モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「アナと雪の女王2」感想ネタバレあり解説 過去の過ちを正さなければ未来はない。

アナと雪の女王2

f:id:monkey1119:20191019183106j:plain

続編公開ギリギリまで、前作「アナと雪の女王」を一切見ようともしなかった私。

あれだけ空前のブームになったのに、あれだけ歌が流行ったのに。

どうしても食指が動かなったんですね~。

 

 これは性格ゆえのことなんですが、自分が飛びつく前に世間で流行してしまうと、意地でも流行に乗りたくないって性分でして・・・。

そういう人いるでしょう。

 

で、今回続編が公開っていうことでね、重い腰を上げてようやく鑑賞したわけです。

地上波初放送の時にちゃっかり録画しておいたノーカット版を(見る気あったんじゃねえか)。

 

正直言うとですね、やけにテンポ良すぎじゃね?ミュージカルの時の切り替え早くね?結局エルサだけ能力あんのさ、アナの性格!、とか間ぁ色々ツッコミたい所があったんですよ。

 

でもなんだかんだで楽しかったです。

あれだけ歌が流行ったのもうなづける楽曲のクオリティね。

これは見てたら気持ちよくなるし、誰かの前で披露したくなる。

すごくいい曲たちだなぁって。

やっぱミュージカルだからなんでしょうね、耳に残るメロディと口ずさみやすいフレーズ。

字幕版でなく吹替え版での鑑賞でしたが、松たか子神田沙也加ピエール瀧もすごくよかったですよ。

 

また真実の愛ってなんだ?ってテーマだったんですね。

自分を犠牲にしてまで他者の事を思えるか、っていう。

それが誠の愛ですよと。

てっきり女性のアイデンティティとかがテーマだとばかり。

ディズニープリンセスもその辺重視してますからね、最近のは。

 

まぁこういう楽しさを、続編でも期待しちゃいますね。

物語どうこうの前に。

俺も続編見終わったら鼻歌交じりで劇場を後にするのかな…どうだろw

 

てなわけで早速鑑賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

アンデルセン童話「雪の女王」からインスピレーションされた、ディズニー史上初のダブルヒロインファンタジー映画「アナと雪の女王」。

大切な妹を、自身の「触れた物を氷にしてしまう」能力で傷つけてしまったことへの後悔により塞ぎ込んでしまった姉エルサ。

やがて雪の女王となってしまった姉エルサを救うため、妹アナの過酷な冒険の旅を描いた今作は、本国アメリカやこの日本でも空前の❝レット・イット・ゴー❞の歌声が溢れ、「アナ雪」ブームを巻き起こす国民的大ヒットとなった。

 

数々の記録を打ち立てた前作からわずか5年。

再びスタッフとキャストが勢ぞろいし、前作では明かされなかった「エルサの魔法の秘密」が描かれていく。

前作は序章に過ぎなかった。

王国を束ねる二人の姉妹に更なる試練が立ちはだかっていく。

 

 

アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

 

 

 

アナと雪の女王 2  オリジナル・サウンドトラック

アナと雪の女王 2 オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: ヴァリアス・アーティスト,松たか子,神田沙也加,イディナ・メンゼル
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2019/11/22
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

 

 

あらすじ

 

なぜ、エルサに力は与えられたのか――。

 

命がけの妹アナ(CV:クリステン・ベル/神田沙也加)によって、閉ざした心を開き、“触れるものすべてを凍らせてしまう力”をコントロールできるようになったエルサ(CV:イディナ・メンゼル/松たか子)は、雪と氷に覆われたアレンデール王国に温かな陽光を取り戻した。

 

そして再び城門を閉じることはないと約束した。それから3年――。

 

深い絆で結ばれたアナとエルサの姉妹は、王国を治めながら、失われた少女時代を取り戻すかのように、気の置けない仲間たちと平穏で幸せな日々を送っていた。

 

しかしある日、エルサだけが“不思議な歌声”を聴く。

その歌声に導かれ、仲間のクリストフ(CV:ジョナサン・グロフ/原慎一郎)やオラフ(CV:ジョシュ・ギャッド/武内駿輔)と共に旅に出たアナとエルサは、エルサの持つ“力”の秘密を解き明かすため、数々の試練に立ち向かう。

 

果たしてなぜ力はエルサだけに与えられたのか。

そして姉妹の知られざる過去の“謎”とは?

