モンキー的映画のススメ

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Netflix映画「アーミーオブザデッド」感想ネタバレあり解説 スナイダーが再びゾンビを「進化」させた。

アーミー・オブ・ザ・デッド

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死体のまま蘇ることにより「生ける屍」となって、人間を襲い脅かすというのが映画における一般的な「ゾンビ」像だと思います。

 

具体的には、

  • 生物学的には死んでいるが、物理的に動く
  • 生きている人間を襲い、ゾンビを増やす
  • 脳を破壊すると機能が停止する
  • 知能はなく、生前の行動や本能に従って移動する
  • 手を前にしてのらりくらりと歩く

などが見受けられます。

 

ジョージ・A・ロメロ監督によって映画で一般化されたゾンビは、後のホラー映画に多大な影響を与えたのは皆さんご存知の通りだと思います。

 

これらのゾンビ像をさらにぶち壊したのが「28日後・・・」という映画。

 

28日後... (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

墓場から蘇ったゾンビという設定を、ウィルス感染によりパンデミック化した世界を舞台にした作品ですが、何が画期的かって「ゾンビが走る」こと。

 

これまでゾンビは歩行のみでしたが、走って追いかけてくることによって、さらに恐怖を掻き立てる手法を生み出したわけです。

 

厳密にこの映画をゾンビ映画として括るには難しい部分もありますが、しっかり「走るゾンビ映画」として位置付けられたのが、ロメロ監督の「ゾンビ」のリメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」なのではないでしょうか。

 

今回鑑賞する映画は、その「ドーン・オブ・ザ・デッド」で監督デビューしたザック・スナイダーの原点回帰ともいえるべき「走るゾンビ」映画。

これまでの「ゾンビ映画」に新風を巻き起こすような新要素が加わるのでしょうか。

 

早速自宅にて鑑賞いたしました!!

 

 

 

作品情報

ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」をリメイクした「ドーン・オブ・ザ・デッド」で、走るゾンビを登場させ話題を呼んだザック・スナイダー監督の17年ぶりのゾンビ映画。

 

ゾンビたちが包囲するラスベガスに眠る大金を強奪すべく、傭兵軍団が死闘を繰り広げていく「史上最大の強盗計画」と銘打ったゾンビアクション。

 

「超越したゾンビを描きたい」という監督の思いを形にした本作は、これまでにない動きを見せるゾンビの姿はもちろん、屈強で戦闘に長けた傭兵たちの内面を丁寧に抽出することによって、骨太な「人間ドラマ」にもフォーカスを当てた作品となっている。

 

また本作は、前日譚をアニメシリーズとして製作することも決定。

スナイダーワールドをさらに堪能できる一大プロジェクトとなっている。

 

果たして傭兵たちは「一世一代の大博打」に勝つことができるのか。

そして「走るゾンビ」映画は、どんな進化を遂げたのか。

 

 

 

 

 

あらすじ

 

ゾンビの大量発生によって世界中が大混乱に見舞われる中、隔離地帯となったラスベガス。

 

ある金庫に膨大な金品が眠っているのを知った男は、傭兵(ようへい)軍団を結成して強奪計画をスタートさせる。

 

くせ者ばかりの傭兵部隊が荒廃したラスベガスに侵入して金庫へと近づくが、ゾンビの群れが一斉に襲いかかってくる。(シネマトゥデイより抜粋)

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監督

本作を手掛けるのは、ザック・スナイダー。

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「映画とは、ビジュアルだ」といいう名言を残した僕らのスナイダー監督。

 

全編グリーンバッグを利用し、スローモーションを多用した圧倒的ビジュアルを作り出したことで「CG/VFXの申し子」となった監督は、「300(スリーハンドレッド)」や「ウォッチメン」、「エンジェル・ウォーズ」そしてスーパーマンのリブート作品「マン・オブ・スティール」以降のDCEU作品などで僕らを「視覚」で楽しませてきた一人です。

 

彼の技術は00年代以降台頭してきた「デジタル技術映画」に革命をもたらしたわけですが、このビジュアルを活かして彼がずっと描いてきたのは「超越的存在」の「可視化」だと思います。

