ピートと秘密の友達
ピートとドラゴンというディズニーアニメが実写映画になりました。
一応ロッテントマトでは高評価のようなので、それなりの期待はあるんですけどね。
ただ人を呼べるキャスティングでないのと、話題性がイマイチですかね…。
とはいえ、気になる監督とロバート・レッドフォードってことで、早速鑑賞してまいりました。
作品紹介
1977年にアメリカで上映された実写+アニメの合成映画「ピートとドラゴン」を、映像テクノロジーという名の魔法で現代に蘇らせたファンタジーアドベンチャーです。
「ピートとドラゴン」は当時日本で未公開だったので、我々が知る由もなかったわけですが、実はこの映画のキャラクター・ドラゴンは、多くの人が必ず見たことのあるキャラでした。
なぜかというと、東京ディズニーランドのエレクトリックパレードで必ず登場するドラゴンがこの「ピートと秘密の友達」に登場するエリオットだったんです。
自慢げに書いてますが、私もこれに関して調べている過程で初めて知りましたwずいぶん前から見てたんですね~。
さすがディズニー。
だったらこれで宣伝推せよ!
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あらすじ
6年間、人と関わることなく深い森で暮らしてきたピート(オークス・フェグリー)。しかし、実は彼には誰にも言えない秘密の友達“エリオット”がいた。ピートにとってエリオットは家族同然の存在。時には兄弟のように寄り添い、時にはエリオットがペットのようにピートに甘え愛くるしい表情を見せる。
森の中での二人きりの生活は、毎日がわくわくする冒険の連続であった。この夢のような日々が永遠に続くと思っていたピートだったが、グレース(ブライス・ダラス・ハワード)との出会いをきっかけに、伝説でしかなかったはずのエリオットの存在が人間たちに知られてしまう……。(映画サイトより抜粋)
監督
監督はデヴィッド・ロウリー。
初めて聞く方です。またしてもディズニーお抱えの監督なのかと思いきやそうではないようで。今回が長編映画としては4作目になるようです。
ほとんどが日本未公開作品ばかりの中、唯一公開、ソフト化されているのが、ケイシー・アフレック、ルーニーマーラ主演のクライムストーリー「セインツ~約束の果て~」。
なぜ大好きなルーニーマーラ出演作なのに見てないのだオレは!!!と。
調べて知った時に、くはっ!!っとなりましたよ。
まぁほっといてくれ。
離れ離れになりながらも互いを求めあう犯罪者カップルの哀愁を描いたクライムドラマだそうです。
時期的にもこの作品でディズニーが目を付けたのかな、と思うと非常に見てみたいですね。
ほかの作品に関してはこちらをどうぞ。
キャスト・キャラクター
ピート(オークス・フェグリー)
5歳の時、ある不幸な事故によってひとり深い森で迷子になり、そこに隠れ住む大きくて不思議な生き物に助けられて生き延びた少年。そこから始まった冒険に満ちたふたりの幸せな日々は、6年後、自分達の存在を知られてしまったことで終わりを告げ、新たな運命が動き出す。ピートは、危機にあるエリオットを助けることを誓い、ある行動を起こす。(HPより抜粋)
オークス君、今回初めての出演かと思いきや過去に何作か映画に出演しているようです。
ミシェルモナハン主演の「アイアンソルジャー」、と父親の死をきっ掛けに集まった兄弟たちの人間模様をコミカルに描いたヒューマンコメディ「あなたを見送る7日間」などに出ていたようです。
どっちも見てないのでわかりませんが、向こうの子役は天才ばかりだからなぁ、今回も間違いないでしょ。
エリオット
深い森に住む伝説の生き物。緑のモフモフの毛におおわれた大きな体で、姿を消したり、空を飛ぶことができる。ひっそりと暮らしていたが、ピートと出会い、エリオットという名前もらってからは、毎日が冒険の楽しい日々をふたりで過ごす。姿を消す不思議な力のお陰で“かくれんぼ”が大得意。言葉を話せなくても、表情としぐさで感情を伝え、どんな時もピートを守ろうと一生懸命。
グレース(ブライス・ダラス・ハワード)
田舎町ミルヘイブンに住む、森を愛し守る女性。心優しく、現実的な考えの持ち主。森で偶然ピートと出会い、ピートの暮らしと、彼の “秘密の友達”に興味を持つ。ピートと信頼関係を築こうとする中で、自身の父ミーチャムとの関係を見つめ直していく。
彼女と言えば去年のジュラシックワールドで見かけた、なんて人も多いのではないでしょうか。恐竜の次はドラゴンですかw
名監督ロン・ハワードの娘さんというのは有名な話。今後作品も撮っていくのかな?
