい、その通りです。
なんのこっちゃない。
パラマウントピクチャーズは何考えてるんだろうか。
てか、話は逸れますが、パラマウント映画は日本での配給に関してユニバーサル映画を主に配給している東宝東和と一本化したのでこの作品の配給は東宝東和になるんすね。
それがどうしたって話ですけど、なんか宣伝方法に腹立ってね。同じ思いの人がいたら苦情はそこへってことでw
密室劇はそれなりに楽しめた。
シェルター内での話が大方占めてしていて、登場人物は3人だけで(一応ね)繰り広げられる疑心暗鬼な腹の探り合いによる心理劇は概ね楽しめました。
ファッションデザイナーのミシェルは彼(彼の役は調べたらブラッドリークーパーでした!)とケンカし家を出てしまい、行き先も決めずただ北を目指して車を走らせていました。
その車中から流れる大規模停電に耳を澄ました途端、車が何かに衝突し横転。意識を失います。
目がさめるとそこはある建物の中。点滴が打たれ、右脚はケガ。その足を手錠で繋がれており身動きが取れない。
携帯は圏外。不穏な足音。
監禁されたと思い込んでいたが、実はハワードという男に助けられたことを知る。
ハワードによれば、外は何者かによる襲撃とウイルスによって生きているのは自分たちだけだと知らされる。
それでもハワードの威圧感と信憑性の弱さに不安を拭えないミシェル。
カギをもらい部屋を出ると、腕をケガしたエメットという青年が1人。
彼はこのシェルターを作るのを手伝っていた男で、作業中に突如現れた光に驚き、シェルター内に逃げ込んだ時に負傷したという経緯をミシェルに語る。
未だ事態を把握できてないミシェルは、ハワードに対する恐怖心と不信感から外への脱出を試みるも、外には血だらけの女性が中へ入らせてと助けを求めてくる。
ハワードから絶対中へ入れるな!と煽られ立ちすくんだまま血だらけの女性は生き絶えてしまう。
ようやく事態を飲み込んだミシェルとエメットはハワードのある告白を信じ、3人で家族のように寄り添って生活していくことを決めるが、ある痕跡を見つけたことで事態は急変していく。
ここから徐々にスリルになっていきますよー!ここからは見てのお楽しみ。
ジョングッドマンはやっぱりただもんじゃない。
何と言ってもハワード演じるジョングッドマンの迫真の演技が、我々見てる方にもミシェルと同じような疑心暗鬼にさせ、こいつはいってえ何もんだ!?何企んでんだ!?という空気を作り、常に緊張感をもたらせてくれることで、密室ならではのスリルを味わうことができます。
あの体格ですからね〜常に呼吸が荒いのがまた不気味で。で、あの人ちょっと舌ったらずな喋り方でコメディではそれがお茶目に感じるんだけど、今作に至っては怒った時の喋り方が、舌ったらずがゆえに言葉がでないほどの怒りに思えて。
命の恩人という立場と設定が元海兵ということもあって、規律を重んじルールは絶対。感謝は態度で。恩を仇で返すな。みたいな常に上から目線なんすね。
現地で身につけた危機的能力や腕っぷしも強いし、腰には拳銃構えてるし後半あぶねーもん出してきますから。
で、あるトラブルの後、急に身なりを整えて夕食にしようってとこがあんすけどそれも怖く見える。
そんな彼を本当に命の恩人と思うか、それともあぶねー野郎と思うか、ミシェルとエメットの立場になって彼を疑り深く見ていくと楽しいと思います。
でも結局肩透かし。
正直最初の10分と終盤30分くらいですかね、ドキドキしたの。
恐怖感を煽る音楽がヤケにバカでかくて、ずーっと流れてるのがなんか嘘くさくて。で、密室での会話劇だから基本的にダレるんですよ絶対。
だからサスペンスのお決まりでね、15分に一回脅かす演出が入る。それが疑惑が進展するものかと思ったら、てんで大したことない。
これをヘイポーが見てたら「ヤダ何これ〜‼︎‼︎‼︎もうやだやだーっ‼︎何これーっ!」と相変わらずのビビリを見せつけてくれるんでしょうけど、私はそうはいきませんでした。
ビビリは得ってやつですかね。
後はクローバーフィールドとの関連性ですよ。正当な続編でないとはいえDNAは受け継いでるって、
最後なんか味気ないよね?
じゃあさ、JJに頼んでどうにかしてもらおうよ!
え?クローバーフィールドの名前貸してくれるの?
え?名前貸すからにはJJの好きなアイツ出さないといけない?
ん〜どうしようかなぁ、じゃあ最後にこれ持ってきてSFにしちゃおうよ!
ってレベルの関連性にしか感じないんですよねー。
このタイトルの意味も一番最後にわかるんですが、ふんっその程度か、という驚きの低さ。
だったらクローバーフィールドの存在を徹底的に隠して、タイトルは未題にして宣伝であの映画と繋がってるっていうのをガンガン謳って煽った方が、鑑賞後の驚きが増すんじゃないか?
えーっ!あの映画の話だったのー!?みたいな。
と思ったんだけど、これじゃお客さんこないか…
入り口広げないとだもんなぁ。
何かうまいやり方なかったもんか…
こうなっていくと映画化にこぎつかないブラックリストからクローバーフィールドのブランドを使って無理やり映画にして、DNAは受け継いでるって言えば成立するようなことになりかねないと思うんですけど。
考えすぎですかね。
密室劇に関してはそれなりに楽しめたものの、宣伝でのほぼネタバレとサプライズの小ささが先行し楽しめなかったという感想です。
音楽やアクセントで使われた映画に深い意味があるけど、それがどうしたって感じですかね。
こうした方が面白いんじゃないという案は、所詮素人の戯言に過ぎないので流して下さいw
以上!あざっした!