 

コミックを愛し英雄を愛する監督は、それらを「神」や「守護天使」に見立てることで、「現代の神話」を一貫して描き続けているのが理解できるかと思います。

 

そんな彼の監督デビュー作「ドーン・オブ・ザ・デッド」では、ロメロがゾンビを通じて提唱した社会風刺や批判を敢えて消し、超娯楽作品として「走るゾンビ」映画を生み出したわけです。

 

「現代の神話」に括るのは難しいですが、「ゾンビ」を走らせることによって「超越的存在」を「可視化」させたことに成功した作品と位置付けられるわけで、デビュー作以来の「ゾンビ映画」に挑戦したということは、本作で描かれるであろう「ゾンビ」が、さらなる進化を遂げていることは確実でしょう。

 

また彼がデビューした題材に再び挑戦したということは、原点に帰ったことも窺えるかと思います。

 

「現代の神話」を描き続けてきた監督が、本作でどんなメッセージを込めたのか。

非常に楽しみでございます。

 

監督作品についてはこちらをどうぞ。

 

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また諸事情により降板してしまった「ジャスティス・リーグ」の再編集版「ジャスティス・リーグ/スナイダーカット」もソフト化決定。

4時間に及ぶ超大作だそうで、こちらも大いに期待したいですね。

 

 

 

 

 

キャスト

主人公の傭兵スコット・ウォードを演じるのは、デイヴ・バウティスタ。

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アメリカではプロレスラーが俳優に転身する人をよく目にします。

 

今ではハリウッドスーパースターになったドウェイン・ジョンソンも「ザ・ロック」としてプロレスラーをしていたのはご存知かと思いますが、彼もまた「プロレスラーから俳優へと転身」した一人。

 

やはりプロレスラーですから、アクション映画には長けてるし、エンタ―テインメントも担ってるスポーツとあって演技も巧いんですよね。

 

やはり映画ファンとしては、彼の出世作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のドラッグス役を忘れるわけにはいきません。

 

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少々単細胞感があるけど、チームのムードメーカー的存在として僕らを楽しませてくれました。

 

他にも「ブレードランナー2049」や「007/スペクター」で、事件の鍵を握る役や刺客としてアクションを披露しています。

 

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他にもドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がリメイクした「DUNE/砂の惑星」に出演。

2021年公開予定ということもあって、本作含め「第2のドウェイン・ジョンソン」として彼の大躍進を期待したいですね。

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

スコットの娘ケイト役に、「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」、「マレフィセント」のエラ・パーネル

スコットの相棒クルス役に、「ナチョ・リブレ」、「カウボーイ&エイリアン」のアナ・デ・ラ・レゲラ。

フランク・ピータース役に、「チョコレートドーナツ」、「それでも夜は明ける」のギャレット・ディラハント

リリー役に、「デンジャラス・ラン」、「マニアック」に出演し、歌手としても活動するノラ・アルネゼデール

バート・カミングス役に、「クローバーフィールド/HAKAISHA」、「サロゲート/危険な誘い」のテオ・ロッシ

そして軍団を集める謎の男ブライ・タナカ役に、「ラスト・サムライ」、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の真田広之などが出演します。

 

 

 

 

 

スナイダーが一体どんなゾンビ像を打ち立てるのか、そしてどんな視覚効果で楽しませてくれるのか。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

ゾンビ強すぎっ!!

娘との心の乖離をメインにしたドラマ構成に、ゾンビ描写をアップデートさせた挑戦的作品でした!!

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾンビ映画はここまで来たのか。

謎の富豪による「2億ドル強奪計画」に吸い寄せられて結成された傭兵たちが、ラスベガスで繰り広げるゾンビたちとの死闘の姿を、超絶スローモーションはもちろんのこと、派手に撃ちまくる銃撃戦の迫力、美しくさえ感じてしまう残虐描写で観る者を魅了させると同時に、確執状態である娘との和解までの道のりが、どこか「監督自身」の気持ちにも思えて仕方ない結末に心を持っていかれる、人間ドラマにして最強のゾンビ映画でございました!!

