ローガン・ラッキー
お帰り!!スティーヴン・ソダーバーグ監督!!
監督引退を宣言した当時は、あまりの若さになぜ?が頭から離れなかったわけですが、こうして映画を再び撮ってくれるわけですから、見に行かないわけにはいかない!
その復帰を祝うかのように豪華なキャスティング、彼の代表作「オーシャンズ」シリーズを彷彿とさせる犯罪のにおい、全く運のない奴らの一発逆転モノ!
うんうん!!これは面白そうだ!!
とはいうものの、オレそこまで「オーシャンズ」にハマれなかったんで、少し落ち着いてじっくり味わおうと思います。はい。
というわけで早速観賞してまいりました!!
作品情報
2013年突如監督引退を発表し、ドラマ制作に力を注いできた監督が、ひとつの脚本に魅了され再び映画業界に帰ってきた。
今作は、軽快でかつユーモアに富んだ、豪華絢爛な強盗を企てる「オーシャンズ」シリーズの詐欺集団とは違い、犯罪とは無縁の3兄妹が不運の連鎖を断ち切るため、巨大組織相手に一攫千金の強盗を仕掛けるクライムエンタテインメントと登場人物たちの設定は真逆。
そんな過去の代表作とは対照的に、運のない男達が一体どんな仕掛けを打って出るのか。
一攫千金×一発逆転の痛快クライムエンタテインメントの幕開けです!!
あらすじ
足が不自由で仕事を失い、家族にも逃げられ失意の人生を送る炭鉱夫ジミー・ローガン(チャニング・テイタム)にはある企みがあった。
それは、まもなく開催される全米最大のモーターカーイベントNASCARのレース中に大金を盗み出すという<前代未聞の強奪計画>―。
早速、戦争で片腕を失った元軍人で冴えないバーテンダーの弟クライド(アダム・ドライバー)と、美容師でカーマニアの妹メリー(ライリー・キーオ)を仲間に加えたジミーだったが、ツキに見放されてきたローガン一家だけでは頼りがない。
そこで、この大胆な犯行を成功させるため、爆破のプロで現在服役中の変人ジョー・バング(ダニエル・クレイグ)に協力を仰ぐ。彼を脱獄させてレース場の金庫を爆破した後、看守が彼の不在に気づかないうちに刑務所に戻すという作戦だ。
レース当日、ローガン一味は、何百万ドルもの売上金を運ぶ気送管設備があるサーキットの地下に侵入。全米犯罪史上最も驚くべき強盗事件は成功したかのように見えた…しかしFBI捜査官の執念深い捜査の手がすぐそこまで迫っていた――(HPより抜粋)
監督
今作を手掛けたのはスティーヴン・ソダーバーグ。
冒頭でも書いたとおり、2013年の作品「恋するリベラーチェ」を機に映画業を退いていましたが、今回の脚本を読んで、是非自分が撮りたい!ということで復帰となりました。
うん、案外早いよね、復帰。
歓迎することはもちろんなんだけど、じゃあオマエ、ソダーバーグ好きなの?って言われるとう~~ん・・・、なんですわw
一番有名な「オーシャンズ」シリーズから入って話題作などを見たものの、この人の作品てゴリゴリのエンタメ映画じゃないんですよね。
何かスカして終わるみたいなのばかりな気が。
まぁモンキーはおバカさんなので、彼の作家性とかメッセージ性とかを当時読み取れなかったんでしょうね。
今はあの頃よりかはマシだと思いますけども。
そんな監督の代表作をザックリご紹介。
理想的なカップルの裏側が浮き彫りになってく様を、繊細な心理描写で映した「セックスと嘘とビデオテープ」で長編映画デビュー。史上最年少26歳でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞する快挙を成し遂げます。
その後興行的に低迷が続くも、詐欺師を追いながらも彼に惹かれていく女捜査官を軸にしたクライムムービー「アウト・オブ・サイト」で成功を収めます。
巨大企業を相手に最上最大級の集団訴訟を起こし勝利した実在の女性を描いた「エリン・ブロコビッチ」、メキシコとアメリカを結ぶ麻薬ルート巡る人々を描いた「トラフィック」でアカデミー賞監督賞にダブルノミネート、受賞をし、さらに確固たる地位を築いていきます。
そしてジョージー・クルーニー、ブラッド・ピットを始め、豪華キャストを集めたドリームチームが、カジノの金庫破りという史上最大の強奪作戦を繰り広げる、痛快クライムエンタテインメント「オーシャンズ11」は、後に2作製作されるほどの人気作となり、彼の代名詞ともいえる作品になりました。
