ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
年一回はトム様にお目にかかれないとね~、って思いながらも続編ばっかじゃね?しかも前作のタイトルみんな覚えてっかなぁ。「アウトロー」ですよ?トム・クルーズにアウトロー感まったく感じないんですけどねw
とか何とか言っておきながら、楽しみであることに変わりない。
ミッションインポッシブルとは一味違うバイオレンスで無双状態なアクションを堪能したいですね。
というわけで早速見に行ってまいりました!!
あらすじ
ケンカが発生したと通報が入り、保安官が現場まで駆けつける。そこには何人もの男たちが倒れていたが、これは男がたった1人でやったことらしい。ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は手錠をかけられ、連行されそうになると突然、「90秒以内に2つのことが起きる」と予言をし始める。「まず電話が鳴る」「次にこの手錠はあんたの手に」というリーチャーの言葉を鼻で笑う保安官だったが、結局リーチャーの予言通りとなる。
リーチャーは古巣である軍に立ち寄るため、現在の指揮官であるターナー少佐(コビー・スマルダース)を訪ねるが、スパイ容疑で逮捕されたと聞かされる。
ターナー少佐は嵌められたのだと感じたリーチャーは、彼女を助けるため動き始めるが、彼を追う謎の影が現れる。しかし、リーチャーは軍で培った能力で次々と敵を倒していき、ターナー少佐を牢獄から脱出させる。何かの陰謀があると感じた二人は、真相を探り始める。(映画サイトより抜粋)
監督・キャスト
前作で初の監督作品となり「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」でもトムと組んだクリストファー・マッカリー監督は今回製作に回り、今回監督したのは、エドワード・ズウィック。
トムとは「ラストサムライ」以来のタッグとなります。最近ではチェスの世界王者に挑むボビー・フィッシャーの姿をトビー・マグワイアが演じたことで話題となった伝記映画「完全なるチェックメイト」がありました。
「ブラッド・ダイアモンド」や「ディファイアンス」、「戦火の勇気」、「マーシャル・ロー」と戦争モノ、アクションものを得意とする反面、「完全なるチェックメイト」のようなスリリングかつ細かい人間描写もできるし、「ラブ&ドラッグ」のようなコミカルなラブストーリーもできる芸達者であります。
監督に関してはこちらをどうぞ。
そして主演のジャック・リーチャーを演じるのはトム・クルーズ!!
去年は「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」で飛行機のドアをつかんで上空一直線!!という、いつも以上に体をはったとんでもねースタントをやってのけましたが、ジャックリーチャーシリーズは、それとはまた違うアクションものとしてトムは確立したいようですね。
一昔前はトムクルーズ主演てだけで日本でも大ヒットしてる雰囲気でしたが、最近は「ミッション~」以外はやはりお客さんを呼べていない感じです。
アメリカでも洗脳騒動が未だ尾を引いていて、大ヒットには至っていない様子。
それでも第一線で活躍しているのは、セルフプロデュース力とほぼ自分でこなすスタント、衰えを見せないトムブランドが未だ根強く残っているからなんですよね。
他にも「ミイラ再生」をブレンダン・フレイザー主演でリメイクし大ヒットした作品で「ハムナプトラ」シリーズをリメイクした「ザ・マミー」があります。
配給するユニバーサル映画はこの作品を第1弾とする「ユニバーサル・シネマティック・モンスターズ・ユニバース」なる壮大な企画を展開すると大々的に報道され、超スター級の俳優陣を用意してドラキュラやフランケンシュタイン、狼男、透明人間なんかを今後製作していくはずでした…
が、ご存じのとおり、ザ・マミーの大コケにより、ユニバース構想自体消滅しました…。
でも、2020年は「透明人間」が見事ヒット。
狼男もやるみたいなんで、ユニバース構想、望みは持ちたいと思います。
トムに関してはこちらをどうぞ。
そんなオレ様何様トム様(一言も言ってないw)のお相手、ヒロイン役を掴んだのはコビー・スマルダーズ。
前作「アウトロー」では弁護士のヘレン役を「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイクが、徐々に胸の谷間が強調されるというなんとも生唾ゴックンな弁護士の役として、え~ごちそうさまでしたww
残念ながら今回は、リーチャーが女はワンナイトオンリーって言う設定からなのか、別の人間になってます。
というか軍の組織の人間てことで知人になるのでしょうか。
日本ではまだ認知度の低い女優さんかと思いますが、個人的にはなんてったって「アベンジャーズ」のマリア・ヒルですよ!!
