11月9日
ボヘミアン・ラプソディ
第91回 アカデミー賞主演男優賞おめでとう!!🏆
【モンキー的2018年映画ベスト第6位作品】
僕がクイーンを初めて知ったのは「ノエビア化粧品」でのCMソングだった「Don't stop me now」が最初だったと思います。
同級生とひたすら「like a tiger」の部分をジングルのように使ったり、会話の端々でいたりするのがちょっと流行って、あの歌やけにかっけぇよな!なんてよく言ったものでした。(ちなみに僕がジョギングするときの1曲目はこれ。)
その後も「We will lock you」や「We are the champions」をTVでよく聞くようになり、高校時代ではTHE YELLOW MONKEYが大好きな友達の家に泊まった時に「グレイテストヒッツ」を聞かせてもらい、虜になったのを覚えてます。
「バイシクルレース」、「キラークイーン」、「地獄へ道連れ」、「フラッシュのテーマ」などなど、どれもTVやラジオで聞いたことのある特徴のある楽曲ばかりで、これ全部クイーンだったのか、と。「Don't stop me now」もその時歌手と曲が合致したのを覚えてます。
その中の1曲であり、今作のタイトルにもなっている「ボヘミアン・ラプソディ」は初めて聞いたときは衝撃で、これバンドがやってるの!?なんてコーラスだ!ミュージカルなのかオペラなのか何だかロックだけどロックじゃない、いやロックだろ!コード進行どうなってんだ!?もうカッコイイ、カッコよすぎるだろ!そんな感覚を覚えました。
あとはTVドラマ「プライド」の主題歌だった「I was born to love you」は人気でしたよね。まぁあれはフレディのソロをクイーンがアレンジしたものですが。
学生時代はJPOP中心だったので洋楽といえばビートルズやカーペンターズくらいしか知らなかった私モンキーですが、クイーンは僕の人生において洋楽への間口を広げてくれた存在でした。
かといって全曲聞いてるわけじゃないのですがw
そして今回の映画化です。
10月末にサントラが発売されましてね、Spotifyでガンガンヘビロテです。
まぁミスチルのライブがあるので交互に聞いてるのが本音ですが。
まさかあの配給会社のロゴで流れるテーマもクイーン仕様なのか!?ヤバいぞこれは!そしてオリジナル音源とライブ音源を組み合わせたミックスは一体映画でどう表現されているのか、非常に楽しみです。
とはいえですね、クイーンの映画という意味では期待してるんですが、この映画を監督したブライアン・シンガーがですね、途中降板してるらしくて。きっと編集とか携わってない気がするんですが、その辺どう影響してるんだろう、とちょっと不安でもあります。
まぁそんなのは本編のクイーンを見たらぶっ飛ぶんでしょうけどねw
そんな大きな期待と小さな不安を胸に早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
1970年代から第一線で活躍し、世界中の人々の心を鷲掴みにした伝説のバンド「クイーン」。
その圧倒的な歌唱力と凄まじいステージング、パフォーマンス、異彩を放つ楽曲製作などバンドの核であったボーカリスト、フレディ・マーキュリーが世界で愛されていくまで、そして孤独と苦悩、プレッシャーに押しつぶされ、バンド崩壊の危機、そして奇跡の復活と、再びメインストリームへ浮上していくまでを描く。
音楽総指揮にバンドメンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが参加したことにより、バンド内での細かなやり取りやフレディの内面性に至るまでリアルに再現され、より実在する人たちの物語に説得力をもたらす。
また劇中で流れるクイーンの楽曲もファンはもちろんのこと、クイーンを良く知らない人でも虜にさせてしまうラインナップ。
どれもフレディ自身の声を使うことで、鳥肌が立つほどの感動を味わうことになるだろう。
そして劇場を出た後、きっとCDを買うかダウンロードする人が急増するだろう。
伝説のバンド「クイーン」、彼らの音楽を唯一超える「彼」の物語が今、明かされる。

BOHEMIAN RHAPSODY THE INSIDE STORY THE OFFICIAL BOOK OF THE FILM ボヘミアン・ラプソディ オフィシャル・ブック
- 作者: オーウェン・ウィリアムズ,ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー,アレックス・ベイリー,富永晶子
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2018/10/31
- メディア: 単行本
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あらすじ
1970年のロンドン。
ルックスや複雑な出自に劣等感を抱くフレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)は、ボーカルが脱退したというブライアン・メイ(グウィリム・リー)とロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)のバンドに自分を売り込む。
