モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ブライトバーン/恐怖の拡散者」感想ネタバレあり解説 反抗期を迎えたスーパーパワーの男の子の暴走。

ブライトバーン/恐怖の拡散者

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この10年で溢れるほど量産されてきた「スーパーヒーロー映画」。

正統派の勧善懲悪もあれば、CGを余すことなく使ったSF的作品、コミカルに徹した作品、監督の作家性に富んだ作品、社会派もあればサスペンスものもあるし、ドラマ性やアクションに秀でた作品など様々なジャンルと融合することで、現代ならではのヒーロー映画は差別化を図ることで、これまで見たことのない映画体験を我々に与えてくれています。

 最近では、大人ではなく、まだ幼いティーンズがヒーローになるという設定の作品も目立っており、ヒーロー映画はさらなる境地へと踏み込んだ気がします。

 

しかし、どの映画もヒーローは正義。

もし素晴らしい能力を秘めた主人公が、その能力を私利私欲で使うことになったら。

もし超能力を持った主人公が、邪悪な存在だったら。

 

今作はそんなこれまでのヒーロー映画とは一線を画した、恐怖で覆われた邪悪な力を持つ主人公の暴走を描いた「アンチ・スーパーヒーロー映画」です。

 

主人公が少年ということで、なんとなくメッセージ性が透けて見えるんですが、鑑賞後に言及しようということで。

とりあえず体は大人、頭と心はいつまでたってもガキンチョのモンキーが早速鑑賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

マーベルスタジオの大ヒットシリーズ「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を監督し、マーベルとライバル関係にあるDCコミックスの作品も手がけるという離れ業をやってのける、生粋のアメコミクリエイター、ジェームズ・ガンが仕掛ける、まったく新しいホラーヒーロー映画が誕生した。

 

田舎町の農場に❝落ちてきた贈り物❞である男の子は超人的パワーを秘めていたが、彼が英雄ではなく、邪悪な存在だったら?という、スーパーマンと逆の発想で展開していく。

このユニークなアイディアからどんな物語に発展していくのか、監督とジェームズ・ガンの遊び心とオタク魂によって、観衆は恐怖にかられることだろう。

 

昨今大ヒットを連発しているホラームービーに、スーパーヒーローというジャンルをミックスさせた今作。

今後展開されるかもしれない「ブライトバーン・ユニバース」の序章として必見の1本です。

 

 

 

 

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あらすじ

 

子供ができず、ずっと苦しんできたトーリ(エリザベス・バンクス)は、母になる日を夢見ていた。

 

ある日、謎めいた男の赤ちゃんの到来でその夢が実現する。

 

聡明で、才能にあふれ、好奇心旺盛な子供ブランドンは、トーリと夫のカイル(デヴィッド・デンマン)にとってかけがえのない存在となった。

 

しかし、12歳になったブランドン(ジャクソン・A・ダン)の中に強烈な闇が現れ、トーリは息子に恐ろしい疑いを抱き始める。

 

やがてブランドンは、普通の人が持つ事のない異常な力を発揮し始める。

 

そしてブランドンは、カンザス州・ブライトバーンをとてつもない恐怖に陥れていった───(HPより抜粋)

 

 

 

 

 

監督

今作を手掛けるのは、デヴィッド・ヤロヴェスキー

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右がジェームズ・ガンで左がヤロヴェスキー監督。

なんだか兄弟みてえだな…w

 

あくまでガン監督は製作総指揮なんですが、ご存じの方も多いように、ガンは自分の家族を積極的に制作に参加させていることが多いんですよね。

実際に今作の脚本も彼の弟といとこが担当しているほど。

 

じゃあ監督も家族か親戚なのか?って思ったんですけど、どうやら違うみたいです…

監督の長編作品デビュー作が「インバージョン 転移」という作品で、見知らぬ部屋で意識を取り戻すも記憶がなく、フラッシュバックするたビ真相に近づいていくという、シチュエーションスリラーだそうなんですけど、この映画にガンの弟ショーン・ガンが出演してるそうなんです。

