モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「アナと世界の終わり」感想ネタバレあり解説 学生諸君!青春ゾンビになるんじゃないぞ!

5月31日

アナと世界の終わり

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2019年の新作映画ってどんなのがやるんだろう、と昨年末に探していたところ、目に飛び込んできたショーン・オブ・ザ・デッド」meets「ラ・ラ・ランドの文字。

あれ!?オレどっちも好物なんですけど!!

と、予告編を片っ端から見ながら2019年を待ちわびておりました。

 ただこれ既にイギリスで2017年に公開されて、1年遅れでアメリカ公開、という遅さ。

しかもクリスマスの時期のお話ってこともあって、これもしかして、日本公開されるとしたら2019年の冬なのか?

マジかよぉ~せめて2019年の年始とかに、しれっと公開してくれよぉ~・・・と、とりあえず目先の話題作に没頭しながら頭の片隅にそっと記憶を閉じ込めておいたわけでございます。

 

すると、僕を慕ってくれる高校生のフォロワーくんからDMが。

「モンキーさんが見たいって言ってた映画、公開決まりましたよ」

なにっ!!!!

いつ?

5月!?

クリスマスの話なのに!?

あ、そういうの別にいいのか!なぁ~んだぁ~w

と、思った以上に速い公開に、私大興奮でございます。

 

ゾンビ映画。

はっきり言って使い古された感じがちょっぴりあります。

しかし、低予算で面白い映画を作れる強み、そして実はゾンビと〇〇、掛け合わせてみたらめちゃんこ面白いんじゃないか、なんてアイディアの宝庫でもあるわけです。

ゾンビあるあるを盛り込んだ「ゾンビランド」や、ビッグバジェット映画に仕上げた「ワールド・ウォー・Z」、ゾンビが人間に恋する「ウォーム・ボディーズ」、往年の恋愛小説にゾンビを加えた「高慢と偏見とゾンビ」、ゾンビ文化のない日本や韓国でやってみたらめちゃんこ面白かった「アイアムアヒーロー」や「新感染/ファイナルエクスプレス」、TVドラマで言えば「ウォーキング・デッド」などなど、ゾンビ×〇〇という掛け算によって、ゾンビ映画のフランチャイズ化に成功し、エンタメ要素に拍車をかけたハイブリッドムービーとして近年我々を魅了しているわけです

そんな中で今回、このゾンビ×ミュージカルという斬新でありながら、なぜ今までこのジャンルを組み合わせなかったのかどうかしてるぜ!なグッドアイディア映画に巡り合えた私は、幸せ者でございます。

どうかこの登場人物たちの血みどろなバトルと青春要素たっぷりな歌とダンスに酔いしれたいと思っております。

 

 

てか冒頭から長え!!

早速鑑賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

各国のファンタスティック映画祭で、批評家たちから高評価を受け、さらには作品賞まで受賞したゾンビ映画が日本で公開となる。

2010年英国映画テレビ芸術アカデミーで受賞した短編映画をもとに作られた今作は、ゾンビ映画にミュージカルを融合させる画期的なアイディアを盛り込んでおり、さらには田舎でくすぶっている若者たちが生きるためにゾンビと戦いながら、人生の活路を見出していく青春映画にもなっている。

 

イギリス期待の若手俳優を多く起用した今作。

負け組高校生たちが歌って踊って暴れまくる、世界中の映画ファン熱狂必至の映画をご堪能あれ!!

 

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あらすじ

 

イギリスの田舎町リトル・ヘブン。

高校生のアナ(エラ・ハント)は、幼い頃に母を亡くし父トニー(マーク・ベントン)と二人暮らし。

学校では、ダサい幼馴染のジョン(マルコム・カミング)、暑苦しいほどラブラブなカップルのクリス(クリストファー・リヴォー)&リサ(マルリ・シウ)、嫌がらせが止まらないオラオラ系の元カレ・ニック(ベン・ウィギンズ)、SNSでソウルメイトを探し続けるステフ(サラ・スワイヤー)など、くだらない連中ばかり。

このパッとしない生活から抜け出したいアナは、大学に進学せずに世界を旅することを計画していた。

そのチケット代を稼ぐため、トニーに内緒でジョンと一緒にバイトに励んでいた。

ジョンは、アナの願いを応援しながら密かに想いを寄せているのだった。

 

あるクリスマスの日、旅行の計画がバレてしまい、アナとトニーは大ゲンカをする。

夢も希望もないこの町にウンザリしていたアナは、バイトの帰り道にジョンに励まされ、少しだけ元気を取り戻すのだった。

 

翌朝、気持ちを切り替えたアナはジョンと一緒にいつも通り学校へ向かう。

その途中、スノーマンの着ぐるみを着た血だらけの男が突如現れ、ジョンに襲いかかる。

その瞬間、アナは公園にあったシーソーを使って男の頭を吹き飛ばす!