引退するまでの近年は、未知の致死性ウィルスが世界中に拡散していく中で、恐怖と混乱が人々を支配していく様をドキュメンタリータッチで描いた「コンティジョン」、
主演のチャニング・テイタムの実体験をモチーフに、男性ストリッパーの葛藤と友情を描いた青春サクセスストーリー「マジック・マイク」、
新薬の副作用を巡って思いもよらぬ陰謀に巻き込まれていく精神科医の運命を描いた「サイド・エフェクト」など、どれも1度は見て欲しい作品ばかりを世に送り出しています。
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キャスト
ゴイゴイスーなメンツが集まってるので、主役だけガッツリ紹介。
ツイてない主人公ジミー・ローガンを演じるのはチャニング・テイタム。
2枚目はもちろん、アクション、コメディ、なんでもこなす踊れるマッチョマンでございます。
「G.I.ジョー」で初めて彼を知って以降、新作映画はほぼ欠かさず鑑賞していると思います。
いいんですよ彼。
熱い男もできるし、身体動けるし、イケメンだし、そしてバカな役も最高w
そんな彼は監督作では「マジック・マイク」、「エージェント・マロリー」と「サイド・エフェクト」に出演。
マジックマイクは自身の実体験が元になってるだけあって、きっと嬉しかったでしょうね。
というわけで彼の代表作をガッツリ紹介。
クラシックバレエとストリートダンスが融合した新たなダンススタイルを生み出した青春ダンスムービー「ステップ・アップ」の主演に抜擢されブレイクを果たします。
その後アメリカの人気ミリタリーアクションフィギュアが映画となった「G.I.ジョー」、突然の事故で記憶を失った妻の愛を勝ち取るために献身的に尽くす夫の姿を描いた「君への誓い」(オレのレイチェル・・・)、
バカマッチョとデブオタが高校に潜入捜査するアクションコメディ「21ジャンプストリート」、
謎のテロ集団に乗っ取られたホワイトハウスから大統領を守るため奮闘するSPの姿を描いた「ホワイトハウス・ダウン」などありとあらゆる作品で活躍していきます。
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近年では、レスリング五輪金メダリストとパトロンの大富豪が悲劇の結末を迎えていく実話を基にしたヒューマンサスペンス「フォックスキャッチャー」や、
大雪でロッジに足止めをくらったワケアリの8人が繰り広げるバイオレンス西部劇「ヘイトフルエイト」、
1950年代のハリウッド映画界を舞台に、誘拐された大物スターの捜索や、一癖も二癖もあるスター達とのドタバタ劇、当時の銀幕世界に対し敬意と愛と少しの皮肉をユーモアに綴ったコメディドラマ「ヘイル、シーザー!」など、著名な監督の作品にも顔を出すようになり、着々とステップアップしていってます。
出演作に関してはこちらもどうぞ。
他のキャストはこんな感じ。
義手の弟クライド・ローガン役に、「スターウォーズ/最後のジェダイ」が控えているアダム・ドライバー。
妹メリー・ローガン役に、「ランナウェイズ」、「マッドマックス/怒りのデスロード」に出演していたライリー・キーオ。
服役中の男ジョー・バング役に、「ドラゴン・タトゥーの女」、そして6代目ジェームズ・ボンドとして「007」に出演しているダニエル・クレイグ。
ジミーの元妻ボビー・ジョー・チャップマン役に、「バットマン・ビギンズ」、「フォーン・ブース」のケイティ・ホームズ。
栄養剤を販売する会社のオーナー、マックス役に、「TED/テッド」、「荒野はつらいよ~アリゾナより愛をこめて~」のセス・マクファーレン。
ジミーの高校の後輩で予防接種をして巡回している医者、シルヴィア役に、「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」、「エイリアン・コヴェナント」のキャサリン・ウォーターストン。
カーレーサーのデイトン役に、「キャプテンアメリカ/ウィンターソルジャー」のウィンターソルジャー役でお馴染みセバスチャン・スタン。
そして彼らを追い詰める特別捜査官サラ・グレイソン役に、「ミリオンダラー・ベイビー」、「P.S.アイラブユー」のヒラリー・スワンクという超豪華キャスト勢ぞろいとなっております!!
