モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「キャプテンアメリカ/ブレイブニューワールド」感想ネタバレあり解説 血清を打たないヒーロー爆誕。

 キャプテン・アメリカ4/ブレイブ・ニュー・ワールド

MCUドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」では、ファルコンことサムによる「二代目襲名」への葛藤や、サノス後に起きた分断と新たな脅威、そして黒人が搾取されてきたことへの言及などを通じて、アメリカの正義の象徴であるキャラクターを受け継ぐことへの重みと責務、そして覚悟を経て襲名していく姿が描かれていました。

 

やはりキャプテンアメリカという映画は、MCUの中でも政治的アプローチを入れてくるのが魅力です。

白人から黒人にバトンが受け継がれたこのキャラが、再び返り咲いたトランプ大統領に対し、どんなメッセージを送るのか非常に楽しみです。

 

今回観賞する映画は、ファルコン&ウィンター・ソルジャー=バキ翼の続きとみられる物語。

ロス将軍を演じたウィリアム・ハートが逝去したことで、ハリソン・フォードが代役を務めたことも話題ですが、ロスって、しれっと大統領にまでなってたんですね~。

 

彼がレッドハルクに変身するということも本作の話題の一つですが、やっぱね、赤色ってところですよ。レッドステイツってことなんでしょ?

果たしてどんな物語なのか、早速鑑賞してまいりました!!

 

 

作品情報

「アベンジャーズ」の中心キャラとして活躍しながらも、引退を決意したスティーブ・ロジャースに変わり、新たなキャプテン・アメリカとして盾を受け継いだサム・ウィルソンの物語。

 

新たなキャプテン・アメリカとなったサムが、新たなテロ事件によって世界大戦寸前にまで深刻化した各国との対立を収束させるため、目の前に立ちはだかる強敵や、裏で暗躍する存在を突き止めようとする姿を、地上戦だけではなくアクロバティックな空中戦を交えて壮大に描く。

 

クローバーフィールド:パラドックス」や「ルース・エドガー」などを手掛けたジュリアス・オナー監督は、本作のアクションについて「血清を打っていないヒーローであり、道徳心の高いサムだからこそできるアクション」をアプローチしたとのこと。

前作のドラマでワカンダから特製スーツを譲り受けたサムは、スティーブが持っていた力とは違う戦闘スタイルで敵と対峙し、あくまで力を持っていない普通の男だからこそできる考えを、映画の中に落とし込んだそう。

 

そんな新たなキャプテンアメリカを演じるのは、MCUでファルコンとして活躍してきたアンソニー・マッキー

元アメリカ軍将校で現在アメリカ大統領に就任しているサディアス・ロス役には、逝去したウィリアム・ハートに代わって「インディ・ジョーンズ」シリーズのハリソン・フォードが演じる。

 

他にも、前作のドラマでサムから二代目ファルコンを託されたホアキン・トレス役に、「トップガン:マーヴェリック」のダニー・ラミレス、尾崎首相役に、「G.I.ジョー漆黒のスネークアイズ」の平岳大、元ブラック・ウィドウでロス大統領の側近を務めるルース・バット・セラフ役に、Netflixドラマシリーズ「アンオーソドックス」のシーラ・ハース、「インクレディブル・ハルク」でブルースに協力した男性サミュエル・スターンズ役に、「ナイトメア・アリー」のティム・ブレイク・ネルソン、そしてロス大統領の娘エリザベス役を、「インクレディブル・ハルク」のリヴ・タイラーが続投する。

 

大統領がハルクとなってしまう裏には、一体何が隠されているのか。

新たなキャプテンアメリカの物語が幕を開ける。

 

 

あらすじ

 

“正義の象徴”を受け継いだ〈新たなキャプテン・アメリカ〉の物語。

 

アメリカ大統領ロス(ハリソン・フォード)が開く国際会議でテロ事件が発生。

それをきっかけに生まれた各国の対立が、世界大戦の危機にまで発展してしまう。

 

この混乱を食い止めようとする新キャプテン・アメリカことサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)に、〈赤いハルク〉と化した大統領ロスが襲いかかる…!

