モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「キングスマン2ゴールデンサークル」感想ネタバレあり解説 秒でアガッた!!

キングスマン:ゴールデンサークル

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2018年1発目に大好きな映画の続編を鑑賞できるという幸せ!!!

イギリス大好き、スパイ大好き、マシューボーン大好きなモンキーにとってこんなに嬉しいことはありません!

 

今回英国紳士たちがアメリカに協力を求め事件を解決する話だそうですが、前作でアメリカを軽視したユーモアはどう描かれるのかも気になります。

まさに「秒でアガる」今作。

「Manners maketh man」の精神で早速観賞してきましたよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

表向きはロンドンの高級テーラー。

しかしその実態は、どの国にも属さない世界最強のスパイ機関だった!

 

人生を半ば投げやりに過ごしていた青年の前に現れた英国紳士の、「礼儀が人を作る」という言葉に導かれ一流のスパイエージェントに育った主人公が、今回さらに活躍するだ人気スパイ映画の続編。

 

アクションもガジェットもスケールもキャストもパワーアップした今作。

アメリカに舞台を移し主人公エグジーが暴れまくる!!!

 

 

キングスマン ゴールデン・サークル (竹書房文庫)

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Kingsman: The Golden Circle - O.S.T.

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あらすじ

 

 

キングスマン壊滅!英国紳士は世界を飛ぶ!

 

世界的麻薬組織、ゴールデンサークルの攻撃により壊滅したキングスマン。

残された二人、エグジー(タロン・エガートン)と、メカ担当のマーリン(マーク・ストロング)は、バーボン・ウイスキーの蒸留所を経営するコテココテにアメリカンな同盟スパイ機関:ステイツマンと合流。

さらに、彼らの前には死んだはずのハリー(コリン・ファース)まで現れる!

 

一方、上品な見た目に反して超サイコなゴールデンサークルのボス、ポピー(ジュリアン・ムーア)は、世界中の麻薬使用人を人質にした驚愕の陰謀を始動させていた。

果たしてエグジーの前に現れたハリーの秘密とは?

そして、一流エージェントに成長したエグジーは、敵の陰謀を阻止することができるのか!?(HPより抜粋)

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監督

前作に引き続き監督は、マシュー・ボーン。

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はい、スパイ映画しか近頃撮ってないと専ら噂のマシューですが、それもそのはず、念願だった「007」シリーズの監督に抜擢されるかと思いきや結局お声がかからず、悔しくて悔しくて原作者のマーク・ミラーと作ったってのがこの「キングスマン」なんだとか。

 

だから1作目が興行的にも批評的にも成功だったもんで、結果このキングスマン、3部作構想になると報じられてましたね。それはそれで嬉しいんだけども、別の映画も作って欲しいなぁ。

 

そんな彼の作品をサクッとご紹介。

 

ガイ・リッチー監督作品をプロデュースを経て、イギリスの裏社会が舞台のスタイリッシュな群像クライムサスペンス「レイヤー・ケーキ」で監督デビュー。評価がよかったことから監督として作品を手掛けはじめます。

 

その後、ヒーローに憧れる平凡なオタク高校生の行動がやがて思わぬ事態へと発展していくバイオレンスアクションコメディ「キック・アス」が大ヒット。

腕が買われたボーンは、遺伝子の突然変異で力に目覚めてしまったミュータントを描く「X-MEN]シリーズの前日譚を描いた「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の監督に抜擢。

こちらも高評価を得るなどしてキャリアを積み重ねていきます。

 

 

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キャラクター紹介

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左上から。

  • ゲイリー・“エグジー”・アンウィン(タロン・エガートン)・・・ハリーの後をついで「ガラハッド」のエージェント名を継いだストリートあがりのキングスマン。亡き父がキングスマン候補生であったが、任務中に命を絶ってしまう。その命に救われたハリーによって、キングスマンにスカウトされ成長を遂げていく。

 

  • ハリー・ハート(コリン・ファース)・・・冷静沈着ながら時に激情を垣間見せるキングスマンのエースエージェント。エグジーをスカウトしキングスマンに育て上げていくが、ヴァレンタインの巧妙な罠によって殺されてた、ハズだった。

 

  • マーリン(マーク・ストロング)・・・キングスマンの頼れるブレーにしてメカ担当。候補生を訓練する教官も兼任しており、エグジーたちを影で見守っていた。

 