負け組兄弟の一発逆転強奪作戦、一体どんなどんでん返しが待っているのか。
オーシャンズを越える内容になっているのでしょうか??
ここから観賞後の感想です!!!
感想
オーシャンズと真逆!!
ユルい笑いがてんこ盛りのダメンズクライムムービーでした!!
以下、核心に触れずネタバレします。
真逆ですよ、真逆。
ウエストバージニア州に住むローガン兄弟が、金庫破りを味方にしてモーターレース場の売り上げ金をごっそりいただいて、今までの悪運から逃れてリッチな生活送っちゃおうぜ~!!という物語を、今までのソダーバーグとは一風変わった、ユルい笑いから自虐ネタまで盛り込んだクライムエンタテインメントでした。
どうしても比較してしまうソダーバーグ監督の代表作「オーシャンズ」シリーズ。
詐欺師のプロ集団が、カジノの金を根こそぎ奪うというプロットは有名ですが、今作はそれとはまったく真逆の物語でした。
何が真逆かっていうのは設定の事で、向こうが豪華絢爛ならこっち地味~なところ。
主人公のジミーは金ナシ、職ナシ、家庭ナシの3拍子揃ったダメダメな男。
弟もイラクに戦争に行った際地雷で左腕を失う不運。
オマケに場所は簡素な田舎町。
目的地はシャーロットモータースピードウェイの売店の売上金。
こんな不運すぎる兄弟が、過去に一度計画したものの失敗に終わったカリフラワー作戦なる強奪計画を再びやろうというもの。
要は素人ですね。
それじゃあ地味じゃ!!
お金を盗むってなぁ、もっとド派手にやらんと盛り上がりに欠けるでしょう。
なんかこうあるでしょ!
でかい金庫を鍵師の熟練の技で開けるとか、色んなものを欺いてサクッと盗んじゃうとか。
来てる服がすんげ~おしゃれとか。
そういうのないの??ないのかぁ。
じゃあ地味なら面白くないじゃん、と思ったら大間違い。
決してプロ顔負けの巧妙な技が光るわけでもなく、かといって計画がてんでうまくいかず失敗続きってわけでもない。
不運続きの男が一発逆転を狙うには奇跡を信じるのでなく、堅実的に行動し欲張りをしない、そして計画重視で進む。
これを忠実に描いてるのが逆に面白いんですね。
強奪計画はこうだ!
ジミーはシャーロットモータースピードウェイの地下での工事現場で働いていた時の事故の際、どうやってこのレース場のお金が流れているかを知ったことがきっかけでした。
仕組みはこうです。
売店で回収したレジの売上金を筒状の容器に入れて、配管へ流します。
それがどんどんつたって地下の金庫に落ちるというもの。
これ盗めるじゃん!とひらめいたジミーはクライドと相談しますが、まず一つ目の壁にぶち当たります。
どうやって金庫を破るか。
そういえばあの有名な金庫破りジョー・バングが刑務所にいるぜってことで彼に会いに行きます。
とりあえず会って計画に乗ってくれないか相談します。
ジョーはまだ服役中のため、ここでも壁にぶち当たります。
そうです、彼をどうやって檻から脱走し、計画を実行させ元の場所へ帰すか。
しかもこれをレース当日の真昼間にやらなければいけない。
おいおいハードル高えな!
この不運兄弟にその賢さは備わってるのか??