 

旅の終わりに、待ち受けるすべての答えとは――。(HPより抜粋)

 

 

 

 

 

 

監督

今作を手掛けるのは、クリス・バックジェニファー・リー

f:id:monkey1119:20191120225821j:plain

左はプロデューサーのピーター・デル・ヴェッチョさん

真ん中がジェニファー・リーで、右がクリス・バック。

 

前作と同じ布陣で臨んだ今作。

この映画の最大の魅力は何といっても「楽曲」だと思いますが、今作も新曲を7曲製作したそう。

どの曲も力強いナンバーだそうで、前作に引けを取らないメロディラインとクオリティに期待しかありません。

 

これまでバック監督は、ディズニーアニメ「きつねと猟犬」や「リトル・マーメイド」などにアニメーターとして参加。

その後ソニーピクチャーズへ移籍し、「サーフズ・アップ」の監督を務めた経歴があります。

 

リー監督については、「シュガーラッシュ」で脚本に携わった後、前作「アナと雪の女王」でディズニーアニメ初の女性監督として大抜擢され、見事大ヒットする偉業を成し遂げました。

 

2人で広げた作品のその後。どんな物語になっているのでしょうか。

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

  • エルサ(CV:イディナ・メンゼル/松たか子)

 

 アレンデール王国の女王。

“触れるものすべてを凍らせる力”で誰かを傷つけることを恐れ、一度は孤独な雪の女王となるが、妹アナの協力によって力をコントロールできるようになり、現在はアナと共に王国を治めている。物静かで愛情深く、慎重に考えて行動するタイプ。

しかし、自身の謎を突き止めるため、どんな過酷な試練をも乗り越えようとする勇気と諦めない心を持っている。(HPより)

 

  • アナ(CV:クリステン・ベル/神田沙也加)

 

アレンデール王国の次女。

姉のエルサとは対照的に、明るく楽観的で、少しおっちょこちょいの直情型。大好きな姉と王国を救うため、危険を顧みずに命がけの冒険に飛び込む大胆かつ勇敢で情熱的な女の子。

姉を救う旅でクリストフと喧嘩をしながらも惹かれ合う。

姉エルサと共に、エルサの“力”の謎を解き明かす旅に出て、様々な困難に果敢に立ち向かう。(HPより)

 

  • オラフ(CV:ジョシュ・ギャッド/武内駿輔)

 

 かつてエルサによって作り出された、夏に憧れる陽気な雪だるま。

無邪気で人懐こく、ハグが大好き。

今はアナたちの大切な仲間であり、今回も一緒に危険な旅に出る。

仲間思いで、みんなを楽しくさせるムードメーカー。手や顔のパーツが取れやすい。(HPより)

 

  • クリストフ(CV:ジョナサン・グロフ/原慎一郎)

 

少々荒っぽく無骨でオシャレ度は低い山男だが、広い心と勇敢な心、一本筋の通った正義感を持つ。

前作でアナを手助けして旅を共にする中で惹かれ合う。

現在は、王国御用達の氷の納入者として働いている。

相棒のトナカイ、スヴェンとはいつも一緒。トロールたちとも仲良しで、今回の旅でも大活躍をする。(HPより)

 

  • スヴェン

 

アクリストフの相棒の忠実なトナカイ。

子供のころからクリストフと寝食を共にしてきた。

好物はニンジン。言葉は話さないが、クリストフが勝手にスヴェンの気持ちを代弁することがある。(HPより)

 

 

 

 

 

 

 

なぜエルサは能力を持っているのか、なぜ両親は船旅へと出たのか、そしてアレンデール王国の外側はどんな世界なのか。

姉妹と仲間の冒険の旅は、どんな結末になるのでしょうか。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

過去の過ちを正すための旅。

姉妹が手と手を取って冒険する姿にワクワク!