なんと、男の正体はゾンビだったのだ!

幸運にも危機を回避できたが、ゾンビを信じようとしないアナに、ジョンはすぐにこの町から脱出しようと説得する。

 

しかしアナは、昨夜のケンカの事をトニーに謝りたかったのだ。

父を探すことを決意したアナと、アナの願いを応援し続けるジョン。

二人は、クリスマス学芸会のため学校に取り残された父とクラスメイトを救出するべく、この町のゾンビたちと戦う覚悟を決めるのだった。

 

果たして、アナはみんなを助け出し、この町を脱出することはできるのか―!?

そして、腐ったように生きてきたこの人生にケリをつけることができるのか―!? (HPより抜粋)

 

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監督

今作を手掛けたのはジョン・マクフェール

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 本作が長編映画2度目となる駆け出しの監督。

それまではいくつかの短編映画を製作し、世界の映画賞で高い評価を得ていたようです。

一応今作はライアン・マクヘンリーという監督が手掛けた短編映画「Zombie Musical」が元になっているそうで、残念ながらこの世を去ってしまった彼の意志を、マクフェール監督が引き継いだ、って流れだそうです。

ゾンビ映画とかミュージカルとか多分これまで手掛けてない気はしますが、アイディアはたくさん持ってそうなんで、その辺りに注目したいですね。

 

 

 

 

キャスト

主人公アナを演じるのは、エラ・ハント。

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今作でイギリスの映画祭で主演女優賞を受賞したそうで、今後の活躍が期待されてるそうです。

実際にイギリスのエンタメサイトが2019年注目すべきスター9人を発表し、「ストレンジャーシングス」のフィン・ウルフハードや、ミリー・ボビー・ブラウン、「ブラックパンサー」のレティーシャ・ライトらとともに名を連ねております。

過去作ではあのミュージカルの名作「レ・ミゼラブル」にも出演していたようで、今作でのミュージカルパートは期待できそうですし、この後2作主演映画が決まってるそうで、世界に名をとどろかせてほしいですね。

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

アナの幼馴染ジョン役に、今作で長編映画デビューとなるマルコム・カミング。

ステフ役に、「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」や今作の振り付けも担当しているサラ・スワイヤー。

アナの父トニー役に、「イーグル・ジャンプ」のマーク・ベントンなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

既にサントラ聞いて気持ち作ってます!!

ゾンビみたいに生きてた彼らに生きる希望は湧くのか!?そして無事この危機から脱出できるのか!!

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

感想

うん、歌は良い!青春要素もゾンビ描写もまぁ悪くない。

でもテンポと編集とミュージカル要素が弱い!

総じて惜しい!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボーっと生きてんじゃねえよ。

退屈な田舎町から抜け出したいと願うアナや現状に満足できないでいる同級生らの前に突如襲い掛かる感染によるゾンビ現象。

生きる目的を見失っていた彼らがゾンビによって今を生き抜こうと希望を夢見る姿を、これぞブリティッシュポップとうなずける楽曲の数々を熱唱しながら今の気持ちを歌とダンスで吐露するミュージカル要素、低予算ながらクオリティの高いゾンビのフォルムや残虐描写、さらには父と娘の喪失と再生までをも網羅することで、ポップでエモーショナルな青春ミュージカル映画に仕上がっていた作品でございました。

 

はい、ととりあえず褒めてみましたが、去年末から期待していた身としては内心手放しでは褒められない内容ではあります。

その辺はおいおい語るとして、まずは彼らがどう変化するかを語っていこうと思いますが、アナは母親との死別によって父との関係がうまくいっていなかったわけです。

学校でも息苦しさを感じていたアナは大学に行かずためたお金でオーストラリアに旅に出たいと願っていました。

彼女の幼馴染ジョンもまた悩めるティーンエイジャー。ずっとアナにへの想いを抱いたまま彼女のベストフレンドを演じていましたが、なかなか伝えることができず。

海外へ行くことを表面的には応援しているものの、本音は喜べていないわけです。

同級生のステフもクリスマスプレゼントを車に積んで貧しい人に配ろうとしていましたが校長に止められたり、ブログもホームレスの内容は学生に相応しくないと、あれこれやりたいことができないでいるもどかしさを抱えています。