主にどんな作品に出ていたかというと、M・ナイト・シャマラン監督の迷(?)作、「ヴィレッジ」や「レディ・イン・ザ・ウォーター」から本格的に女優業に進出し、サム・ライミ版「スパイダーマン3」でグウェンステイシー役として注目を浴びました。
その後は、「ターミネーター4」でジョン・コナーの嫁ケイト役で出演したり、クリントイーストウッド監督作「ヒアアフター」にも出演しています。
彼女が演じる役はいつも嫌味な女のイメージがついて離れないんですがその原因は「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」での黒人差別婦人がめちゃめちゃ記憶に残っていて。
だから今作のような少年を保護するような良心を持った役柄に、ミスキャストじゃない?と思ってしまう節があります。私の中のイメージを是非この映画で代えさせてほしいですね。
ナタリー(ウーナ・ローレンス)
グレースの恋人ジャックの娘。お転婆だが、ちょっぴり孤独。初めてピートに遭遇した瞬間から、彼へのシンパシーを感じている。ピートと一緒に“秘密の友達”エリオットを守ろうとする。
彼女もまた演技初挑戦かなんかなのかなぁ、と調べてみると!スゴイぞ彼女!
なんとブロードウェイ・ミュージカル「マチルダ」の主演に抜擢されトニー賞栄誉賞を受賞しております。
しかも今年公開した、地に落ちた元チャンプの再生を描いたジェイク・ギレンホール主演の映画「サウスポー」で主人公ビリーの娘役として出演していました。
いや~気づかなかった。
まぁそもそもあの映画おもしろくなかったし・・・。
ミーチャム【ロバート・レッドフォード)
グレースの父親。かつて“不思議な生き物”に出会ったという冒険話を子供達に物語るのが好き。だが誰も信じる者はいない。目に見えるものだけが全てではない、という考えの持ち主。
名俳優ももう80歳。
全然見えない。若い!まだまだ生きていい映画出るぞ!撮るぞ!ってのが顔ににじみ出てますね。ほんとまだ死なれちゃ困りますよ。
若かりし彼の作品を見るとホントブラピそっくりですよねぇ。
彼もあと30年くらいしたらこんな顔になるんだろか。
「明日に向かって撃て!」、「スティング」、「華麗なるギャツビー」、「大統領の陰謀」などなど70年代の名作には必ず彼が出演しています。
最近でも、インド洋をヨットで単独航海する男が漂流し、最後の決断を迫られた時に芽生える気持ちを描いた「オールイズロスト」や、人気マーベルヒーロー映画の2作目「キャプテンアメリカ・ウインターソルジャー」では、悪の黒幕として出演するといった意外な役柄を演じたことも記憶に新しいところ。
個人的には今年公開の映画で、ブッシュ大統領の兵役詐称疑惑を報道したニュースキャスターたちが、非難されながらも真実に向かって突き進んでいったヒューマンドラマ「ニュースの真相」で名アンカー、ダン・ラザーを演じていました。
他にも、グレースの恋人・ジャック役には「アメリカン・ビューティー」で大佐の息子リッキーを演じていたウェス・ベントリー、
そのジャックの兄でコンプレックスを持ち森林伐採を促すギャヴィン役を、「スタートレック」シリーズのマッコイ役でお馴染みカール・アーバンが演じます。
ピートとエリオットの奇跡の友情がグレースたちにどんな影響を及ぼすのか、そしてこのおとぎ話がどんな感動を巻き起こすのか。
ここから鑑賞後の感想です!!!
感想
エリオットがモフモフしてかわいい!そんなドラゴンと人間の共生を描いたハートフルな物語でした!!