計画を聞いたジョーは、自分の弟2人も仲間に加えることが条件だと話し、計画に乗ります。
弟2人はレース場で何やらアホみたいな競技で競っていました。
便座を輪投げ代わりにした遊びもやってたな・・・。
彼らも色々と言葉を間違えてしゃべっては倫理がどうたらとか言って拒んでいましたが、案外コロッと承諾。
妹のメリーも加えて、早速計画を実行します。
計画にトラブルはつきものであり見事に的中します。
それは工事が予定より早く終了してしまうということ。
1週間予定を早く実行する羽目になるジミー一派。
ここで実行日当日とそれまでにしなければいけないこと。
- ジョーを刑務所から脱走させ終わったら戻らなければいけないこと。
- ジョーを脱走させるために刑務所にクライドを送り込ませること
- 刑務所に服役している受刑者たちにも協力させなければいけないこと
- 金庫に通じる配管がどの配管か調べること
- 爆弾を使わずにどうやって金庫を爆発させるか
- 爆発に気付かれないようにするにはどうすればいいか
これをどううまく行動できるかがカギとなります。
まず1から3にに関して。
クライドはわざと店に車を突っ込んで器物損壊やら営業妨害やらで逮捕されますが、戦地に行ってたことを考慮され90日間刑務所に拘束されることになります。
その間ジョーは刑務所の受刑者の中でボス的存在の黒人に、うまい話があると計画に協力を依頼。
当日ジョーは、シャワー用の水をあえて飲み、吐き気を催し医療室へ。
その医療室を清掃していたクライドと共に、トイレから脱出します。
丁度その頃食堂で囚人たちが暴動をおこしたことで緊急事態になり、全ての部屋が強制的にロックされ誰もその場から出ることができなくなります。
そのおかげでジョーたちは追いかけられることなく脱出に成功。メリーと合流します。
メリーもまた自分の車ではなく、ジミーの元妻の旦那の車を使ってお出迎え。
カーマニアでスピード狂のメリーは、目的地がだいぶ遠いためいつものようにスピードを出して爆走。
おいおいこれじゃあおまわりさんに捕まっちゃうよ!
でも大丈夫、ちゃんとジミーが裏で手をまわし、メリーの職場の美容室の常連のお客さんが紫のキャデラックに乗っていることを事前に聞きつけ、職質するようしかけていたのです。
そこをうまく通り抜けレース場へたどり着く3人。
帰りは囚人たちに食堂でボヤを作ってもらい、火災報知機を鳴らせ消防隊が駆けつける中、その消防隊に変装し中へ戻るというものでした。
4に関しては、なんでそんなに素手で触れるの・・・とちょっと興醒めしたんですが、あの忌まわしきゴキちゃんたちの体に違う色の絵の具を塗って、配管に送り込みます。
金庫の中で仕事をしている女性宛にバースデーケーキを送り付け、金庫の中でみんなで食事している間、駐車している彼女の車を当て逃げ。
警察官と外であれこれやっている間終業時間となり、ケーキは食べかけのまま金庫内に。
夜中にゴキちゃんたちはその金庫にあるケーキめがけてやってきます。
翌朝女性が出勤し金庫に入ると、はい、もちろん金庫内はゴキちゃんんだらけ。
で、どの色のゴキちゃんがたどり着いたのかを、清掃業者に扮したジョーの弟たちが潜入し確認するという流れでした。
巧妙だな。
5と6に関してはこうです。
脱走して爆弾を調達できない中、どうやって爆弾を作るのか。
ジョーはまず景気づけにレース場の売店で、酒とつまみにグミを購入。
金庫へ通じる配管前に着くとジミーがあらかじめ買っておいたボンドを袋の中に出し、その中にグミと刑務所でゆで卵をたべる際に使っていた偽塩(血圧が高いので塩分控えめの塩を使ってました)を混ぜ爆発物を作ります。
その前にレース場に来たお客さんが現金しか使えないよう、ジョーの弟たちが発電機を爆破させていました。
おかげで現金はいつも以上に流れてきます。
そして爆発で発生した煙は売店までつたって行ってしまうのですが、これも想定済み。
仲のいい整備工場の男に囮になってもらい、休憩所でタバコを吸っておいてもらいそれが煙の原因だと知らせたのでした。
このようにして計画通りに実行されていきます。
ユル~い笑いがてんこ盛り。
素人丸出しなのに巧妙な強奪計画でローガン兄弟やるじゃん!と感心してしまうのですが、それ以上に面白いのは彼らの掛け合いです。
まずローガン兄弟がちょっとおバカな点。
これだけ計画できるんだから頭キレるんだろうなぁと思ったら、そうでもない。
そもそも呪いのローガン兄弟なんて異名でバカにされてるのに、そこにキレない。