 

だが、全ては“ある人物”によって仕組まれた陰謀だった——。(HPより抜粋)

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キャラクター紹介

  • サム・ウィルソン / キャプテン・アメリカ(アンソニー・マッキー)・・・元落下傘兵でかつてはファルコンとして活動していた、高性能ウィング・パックを駆使するアベンジャーズの一員。サノスとの最終決戦後に、親友兼相棒だったスティーブ・ロジャースから盾を受け継ぎ一旦手放すも、フラッグ・スマッシャーズとの戦いを通して、“キャプテン・アメリカ”を正式に襲名した。また、これまで着用していたスーツは破損しホアキン・トレスに託している。

 

  • ホアキン・トレス/ファルコン( ダニー・ラミレス)・・・サムの友人で協力者であるアメリカ陸軍中尉。サムにスーツを託され、“ファルコン”を襲名する。
  • ルース・バット・セラ(シーラ・ハース)・・・イスラエル出身の元ブラック・ウィドウ。現在はロス大統領の側近の政府高官。
  • サディアス・E・“サンダーボルト”・ロス / レッドハルク(ハリソン・フォード)・・・かつてハルクを軍事利用するべく執拗に追っていた元アメリカ陸軍将軍。現在はアメリカ大統領に就任している。
  • サミュエル・スターンズ (ティム・ブレイク・ネルソン)・・・グレイバーン大学の細胞生物学者で、自らの治療法を探っていたブルース・バナーがネットで出会い、連絡を取り合っていた協力者の男。アボミネーションの暴走で負傷し、自身にもブルースの血液サンプルが額の怪我に染み込んだことで額が肥大してしまった。
  • セス・ヴォルカー ( ジャンカルロ・エスポジート)・・・謎の組織「サーペント・ソサエティ」内で王の役割を担う。
  • エリザベス・“ベティ”・ロス(リヴ・タイラー)・・・遺伝細胞学を専門とする細胞生物学者。サディアス・E・“サンダーボルト”・ロスの娘で、ブルースの元恋人
  • イザイア・ブラッドリー(カール・ランブリー)・・・ボルチモアで隠遁生活を送る高齢の黒人男性。かつて30年間投獄され実験された超人兵士だった過去を持つ。
  • 尾崎首相(平岳大)・・・日本の総理大臣。

(以上Wikipediaより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

もはやMCUにかつての熱量などないので、詳しい解説等はできないと思いますが、率直な感想をかけたらいいなと。

ここから観賞後の感想です!!

 

 

感想

スティーブの時とはまた違う楽しさ。

崇高な道徳心と精神を兼ね備えたサムだからこそできる新たなキャプテンアメリカ。

ハルクとエターナルズを使ったのも見事。

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

ざっくりあらすじ。

教会で神父らを人質にとるサーペント団のリーダー・サイドワインダーは、この場所で日本から盗んだとある物質を売るための取引の最中だったが、そこにサムと2代目ファルコンを襲名したホアキンらが物質を取り戻すために到着。

 

見事なコンビプレイで回収に成功するも、サイドワインダーに逃げられてしまう。

 

もっと強くなりたいと願うホアキンは、サムの計らいでイザイアのトレーニング場に連れていかれる。

特訓の最中、大統領から官邸に来るよう要請されるが、サムはかつて朝鮮戦争で戦ったイザイアの同行を条件に引き受ける。

消極的だったイザイアを説得したサムは、ホアキンと共にホワイトハウスへ向かうのだった。

 

各国の首脳が集ったホワイトハウスでは、かつてサムと対立していたロス大統領主催による新たな条約締結のためのプレゼンテーションが行われていた。

サーペント団から回収したある物質とは、エターナルズで物質変化したままインド洋に浮かんでいたセレスティアルズから採取された、新たな物質「アダマンチウム」だった。

 

これを独占せず平等に権利を持つための条約をしたいとロスは提案していたのだった。

しかし、突然イザイアをはじめとした数人が暴走を始め、大統領に発砲。

場内は騒然、イザイアは逮捕されるが、彼は心身に身に覚えがない状態だった。

 

何者かによる洗脳の疑いを持ったサムは、大統領に直談判するも近しい関係者に対する捜査を認めてもらえず、単独捜査に打って出る。

 

ホアキンの調べによれば、ホワイトハウスに入場した際、スマートフォンから発せられた妙な光を見たのが原因ではないかと推測。

移動中サイドワインダーに襲撃されたサムは、スーツを着ない状態にもかかわらず臨機応変に戦闘し撃破。

彼が誰と取引していたのかを探るためにスマートフォンを回収し、再びホアキンに発信源を突き止めてもらう。

 