でも、前作の方がわかりやすいなぁ…。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前作の方がよかったかな。

前作から3年後のアレンデール王国を舞台に、謎の歌声に連れられて、魔法の森へ旅立つ姉妹に訪れる試練と、両親たちの謎、そして王国の過去を追求していく、アナ雪後編と呼ぶべき続編。

 

さすがに3年もたつと、アナも大人びた装いだし、エルサは魔法の力か何だか知らんがバチクソキレイ。

しかし二人の性格は相変わらずで、何でも一人でしょい込む心配性のエルサに、お姉ちゃんはあたしがいないとダメなんだから!と自分の主張が強すぎるアナ。

せっかくクリストフが愛の告白をしようとあれこれ策を練ってるのに、細かい一言が気になって「それってどういうこと?」といちいちツッコむ件は楽しそうに見えるけど、俺はこんな女嫌だ。

とはいえ、前作以上に逞しくエルサをサポートするアナの成長ぶりはすぐ気づくことかと。

 

そんな2人の関係性を比較しながら進んでいく物語は、前作とは違い姉妹2人と仲間を連れて旅立つというもの。

どうやら姉妹が幼い頃に父が話してくれた「魔法の森」ノースルドラでの出来事が発端。

二つの国が上手く交流し、ダムを作ったりとしていたけど、なぜか争いが勃発。

人々たちの争いに怒った4つの精霊たちが森を深い霧で塞ぎ、外界をシャットダウンしてしまったっつう過去があったそうな。

姉妹のお父ちゃんんもそこでおじいちゃんに連れられ行ったわけだけど、頭ぶつけて意識失っちゃって、その先は覚えてねえ、みたいなことを姉妹に話したってのが序盤の展開。

 

これが今回の話に深く関わってくるってことなんですが。

 

僕の率直な感想をまず語るとするならば、単純に前作の方がぽかぁ~んとしていても頭に入ってくる歌と話だったのに対し、こっちはしっかり話を追っていかないと理解するのが大変、みたいな感覚があり、あれ、アナ雪ってこんな複雑な話だったの?とちょっとイメージしていたものと違ってしまったわけで、今回は僕にとっては微妙な感想になってしまいました。

 

途中シリアスすぎるもんだからってんで、ユーモアを挟むのは確かに楽しい。思わずにやけました。

クリストフの告白シミュレーション➡実行➡アナに伝わらない➡落ち込む、って流れから、置いてけぼりにされて急に90年代初めのアメリカンポップスバラードPV風の歌が始まるのはかなりツボ。

クリストフの抱く感情が惜しみなくスクリーンに映し出され、勝手に分身して木陰から別のクリストフが現れてコーラスパート歌ったり、それを遮ってクリストフ本人の顔ドアップがお目見えする。

極めつけは彼の高音域で感情を込めたサビあたりで何匹ものトナカイたちが急にハモりだして、俺は一体何の映画を見てるんだろう…、あ、アナ雪だったかと一瞬我を忘れるくらい。

 

他にもオラフがひたすら旅の途中で蘊蓄たれる辺りもなかなか。

一番重要な蘊蓄は「水には記憶がある」なんだけど、それをカモフラージュするかのように、ホントかウソかわからない蘊蓄をひたすら喋る辺りは、前作のオラフには無かった引き出しだったかも。

というか、オラフって人を和ます愛らしいキャラなんだけど、時々やたらと核心を突くような重たい疑問や格言をサラッというんだよなぁ。

あれ汚ねえわ。

あ、他にも前作見てない、いや色々忘れちゃったって人のためを思ってか、オラフが前作のダイジェストを独り芝居する件は楽しいですね。

軽くdisだよなぁあれw

 

と、こんな風に劇中でのさりげないお遊びのような部分は楽しめたんですが、全体をとしてみると、よくできてるんだろうけど、僕の胸にはあまり刺さらんかった。

 

精霊たちの声に耳を澄まし、両親がかつて話したおとぎ話のような昔話の真実へと近づいていく様は、一見RPGっぽい感じにも見えて、正に冒険している感じは良い。

魔法の森、過去の争い、アースジャイアントの恐ろしいまでのデカさ、火を操るトカゲ・サラマンダーの愛くるしさ(飼いたい…)、この場所になぜ両親が乗った船が遺されているかの疑問と謎、そして手に入れる巻物(テンテテテテンてドラクエの音楽流れたわw)、そこですかさずツッコむオラフ(船ごと防水したらこんな目に遭わないのにw)etc

それはまるでアナとエルサとクリストフとスヴェンと共に旅をしているかのような感覚になれるでしょう。

 

しかし何だろう、次々訪れる試練のようなものがいとも簡単にクリアされてしまうあたりや、子供の頃になんでお母さんは真実を話すことをしなかったんだろう、まだ子供だから?いや真実話とけば誤解も解かれたんじゃない?あ、歌が聞こえないとダメってこと?