類いまれな歌声に心を奪われた二人は彼をバンドに迎え、さらにジョン・ディーコン(ジョセフ・マッゼロ)も加わってクイーンとして活動する。
やがて「キラー・クイーン」のヒットによってスターダムにのし上がるが、フレディはスキャンダル報道やメンバーとの衝突に苦しむ。(シネマトゥデイより抜粋)
監督
今作を手掛けるのはブライアン・シンガー。
はい、「ユージュアル・サスぺクツ」や「X-MEN」シリーズを手掛けてきた彼ですが、彼はちょっといわくのある監督でございまして。
なんと途中で降板したりする癖があるんですね。X-MENの時もそうでしたし。で、今回もやってしまったと。
今回この偉大なバンドの映画を製作するその心意気は非常に買うんですが、やっぱり何とか最後までやってほしかったってのはありますね。
どうやら完成直前になって、スタッフやキャストと衝突してしまったそうで、現場にも来なくなったそう。
きっと彼の完璧さゆえの衝突だったと願いたいのですが。
加えて少年への性的暴行疑惑報道もあったようで、非常に残念です。
ちなみに彼が降板した後は撮り直しをせずに、「イーグル・ジャンプ」の監督を務めたデクスター・フレッチャーが完成させたとのこと。
でもクレジットはシンガーのようです。
彼に関してはこちらをどうぞ。
キャスト
主役のフレディ・マーキュリーを演じるのはラミ・マレック。
観てくださいこのクリソツぶり。
よくフレディそっくりになれる人材を発掘したものです。
なんか一説によると、フレディ役をサシャ・バロン・コーエンが演じる企画があったそうですが、 ブライアン・メイとの企画段階でだいぶ意識の違いがあったそうで、結局降板。
そんなときに白羽の矢がたったのが彼なんだとか。
今回顔や風貌などをできるだけ近づけ、一流の振付師によってマイクパフォーマンスや話し方やクセに至るまで再現することに没頭し、まるでフレディが生きているかのよう、とまで言わせたそう。
歌に関しては一応彼の声とフレディの声をミックスしてやってるようですが、果たして。
そんな彼の過去作をサクッとご紹介。
彼の代表作といえば、博物館の警備員が石版の力によって命を吹き困れた展示物たちと共に悪者退治を繰り広げる「ナイトミュージアム」シリーズで、石版の持ち主であるエジプトの王子アクメンラー役が有名。
その他に、大学に入った中年男性が、個性豊かな生徒達と交流を深め女性教師との恋を描いた「幸せの教室」、カリスマ教祖とはみ出し者の復員兵との奇妙で愛憎入り混じった交流を描いた「ザ・マスター」、大ヒットシリーズの最終章を前後編で描いた「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンPart2」、青少年向けの養護施設で働く女性の苦悩と葛藤、子供たちとの交流を描いた「ショート・ターム」などに出演しています。
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その他のキャストはこんな感じ。
フレディの恋人メアリー・オースティン役に、「シング・ストリート」、「オリエント急行殺人事件」のルーシー・ボイントン。
クイーンのギタリスト、ブライアン・メイ役に、TVドラマや舞台で活躍するグウィリム・リー。
クイーンのドラマー、ロジャー・テイラー役に「X-MEN/アポカリプス」、「オンリー・ザ・ブレイブ」のベン・ハーディ。
クイーンのベーシスト、ジョン・ディーコン役に、「ジュラシック・パーク」、「ソーシャル・ネットワーク」のジョゼフ・マゼロ。
レイ・フォスター役に、「オースティンパワーズ」シリーズのマイク・マイヤーズなどが出演します。
世代を超え愛され続けている唯一無二のバンド「クイーン」の知られざる物語。
あの名曲たちはどのようにして作られたのか、そして伝説のライブはどこまで再現されているのか。
ここから観賞後の感想です!!!
感想
ユーアーザチャンピオン!!!
これは応援上映案件だろ!!
バンドという名の家族を描いた素晴らしき音楽映画でした!!!
以下、ネタバレ全開で書いております。
感動!!!
イギリスで生まれた伝説のバンド「QUEEN」の誕生から、一気にスターダムへと駆け上がっていく上昇期、ボヘミアンラプソディという神曲で手に入れた頂点期、恋人へのカミングアウト、ローディーによるフレディへの独占欲から生まれる不協和音から徐々にバンド内が歪になってく低迷期、さらに追い打ちをかけるように病に蝕まれていく絶不調期、そこから我に返り再び希望を見出していく再燃期、そしてライブエイドで見せる圧倒的パフォーマンスまでを、素晴らしい音質、ベストマッチングな吹替え、最高のライブ、見事な編集でまとめ上げ、例え絆が失われようとも俺たちは同志であり家族以上の何者でもないことを、長い年月をかけて築き上げていく、音楽映画にしてファミリー映画だった、とにかくこれを見ずして2018年の映画は語れない素晴らしい作品でございました!!!!!