 

 

有名どころは一通り見ているとはいえ、正直「ゾンビ映画」に関しての知識は大して持ち合わせてないんですが、本作で登場したゾンビが如何にとんでもね~バケモノなのかってのは、こんな僕でもビシビシ肌で感じたわけです。

 

一体何が凄いって、ゾンビを走らせて衝撃を与えた「ドーン・オブ・ザ・デッド」から、さらにゾンビを進化させたってことですよね。

 

どんなものかといいますと、まず2種類のゾンビが存在するんです。

ひとつは「シャンブラー」といって、いわゆる「兵隊」レベルのゾンビですね。

陽の光を浴びてしまうと身動き取れなくなったり、しっかり睡眠を取ったりって描写がありましたが、それ以外はごく普通の一般的なゾンビです。

音や光に反応して目覚め、集団で襲い掛かるといったような。

 

そんなシャンブラーよりもはるかに強いのが「アルファ」と呼ばれるゾンビたち。

 

オリンパスホテルを自分たちの住処にして生息する集団で、凶暴性がシャンブラーよりも高く、尚且つ身体能力も高い。

普通に銃弾を避けるし、人間を簡単に吹っ飛ばすほどのキック力ですし、腕力だって一度羽交い絞めにされたら傭兵たちでも簡単には解けないほどの力を持ってるんです。

 

で、もっとすごいのはアルファの中にもヒエラルキーが存在し、王と呼ばれる男がコミュニティの頂点に君臨し王妃と共に統率を計っていること。

知性や感情も備えており、王妃がブライタナカの用心棒マーティンによって首をもぎ取られた姿を見て感情を揺さぶられ、さらに胎内には胎児を宿しており、我が子を失った怒りもこみ上げ、王が傭兵たちに報復することで、傭兵たちは大ピンチになってしまうという流れになってるんでんすね。

 

ちなみに王は戦闘態勢に入る際、マントを翻し鉄仮面を被って頭を守ってるんです。

これも恐らく学習能力があると思われ、こんなゾンビ、敵にしたらアカン!!と思わされるほど、今回のゾンビは最強すぎるんですよ。

 

他にもゾンビタイガーと呼ばれる動物がいたり、彼らがラスベガスで築き上げた「王国」に侵入する際は、生贄を捧げなくてはいけないこと、捕らえた人間は生かすか殺すかは王次第といったような、彼らなりのルールも存在してるんですよね。

 

多くの命を救ってきた傭兵軍団も、こんな常軌を逸した「アーミー・オブ・ザ・デッド」たちにどうやって立ち向かうのさ!ってのが本作最大の面白い部分だったのではないでしょうか。

 

ゲーム性の高いスナイダー。

映画はかなりまえからゲーム性を秘めた作品が多いと思います。

 

それこそ「スター・ウォーズ」もそうですし、「インディ・ジョーンズ」だってそう。

主人公に課せられたミッションに仲間が加わり、切磋琢磨しながらアイテムやらレベルアップやらしていきながらラスボスに挑むという、正にRPGだったりするんですよね。

 

00年以降はCGやVFXといった映像技術の進化にともなって、表現のレベルは格段とリアリティに富んだ作品が多いです。

スナイダー作品も過去作を振り返ってみるとRPGの要素が強く、「ガフールの伝説」もそうですし、「エンジェルウォーズ」だって、もろにRPG。

 

じゃあ本作はどうなの?って考えると、やっぱりゲーム性の高い作品だったんじゃないかなと。

 

とある理由で生きる目的を見失ったスコットが、謎の富豪ブライ・タナカに声を掛けられたことで始まる「強奪計画」。

ゾンビがうじゃうじゃいるラスベガスに侵入し、金庫を開けて2億ドルの大金を奪い脱出すればミッションコンプリート!

