ゴースト・イン・ザ・シェル/GHOST IN THE SHELL
今作に関してはきっと自分の感想なんかよりも、元のアニメをよく見ている方の感想のほうがきっと参考になるでしょう。
なぜなら、この手のアニメ作品は全くわからない!
一応一番最初の物語である「攻殻機動隊」は鑑賞してはみたものの、世界観や設定がさっぱりわからず。
要するに「ブレードランナー」みたいな話?という解釈にいたりました。
なのでそこまで期待してはいませんが、早速鑑賞してまいりました。
作品情報
士郎正宗による原作コミックを、押井守が劇場版アニメにした「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」。現在も小説やゲームになるなど人気の高い作品が、ついにハリウッドで実写映画としてやってくる。
近未来を舞台に、脳以外は擬体化された最強の戦士が、サイバーテロとの戦いを通じて、自分は何者なのかを探っていくSFストーリーです。
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あらすじ
世界でただ一人、脳以外は全身義体の世界最強の少佐(スカーレット・ヨハンソン)率いるエリート捜査組織公安9課は、ハンカ・ロボティックスの推し進めるサイバー・テクノロジーを狙うサイバーテロ組織と対峙。
しかし、捜査を進めるうちに事件は少佐の脳に僅かに残された過去の記憶へと繋がり、彼女の隠された過去を呼び覚ますのだった。
「私は誰だったのか……」やがて、彼女の存在をも揺るがす衝撃の展開へと発展していく……。(Movie Walkerより抜粋)
監督
監督はルパート・サンダーズ。
初めて知る方です。
それもそのはず、今作が2作目というこれからを担っていく監督さん。
デビュー作は、有名グリム童話「白雪姫」を戦うお姫様という大胆な設定変更をし、継母である魔女と壮絶な戦いを繰り広げる「スノーホワイト」。
今作もアクションシーンが豊富なようなので、今後もそういった内容の作品を撮りつづけて行くのでしょうか。残念ながらこれ観てないんですが、期待したいところです。
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主人公ミラ少佐を演じるのはスカーレット・ヨハンソン。
なぜこの役を白人が演じるのか?なんて言われてますが。
役にあってるかどうかは見てからということで。
どうも「アベンジャーズ」「キャプテン・アメリカ」などMCUシリーズのブラック・ウィドウ役が先行してアクション女優のイメージが強い彼女ですが、そんなことはない。いろんなジャンルの作品で活躍しています。
代表的なものを挙げてみると、東京で出会ったハリウッド俳優と若いアメリカ人妻が心を通わせていく様を繊細にユーモラスに描いた「ロスト・イン・トランスレーション」でゴールデングローブ賞にノミネートしたことで活躍の場が広がります。
その後も、疎遠だった母の訃報を受け帰郷した娘が、母の友人2人と奇妙な共同生活を経て繋がっていく「ママの遺したラヴソング」や、イギリスの上流社会を舞台に、欲望や愛憎渦巻く人間関係、運に翻弄される人々をスリリングに描いた「マッチポイント」、新興貴族の野望のため、皇室に送り込まれた姉妹が、一人の男性をめぐって確執を深めていく「ブーリン家の姉妹」などに出演。
実はハスキーで特徴のある声を活かした出演も多く、傷心の作家が人工知能の声に聞き惚れ、本気で恋に落ちていく様を切なく描いた「her~世界でひとつの彼女~」で人工知能の声のみの出演で話題となり、去年はジャングルに住む少年の成長を描いた「ジャングル・ブック」ではヘビの役、今年は「SING/シング」でパンクロッカーのハリネズミ役として、劇中では彼女のみがオリジナル曲を披露しています。
彼女に関してはこちらもどうぞ。
他のキャストはこんな感じ。
少佐の同僚バトー役には、「LUCY/ルーシー」でスカヨハと共演経験のあるピルー・アスベック。
少佐の所属する公安9課を束ねる荒巻役には、久々のハリウッド映画出演!世界のキタノことビートたけし。
クゼ・ヒデオ役に、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のマイケル・ピット。
日本人キャストとして桃井かおりや福島リラなども出演とのこと。
というわけで、色々ファンから叩かれそうなハリウッド版「攻殻機動隊」。果たしてその内容とは!?
ここから鑑賞後の感想です!!!
感想
アニメファンなら大満足じゃないでしょうか!私はそうではなかったが!!
以下、核心に触れずネタバレします。
既視感あるよね。
脳以外は全身義体の女性捜査官が、サイバーテロ事件の真相へと近づくにつれ、一人のテロリストと巨悪の存在、そして自身が何者であるかにたどり着いていくSFアクション大作。
すごくストレートにまとめるとこんな感じでよくあるサイバーパンクなお話なんですよね。
でも、原作アニメからファンの人にはたまらないシーンの連続であったことは間違いないでしょう。
とりあえず攻殻機動隊をまったく知らない自分は、その世界観だけでもインプットしておこうと、一番最初の「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」を鑑賞してから臨んだわけですが、正直ノれなくて・・・。
場面や画が全然動かないし、その分しゃべるしゃべる。
情報量の多さと専門的な用語が四方八方から出てきて、みんなこんなの好きなの?と。
とはいうものの、近未来化された香港を想起させる街並み、光化学スモッグが漂う曇った天候といった風景も見事に再現され、視覚的に透明化する光学迷彩の再現度や、アタッシュケースから変化する銃、プロジェクト番号、バトーの義眼レンズ、多脚戦車といったアイテムも基本そのまま。
エピソードもゴミ収集車の二人を追いかけ、浅瀬でのアクション、ビルの屋上からダイブ!からの窓から突っ込む少佐!別の義体へ意識を飛ばすダイブ!あああったよこんなシーン!!