  • テキーラ(チャニング・テイタム)・・・ショットガンを愛用するミスター・アメリカン。強くて自信満々だが、ステイツマンの問題児でもある。

 

  • ジンジャー(ハル・ベリー)・・・ステイツマンの紅一点にしてメカ担当。実はエージェントになることを望んでいる。

 

  • ポピー(ジュリアン・ムーア)・・・世界的麻薬組織ゴールデンサークルのボス。その物腰や風貌からは想像できないほどのサイコパス。

 

  • シャンパン(ジェフ・ブリッジス)・・・ステイツマンの豪快なリーダー。アル中を克服した今でも酒を愛し、なにかと口に含んでいる。

 

  • ウィスキー(ペドロ・パスカル)・・・レーザー投げ縄を操るステイツマンのエース。陽気な性格で女性を口説くのも大好き。

 

  • チャーリー(エドワード・ホルクロフト)・・・キングスマンの試験に不合格となった元候補生。ポピーの“右腕”としてエグジーの前に立ちはだかる。

 

  • ロキシー(ソフィー・クックソン)・・・試験に合格し、晴れてエージェント・ランスロットとなったキングスマンの紅一点。高い場所が苦手だったが、エグジーとの訓練と任務によって克服。

 

  • エルトン・ジョン(本人)・・・ポピーに誘拐されたナイトの称号を持つ世界的スーパースター。ポピーのためにピアノを弾かされる毎日を送る。

 

 

 

前作のおさらい

 

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 ある日、エージェントの一人が何者かに殺害され、その欠員を補充するためハリーは、貧困地区で無軌道な生活を送っていた若者エグジーをスカウトする。

彼の父はキングスマンのエージェントで、17年前、その犠牲的行為でチームを救い、命を落としたハリーの恩人だったのだ。

こうしてエグジーは、父の後を継ぐべくキングスマンの過酷な新人試験に身を投じていく。一方ハリーは、天才IT富豪のリッチモンド・ヴァレンタインが水面下で進めていた恐るべき陰謀の謎を追っていくが…。

 

 

労働者階級で無為な生活を送っていた青年が、紳士を作るのは階級ではなく、マナーからだ、という言葉に引き寄せられ一流のスパイとして成長していくシンデレラストーリーにして、バイオレンススパイアクション。

 

雰囲気や組織、ガジェットや衣装などあらゆる面においてスパイ映画の金字塔「007」を意識した作りになっており、特にロジャームーア版ボンドからインスパイアされてる節があります。

 

そして一番印象的なのはイギリスがアメリカを皮肉っているユーモア。キリスト原理主義者を教会でボッコボコにするシーンや、ハンバーガーもてなす件も爆笑。

 

敵のヴァレンタイン演じるサミュエル・L・ジャクソンもいつもと違うタイプの役柄で、不気味さ漂うエコテロリストも抜群にキャラが立っています。

 

前作ではそのヴァレンタインの罠により殺されていしまうハリー。「これは映画ではない」というセリフから、ほんとに死んでしまったと思っていたわけですが、一体どうやって死の淵から蘇ったのか、いやその前にあんな至近距離で撃たれてどう助かったのか。

謎は深まるばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、軽く前作をおさらいして臨む続編は、アメリカ組織との掛け合いが楽しそうですね。

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

 

感想

秒でアガった!!!

ファンならグッとくる感動の連続!!故郷を失ったか彼らにカントリーロードが突き刺さる!!さぁ、みんなで帰ろうホームに!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1を見ないとこの感動は味わえない。

敵に詳細を知られ、自宅やアジトや仲間もろとも壊滅させられたエグジー。しかし、彼らにはいとこがいた!

アメリカの組織、そして恩師であり上司でありよき友である男の復活。

泣くな!エグジー!これは任務だ!情に流されずこらえにこらえた男の任務遂行と復讐の炎が一気にスパークしていく怒涛のスパイアクションでした!!