 

でもこのミッションには、ヘリを操縦できる者と金庫を開けられる者がいなければいけないし、自分と同じくらいゾンビと叩ける精鋭たちを見つけないと、ミッションはとても成功できない。

 

そこで集まったのが、彼の旧友やゾンビを撃ち殺す動画でバズッた若者、ヘリの操縦者に金庫破り、そしてタナカの護衛を務めるマーティン。

 

これだけで終わらないのが本作の面白いところで、何と疎遠だった娘も連れていく羽目になり、これまで人のために尽くした力を自分のためだけに使おうとしていたのに、守らなければいけない存在が現れたことで、一つのことに集中できない状態になってしまうわけです。

 

もちろん敵の陣地に行くわけですから、中の状況をよく知るナビゲーターも必要になり、さらには敵陣に踏み込む際の「貢物」も用意しなくてはいけない、非常に難易度の高いミッションになってます。

 

いざ中に入れば、シャンブラーといった雑魚ゾンビから、ゾンビタイガーやアルファと呼ばれるレベルの違うゾンビもおり、どうやって攻略していくかをスコットの指示の下進んでいくわけです。

 

貢物を捧げ大通りを進んでいくと、暗がりの建物の中で経ったまま眠るゾンビたちをおこさないように通らなければいけない第1の難関。

ここで全員が同じ気持ちかと思ったら大間違い。

寄せ集めの傭兵ですから、普通に裏切り行為とか始まっちゃうわけです。

 

そもそもこの傭兵たちは、一攫千金のアメリカンドリームを手に入れたくて集まった者たち。

出し抜くには難しいミッションですから、そういう裏切りではないんですよね。

明らかに違う目的で仲間に加わった者がいるせいで、裏切り行為が勃発してしまうわけです。

 

こういう作品に犠牲はつきものですから、見事に第1の難関で一人脱落してしまうんですね。

 

この後も、金庫開け係と、ヘリ操縦班、ホテルの電気室に向かう班、外を見張って固める班と分担作業に入ります。

 

金庫開け班は本作の中で一番ユニークな描写だったのではないでしょうか。

タナカ曰く「金庫を開ける際にはちょっとした罠に気を付けて」と言っていましたが、違法レベルの罠になっていて、これをどうクリアするかを呑気に試す3人の姿がユーモア抜群でした。

 

そもそもタナカは彼らの前にも計画を依頼していたことが、転がっている死体から予想されており、恐らくこの罠は相当厄介なものであることが示唆されてます。

床に仕込まれた圧縮センサーによって、両サイドの壁から凶器が飛んで来たり発砲されたり、壁に挟まれたりする仕掛けが施されてるんでんすね。

これをどうやって攻略するか。

何と適当なゾンビをとっ捕まえてきて、レンジで温めた死体の手を金庫前に放り投げて、床を踏んでもらうという作戦。

 

多少の犠牲や厄介な案件が舞い込んできたモノの、無事金庫は開き、これで無事脱出すればミッションコンプリート!なわけですが、物語はここからとんでもない事態になっていくという流れになってます。

 

 

こうして振り返ると、やっぱりゲーム性の高い作品だったなってのが分かるかと思います。

目的があって、障害があって、寄せ集めの仲間が絆を深めながらミッションを遂行していく。

 

寄せ集めの仲間の中でも、特に金庫破りのスペシャリストのディーターとスコットの旧友ヴァンテローエとの友情は良かったですね。

銃の扱いに慣れてないディーターを指南するヴァンが、最初こそ面倒だと思ってたのに、ディーターの金庫破りの凄さとヴァンの頼もしさで相互理解し仲を深めていく姿が最高です。

 

さらにゲーム性を高めているのは、こうしたキャラクターたちの性格に共感や嫌悪感などを与えさせてくれる設定や、FPS視点やサードパーソン視点を巧みに切り替えや、高度なデジタル技術と潤沢な予算で無数のゾンビを登場させ、ハードなアクションをしっかりみせるデザインの構築、さらにはこの傭兵軍団も結局は「駒」であることを劇中で語るシーンを用意することで、彼らが「リセット」するのではないかと思わせる(ミスリードでしたけど)部分もあることで、よりゲーム性の高い映画になっていたように思えます。

 

 

娘を思うスナイダー。

基本的にはゾンビアクション映画として認識される方が多いと思いますが、実はスナイダー監督の「今」抱える思いが、ドラマパートから現れていたのではないかという説です。

 

