ファイナル・デッドブラッド

2025年のワーナーが凄い。
まだ3カ月残ってるのに既に6年ぶりに世界興収40億ドルを達成(どのスタジオよりも早い)、さらにオープニング興収4000万ドルの作品が7作連続で達成したとのこと。
ただでさえコンテンツ過多の今、こうして映画館にお客さんが来てること自体凄いことだけど、作品本数を絞ったのにヒット作を量産できる経営陣の手腕もすごい。。
そんなワーナーを盛り立てたのが、「罪人たち」、「F1」、「マインクラフト」、「スーパーマン」、「死霊館最後の儀式」、「ワン・バトル・アフター・アナザー」と、IP作品が混ざってはいるものの、しっかりオリジナル作品もヒットさせているのがほんと凄い。
そして、そんなヒット作の中にしれっと懐かしいシリーズが。
それが今回鑑賞する「ファイナル・デッド・ブラッド」。
ファイナルディスティネーションシリーズの第6作目にあたるそうなんだけど、そもそもこのシリーズまだ続いていたんかとw
正直「午後ロー」とかで一気見した程度の、スナック感覚で楽しめるホラー映画だと認識していたけど、そんなに大ヒットしたんかい!?と。
またワーナーさん、粋なことしてくれますよ。
日本では配信スルーなのか?と叫ばれてましたが、なんと緊急公開決定。
罪人たちの時も映画ファンが感謝を述べてましたが、これも同じく感謝です。
この勢いで、ぜひ今年中に話題作「Weapons」も緊急公開、オネシャス!!!
というわけで早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
誰も観たことのない無数の“死の連鎖”を描き、世界中を震撼させ続けるホラー映画の金字塔『ファイナル・デスティネーション』シリーズの第6作。
2000年公開の第1弾から25年の時を経て、ついにその“原点”に終着する――。
死の予知夢を見た主人公が、次々と迫りくる死のフラグに巻き込まれる惨事を目の当たりにしながら、死の連鎖の「原点」を探る姿を、シリーズの醍醐味である強引ながらもあり得ない死のピタゴラスイッチで観衆に恐怖と笑いを届ける、シリーズ史上最高傑作の呼び声も高い1作。
監督は、アダム・スタイン&ザック・リポフスキー。
彼らは本作の最終プレゼンで、シリーズさながらの「死のフラグ演出」を試みたらしく、それが経営陣にバカ受けだったことから抜擢されたという。
それだけ本作にかける意気込みがあったことが、本国での大ヒットにつながったのだろう。
キャストには、ケイトリン・サンタ・フアナ、テオ・ブリオネス、リチャード・ハーモン、オーウェン・パトリック・ジョイナー、アンア・ロアなど、次世代の若手スターが出演。
そして、「キャンディマン」でお馴染みのトニー・トッドが、死の水先案内人・ブラッドワース役で三度出演、本作が遺作となった。
「ザ・モンキー」でも描かれた、決して逆らうことのできない死のフラグ。
その元祖ともいえるシリーズ最新作。
今を生きる人にこそ、「迫りくる死の恐怖」を味わってほしい。
あらすじ
大学生ステファニー(ケイトリン・サンタ・フアナ)は、自分と家族が悲惨な死を遂げるという悪夢に苛まれていた。
“ただの夢”ではないと感じた彼女はある手がかりにたどり着く。
それは50年以上語られなかった“死の連鎖”のはじまりだった…。
過去と現在が交錯する中、次々と迫りくる死亡フラグの数々。
死の運命から脱出し、生き残ることが出来るのか!?(HPより抜粋)
感想
#ファイナル・デッドブラッド 鑑賞。
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) October 10, 2025
ジョンデンバーが流れ、指を怪我する。毎度恒例のルーティンで人が死ぬアレ!
今回は死神が血筋を辿ってやってくる!
タトゥーショップと医療機器は流石に笑った!!