こうした不満を「BreakAway」という曲で声高に歌い上げる姿は、当時の僕も含めあの頃にお年ごろにはよくある悩みですよね。

 

しかし、そんな悩みや不満も翌朝には別世界に変わってしまうわけです。

街はゾンビだらけになってしまい、彼らが抱えていた悩みなどまずは棚の上に上げないと食い殺されてしまう。

バイト先の清掃員も常連客もゾンビと化し、電機は止まってしまう始末。

アナは父を探すため、ステフは車のキーを奪取しに、クリスは彼女とおばあちゃんを救出しに、それぞれがそれぞれの使命を自分に課し、危険極まりない道を進んでいくのです。

 

 

高校生の頃は僕も夢見がちで地に足ついてない時期が長いことありましたが、彼らにしてもそう。自分のことばかり考えていた夢はまず置いといて、生き抜くことと誰かを助けることを最優先にシフトしていく姿は徐々に現実と向き合う思いと似ている気がします。

そして壮絶な戦いの末に迎えるエンディングは劇中でも歌われている「映画のようなハッピーエンディングはない」という言葉の通り、誰が生き残り誰が死ぬのか予想もつきません。

彼らにとってゾンビとの対峙は大人への通過儀礼のようなものだったのかもしれません。それを乗り越えた彼らはようやく明日へのスタートラインに立つのです。

満面の笑みとは言い切れない複雑な思いを滲ませながらほほ笑む登場人物を射す光は正に希望の光のような美しさを秘めていたように思えます。

 

ゾンビ描写も悪くない。

冒頭では彼らの不満をミュージカル調で訴えるシーンが多く、あれ、俺ゾンビが出てくる映画だと思ってたけどいつになったら出てくるんだろう?と。

まぁこの辺りはまだ世界が感染爆発する寸前てことで、お楽しみはこれから!ってことだったんでしょう。

 

場面は突然変わり、新しい朝がきた!希望の朝だ!とでも言ってるかのようなアナの心機一転ぶりが映し出されるのですが、その後ろでは何やら不気味なやり取りの連続。

人が人を噛みちぎり、家の屋根から人は落ちてくる、イヤホンで音楽全開なアナにはその光景は入ってこず、とにかく後ろでゾンビが大渋滞しているのが滑稽です。

そしてジョンと出会うとすぐさま現れるのが、雪だるまの恰好をしたゾンビ。

最初こそ条件反射でカバンでひっぱたくアナでしたが、事は思っていた以上に大きいことに気付き始めたアナは、シーソーのてこの原理を使って、彼を呼び寄せそのまま体重かけてうんとこどっこいしょ!と押し出します!

するとどうでしょう!

雪だるまの顔はキレイにすっぽりと胴体から離れ、血の雨を降らすではありませんか!

これには目の前で見ていたジョンもオーマイガー!勢いでやったアナもブランコ乗って放心状態。

一体何が起きてるのかわからないまま、とりあえずバイト先のボウリング場へ逃げ込みます。

 

その後もボウリング場に現れた清掃員のおばちゃんを壁に突き刺したり、常連客4人組との攻防では、ボウリングの球を両手に持ち顔面挟んでクラッシュ。見事に脳天に裂け目ができ割れたスイカのような後頭部をはっきり見せてくれます。

ステフは胸を触られたことで我を忘れその辺にあるもので頭部をブスリ。クリスはなぜかワックスガンガンかかった状態のレーンに逃げ込み、ゾンビと足をお滑らせながらの追いかけっこ。追い詰められたクリスですが、頭をピンで殴ってその勢いで足を滑らせたゾンビはそのままバーに頭を挟み見事に退治。弾が出てくる機械から顔が転がってくるシーンは爆笑モノです。

 

 