スコットは自分の妻がゾンビ化した姿を見て驚嘆しますが、娘の部屋のドアを叩くことから、娘の身に危険が及ぶことを予想し、感情を捨ててゾンビ化した妻を殺めます。

もちろん殺めた後スコットは泣き崩れますが、その様子を部屋から出てきた娘が目の当たりにし、それ以来疎遠になっているという設定です。

 

一方娘のケイトはラスベガス近くの隔離施設でボランティアとして働いていました。

コヨーテという女性の手引きで中に侵入し、子供たちのために金銭を取りに行こうとするギータという女性を引き留めますが、結局ギータはケイトの説得にもかかわらず中に入ってしまいます。

 

スコットは娘の手助けによって隔離キャンプへと入り、コヨーテのナビゲートの下ラスベガスに侵入するはずだったのですが、ギータが中に入っていったことを知るや否や軍隊に加わると言い出し、スコットを困らせてしまいます。

 

結局、条件付きで仲間に加わったケイトは、道中でなぜ父と疎遠になったのかを腹を割って語ります。

スコットは自分がケイトの母を殺したから疎遠になったとばかり思ってましたが、ケイトはスコットがそのことをちゃんと話さずに距離を取ってしまったからだと打ち明け、両社の誤解であったことが明かされます。

 

このミッションが片付いたらフードトラックで旅しながら働くことや、自身が考えたバーガーを娘に聞いてもらうなどして徐々に打ち解けていくんですね。

 

しかし最後の最後でスコットは王に噛まれ、ケイト自身がスコットンジとどめを刺すという悲しい結末に。

これによってケイトは、如何にスコットが自分の手で殺めたことが辛かったのか、身をもって体験してしまうんですね。

 

 

スナイダーは「ジャスティスリーグ」の製作中、娘が自殺してしまうという悲劇に見舞われ降板してしまいます。

本作の親子関係を見ていると、もしかしたら娘と良好な関係ではなかったのではないかと勘ぐってしまいました。

娘を生かす代わりに父が死ぬという結末は、代われることができるなら自分が死んで娘に生きてほしいという切なる願いが込められていたのではないでしょうか。

 

最後に

英雄譚が大好きで、何でも神話にしてしまうスナイダーですが、本作もまたゾンビ側の視点で見ると「神話」のようなお話でしたよね。

王はゼウスと呼ばれ、オリンパスホテルを拠点にしてることから、オリンポス十二神に見立てた話にも感じますし、エリア51から運ばれているものを「聖杯」と語る兵士たちの会話も結びつきます。

 

また音楽もエルビス・プレスリーの「Viva las vegas」と「サスピシャス・マインド」を最初と最後で挟む構成になっていますし、劇中ではクランベリーズの「Zombie」が流れるナイスなセンスでした。

 

特にクランベリーズに関しては、どんな大義があろうとも殺戮を繰り返す姿はゾンビそのものだという歌の内容が、どこか傭兵軍団を擁護する歌ではなく、ゾンビたちにキュ債を送る歌にも聞こえてきます。

 

もしかしたら単純にヴァンもすでにゾンビであることを促すだけの楽曲かもしれませんが、劇中ではラスベガスを核爆弾で一掃することに人権侵害だと非難する報道が流れ、それを1日早めて強行する首脳陣に対しての歌だったりするのかなと。

「脅威とはいえゾンビにも人権はある」

バットマンVSスーパーマンでもカル=エルを排除しようという世論が高まっていく描写がありますが、人は人知を超えたものや超越的存在を同類とみなさず煙に巻く習性があることを謳った作品だと思っていて、本作もそれをゾンビに見立て、しかも神話のように見せたという点では、やはりスナイダーらしさが際立っていた映画だったと感じます。

 

少々、いや半ば?強引というか唐突な展開や粗のある脚本に感じましたが、それも込みでスナイダー映画だと僕は思ってますw

なんてたってオープニングのビジュアルから、夕暮れのラスベガス郊外の美しさ!

他にもうっとりしてしまうビジュアルが目白押しでしたからね!!

それだけでも大満足ですよ!!

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10