でも正直いつも通りでした! pic.twitter.com/Jd1n4bioS8
過去作に繋がる重要な6作目。
今回もテンプレな予兆からアイディア満載の死にざままで終始楽しいのは変わりない。
しかし、大ヒットした割にはいつも通りだったような…。
以下、ネタバレします。
ざっくりあらすじ
舞台はは1969年。
ポールはアイリスを新しくオープンした高層レストラン「スカイビュー」へ連れていく。
高所恐怖症のアイリスは、噴水から1セント硬貨を盗む少年に気づき、エレベーターの順番を彼に取られてしまう。
エレベーターで上昇する間も、少年はアイリスを怖がらせるため、わざとガラスの底を踏みつけ、さらに不安を掻き立てます。
予約したはずが拒否された二人はこっそりバーカウンターに侵入。外の景色を眺めるもアイリスは突然吐き気を催してしまう。
バーテンダーがワインボトルを開けると、キャップがシャンデリアに当たり、破片が落ちて強化ガラスの床にひび割れを起こす。
トイレで嘔吐したアイリスは妊娠数ヶ月だった。
一人息子にもう少しで終わるから我慢してと告げる歌手は、アイリスを見つけ祝福の言葉をかける。
アイリスはまだポールに話していなかったため心配だったが、歌手は彼女に幸せを見つけるように励ました。
ポールはアイリスを展望台に連れて行きプロポーズする。
恐る恐る妊娠のことを告げるとポールは大喜び。
ちょうどその時、先ほどのいたずらっ子が展望台から硬貨を投げていた。
すると硬貨はスカイビューの換気システムに入り込み、ファンがそれを吹き飛ばしてレストラン内にガスを放出してしまう。
下に降りてガラス張りのダンスフロアで他の客数人と踊る2人。
しかし突然床が割れ、多くの客がタワーから転落し、ポールは落下して死んでしまう。
やがて調理中の炎が上がり、ガスに引火して爆発が起こり客が火傷を負う。
アイリスは階段で降りようとしたりエレベーターで降りようとするが、何度も阻止される。
積載量オーバーののエレベーターは重みで急降下して男性を真っ二つにし、人々が駆け下りる階段は崩壊し、タワーの支柱が崩壊して客はガラス窓に押し付けられる。
やがて硬貨がピアノに落ちた瞬間、ピアノは真っ逆さま。
女性と窓に激突し、残っていた客のほとんどが死亡した。
硬貨を投げていた子供はレストランから脱出したように見えたが、落下してきたピアノに押し潰される。
アイリスは歌手の息子がまだ生きているのを見つけ、崩壊しつつあるレストランを横切って彼を救おうとする。
すると床がさらに崩れ、アイリスと少年はコンクリートの破片にぶら下がるように落下する。
アイリスの指輪は支えに引っかかり、その重みで薬指の皮膚が剥がれ落ち、アイリスと少年は真下へと落下、アイリスは大きなガラスの破片に口を刺される……。
という夢を、大学の受講中見たステファニーは叫び声を上げる。
彼女はこの悪夢を2か月間ずっと見ており、おかげで成績を急落させてしまうまで影響を受けていた。
アイリスは疎遠になった祖母だと推測したステファニー帰省を決意、アイリスの所在を父に尋ねると冷たい態度を取られる。
その理由は母ダーリーンが家族を捨てたのはアイリスのせいだからだ。
弟チャーリーもまた、大学進学以降一度も連絡を取ってくれなかった姉に憤慨していた。
ステファニーはチャーリーと共に、叔父の家を訪ねる。
弟がいとこたちと仲良くなっている姿を見て距離を感じたステファニーだったが、叔父のハワードからアイリスのことを聞きだそうとすると、父以上の反応を見せる。
ハワードはステファニーの母ダーリーンと共に子供のころからアイリスの予知夢のせいで嫌な目に遭ってきたことが大きなトラウマとなっていたのだ。
それでもステファニーは説得を試み、叔母からアイリスのから手紙を手に入れる。
ステファニーは手紙を頼りにアイリスの家を訪れる。
彼女は20年以上もの間、厳重なバリケードのある家に閉じこもり死を警戒していた、
孫に対しても警戒心を怠らないアイリスはステファニーにノートを見せる。
そこには、ルート23号線の玉突き事故やフライト180便墜落事故といった、過去作で起きた事故が細かく記されていた。