・・・はぁはぁはぁ。
いや~~とんでもない映画でした。
素晴らしい。
エクセレント。
アメイジング。
マグニフィセント。
マーベラス。
クイーンというバンドを中途半端でしか知らない僕ですが、知らない曲ももちろんありましたが、これを観てクイーンというバンドを嫌いになる人なんて絶対いないだろう、むしろ嫌いになるのはポール・プレンターという存在だろう!と。
もうそれくらい何もかも圧倒され刺激を受け感動した映画でした。
いつもならさ、映画的にここはこうした方が感情移入できたのに、とか、音楽を雑に扱い過ぎ、とか、カメラワークがどうたらこうたら、とか、あれこれ難癖つけることをこのブログでもよく書くわけですよ。性格悪いもんで。
で、この映画もね、もっとドラマチックにできたと思うんですよ、恐らく。
でもそうじゃねえんだな。
なんというかクイーンが今でも愛される理由ってのは、やっぱりフレディ達メンバーが様々な実験や革命的手法で作り上げて聞かせる楽曲たちのパワーや、歌詞のワードであって、それを映画というフィルターを通して再確認?再発見?聞いたことない人には新発見?
うまい言葉が出てこないけど、そういうクイーンの全てを最大限に演出したことがこの映画がもたらした何よりの功績だと思うわけですよ。
クイーンへの愛が詰まっていたと思うんですよ。
上でも書いたように途中降板したブライアンシンガーで大丈夫か?なんていってましたけどね、あなたいい仕事したよホント!!(何様w)
是非だな、なぜ途中で来なくなったか説明してくれ。
ロックスターの誕生、成功、挫折、復活。
そんな一言では語り尽くすことのできない今作。
「20世紀フォックス」のロゴが出ていつもタンタカタ~ン♬のファンファーレが流れるかと思いきや、まさかのブライアン・メイお得意のギターオーケストレーション!!
粋な演出でございます。
そしてオープニングは咳払いをするフレディの起床シーンから、彼の背中に「ボヘミアンラプソディ」のタイトルロゴ。
そこからライヴエイドの会場へ向かい、いざ本番!というところで暗転し、1970年から話は始まります。
そう、これは彼の背中から始まり背中で終わる物語なのです。
その背中には大きな夢や希望、野望といったモノが乗っている反面、バンド成功によって代償となるプレッシャーや乗り越えなければならない試練、愛の渇望などさまざまなものが乗っかっていたことが、物語が進むにつれて理解できます。
フレディは生粋のイギリス人ではなく、ペルシャ系インド人で、祖国で暴動が起きたことで逃げるようにイギリスへ渡ってきたことや、前歯をやられないようにボクシングを習っていたことなどが、フレディの実家でバンドメンバーらと食卓を囲んだ時に語られています。
そして真面目な子に育つよう寄宿学校に入れられるも、中々思う様に成長しない父との確執もありました。
音楽の方では、仕事の傍ら作詞をしたりする姿や、クイーンの前身バンド・スマイルを追っかけ、ブライアンとロジャーとの出会いなどが描かれ、テンポよく話は進んでいきます。
フレディのパフォーマンスといえば、スタンドマイクを持ち歩きながら歌うステージングが有名ですが、この新生スマイルのライブの際に、初めてスタンドマイクから上半分をごっそり抜いて歌いだすんですね~。
そのとき歴史が動いた、です。
移動用のワゴンを売ってレコーディング代を作り、時間の許す限り何度もレコーディングを繰り返す彼ら。
この時のシーンは超楽しい!
PAがいい出来だ、といってもフレディは首を縦に振らない。
クソだ!
待って、コーラスを左右に振って。最後にセンターだ!
徐々にメンバーの気持ちがのりだします。
ここからやれることは全部やってみようの精神で、ティンパニにコインを乗っけて叩いたり、ギターアンプを振り子のように揺らしたり、ピアノの鍵盤の線の上にビールやらタンバリンやら乗っけて見たり、とにかく音を楽しむ光景が描かれます。それを見たお偉いさんが、なんだあいつらデモ聞かしてみいや!と入り込んできます。
この後、エルトン・ジョンのマネージャーだったジョン・リードと出会い、レコード会社と契約。念願のメジャーデビューに至ります。
どのバンドもそうだと思うんだけど、フレディもかなりのビッグマウスだったことが窺えます。伝説を作るとか、俺たちは唯一無二のバンドだとか、大言壮語にも聞こえる言葉を売れる前から連呼してるんですよね。
それがボヘミアンラプソディをシングルにする際のレコード会社との揉め事でも、理解できるかと思います。
せっかく山の中のレコーディングスタジオを貸し切って製作して、しかも締め切り過ぎて、で、出来上がったのがオペラみたいなロックで、何6分もあんのこれ!?