 

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 おそらくこれがガン監督とつながるきっかけになったのかなぁと。

 

そして「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」の特典映像に入ってるミュージックビデオ「Guardians of the Galaxy:Inferno」(デヴィッド・ハッセルホフが歌って、後ろで監督やガーディアンズたちが仮装して踊ってるやつ)の監督をしたのが彼なんですって。

 

ファミリーの一員として、ガン監督は絶対的信頼をおいての今作の抜擢なのでしょう。

ガンのDNAがどこまで映画に反映されているか、楽しみですね。

 

 

 

キャスト

天からの授かりものを受け取る母トーリを演じるのは、エリザベス・バンクス。

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彼女を初めて知ったのは「スパイダーマン」でピーターが写真を持ち込むデイリービューグル社で、編集長の秘書をしているベティ役。

ショートボブでちょっとエロい大人の女を醸し出し、毎度フォローしていたピーターの逞しくなった姿を見て。何度か誘っていたシーンを思い出します。

 

今作はかつてガン監督が手掛けたホラーコメディ映画「スリザー」に出演していた縁でスティングされたそう。

 

それこそデビュー当時の彼女の役柄は「スパイダーマン」以外中々思い出せないんですが、最近では「ハンガーゲーム」のエフィー役や、「LEGOムービー」のルーシー(声)、「パワーレンジャー」のリタ、そして自身が製作・監督も務めた「ピッチ・パーフェクト」シリーズなど、ティーンズたちに人気の作品で存在感を発揮しているのが印象的です。

どうやら製作会社をご主人と共同経営しているそうで、特にピッチパーフェクトはプロデューサーも兼ねての力の入れ様。

今後も子供たちに親しまれる作品で活躍しそうな予感です。

 

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待機作品には、あの「チャーリーズ・エンジェル」を監督としてリメイク、出演もするということで、非常に楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

トーリの夫、カイル役に、「パワーレンジャー」、「ローガン・ラッキー」のデヴィッド・デンマン

渦中の少年ブランドン役に、TVシリーズ「シェイムレス5 俺たちに恥はない」や、「アベンジャーズ/エンドゲーム」で、タイムマシンで若返ってしまった頃のスコット・ラングを演じた、ジャクソン・A・ダンなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の力に心酔する少年と、善良な心を持っていると信じたい母。

これ子供たちが見るよりも、お母さんが見るべき映画にも見えますが・・・。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

反抗期を迎えた少年に、ホラー要素とヒーロー要素を加えたってのは容易だよねぇ。

それ以上のものは正直感じられなかったです。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思春期の子って・・・。

子宝に恵まれない田舎町の夫婦の元に舞い降りた天使が、実は悪魔の子だった・・・なる設定に、子を信じるあまりに事実を受け入れようとしない母親の子煩悩な一面と、力で抑えようとする父親という、どこにでもありそうな思春期を迎えた子をしっかり大人へと導こうとする両親の葛藤、底知れぬ力を利用して逆らうモノすべてに制裁を加える姿を、反抗期の少年に見立てて描く今作。

 

自分はお父さんではないし、こんな大きな息子がいるわけでもないので、あくまで自分の少年時代と比較しての鑑賞に至ったわけですが、こんなに聞き分けの無いガキんちょ、しかも誰よりも強い力を持ってるとなると、どんな親でもどんなカウンセラーも、どんな国家権力でも正しい道へ導くことは不可能だよなぁ、とそのとんでもない超能力の凄さに圧倒されながらの鑑賞でした。

 

12歳の誕生日を境に、親に命令口調で言い返したり、同じクラスの女の子を信じ夜這いじみた行動をしたり、その姿に怯えてしまった少女に裏切られたと勘違いしケガさせたり、彼女の母親のあまりにもひどい言動と彼へのいき過ぎた処遇に苛立ち、一人残ったダイナーを襲撃し殺害したり、明らかに精神的におかしいと診断したカウンセラーの叔母を夜な夜な訪ね脅したり、叔父に至っては無理矢理両親に報告しようと試みるも、これまた能力フルパワーで殺害。