全ては彼女が予知夢を見てスカイビューでの事故死を未然に防いだことがきっかけだと語り、ノートに書かれた事故は全て死神の仕業であることを告げる。
家族にも死のお告げが迫っていると語るアイリスは、ステファニーにここに留まるよう促すが、ステファニーは思わず逃げ出してしまう。
アイリスは身をもって死神の存在を証明するため、外に足を延ばし、死神の罠によって命を落とす。
アイリスの葬儀にトレーラー暮らしのダーリーンが参列。
自分たちを捨てたダーリーンにステファニーは激怒する。
やがて家族たちは、追悼をこめたバーベキューを始める。
ハワードはダーリーンに家に泊まるよう説得するが断られてしまう。
乾杯をした途端、次々とハプニングが起こる。
故障したガスボンベによってエリックが火傷しそうになったり、ボビーがジャンプしているトランポリンの真下に熊手があったり、割れたガラスの破片が誰かの飲み物に混入するなど、明らかに死神が仕掛けた罠が張り巡らされていた。
ダーリーンは熊手を見つけ移動させたが、別の場所でビール瓶が落ちたはずみでホースが膨張してしまう。
一方、自宅に戻ったステファニーはアイリスのノートを熟読し、死神の存在を感じ始める。
ステファニーは家族の身の危険を察知しバーベキュー場へと急ぐ。
到着するが既に手遅れだった。
ボビーが乗っていたトランポリンがハワードが参加したことで破裂、ステファニーが姿を見せたことを機に芝に降りた途端ガラスを踏んで足を怪我、ホースから熊手が落ち、それによって作動した芝刈り機が、転んだハワードの顔面に直撃。
ハワードは死亡した。
ハワードの葬儀の後ステファニーは家族を集め、アイリスのメモについて話し合う。
長年にわたり、スカイビューでの一件で死を逃れて生き延びたすべての人が不審な事故で死んでいることをノートは告げていた。
ステファニーは、アイリスが死んだことで今度は生まれてくるはずのなかった自分たちが標的であることを告げる。
彼女の言葉を信じないいとこたちは激怒してその場を立ち去っていく。
その夜遅く、タトゥーショップでの閉店作業中、エリックは危うく命を落とすところだった。
天井のファンが鎖に絡まって鼻ピアスに引っかかり、アルコールの火事に巻き込まれてしまったのだ。
ステファニーとチャーリーが彼を探しに行くと、なぜか彼は無事だった。
着ていたレザージャケットが火事から彼を守ったのだ。
ステファニーはエリックに警告するが、ジョギングに出かける途中のジュリアからも小バカにされてしまう。
ゴミ収集車で挑発するエリックをよそに、近くの子供たちがサッカーボールをジュリアの頭にぶつけてしまったことでゴミ箱に落ちてしまう。
トラックがジュリアが入ったゴミ箱を圧縮機の中に投げ込んでいく。
それを見たステファニーたちは彼女を助けようとしますが、圧縮機はジュリアの頭を粉砕して死んでしまう。
家族はステファニーを信じ始める。
救えなかった命に困惑するステファニーだったが、実はブレンダはエリックがハワードの実子ではないことを告白。エリックは血縁者ではないためブレンダに順番が回ったことを告げる。
やがて一行はノートに書かれた「JB」を探しに行くことに。
おぼろげに覚えていたダーリーンのおかげで病院にいることが判明した一行は、アイリスが救った歌手の息子ブラッドワースと対面。
彼とアイリスはあの事故以降、死神を追跡してきた友人同士だった。
彼は家族にルールと死から逃れる方法を説明する。
それは、誰かを殺して残りの人生を奪うか、キンバリー(2に登場したキャラ)のように一度死んで蘇るかの二択しかないと告げる。
そして、アイリス同様ブラッドワースを癌を患っていることから、仕事を辞め好きなことをすると宣言。ステファニーたちに残りの人生を楽しめと言い去っていく。
ステファニー、チャーリー、ダーリーンが次の行動について話し合っている間、エリックとボビーは自らの手で事態を収拾しようと場所を移動していく。
二人は軽く話し合いの下、ボビーにピーナッツアレルギーを誘発し蘇生させる作戦を考える。
ところが、自動販売機でピーナッツバターを取ろうとした時、コイルが故障。エリックはカップを取り出そうとしてガラスを割ってしまう。