当初は「S.H.I.E.L.D.」でニック・フューリーの右腕として活躍していましたが、組織はヒドラ党の残党たちにより崩壊、なんと再就職先はトニー・スタークの会社「スターク・インダストリーズ」でペッパーの右腕になるという華麗な転職。
今後もMCUに咲く一輪の花として活躍してくれることでしょう。
じゃあ他の作品何に出てんのよ?え?これがまったく知りませんw
はい、ココ調ならぬモン調やります。
まず女優として活躍する前は国際的なモデルとして世界をまたに駆けていたそうです。どうりでお美しいワ・ケ・で!
その後テレビドラマ「トゥルー・コーリング」「Lの世界」「ママと恋に落ちるまで」など端役からメインまで演じながら、映画ではダニー・ボイルの代表作「28日後・・・」の続編「28週後・・・」に出演。
その後は上記の通り「アベンジャーズ」「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」と出演しています。
そう考えると今回のヒロイン抜擢によって、キャラありきではなく「女優コビー・スマルダーズ」として新たな一歩になるのではないでしょうか。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2015/11/04
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (21件) を見る
前作「アウトロー」のおさらい
ピッツバーグ近郊の川沿いで、6発の銃声が鳴り響き5人の男女が殺害される事件が発生。元米軍スナイパーのジェームズ・バーが容疑者として逮捕されたが、バーは黙秘を続け、“ジャック・リーチャーを呼べ”と謎のメモを残し、護送中に瀕死の重傷を負ってしまう。バーの弁護士ヘレンに協力して事件を調べ始めたリーチャーは、証拠が揃いすぎていることに違和感を覚え、事件の背後に危険な陰謀の臭いをかぎ取るのだったが…。
この映画は小説「ジャック・リーチャー」シリーズの9作目を映画化したものだそうで、新作の方は18作目の小説が原作。
やけに飛び飛びで映画化されてるんですねぇ。
アウトローというと無法者とか流れ者って解釈でいいのかな?
そんな意味だと思いますけども。肩書きとしては元アメリカ軍憲兵隊捜査官で、除隊後放浪の身として各地を転々としているようです。
一応アウトローの7か条ってのがあるんで載せておきますね。
アウトロー7カ条
- 職には就かない(陸軍憲兵隊の捜査官だったが、除隊後は全米を放浪)。
- 住居は持たない(徒歩やヒッチハイク、バスで移動し、流れ着いた街の安宿を転々)。
- 身分や居所を明かす物は持たない(携帯電話・免許証、クレジットカードなどは持たない)。
- 人とは絶対につながらない(恋人・家族・友人など面倒な人間関係は必要なし。女も一夜限り)。
- 証拠は信じない(警察はまったく信用せず、証拠も信じない)。
- 法律は関係ない(自分に絶対的な自信を持ち、己が定めたルールこそが法)。
- 悪は決して許さない(悪を見過ごすことができず、正義のためには手段を選ばない)。(ウィキペディアより抜粋)
あるシーンで、向かいのビルで働いている人たちを見て、「彼らはこうなりたいはずだ。」と、自分が自由であることがどれだけ幸福感があるかをヘレンに説いています。
彼は国のために軍の捜査官として尽くしてきましたが、そこでいろいろ悟ったんでしょうね。
組織に属さなくても国を守ることはできる、法や証拠や情が枷になる、真実が見えなくなるのならそんなものいらない。
彼だから見えるものがあるからこその自信の表れなんだろうなぁと。
ただやっぱりトムはアウトロー感がないんだよなぁ、おさらいしてみて思いました。
なんだろう清潔感?男臭さがない?