以下、核心に触れずネタバレします。
あらすじの詳細
まずはどういう物語の始まりなのか、詳細から書こうと思います。
ピートは家族と山中をドライブ中、突如現れたシカによりハンドルを切りすぎ、車ごと崖から落ちたことで両親を亡くしてしまいます。
一人森の中さまようピートに、野生のオオカミたちの目が光ります。
そこへ威嚇していた動物を颯爽と追い払う、大き翼を持った緑の動物、ドラゴンが現れます。
彼と心を通わせたピートはドラゴンにエリオットと名付け彼と共に森で暮らします。
そして6年後、森林保護をしているグレースと恋人ジャックの娘ナタリーは、髪の長いピートを森の中で発見、保護します。
身元の分からない、見るもの全てに怯えるピートは搬送された病院から脱走を図るも保安官の協力のもと無事確保、ジャックの家で一日暮らしながら、なぜ彼が森の中で暮らしていたのか、だれと過ごしていたのかを探っていくと、グレースの父ミーチャムが町の子供たちにおとぎ話として話しているドラゴンの話の真実を思い出し、グレースはミーチャムに問いただします。
身元が判明したピートは社旗福祉局で保護することになるわけですが、グレースはピートのことを考え、車を逆方向へ走らせ森の中へと向かうのでした。
一方ジャックの兄ギャヴィンは、ピートを見つけた時の違和感が忘れられず森を散策していると、まだ新しい大きな足跡を見つけ、森の中に何かとてつもない生き物がいることを確信めいていくのですが・・・。
という序盤のあらすじでした。
人間と他者の共生
それでは感想を述べたいと思います。
実写とCG技術の合成映画として違和感なく描かれており、森の中からこぼれる光の具合、空から見下ろす山々、森林のグラデーションが非常に鮮やかな映像でした。その中で語られているのは、名作「E.T.」を彷彿とさせる、人間と他者、人間と自然といった、共存、共生といいたテーマを基に描かれていた気がしました。
移民を排除するような世界情勢が過剰になってきている昨今に対し、ディズニー映画ならではの家族で考えられる作り、メッセージ性にあふれていたし、一緒に住めないからこそ互いを尊重するといった暮らし方、見た目だけで敵とみなしていいのか?ということも謳ってたと思います。
ピートが森の中で野生の動物から睨まれるという森の中での人間と動物の構図や、ギャヴィンがドラゴンを見世物にするべく捕らえ追い込むという、人間の世界でのドラゴンとの構図が対比として描かれていたのも、物語が進むにつれ伝えたいことが浮き彫りになっていきます。
また、森林保護を掲げるグレースと林業を生業に闇雲に森林伐採するギャヴィンという対比もあり、後世に住みやすい世の中を残すべく、ただ守るだけなくただ切りまくるのではない、自然とうまく付き合っていくといったことも描かれていたと思います。
他にもミーチャムが子供たちへ伝える、目に見えることだけが全てではないという教えもこの作品で訴えていると思います。
目に見えないことを大切にする=夢を持つことということの大事さみたいなことだと思ったのですが、実際ミーチャムはその目でドラゴンを見た経験があっての教えなわけですが、またとしてドラゴンに会えたミーチャムにとって長年夢見ていたことなのかなぁとも感じました。
そして様々な家族の形も描いていたと思います。
グレースとジャックは恋人同士、ジャックは娘がいて、ピートは孤児。
ジャックと娘以外は血のつながらない他人ですが、結束を固め絆を深めていきます。
エリオットがかわいい
ドラゴンていうと首が長く鱗のついたシェンロンのようなドラゴンか、二足歩行のできるドラクエのモンスターに出てくるようなフォルム、大体この2つが思い浮かぶのですが、この映画のドラゴンはどちらでもない姿でした。
とにかく毛がモフモフしている。
鱗なんてございませんw
しかも歯が片方欠けていてお目目はぱっちり。
顔だけで言うと「モンスターズインク」のサリーみたいな感じでしょうか。
ピートと戯れるときも、匂いをかいだり自分のしっぽを追いかけまわすといった、犬がよくやるはしゃぎっぷりで観衆の心を和ませてくれます。
CGだってわかっているのに自然の風景の中で当たり前のように暮らしているような合成にホントびっくりしました。
まとめ
ただの子供向けCGファンタジーだけにとどまらず、ディズニーならではの子供でも大人でも感じられる楽しさ、伝えたいメッセージが詰まった作品でした。
ひとつ言うならば、深みはあるけど非常に味気ない気がしてしまうのが残念なところでしょうか。
音楽もカントリーミュージックを中心に使われているのにエンディングテーマは普通のポップロック(多分イマジンドラゴンズかな?)で肩がカクンとずれて台無しだったのが残念でした。
どうでもいいですが、ピートを演じた男の子がどこかジョディフォスターに見えて仕方なかったですw
車からエリオットの影を探す眼差しとかがモロにそっくりで。
もっと話題になってもいい作品なだけに、今後は多くの親子に観てほしい作品だと思います。
というわけで以上!あざっした!!
満足度 ☆☆☆☆☆★★★★★5/10