兄弟はMRI室に入った拍子で装置を起動させてしまう。
ボビーがピーナッツバターカップを食べて呼吸困難になるが、エリックはそのまま放置。
苦しんでいるボビーを注視していた矢先、装置の磁力が限界値を超えたせいで、エリックのピアスがすべて剥がれ落ちる。
そして車椅子に押し込まれエリックは押し潰されてしまう。
ボビーはエリックが奪ったエピペンを取り、間一髪で危機を脱するが、看護師がドアを開けた瞬間、自動販売機のコイルがボビーの頭蓋骨に直撃し死んでしまう。
恐怖に震えるステファニー、チャーリー、ダーリーンは、アイリスの屋敷に籠ることを決意するが、ダーリ―ンは、未来ある子供たちに人生を棒に振るって欲しくない思いから、自分が籠って死から逃れることを決意する。
果たしてステファニーたちは、死神の魔の手から逃れ生き延びることができるのか。
・・・というのがザックリしたあらすじです。
正直いつも通り。
午後ローで一気見した程度の知識しかない自分でしたが、概ね楽しめたというのが率直な感想。
ホラーは得意でないですが、こうした死に様を笑ってみる程度には耐性がついたわけで、やっぱりこのシリーズはいつ見ても楽しいなぁ、頭空っぽでも最高だなぁと改めて思いました。
ただ見終わって思ったのは、なんでこれ大ヒットしたん?というほど「いつも通りな内容」だったこと。
恐らく10数年ぶりの続編であることが功を奏したと思うんだけど、久々の続編の割には全然お金がかかってないCGのクオリティでしたし、キャストだって誰一人知らん(トニー・トッドはわかるけども)わけで、ホラーってホント当たればデカい金脈だよなぁと。
一応過去作と大きく違うのは、場所がタイトルに入っていない分血縁が大きなカギになっていること、アイリスが事故を未然に防いだことで、スカイビューで助かった人たちの家族は、実は過去作で死んでいったキャラたちの親や祖父母だったことが明かされたことでしょうか。
劇中でもキンバリーの名が登場したり、過去作で起きた事故が登場したりするのでファンにはたまらない作品であることは確か。
ただ俺としては、さっきも言ったように鑑賞済みでカウントしていいか微妙な「午後ロー」止まりで、そこまでファンではない。
その辺の温度差から「いつも通り」って言葉が出てしまったのだと思います。
とはいえ、今回も面白いアイディアで死のピタゴラスイッチが映し出されるわけで、特にエリックが働くタトゥーショップでのピタゴラスイッチは、本当にピタゴラスイッチだったなと回想。
スピーカーの上に置いていた骸骨のフィギュアが、一体いつ落ちるのだろうとワクワクしてましたが、まさか「Without you」の曲に乗せて落ちるとは予想外。
そこからあれよあれよと転がっていきアルコールの容器が倒れ、天井のファンがすぐ横のチェーンに絡まってエリックの鼻ピアスに見事絡まる。
中々取れずにいたエリックが、ファンが回るごとに短くなっていくチェーンによって、高い場所に上がらないといけない事態に陥り、何とかとれたものの下は火の海と化していたという見事な死の演出。
これはさすがに死んだろうと思っていた矢先、実は革ジャンのおかげで難を逃れるというサプライズ。
死んでないとおかしいと真顔で言うステファニーに、隣の席の男性に釣られて俺も爆笑でしたw
最後に
他にもハワードやボビー、エリックの死に方は見事で、不謹慎ながらも笑わずにはいられない演出のオンパレード。
オチはもちろん、シリーズを見てれば分かりますよねってことで。
既に7作目の監督が決定したのことで、今後も目が離せないファイナルディスティネーションシリーズ。
出来たらですね、もう令和ですからもう少し予算を出していただいて、リアルなグロ描写で描いてほしいものです。
今回ワーナージャパンの緊急公開のおかげで、満席状態の劇場を体験したわけですが、次回作は果たして公開してくれるのか。
ぶっちゃけこのクオリティなら配信でも…と思ってしまいがちですが、もし劇場公開に踏み切ってくれるものならば、景気づけに足を運ぼうとは思います。
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