とにかくめっちゃいい人なんだよなぁ、特にレディには。
それとヘレンがさらわれ、敵に怒り狂って何度も電話で脅迫するシーンは笑えます。
あれは笑うところでいいんだよな・・・。
そんな前作「アウトロー」は見直してみたものの、トムがアウトローっぽくない、というのを改めて感じたものでした。
果たして、続編である今作はどんな内容になっているのでしょうか、前作以上に非常な暴力で真実を暴くのでしょうか?
それでは鑑賞後の感想です!!!
あれれ?普通に楽しめたけど、今回全然アウトローじゃねえ!!
以下、核心に触れずネタバレします。
えっ?アウトロー感がねえじゃん。
まずは率直な感想を。
まああれですよ、良くも悪くもトムクルーズでした。
面白いといえば面白いし、つまらないとは思わない。
ただ、前作のアウトロー感はなく、気がつけば血の繋がりのない、情や絆で固く結ばれた家族の話になってしまっていたことを思うと、えっ?これでいいのかい?と。
今年は特にこの「血の繋がりはないけれど絆があれば僕らは家族だ!」みたいな風潮の作品が多く感じていて。
それはやはりアメリカ大統領選を控えた大国で製作されている以上、国民に訴えるひとつのツールとしては使わざるを得なかったのかな、なんて。
いや全然アリなんですよ、そういう映画。
そんな究極の選択を迫られている時でもそうでなくても、現代の家族のカタチが昔と違くなっている現代だからこそこの手の映画はガンガンやるべきで。
でも、それを取り入れるのに向き不向きがあると思うわけですよ。
最近で言えば「スタートレックビヨンド」なんか絆を武器に敵と戦うのなんかピッタリだったし、「ブリジットジョーンズの日記」でも、ダーシーは自分の子じゃなくても自分の子のように育てるよ、なんて血が繋がってなかろうと受け入れる覚悟はできてるっていう姿勢を見せたのは、やっぱり今を反映してのテーマだったと思うんです。
でもジャックリーチャーはそのテイストの映画じゃねえ!!
その鋭い観察力と洞察力を駆使して真実を見極め、悪をギッタンバッコンにする流浪の捜査官の話で、急に過去のプライベートがチラついたり、老いを見せたりするようなのを覗かせちゃあいけないんですよ。
挙げ句の果てに、主導権争いの夫婦げんかから、母娘の会話に父が参加できないようなシーンを挿入し、疑似家族のような設定に持って行く流れ。
そして助け合うことで絆が生まれる。
いや面白いしユーモアがあって会場で吹いてたの俺だけだったのは事実ですけども!
そういうのはミッションインポッシブルでやってちょうだいな。
いきなり不満の感想で、かなり固執したイメージからの期待外れに、そんなのリーチャーじゃない論をペラペラ書き連ねたわけですが、あえてもう一度。
面白いといえば面白いし、つまらないわけではない。
思ってたイメージと違うことに腹が立った。
そんなとこです。
逃避行から家族の誕生。
あのね、前作見直した時にちょっとブラックなオーラを纏いながら敵をフルボッコにするリーチャーを見てですね、組織に属さないオレ流正義を貫く新しいヒーロー像をトムは確立したなぁ、なんて惚れ惚れしながら、この作品の良さを見出したつもりだったんですけどね。
いやあ、これがほとんど前作から受け継がれていなかったのがガッカリだったわけですよ。
予告でもあった、電話が鳴って保安官が逮捕される一連のシーンから始まった時にゃあ、「待ってましたよジャックリーチャー!」なんて心で叫んでましたけども、
ん?あれ?ID持ってる!あんたそういうのは持たない主義なんじゃないの?という疑念からはじまり、
ターナー少佐に助けてもらったお礼に食事しようってテキサスからDCまでヒッチハイクやらバスで乗り継ぐやらの大移動ってのがさ、かっこよくない!