 

 

まず率直に感じたのは、1を見ていないとエグジーとハリーの絆や師弟関係から生まれる感動の連続が薄れてしまい、ひっじょーーーにもったいないということ

 

 

出勤の朝、テーブルマナーだけでも覚えておいた方がいいという彼女に、大丈夫それはもう完璧だからと、ハリーからテーブルマナーを教わる回想シーン、それを思い出し涙ぐむエグジー。

後ろをむけば彼が飼っていた犬、Mr,ピックルのはく製に再び涙。

 

そして突如訪れる再会にも涙、

しかし彼には記憶がないという状態に涙、

そこから何とか記憶を取り戻すべく荒療治が続くも回復しないハリーに対し涙、

記憶の回復への突破口を見つけ、ついに記憶を取り戻したハリーとエグジーのハグに涙!!

あれ・・・エグジー以上に俺が泣いている!!!

 

ハリーに会いたかったのはエグジーだけじゃねぇ!!俺もだよ!!!

 

そんな感動の連続があってか、監督お得意のアメリカ風刺ギャグもなかなか笑えない!なんて副作用だ!!

 

礼儀が人間を作る、今の自分がどうあるべきかは身分で決まることではなく、マナーが決めるのだ。

そんな格言から徐々に成長を遂げるエグジーにとって、ハリーはかけがえのない存在でした。

 

鏡の前でこれは何なんだ?と戸惑ったとしても、常に彼を鼓舞し励まし導いてくれる。

彼によってハエの幼虫のような奴だった男が、彼によって青虫へと変化し、やがて羽が生え大きく羽ばたいている。

 

 

自分がいなくなっても立派なエージェントとして紳士として成長したハリーからの目線、どんなに成長しても未だハリーが恋しくてたまらない仕草を見せるエグジーの目線で見ても泣けてくるシーンがたくさんありました。

 

そんな二人がクライマックスで共闘するシーンは最高です!!!

とうとうこの二人が対等になって敵に立ち向かい、鮮やかなコンビプレイで一網打尽にするんです!

 

なのでぜひ今作を鑑賞する際は1をおさらいし、映画館でどっぷり感情移入することを薦めます。

 

 

もちろんユーモア描写もおもろいぞ!

今回一番びっくりしたのは、前作でバレンタインに捕らえられていたスウェーデン王女ティルデと真剣交際をしているというサプライズ!!

労働者階級の身分だった彼が、とうとう王室の女性と付き合うまでに!

マナーが紳士を作るという言葉を着々と実行しているエグジーにびっくりです。

 

そんな展開に笑いながら淡々と物語は進み、ちょいちょい挟んでくるアメリカ小バカギャグも痛快。

 

ステイツマンの面々の恰好がまず小バカにしてますよねw。

テンガロンハットかぶって、ジーンズにブーツといったラフな格好。

そのいで立ちはカウボーイときたもんだ。

武器も投げ縄と鞭。

これが進化した武器だからカッコイイんですけども。

 

 

アメリカのスパイ組織「ステイツマン」のエージェント、ウィスキーとの合同任務で、追跡装置内蔵コンドームを見せる際、あまりの小ささに何でもデカいものを好むんだろ?とおちょくったり、ゴールデンサークルのボス、ポピーのアジトが50年代風のダイナーというのもどこか馬鹿らしい設定。

 

 

ステイツマンの本部がケンタッキー州にある事に気付いたエグジーが、マーリンに話すとフライドチキンは好きだぞ!と言い返すあたりも、ケンタッキーといえばフライドチキンだろという共通意識あってのユーモア。

 

アメリカ西部劇を見たことある人ならあるあるネタなのが、奴らはとにかくツバを吐く。

テキーラが登場するや否や唾を吐く姿もあれば、シャンパンの座る席の横にしっかりたんツボが置かれており、しっかりぴゅーっと飛ばしておりましたw

 

そして何といっても一番小バカにしているのが、麻薬使用者を全て犯罪者扱いにしてしまう大統領。

 

ポピーの企みは、これだけ稼いでいるのに表に出られないのは、麻薬が違法だから、だったら合法にしてもらえばいい。

ということでドラッグに毒を仕込ませ、世界中の麻薬使用者を人質にし、その解毒剤を差し出す代わりに合法にし、尚且つ自分と関係者に恩赦を与えろというもの。

 

これに対し大統領は、苦肉の策で了承するかと思いきや、逆に麻薬を使用している奴らを一掃することで犯罪者がいなくなり、加えてポピーも捕まえられる、と企むわけです。

 

どうしても麻薬となると日本では非常に危険であり有害であり、持っているだけでも捕まってしまうほど厳しく取り締まっている薬物ですが、アメリカでは州ごとで法律が違い、州によっては大麻も合法なところもあります。