いやいや、普通ラジオで流すときは3分て決まりだから、これじゃ無理だろう。
へいへいへい、おっさん、あんた奥さんとHするときは6分以内で済ませるのかい?
とフレディのうまい切り返し!
他のメンバーも断固としてボヘミアンのシングル化を熱望。
後ろにいた弁護士マイアミビーチこと、ジム・ビーチもジミヘンのゴールドディスクを引き合いにクイーン側へつきます。
いやいや、こっちのぉ~アイムインラブドライブカー・・・?の方がいいじゃない、ロック!って感じで。
それある意味ボツ曲だからw
交渉は難航、いや決裂といったところで、だったら実力行使だ!と仲のいいDJに曲をかけてもらい、ついに「オペラ座の夜」発売。
あの有名な、影を背負いながら4人が並んだ画像をバックに、各批評家たちからの不評文が羅列。
しかしライブで演奏すればみんなが熱狂するスーパーソングになっていたのです。
あの神曲はこうして認知されていったんですね~。
ちなみにこのボヘミアンラプソディの楽曲製作もまぁ楽しい。
ブライアンのギターソロをレコーディングの際も、これからオペラパートだからもっとギター唸らせて盛り上げて、と何度もRECさせたり、ロジャーのコーラスの部分「ガリレオ~」の件もテープに何度も乗っけて多重録音で歌わせたり、こいつらなんて楽しく音楽作ってやがるんだ!とニヤニヤしながら観ていられます。
このレコーディングの際、クイーンを奈落の底へ落す男、付き人のポール・プレンターが、Love of my lifeの弾き語りの最中に感極まってフレディにキスしてしまいます。
フレディもこの時メアリーという恋人がいながらも、俺女が好きなのか男が好きなのかグラグラしていた時期のようで、これを機に目覚める予感を張り巡らせます。
人気は頂点へ。
世界中を駆け巡るクイーンの各地の熱狂ぶりをサクッと見せながら、バンド内は少しづつ変化。
ポールという存在が徐々にフレディを孤立させていくんですね。
メアリーにバイセクシャルだと打ち明けたことで、彼女との距離が少しづつ離れていき、フレディは成功の裏で激しい孤独感にさいなまれていきます。
その穴を埋めるかのようにポールは彼の要求に応え、夜な夜なパーティーを催したりしてフレディの信頼を得ていくんですね。
ツアーの最中でもフレディの夜の相手をセッティングしたり。
バンド内でもポールはちょいちょい口を挟むようになったり、フレディのソロ打診の話が来ていて、最近バンド内の空気悪くてさ、いい機会だからそれをジョンから言ってくれないか?となるんだけど、これがポールの罠だった。
フレディの逆鱗に触れてしまい、ジョンはメンバーの相談なしにフレディによって解雇。
ポールよ、お前なんて奴だ!と思いたかったんですが、彼にもそれなりに深い事情があったようで。
フレディ自身宗教上の理由でゲイは非常に罪深いことのようで、だから公言できなかったみたいなんですが、それはベルファスト出身でカトリック教徒でゲイであるポールも同じことだったようで、ポールは、フレディ、君ならわかるだろこの苦しみを、だから痛みを分かち合おう、的な感じで彼を愛し、また守ろうとしたんだと思います。
そんなちょっとした同情の部分があって、それならそれで仕方ないか…と思ったら大間違い。こいつの入れ知恵によってクイーンはとうとう空中分解。
フレディをソロデビューさせ、しかもレコーディング最中は毎晩ドラッグパーティー。
メアリーからの電話も今忙しいから俺から伝えると一方的に連絡があったことを告げないし、バンドのマネージャーになったマイアミもライブエイドのオファーがあるから伝えてといっても、ポールは一切フレディに言わないんですね。
さすがに心配したメアリーが自宅を訪ねると、フレディはかなりの疲労困憊。
彼はあなたを労わっていない。バンドはあなたにとって家族じゃなかったの?これがあなたの求めていた家族?