力の使い方を自分の都合のいい方向へ向かわせるための道具として利用する少年の、あまりにも身勝手で奔放すぎる態度に、ぶっちゃけ苛立ちを隠せませんでした。

 

確かに自分にもこんな反抗的な態度で親を困らせたことはありました。

門限を守らなかったり、非行に走ったり、親に八つ当たりしたり、悪い子たちと付き合ったり。

大人になって言われましたけど、中学生の頃はだいぶ尖ってたようで怖かったんですって。

それでもめげずに自分を正しい大人へと導いてくれた両親には感謝しかありません。

小学生の頃は親父によくフルボッコされましたけど、中学生になってからは一切そういう手出しはしなかったそうで。まぁ怒鳴られることはありましたけどね。

 

この映画でそれ言う!?ってのはあるかもしれないけど、非行に走りかけた子供をしっかり正しい道へ導くには、大人が子供への理解を示すことが大事だよなぁ、と思うんです。

 

で、今作は根本的にブランドンの行動心理が見えないというか、なぜそういう行動をしてしまうのかを誰も訪ねてないんですよね。

全部大人が「こうしろ」か「ダメでしょ」か「大丈夫」しか言わない。

親としての体裁とかカウンセラーという職業の一環としてしかブランドンと接してないんですよね。

トーリは基本過保護で、夜中に納屋へ行っても夜中に帰宅しても決して彼の素行を否定せず受け入れるんです。

逆に父であるカイルは、一体こんな時間まで何やってんだ!とか、誕生日の銃もまだ子供だからダメとか、性に関しては解放していいんだぞとか、一方的に親父のメンツを保とうとして、心の面で大人として認識しつつあるブランドンを子ども扱いしているんです。

カウンセラーである叔母も、彼の内面を知る切り札になるかと思いきや、何故同級生の女の子を手をケガさせてしまったのか、深く理由を探ろうとしないで、言わないと面倒なことになると半ば強引にカウンセリングを終わらせようとするんですね。

 

誰もがブランドンの心の中を覗こうとしないんですよね。

全部大人の言い分で抑えつけようとしている。

 

仮に誰でもいいから彼の考えてることやしたいこと、思考を引き出すようなことをすれば、ブランドンの覚醒した能力もコントロールできたのかもしれません。

 

といっても、思春期の時って何考えてるかわかんないし、近づくと「うるせえっ!」と言って近づけないように威嚇するんですよね。

凄く些細なことでモヤモヤしてそれに触れる者がいれば、感情が爆発して強く反発する。

中々めんどくさい時期なんですよね。

 

また親も親で、思春期を迎える子供にどう接していいのかわからず、自分の親がしたようなことを繰り返してしまうってのもある気がします。

自分がされて嫌だったことのはずなのに。

 

結果としてどう接すればいいか、僕にはわかりませんw

でもトライアンドエラーでいいから、親は何とかしてコミュニケーションを図るべきだと、僕は思います。

 

 

アンチ・スーパーマン

普通のホラー映画に、何真面目に思春期の事の接し方をグダグダ語ってるのかw

 

あくまでこの映画に潜むテーマ性を自分なりに掘ってみましたが、表面的にはブランドンくんの計り知れないパワーが見どころでしたよね。

 

急に夜中に目覚めて納屋の開かずの間をガンガン引っ張って開けようとする姿は、今後覚醒されるであろう力の凄さを予見させるシーンでした。

しばらくして父から芝刈りを頼まれたブランドンくんは、エンジンをかけようと紐を何度も引っ張るもなかなかエンジンがかからない芝刈り機に苛立ち、ついつい力を加減しないで引っ張ったせいで、芝刈り機ごと遠くへ吹っ飛ばしてしまうという、サイヤ人も顔負けのパワーを発揮。