それに加え医療用としても非常に役立つ場合もあり、人によっては有効になることだってあるわけで。

ただ単に使用している人も同罪にしてしまうという、非常に倫理に反するやり方をするんですね。

 

 

そこまでドラッグ事情に精通してないんでよくわかりませんが、民衆の声を聞かずなんでもかんでも強行突破してしまうという姿勢を小バカにした演出だったのではないでしょうか。

 

下ネタも健在。体内の血液に追跡装置を仕掛けるコンドームというガジェットを渡されたエグジー。

このガジェット、なんでも粘液でないと意味がないそうで、要は鼻の穴とかでもいいんですが、今回はこれをですね、いわゆる下の穴の方に指を入れるという何ともエロ~い描写で使われる、男としてはアガる演出になっております。

 

 

ホントに秒でアガる。

日本公開のキャッチコピーで記載された「秒でアガる。

最初すげぇだっせーキャッチコピーだなぁと思ったんですが、始まった途端繰り広げられるバトルアクションに、なるほど、これはピッタリだ!!ゴメン!!!と心でつぶやきました。

 

 

高級テーラー「キングスマン」から出てくるエグジーの前に、前作でテスト失格の烙印を押され、バレンタインの配下になってしまったチャーリーが登場し、エグジーと車内でバトルをおっ始めます。

 

プリンスの「Let's Go Crazy」にのせて暴れまわる2人の攻防は、正にクレイジーにさせてくれるぶっ飛びアクション。

 

後部座席という狭い空間で、殴る蹴る!

義手が飛ぶ!

毒針が飛ぶ!

ドアが開いて外へ投げ出されてもくらいつくエグジー!

何度ぶっ飛ばしても死なないチャーリー!

エグジー危機一髪!!なアガるシーンの連続でございました。

 

 そしてさらに事態はカーチェイスへと発展し、ロンドンの道路を失踪するシーンもまたアガる部分です。

なんか途中車がかなり走ってるコーナーをスルスルーってキレイに弧を描いてすり抜けた箇所ありましたけど、あそこはすごかったですね。

 

 

あれこれ解説

ここからは色々わかる範囲、調べた範囲で恐らくこれはこれを指しているよ!ってのを紹介したいと思います。

 

ゴールデンサークル

ポピーが仕切る麻薬組織「ゴールデンサークル」。

彼女に服従するものには、全員金の輪っかのタトゥーを入れなければいけないんですが、一体元ネタは何なのでしょうか。

 

これは黄金の三角地帯、通称ゴールデントライアングルが元ネタと思われます。

黄金の三角地帯とは、タイ、ミャンマー辺りにあるメコン川の山岳地帯にある、麻薬の密造地帯だそうで、世界的にも大きな場所なんだそうです。

実際にポピーランドもカンボジアの山奥深くにあるという設定もこれに絡めてるのではないかと思います。

 

 

さらにいうと、このポピーという名前。花の名前にも思いつく人多いかと思いますが、このポピーという花はケシ科です。そうケシは麻薬の原料になる植物

まさに今作の敵にふさわしい名前というのが分かります。

 

エルトン・ジョン

今回本人役で出演をしているエルトンジョン。

アメリカ人の女性に誘拐され、ひたすら名曲を惹かされてるかと思いきや、別の曲を弾かされる屈辱を味わってましたw

 

今回ただピアノを弾くだけではなく、ちゃんとセリフもあり、ジャージ姿でFワードを連発し、挙句の果てには、飛び蹴りを披露するなどの大活躍。

 

劇中でも彼の曲がふんだんに使われており、「Daniel」や「Rocket Man (I Think It's Going to Be a Long, Long Time)」、エンドロールでも「Jack Rabbit」といった初期のプログレッシブが主流だったころの彼の曲が多々使われていました。

 

中でもクライマックスでのポピーランドでのバトルで使われた「Saturday Night's Alright for Fighting」は、前作でハリーが洗脳されて教会で暴れるシーンを彷彿とさせるものでした。

 

劇中では水曜日にぶちまかそうぜ!みたいなことを言ってますが、実際の曲は土曜日です。てか何で水曜日だったのか・・・。

 

Xーメンファーストジェネレーション

マシューボーン監督は、以前「X-メン/ファーストジェネレーション」を手掛けたことでも有名ですが、実は本作でこの作品の曲を使っています。

 