発信元はエコー・ワンと呼ばれる隔離された刑務所。

サムとホアキンは現地へ向かうと、そこはまるでラボのような場所だった。

洗脳されたと思われる護衛やイザイアの写真が並ぶ中、サムはロス大統領のカルテを発見する。

 

すると部屋の外から緑色に変色した男性が登場。

彼の名はサミュエル・スターンズ。

「インクレディブル・ハルク」でブルース・バナーと密に連絡を取っていたが、ハルクとアボミネ―ションの対決によって起きた事故の責任をロスによって取らされた男だった。

 

アダマンチウムを奪うためでもなければ、日本とアメリカの関係を悪化させるためもなく、単純にロスへの復讐のために様々な細工を裏で行っていたのだ。

 

 

条約締結の鍵を握る尾崎首相の元を訪れている大統領は、アダマンチウムを盗ませたのは大統領が画策したことだと勘違いし、条約締結を拒否。

インド洋に浮かぶセレスティアルズ島へ向かう日本を阻止するために、大統領もインド洋へ向かうのだった。

 

現地に到着した大統領補佐官のルースと共に、大統領がインド洋へ向かったと連絡を受けた一行は、現地へ急行。

スターンズに洗脳されたパイロットが日本の戦闘機に攻撃したことを受け、日米が一触即発の状態になってしまうが、サムとホアキンが何とか危機を阻止することに成功する。

 

しかしホアキンが大けがを負ったことで、サムはICUの外から相棒の容態を見守りながら、なぜ自分は血清を打たなかったのかと責任を感じてしまう。

そこへバッキ―が登場。

スティーブはみんなの希望だが、お前はみんなの目標になれる存在だと励まし、固い握手を交わす。

 

ロス大統領は条約締結への度重なる不安と怒りから、いら立ちを募らせていく。

そこへスターンズから連絡が。

全てはお前への復讐だと告げたスターンズは、ロスに処方していた薬は「ハルク」になるための準備だったと明かす。

 

なんとか平静を保ったロスだったが、ホワイトハウス前での会見でついに真っ赤に染まったハルクへと変身してしまう。

 

血清を打たないヒーロー・キャプテンアメリカは、知らぬ間にガンマ線を投与されてしまっていた大統領の暴走を止めることができるのか。

 

・・・というのが、ザックリしたあらすじです。

 

決してつまらなくはない。

スティーブ・ロジャースが活躍したキャプテンアメリカ3部作及びアベンジャーズと比べると、確かに見劣りする部分はある。

6人も脚本家を招き、再撮影までして臨んだ新たな船出がこんなもんかという不満も確かにあるが、そこまで期待値を上げずに観れば、いわゆる原点回帰とも思える新たな「キャプテンアメリカ」の幕開けだったとも言える、意義ある作品だったように思う。

 

彼が盾を受け継ぐかどうかの葛藤は既に「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で描かれていたので、本作の時点で既にキャラが確立されてるんですよね。

それを見てないと、すんなりキャップになってることに違和感を持つ人も少なくないと思うけど、そもそもサムって初登場の時から既に精悍な顔つきだったし、スティーブ以上に愛国心のある存在だったと思うんです。

 

だから本作ではそこまで悩まないし、かつてソコヴィア協定によってラフト刑務所に収監された苦い思い出もあるロスを、一度は受け入れる姿勢があったりと、決して偏見で物事を見ない姿勢ってのは非常に好感を持てましたね。

 

片やロスですけど、そもそも「インクレディブル・ハルク」ではスーパーソルジャー計画の責任者として失敗してるし、アベンジャーズを解体させたってことで我々から見ればいい奴ではない。

でも、劇中ではそれ以降一切会えずじまいの娘に「俺は変わった」という姿勢を見せたいがために、大統領にまで上り詰めた背景が描かれてるわけですよ。

 

だから知らぬ間に彼に些細な同情が生まれるんですよね。

 

でも彼はやっぱり裏でよくないことをしていたと。

それはインクレディブル・ハルクで起きた騒動の責任を全て擦り付けたスターンズが、ガンマ線の突然変異で異常に賢くなったことを受けて隔離し、自身のシンクタンクとして利用していたという事実。