ぜってーリーチャーはあわよくばメシ食ったあとヤる気満々なのが目に浮かんじゃうわけですよ。
だったら、次会った時に食事しようでいいんですよ。
一匹オオカミなんですから。
地味に陸路横断してんじゃないよ全く。
そんなどうでもいいことが頭から離れない中、事件は勃発しリーチャーとターナーは逃避行しながら核心へと近づいて行くわけですが、ターナーの弁護をしていた長官から、リーチャーについての過去、というか娘がいる疑惑が浮上します。
なんでも、ある女性から軍へリーチャーの子供とその母親に生活費を払えと苦情が入ってるよ、どうなってるのリーチャーくん!
みたいなことをリーチャーは突きつけられるわけですが、リーチャーは一度寝た女とは寝ないし、相手もちゃんと覚えてます。
7か条のひとつにも入ってますね。
まあこれを2回も3回も口にするリーチャーもちょっとキモいんですけど。
でもなぁ気になるなあ、ってわけで事件と並行しながら娘かもしれない女の子サマンサの跡を尾行すると、捜査官にもかかわらず、尾行がバレるという。
あれ⁉︎なにそのスペック⁉︎
素人なのに尾けられてるの気づいちゃうの?
え?もしかして、血筋⁉︎
とか勘ぐるわけですよこっちは。
しかもそれが敵の殺し屋にバレて彼女も命を狙われるハメに。
こうしてリーチャーはターナーという男勝りなクールビューティとヤンチャで頭の切れる少女を連れて飛び回るという、思ってもない展開になっていきます。
笑いどころは前作より多かった。
リーチャーは子供が苦手というのが今回浮き彫りになりました。
このサマンサという少女がビンボー根性で生きてきたこともあり、危機回避能力からアイデアから頭が冴えてるんですよね。
それでいて小生意気で手グセが悪いw
万引きテクニックを駆使して、所持金のないリーチャー一行に救いの手を差し伸べるかのように、匿ってもらおうと伝を頼って訪れた金持ち学校の生徒のカバンを盗み、カードで支払い。
飛行機代ゲット!
うんグッジョブ!
リーチャー頭が上がりませんw
機内でも根掘り葉掘りプライベートを聞くサマンサ。
聞き耳をたてるリーチャーw
そんでもってリーチャー一行はモーテルで身を隠すわけですが、相変わらず元気なサマンサはターナーとピロートーク。
気を利かせてメシを買ってきたリーチャー。
メシを渡すと部屋を閉められ男子禁制状態w
1人孤独にベッドでポテトをつまむリーチャーw
この辺りはユーモア満載で是非笑っていただきたいところ。
前作ではあまりなかった光景もあって楽しめました。
ターナーとの口論も面白かったですね。
いいムードかと思いきや捜査の主導権争い、果てはリーチャーの女性軽視問題にまで発展!
前作でのヘレンは強気ながらもリーチャーの裸や言葉のあやに赤面したりとチャーミングな一面を覗かせていましたが、さすがは軍の少佐。
リーチャータジタジでした。
もちろんアクションは相変わらず素晴らしく。リーチャーってけっこう関節捻ってやっつけるんだなぁって今回感じました。
首やら腕やら足やらガンガンひねる!
トムの他のアクション映画との違いはこういうところなのかなあと。
というわけで、ざっくりいうならばオレが見たかったジャックリーチャーじゃなくて残念だったけど、そこそこ楽しめたよという感想でした。
続編はやるのでしょうか。
やるなら監督は元に戻して欲しいなぁ。でもミッションインポッシブルの続編も同じだからやらないかぁ。
「オールユーニードイズキル」の続編も製作するみたいなので、シリーズ有りきな今後のトムになりそうです。
というわけで以上! あざっした!