逆に弟をバカにしたらキレる兄、兄をバカにしたら怒る弟というなんとも兄弟愛に満ちた2人が微笑ましいんです。
一番バカっぽかったのは、ジョーが爆発物を作っている最中。
2人は爆弾を調達してくるものと思っていたようで、まさかのその辺にあるもので簡単に爆発物が作れますという、でんんじろう先生顔負けのジョーのショボさにあっけらかん。
お前らオレがそんなに爆弾持ってきてやってほしかったのかよ!と少々お怒り。
2人の呆然な顔に呆れて、急いで事を進めなければいけないのに、まさかの科学の授業にw
「爆発とはエネルギーだ、そのエネルギーは、色んな化学式を組み合わせ運動を働かせることによって出来上がるのだ」と、壁に石で化学式まで書いて講義をはじめ、それでもボケ~っとした顔をする2人を見て、クスクス笑いが止まりません。
しかもその爆発物を配管に投げたらエラーが起こり、跳ね返ってきてクライドがナイスキャッチw
原因は袋を閉めすぎたからって絶対違うでしょww
益々信用に欠けるジョー。
そんなジョーも、出所したら家に金隠してあるから大丈夫と、最初は兄弟の計画に無理してやる必要はないと豪語してましたが、その隠し場所を他のやつに言っていたことが奥さんに伝わり、奥さんはその金をもって他の男とトンズラしてしまうという不運に見舞われます。
ダメだなぁ隠し場所を人に漏らしちゃあw
そんでもって刑務所を訪れたローガン兄弟から小銭を巻き上げ、自販機のゆで卵を、塩分控えめの塩で頂く姿も滑稽です。
あんた本当に伝説の金庫破り?
で、ジョーの弟たちもアホです。
犯罪は倫理的によくないと、どっかの教科書をただ丸暗記したかのような教養の無さがにじみ出ており、それ故にドラマチックをトラウマチックにみたいな言い間違えが多々ありました。
おまけに煙の出どころを探している警備員と鉢合わせになり、どんな言い訳をしたかと思えば、俺は昔から煙の臭いが感知できない体質なんだ、だから体に火がついてもわからない、といういかにも無理矢理すぎる返答をかますアホっぷり。
アホですw
他にも、刑務所のやつらが食堂で監視員を人質にとるんですが、解放の条件が「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作本を図書館に入れろというものw。
しかも最新刊が未だ書籍化されてないことに嘘をつくな!
見た奴がいるんだ!と怒る囚人。
いやあなたたちそれが篭城の理由?ww
あとは、オーシャンズセブンイレブンなんて言葉が出たり、クライドの義手がお金をバキュームで吸い込んでる時に一緒に吸い込まれてしまったり、クマの着ぐるみを着たおっさんにジョーの弟が荷物を預かる意味深な映像もあったりと爆笑まではいきませんが、間をうまく使ったクスクス小笑いを連発する会話やシーンはきっと楽しく鑑賞できる理由の一つになると思います。
最後に
大学時代にアメフト選手として活躍したものの、ひざの故障によって選手生命を絶たれ、離婚してしまったことで大好きな娘とも離れ離れの地味な暮らしを余儀なくされたジミー、そんな兄への嫉妬心から軍兵として志願し戦地イラクへ赴き手を失ってしまったクライド。
人生一度踏み外してしまうと這い上がることが難しい世の中。
そんな社会的弱者となってしまった彼らに、光をあてるかのような人生一発逆転のドラマは、ウエストバージニアという地が入った名曲カントリーロードの言葉「故郷へ帰ろう」のように、あの頃の自分に戻ろう、幸せだったあの頃にと呼び掛けている気がします。
そして、ジミーが建てた計画は決して自分たちだけがウハウハになるのではなく、きちんと迷惑を変えた人たちにまでおすそ分けをする配慮から、彼の人柄の良さも加えられた結末へと向かっていきます。
モンキー的にはオーシャンズよりもこっちの方が、弱者に焦点をあてたクライムムービーという点において楽しめました。
てかソダーバーグコメディもいけるんじゃね?
ゲラゲラ笑うコメディもいいけど、これくらいユルいテイストのコメディもオツなもんです。
最後の種明かしはソダーバーグもいつも通りのあっさりサクッとなパターンです。
これ見た時は、あ~ソダーバーグの作品だぁ~ってなりましたね。
とにかく一見地味ですが、非常に楽しいケイパームービーでした!
というわけで以上!あざっした!!
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満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10