他にも不良グループたちに助けられるアナ一行は、彼らが面白半分でゾンビを倒してることに嫌悪感を抱いていきます。

特に元カレのニックはバットを持ってどんどん退治。ゾンビ倒しなら間違いなくオレがクラスで一番だ!と歌いながら倒す姿は正にオラオラ系。

とにかく話が進んでいくたびにゾンビは増殖をしていき、結構な数のゾンビがボコボコにされていくんですね。

ゾンビ映画はこうでなくっちゃ!てくらいにみんな食われていき、その度に悲哀さが出てくるのはある意味笑えるシーンなのかと。

 

果たして融合しているのか。

こうして見てみると、一つ一つの要素は全然悪くないんです。

登場人物の成長やゾンビ描写もしっかりできてるのでゾンビ映画ファンもまず頷けるんじゃないかと。

しかしミュージカル描写に至っては、gleeでも見てるかのような登場人物が別の場所でただ歌うだけのシーンや、夕陽を見て4人が整列して歌うなど、踊りの要素がごそっと抜けていてミュージカルを「観る」という点においては満足できない仕上がり

もちろん学内食堂で皆が一斉に踊るシーンや家から登校するアナ、歌いながらゾンビを次々と倒していくような、動きながら歌う映像はあるんですね。

でもこれでミュージカルといえるのか?というのがどうしても僕の心の中にずっとあって。

簡単に言うと踊って気持ちを表現するようなシーンが全然ないんですよ

あとは音楽のリズムに乗せて気持ちを上げてくれるノリの良さも生まれてないし、もっと重要なのはゾンビ踊らねえのかよwっていう。

それを言ったらゾンビは歌も歌わないわけですけど、せめて、せめてだマイケルジャクソンのスリラーのようにゾンビが全員同じ動きで踊る、ってシーン入れることで、ちょっとこの映画にユーモアが生まれるわけじゃないですか。

あとはゾンビに囲まれて意を決してアナたちがかかれー!って言って、踊るようにしなやかな動きでゾンビたちを次々と倒していくのをカメラワンカットで見せるとか。

要は心地よいテンポとリズムでゾンビを倒していくシーンをミュージカル調にしたらもっと気持ちがあがれるのに!っていう俺の我儘な注文ですw

あの~イメージとしては「ショーン・オブ・ザ・デッド」でクイーンの「Don't Stop Me Now」が流れるシーン。あの心地よさをやってほしかったなぁ。

 

あと一番大事な所が、この映画ミュージカルとゾンビを含んだ映画であって、決してハイブリッドになってないところ。

単純に掛け算によって新しい映画になってないんですよね。

それぞれが別の場面で発揮されているからせっかくのジャンルが融合できてないというか。そのせいでどちらも中途半端に見えてしまう。

後半からはもうミュージカルの要素消えかかってましたし。

 

ただこれ低予算で短時間で作ったようで、それでここまでできたってのはすごいことですよ。日本じゃここまでうまくいかない気がするw

そういう意味じゃここまでが最善策だったのかもしれません。

ミュージカルを描くにも踊りと歌以外にそれをどうやってカメラ割りして演出してでしょうし、総じてものすごく時間のかかることだし。

これをハリウッドでリメイクなんかしたら最高なんですけどね。

 

 

 

最後に

劇中、実はゾンビよりも怖い存在なのがサヴェージ校長なんですよね。

きっと昔から日陰の存在だったんでしょう。地位と権力を誰よりも欲しがったんでしょう。

規律を重んじ風紀の乱れは断じて許さない。

地位のあるものは全てを優先されると勘違いしてるあたりや、誰かを助けることなど考えもしない超利己的なモンスターです。

彼はもしかしたら変わる前のアナたちの状態のまま大人になったのかもしれません。

いつも周りのせいにして自分を変えようとしない育ち方をしたのかもしれません。そんなサヴェージがゾンビに食われる姿は爽快でしたね。

 

是非ですね鑑賞した方もしてない方もサントラ聞いてみてください。

なかなかいい曲が揃ってます。歌詞は英語だから把握してないですけど、曲調は様々でポップに富んでます。

僕意外と好きなのはサヴェージが学食の部屋の鍵を閉めてアナたちを閉じ込める時に歌う曲なんですけど、ゴシックホラー調のメロディをロックオペラっぽくして、さびでメジャーコードにしてポップに持ってく曲調で、あ、これユニコーン辺りがシングルの2曲目あたりでやったら面白いんじゃね?って勝手に妄想してましたw

うしろでテッシーが超絶な単音引きしてたりしてw

 

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10