あとは、第5の精霊やら、謎の歌声の主など結構な場面で先が見えてしまったあたりや、結局皆が一番知りたいであろう「エルサの力の秘密」ってのがそこまでの意外性が無く、あ~なるほど!とはならない顛末に少々ガッカリというか。

 

とにかく、こんなもんかぁ…と。

 

そもそも前作もツッコミどころは多かったから、リアタイで見てたら無視できなかったのかもしれないけど、それ以上に歌が良かったから、あぁ楽しいことは楽しいな、くらいでしたけど、今回はそれもイマイチというか。

 

 

歌について

正直言うとメインテーマ曲である「イントゥ・ジ・アンノウン」がとっつきにくいメロディでインパクトが弱く、「レット・イット・ゴー」と比べるとあまり好きになれない歌だったなぁと。

ただこの歌、謎の歌声として劇中何度も聞こえる「ア~ア~アア~♪」が、最初は不快なんだけど、スルメソングのようにやみつきになるなぁってのはありましたね。

 

実際レリゴーの方もAメロって暗い感じから入ってくるんですよね。

で、B辺りで助走するかのような軽やかさが生まれサビで跳ねる。

いわゆる典型的なポップソングの進行だから親しまれたのかなぁと分析してるんですが、この「イントゥ・ジ・アンノウン」もその方程式に沿ってはいるんですよね。

ただこっちの方がどうも重たさが前半の部分であって、なかなかサビで跳ねないもんだからもったいないなぁと。

ただ、聞きなれない声に耳を澄ませて不安がよぎるエルサの心情が、やがて未知の旅へと誘う高らかな気持ちにさせる展開は、しっかりエルサの思いに直結していて、巧く作ってるなぁと。

ただ耳に残り辛いんだよなぁ…

 

あとは結構独唱が多い点ですかね。

前作も独唱はありましたけど、それよりもデュエットやみんなで歌う曲の楽しさが印象的で、今回もそういうのが用意されてるんだろうなぁと思ったら、あまり心に残るような曲ではなかったなぁと。

序盤こそ昼間のアナとオラフが落ち葉に誘われてにぎやかに歌い出し、その葉がクリストフ、エルサとバトンのように繋がっていき、最後は夜の集会で一同が集い物語の始まりを告げるかのようないいムードで描かれてるんだけど、それ以降はソロ曲ばかりだなぁと。

今回もエルサとお母さんの歌ってデュエットはありましたけど、前作のアナとエルサの掛け合いのような曲でなくて、主旋律をエルサ、ハモリをお母さんみたいな典型的なデュエットで、目新しさがないなぁ、ミュージカルっぽい部分が欲しかったなぁと。

 

ただ、イントゥ・ジ・アンノウンはパニックアットザディスコが、クリストフのソロ曲はWeezerがエンディングでカバーしてて、こっちの方が僕は断然カッコイイなぁという収穫はありました。

さすが泣きロックの神様ウィーザー。クリストフの歌にピッタリって感じで。

 

 

最後に

あれ、すげえ不満ばかり書いてる・・・

海原を駆けるも高波に邪魔され、何度もトライするエルサのとことか、それこそノースルドラの秋の匂い漂わせる赤い落ち葉が舞う背景とか、キャラクターの表情とか、映像面に関してはさすがディズニーだけあって眼福そのものですし、歌にはっきり好みが出ちゃう性分なもんだから、細かいことウダウダ言ってますけど、きっと誰もが心に残る楽曲ばかりだと思います。

 

過去の過ちを正すことの勇気って大事ですよね。

未来はこの映画を見て夢中になってる子供たちが担うわけで、それを大人たちがしっかり導かなければいけないわけで、でも大人の時点で正しい時代西中やなってのはあるんですけども…

まぁ物語だけで言えば、国を統治する2人が避けて通れない道だったということだったのかな、と。

そういう点においては今の分断強まる世界情勢と照らし合わせると感慨深いテーマだったのかなとも思えるし、それを女性二人が成し遂げようとするのもステキというか。

 

これはもしかしたら2回観ないといけない案件かもしれません。

機会があればもう一度見ようとは思いますが、スケジュールがなかなか難しいな…

 

てかあれだ、今回悪い奴いないのが微妙だったのかな…黒幕というか。

そもそもそういう話じゃないってか。

とにかく水は記憶してるそうなんで、何か忘れたら水を飲むといいのかもしれませんね、違うか。

というわけで以上!あざっしたっ!!

 

 

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10