あれ?僕の力ってこんなにすごいの?とどんどん興味津々になり、エンジンのかかった芝刈り機のグルグル回る刃の部分に手を突っ込んでみる暴挙に打って出ます。

普通なら手を切断してしまうかもしれない危ない行動ですが、ブランドンくんの手は芝刈り機の刃よりも丈夫な体。

これで自分の力強さがどれだけ凄いかが決定的になった瞬間でした。

 

段々変な行動に出るブランドンくん。

自分に心を開いてくれた同級生の女の子が気になり、下着を着たモデルの切り抜き写真や、なぜか臓器がアップで映った写真がベッドの下から出てきたことに、しっかり性教育しなきゃと出かけたキャンプの夜、こっそり抜け出しその子の部屋に忍び込む大胆な行動。

んなもん、その子が異性として意識したとしてもアカン!

 

とうとう気味悪がった女の子は、ブランドンくんに「ヘンタイ!」と罵ってしまうくらい嫌いになってしまったわけですが、彼女を信じていた、いやもはや妄信に近い感覚だったブランドンくんは、裏切りやがって!とつぶやき、転んだブランドンくんを起こそうと差し出した彼女の手を力いっぱい握り、右手を粉砕骨折(たぶんw)させてしまいます。

 

段々心と体のバランスが崩れてきたブランドンくんは、彼女の母親エリカをやっちまおうっ!と夜な夜な家を出て、エリカの働くダイナーに襲いに行ってしまいます。

超能力で電気系統を操り、蛍光灯を破壊。

違和感を持ったエリカはその蛍光灯をモロに覗いていたこともあり、思いっきり顔面に蛍光灯の破片を浴びてしまい、挙句の果てに目の中に破片が刺さってしまいます。

自力で破片を抜くエリカの姿がクローズアップされる姿がなかなかの恐怖でしたが、その後保管庫へ逃げるエリカめがけて襲い掛かってくるブランドンくんはもっと恐怖。

保管庫の分厚い扉を目から怪光線(ピッコロさんじゃない)でぶち破り、これまた超能力で扉を明後日の方向へ吹っ飛ばします。

あ…終わった・・・と悟るまでもなく、ただただ宙に浮かぶマスクをかぶった少年の姿に怯えっぱなしのエリカ。

もちろんこの後は・・・てことで。

 

このようにブランドンくんは、目からビームを出したり、地球人にはないほどの腕力やスピードを駆使し縦横無尽に駆け回る能力、また飛行能力も備えており、明らかにスーパーマンさながらの力を持っていることが見て取れます。

とはいえ、胸に「S」のマークのだっさいスーツを着るわけでもなく、どこで作ったのかわからん赤いマスクに、家でいつも使っている赤い掛布団をマント代わりに変身するのであります。

この辺が子供らしい変装だなぁ、かわいげあるなぁとも思えますが、やってることは酷いですから、ちっともかわいくありませんw

まぁさすがに死んだ人を生き返らせるために地球をグルグル回して時間を巻き戻すようなことはしませんでしたね。

 

 

最後に

ホラー要素としては結構ベタベタで、そこまでの驚きと恐怖感はなかったなぁと。

でもそこそこ血はでるし、顔変形してるし、顔面吹っ飛ばしてるし、相手を壁にぶつけて姿形無くすくらい木っ端みじんになってるし、顔面血だらけでピクピクさせてるし、と怖い部分はありました。

 

正直コミックの領域を出ていないなぁというのが残念というか、せっかく思春期の親子のディスコミュを描いてるのだから、何かその解決策みたいなものを提示するくらいのメッセージ性はあっても良かったのかなぁと。

もしかしたら読み違えかもですけどね。

 

今後続編やるんでしょうか。

そしたら人間との全面戦争になるのか、それとも都市伝説的な話になるのか、彼の抑止力が出てくるのか。

やり様はいくらでもあるので、今後にも期待したいですね。

てか、最後にガン・ファミリーぶっこんでくるね~~!!

カメオ出演的には大満足でした。

というわけで以上!あざっしたっ!!

 

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