「Rage And Serenity」という曲なんですが、「X-メン」では、まだ能力をコントロールできないエリックに対し、チャールズが彼の奥底に眠るものを引き出させようと彼の脳内に入り込み解放し、遠くにある衛星アンテナを動かすときに流れる曲なんですが、本作では、ハリーが自分の記憶を取り戻すときに使われていました。

 

 

007オマージュ

イギリスのスパイということで、前作でも「007」へのオマージュが多々盛り込まれていました。

 

今回も冒頭のカーチェイスの後、緊急時合流地点に向かうため湖に車ごと入るエグジー。何と車は潜水艇へとチェンジし、キングスマンが所有する地下の車庫にたどり着くんですが、この車が潜水艇へとチェンジするのは、「007 私が愛したスパイ」が元ネタだと思われます。

 

他にも、時計を駆使したアクションが今回大活躍しており、電子機器をはハッキングして操るという仕掛けがありましたが、「007 死ぬのは奴らだ」でも時計に強力な磁石を装備しており、金属を吸い寄せる機能として描かれていました。これも元ネタのひとつかもしれません。

 

きっとほかにもあると思うんですが、ガジェットばかり目が行ってたので、エピソードやネーミングなどもオマージュがあるかもしれません。

 

viva las veganの意味

ウィルスの進行を防ぐために一刻も早く解毒剤の配布をしなければならないエグジーたちは、ポピーにその解除コードを問いただすのですが、ここでポピーは「ビバラビーガン」と答えます。

これどういう意味だ?と思う方も多いかと思います。

英語はちんぷんかんぷんなので、あくまで考察ということでご理解ください。

 

まずvegan という意味ですが、これは完全なベジタリアン=菜食主義を指します。これどうやらイギリス発祥の言葉らしいですね。

それをviva la というスペイン語の後に付けてるので、直訳するとベジタリアン万歳!という意味になるかと思います。

 

で、これをバリバリ肉ばっか食ってるアメリカ人代表であり、序盤で人肉バーガーを作って振舞っていたポピーが言うというのが、きっと野菜指向が増えてきてるアメリカ人に皮肉を込めたギャグになってると思われます。

しかもこれをイギリス人に向かって言うというw

 

※追記

  • エルヴィス・プレスリーの曲「ラスベガス万歳」の表記が「Viva Las Vegas」ということ。
  • そのエルヴィスが人気を博した年代が、ポピーが愛した50年代ということ。
  • 実際に「Viva la vegan」とレストランで注文すると、肉・野菜・砂糖抜きで出て来るそうで、劇中で「麻薬よりも砂糖のほうが依存性が高いのよ」、なんてポピーが発言していることから察すると、これは「白砂糖抜きで」という皮肉をこめたギャグなのではないか。
  • 依存性の高い砂糖は合法で、麻薬は非合法という現実にポピーの痛烈な想いがこの解除コードにこめられてるのは。

 

ということを、コメントでいただきました。この説、モンキー的にすごく納得してます。ピコピコさん、ありがとうございました!!

 

 

最後に

今回ジョン・デンバーの名曲「カントリーロード」が重要な場面で流れるんですが、前作で威風堂々が流れたのと同じように、イギリス人にとって威風堂々が国歌のようなものなのなら、アメリカ人にとってカントリーソングもそれと同じであって、それを代表する曲カントリーロードが使われたのも、同等の意味を成しているのかなぁと感じました。

 

故郷を奪われたエグジーたちにとって、故郷へ帰ろうと歌い上げるある人物の姿は感慨深いものがありました。僕の中ではあそこが一番グッときましたね。

 

と、褒めてばかりですが、どうしても前作と比較してしまうと盛り上がりに欠ける部分は多々あり、ご都合主義すぎる点もかなりあるわけで。

悪党度も考えると、ポピーはヴァレンタインを超えられなかったなぁというのが残念なポイントです。

 

 

とはいえ、アクションシーンは必見です。

愛かわらずワンカット風に撮影してアクロバティックなバトルを繰り広げ、残虐な殺し方もコミック調にサクッと描いてしまうあたりはこれぞマシューボーン、といったところでしょうか。

是非鑑賞したい方は前作は必見です。でないと感動しないから。

というわけで以上!あざっした!!

 

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満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10