フレディはこの時HIV感染をしていました。きっと激しい孤独に加え病に冒されたことでかなり心身共にまいっていたのでしょう。
そこへ現れた愛する人メアリーの登場と彼女の芯を捉えた言葉にとうとう目覚めます。
ポールと絶縁し、再びバンドメンバーと話し合い。ライブエイドに向けて着々と準備が進む中、久しぶりのリハーサルで声が出ません。ここでフレディはメンバーにカミングアウトします。俺エイズなんだ。
きっとメンバーも彼が何か病気になっていたことはわかっていたのでしょう。
誰も責めようとはしません。ジョンは涙を流しています。ロジャーは相変わらず茶化します。4人は抱き合って絆を深めます。
そしてライブ当日。
披露する楽曲の歌詞が、フレディの魂の叫びの如く場内に響き渡ります。
誰からも愛してもらえないでいる男の哀しき性と赦しを乞うボヘミアンラプソディ、君はもっと輝けると歌ったレディオガガ、ブライアンが作曲したノリノリのハンマートゥーフォール、これまでの罪を払いこの先屈辱を受けようとも敗者のための時間はない、そう俺たちは王者なんだ!と拳を高らかに掲げ叫び歌う伝説のチャンピオン。
正にフレディの人生を振り返るかのような歌の数々に涙なしでは見られません。
残された時間はない、だったら最後まで走り続ける。
幕が下りることなんてないのだ、俺を止める者など存在しない。
紆余曲折を経てようやく大事なものを見つけたフレディの決意表明ともいうべき素晴らしいライブを最後に物語は幕を閉じます。
だいぶ端折ったり前後してますが、フレディという一人の人間の半生を凝縮した物語でした。
似すぎ。
物語も歌も良かったわけですが、クイーンの人物になり切ったキャストにも拍手。
ラミ・マレックはフレディを相当研究したことでしょう。
ライブパフォーマンスや歌い方はもちろんのこと、しゃべり方、仕草、息遣い、手癖などなどあらゆる所作も恐らく完璧にマスターしてます。
ピアノ演奏もあれ本人がやってますよね、恐らく。あてぶりだとは思いますが。
そしてブライアン・メイ!!
お前そっくりすぎだろ!!
どっからどう見てもブライアンだよあれw
何もしなくても似すぎてて所々アップになった時とか笑っちゃいましたね。
他の2人もよく似ておりました。
ロジャーのケンカっ早さとかジョンの落ち着いた態度とか、あれもそっくりなんでしょうね。コーヒーマシンは投げちゃダメですよロジャー。
モンキー的には「シングストリート」でヒロインを演じたルーシーボイントンちゃんを久々にまじまじと見られたので大満足でございますw
かわいすぎるぅ・・・
シングストリートつながりで言うと、ジョン・リードを演じた方も、主人公のお父さん役だった人で、さすがイギリスが舞台ならではのキャスティングだなぁと。
あとはマイクマイヤーズがレコード会社のお偉いさんやってたんだけど、全然本人建て気付かなかったですね。
最後に
最後のライブエイドのシーン。ボヘミアンラプソディを歌う瞬間メンバーが顔を合わせて安堵した瞬間涙がこぼれました。
それまで声の調子が良くなかったフレディを心底心配していたことを示唆するメンバー内の目配せとほほ笑みが凄く嬉しくて。
他にも楽曲誕生のパートはどの曲もアガるし、やっぱり音楽映画は良いですね!
バンド経験者から言わせてもらうと、バンドってずっと仲良くやることって無理なんですよ。
ケンカすることなんてしょっちゅうで。アレンジがどうだとかテクニックがどうだとかリハがうまくいかなきゃ本番これで大丈夫か?って揉めるし、とにかく練習中やレコーディング、新曲作りとかほぼ言い合いです。
それでもこいつらと一緒に演奏したいから、こいつらとライブやってる時が何より楽しいから一緒にいるわけで、今といえば連絡も取ってないし会うこともないんだけど、彼らと過ごした時間はかけがえのないモノだったし、今アイツどこで何やってんだろうって時々心配になったりもします。
きっと彼らほど本音で言い合った奴らはいないです。
この映画はバンドという家族のお話だったわけですが、僕もこの映画を通じて当時のバンドメンバーを家族だと思えるようになった気がします。
とりあえず映画、というよりかは、ライブを見る感覚で臨むと非常に楽しいし感動できると思います。
伝説のバンドが作った素晴らしい歌を肌で感じて、そしてその裏側で起きたクイーンというバンドの内情、それによってフレディという一人の男が如何に人生を楽しみ苦しみ輝いたかをその眼で知ってください。
是非音響のいい映画館で!!
あ~これみんなで劇場で一緒に歌いながら見たいわ。
というわけで以上!あざっした!!
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満足度☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10