一度しか見てないしファンでもない自分でさえ、よくできてるなぁ、細かく見てるなぁと監督のアニメへのリスペクトが感じられた作品でありました。
しかしながら街の風景が間違った日本の文化だったり、いろんなアジアをごちゃまぜにした感じだったり、CG丸出しだったり、話から世界観から結果「ブレードランナー」じゃん、で片付いてしまう。
話に関しても、高度な技術により、人間は脳以外は機械でも十分やっていけるぜって風潮の中、人間の本質は脳の中だけなのか、魂は不必要なのか、みたいな部分を根底におきつつ、少佐の記憶は本当に自分の記憶なのか、本当の私なのか、人間とは・・・といったアイデンティティの探求であって、近未来SFの定番ストーリーになってしまっているのがどこかもったいないなぁと。
原作アニメは「マトリックス」に大いに影響を与えてるそうで、個人的にはそっちに影響を受けているからか、どうも比較してしまう。
今でこそ人工知能なんてよく聞く話だけど、原作当時は時代を先取りしていたわけで、それを今こうして実写にしたのだから、せめてマトリックスは越えてこいよ!と。
キャストにも問題。
キャスティング発表当初から日本人の役を白人が演じるという「ホワイトウォッシング」問題。
これに関しては正直どうでもよくて。
確かに白人がこれやっちゃうとアジア人に白羽の矢が立たなくなるし、いつまでも白人の脇というのも不平等であって。
まぁ声高に訴えてるのは、アジア人の役者たちなんだろうけど、個人的には適役であれば人種なんて関係ないってクチです。
何が言いたいのかって、スカヨハがやって面白くなるんならそれでいいじゃんと。
元々今作に関しては、ファンでもなければ知りもしなかったわけで。
冷たい言い方するなぁオレ。
で、結果見てみたら問題があったわけですよ。
白人がどうこうじゃなくて、スカヨハ自身に。
光学迷彩を着て戦うスカヨハ。
ぷにぷにじゃねえかよ!!
特に思いっきりワイヤーアクションじゃんて飛び回るシーンなんか、ケツが重たい重たい!!
そんな重そうな下半身じゃね、飛び回れませんよ!!
もうこれに関してはポスター観た時点で怪しいなと思ったんです。
今回彼女自身がアクションに挑戦してるって何かで読んでて。
「アベンジャーズ」はボディダブルでやってるのはわかってたから、スマートにアクションこなしてるように見えるし、本人がアクションしてるシーンでもファッションやカット割りでうまく体のラインを隠してたのかもしれないけど、こんな全身タイツみたいな服着せてアクションやっちゃあダメ。
元々グラマーな女優さんなのでボンキュッボン!な人には不向きでしょう。
ここはやはりスレンダーな方でないといけないのでは、と。
そして、あの黒髪前髪アシンメトリーなショートボブヘアーが似合わない!
コスプレ感丸出しです。
ああいう髪型だったり髪色が似合う女優いると思うんだけどなぁ、なんで彼女だったんだろ。
そして、荒巻演じたビートたけしですが、彼英語を一切話しません。
彼が話すと、もれなく英語字幕がついてきます。
じゃあ周りの人は日本語なのかって?
いいや、英語です。
でも会話が成立してることになってます。
違和感アリアリです。
もうこれは近未来だから、きっとホンヤクこんにゃくみたいな機械があって、多言語で話しても通じちゃうっていう勝手な処理をしてましたが、たけしのセリフが一番何言ってるか聞こえないw
すいませんが、たけしにも日本語字幕付けてくださいw
「キツネをおろすのにウサギをよこすんじゃねぇ」ってセリフはカッコよかったです。
そして下から映して銃でしとめるたけしがめっちゃアウトレイジ。
トグサも日本人かと思ったら、アジア系の俳優さんでしたね。
あの人確か「ダークナイト」でバットマンに飛行機でゴッサムシティに連れ去られた社長の役やった人ですよね。
頑張れ日本人!!
そう、日本人で言えば、桃井かおりがそこそこ重要な役で出演していました。
ネタバレになるので伏せますが、すごく聞き取りやすい英語で、しかも桃井かおりらしさがでてたいい演技だったと思います。
しかも非常に若く見える。
SK-2の効果は伊達じゃねえな。
そもそも彼女は英語で、たけしは日本語ってのもおかしいよなぁ。
最後に
今回話の細かな内容は書かずに、愚痴っぽい内容の感想になりました。
それもそのはず、オイラ途中で寝落ちしました・・・。
だってもう話の緩急が全然ねえんだもん!
正直中盤の部分いる?
もっと簡潔にしてさ、追われる身となった少佐の単独行動増やして、で、仲間は仕方なく少佐探し回ってるふりしてサポートして、自身の本当の記憶探しに奔走させるような展開のほうがなんか楽しそうな気がするんですけども、
ファンサービスはすごくいいけど、実際そのシーン必要か?って考えたら特に必要ねえし。
カメラワークが平凡で驚きないし。
やはり監督2作目ってことで、もうちょっと原作ファン以外にも楽しめるような作品にしてほしかったですね、はい。
というわけで以上!あざっした!!
満足度☆☆☆★★★★★★★3/10