実際は心臓を患ったことで、彼に薬を作ってもらうために秘密裏にしていたことが明かされたけど、スターンズの本音までは読めなかったと。

 

こうした中でヒーローと大統領が戦わなくてはならない構図を作っていくってのが、本作の面白い所だったのかなと。

 

アクションはまずまず。

ワカンダからもらった特注スーツで戦うサム。

一体どんなアクションをするのか楽しみでしたが、中々だったと思います。

 

冒頭では猛スピードでサーペント団のいる場所に降り立ち、盾をフル活用しながらアクロバティックに動くサムがカッコよかったですね。

ヴィブラニウム製の翼もうまく活用しており、時には身を防ぐ盾になるし、そこで受けた攻撃を急襲して一気に解放することで敵を一掃できてしまう能力を持っていました。

 

インド洋で繰り広げられた空中戦も、元ファルコンだけあって軽やかに空を舞う姿が印象的。

やはりここでも翼を使って戦闘機の翼を真っ二つにするアクションが見れるし、レッドウィングを多用してのコンビネーションプレーも拝めるってのは、これまでのキャプテンアメリカにはないオプションでしたね。

 

しかし、血清を打ってないことから、肉弾戦では結構ダメージを喰らう一幕も。

それこそレッドハルクとの大戦後は腕を怪我してましたし、襲撃されたサイドワインダーとの一戦では、生身の体ということもあって、普通にナイフで刺されたり被弾したりと、やはり戦いの後の傷が生々しいです。

 

それでも平然としてられるのは、彼がキャプテンアメリカだからで、これまで戦った人たちへの責任が重圧としてそうさせていたんだと。

 

 

そう、本作の上手いなと思ったのは、インクレディブル・ハルクの伏線回収ってところでしょうか。

血清を打たずにキャプテンアメリカを受け継いだサムにとって、血清って頭の片隅で欲してる物だったりもするわけですよ。

やはりこうした戦いの最前線で活躍するのに、生身の体では限界があると。

 

そんな中、かつてスーパーソルジャー計画を先導したロスというキャラクターを登場させることで、シビルウォーという過去の因縁にもつながるし、ロスはロスでその落とし前をつけなくてはならないという背景もあり、結構ここがぶつかるのって必然だったんだなって。

 

しかもその関係を利用して大きな復讐計画を遂行していたのが、超マイナーなキャラクターだってのは驚き。

洗脳するために使用した曲が「Mr.BLUE」というクラシックな曲なんだけど、なんでこの曲なんだろうと思ってたら、「インクレディブル・ハルク」でブルースとチャットで連絡した時のハンドルネームがMr.ブルーだったんですよね。

確かブルースがMr.グリーンだったかな?

 

これはさすがに忘れてましたよw

 

 

最後に

最後にホアキンが「サムが憧れだ」って言った時のやり取りは、サムが受けている葛藤や重圧の話も聴けたこともあって、ちょっと泣けたな。

 

とにかく大した感想も書けませんが、やはりまずまずの面白さということにさせてください。

もう僕自身MCUに過度な期待はしないと決めていたので、それくらいの気持ちなら全然寛容に見れるポリティカルサスペンスだったのかなと。

 

しっかり黒幕を追う物語になってたし、ホワイトハウスを破壊しながら戦う映像、何よりアメリカのリーダー同士が戦わなくてはならないって結構衝撃的だったりするんですよね。

欲を言えばもっと現代社会と結びつくような物語を想像していたけど、大統領も簡単に操れるんだぞっていう怖さを秘めた話だったってことですかね。

 

エターナルズやアダマンチウムを取り入れたことで、今後のMCUにどうつながるか楽しみですし、アベンジャーズを再建するためにサムが今後どのような動きを見せるのか楽しみです。

 

CGやVFXに関しては及第点ですね。さすがにクオリティは良いとは言えない。

でももうそこにいちいち咎めるほど神経質にはなってないので、いちいち文句を言わなくてもいいかな。

 

機内での大統領の姿があったけど、あそこでハルクに変身して「エアフォース・ワン」のパロディやったら爆笑だったんだけど、さすがに無理かw

 

 

あ、そういえばバッキ―の事をルースが「未来の下院議員」って言ってましたね。

いつの間に政界に進出したんだバッキ―は・・・。

サンダーボルツに繋がってくるのかな?

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10