ムーンフォール
月がきれいですね。
どうもモンキーです。
いきなり何ロマンチックなことを言い出したのかはよくわかりませんが、今回観賞する映画は、「月の軌道がずれてしまい、地球に衝突してしまう!」という、ロマンチックなこと言ってる場合じゃない事態が勃発してしまう作品です。
かつて地球に向かってくる彗星の軌道を変えるため、掘削作業員たちが命をかけて挑んだ、荒唐無稽なのになぜか感動してしまう「アルマゲドン」てのがありましたけども、それを彷彿とさせるプロットですよね。
ですが、今回の監督を務める「破壊王」ローランド・エメリッヒは一味違うんですよね~。
なんとここに陰謀論をぶっこんでくるから楽しみなのだ!
予告編を見ると、なんか粒子の塊みたいなのがうごめいてるシーンがありましたね~。
アレは知能を持っている、ってもう最近洋画で「アレ」とか「それ」とか使い過ぎですw
一体何がどうなっていくのか、破壊描写ももちろんですが、ハチャメチャは展開にも大期待です!
早速自宅で鑑賞いたしました!(映画館でやれや!)
作品情報
「インデペンデンス・デイ」シリーズで知られ、劇中の舞台を粉々にしてしまう描写が多いことから、映画ファンの間で「破壊王」の異名を持つローランド・エメリッヒ監督。
彼が今回「破壊」するのは、「地球」!?
「もし月が地球を破壊するとしたら」という疑問から生まれた、まさに「アルマゲドン」を彷彿とさせるSFディザスターパニック映画。
地球を守るために宇宙へ向かう者たち、そして月が地球に激突することを恐れながらも生き抜こうとする者たちを描く壮大なドラマとなっている。
キャスト陣には、年齢を重ねても尚アクティブな動きで魅了するハル・ベリー、「アクアマン」での好演が記憶に新しいパトリック・ウィルソン、「ゲーム・オブ・スローンズ」で演じたキャラが人気のジョン・ブラッドリー、「アントマン」でのユーモアな役柄が印象的なマイケル・ペーニャ、そして昨今の映画で謎の人物を演じることの多いドナルド・サザーランドなど豪華布陣。
彼らなら地球の危機を防いでくれる、そんな期待ができる頼もしい面々だ。
予告編からは、街が停電し、大水害や火の玉が降る惨状が描かれており、迫力とスリルのある映像となっている、
果たして地球は月の衝突から逃れることができるのか。
あらすじ
2021年、NASAの宇宙センターは衝撃と緊張に包まれる。
謎の力で軌道から弾かれた月が、数週間で地球に激突するというのだ。
謎に立ち向かう危険な任務に、NASA副部長のジョー(ハル・ベリー)、超一流の宇宙飛行士だったが、ある事故の責任からNASAをクビになったブライアン(パトリック・ウィルソン)、自称“天文学博士”で陰謀論者のK.C.(ジョン・ブラッドリー)が挑む。
果たして、最終手段の核爆弾が用意され、人々がパニックに襲われる中、彼らは人類を救うことが出来るのか?
そして月に隠された秘密とは?(Amazonprimevideoより抜粋)
感想
#ムーンフォール 🌕観賞。
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) 2022年7月29日
さすが壊し屋エメリッヒ。
さすが荒唐無稽王エメリッヒ。
月が地球に突っ込んでくる☄️理由がもうぶっ飛びすぎてて、マジで途中「は❓」ってなった🤣🤣🤣
ディザスタームービーはこういうのでいいんですよ‼️ pic.twitter.com/J3Rvcm7s6F
ツッコミどころ満載なのがエメリッヒの「良い所」なんですよ。
科学の視点とかで見てはいけないんです。
だから彼の映画にはいつも「夢」が詰まってる。
素敵じゃないか。
以下、ネタバレします。
地球に月が落ちてくる?
過去にある事故を起こし、NASAから不当解雇された元宇宙飛行士、同じく事故に遭遇しておきながら見捨ててしまった宇宙飛行士、そして宇宙飛行士を夢見て独自にツキを調査していた自称・巨大建造物博士の3人が、まるで意志を持ったかのように地球へ落下してくる「月」の進行を防ぐため粉骨砕身する姿を、NASAの協力によって映像化できたリアルな宇宙空間、まことしやかにささやかれている説を利用した設定、そして崩壊の一途を辿っても「家族や人類を守る」覚悟の姿に、ベタながら気持ちの上がる感動巨編でございました。
色々な観点から資料を集めたりその分野で活躍する人から興味深い話を聞き、ぶっ飛んだ発想ではなく「実際に月が近づいて来たら」というIFを本作に盛り込んだというエメリッヒ監督。
どうやら月が軌道を外れたら、円で周回していたのが徐々に楕円になり、地球に近づいてくるんだそうで、その説に沿ってちゃんと描かれてるんですよね。
…っていう裏話は最初にサクッと紹介して本作の話をしましょうか。
これまで「インデペンデンス・デイ」に「ゴジラ」、「デイ・アフター・トゥモロー」と色々世界をぶっ壊してきたエメちゃんですが、今回はそのぶっ壊す材料を地球の衛星である「月」をつかってやってしまおうと。
しかもこの月はどうやら「巨大建造物」で、中は「空洞」で、「未知の生命体が作った」とか「月刊ムー」の読み過ぎじゃないか!?ってくらい空想論を持ってきちゃうザ・フィクションなんですよ。
でもある種、そういう空想を抱いてる人からみるとめちゃめちゃ夢の詰まった映画だと思うし、何よりそういうキャラが英雄になる、インデペンデンスデイでもあったパターンだけど「アガる」映画だったと思うんですよね。
お話は10年前から始まり、ジョーとブライアンが呑気にTOTOの「Africa」を歌いながら
宇宙空間で作業していると、何やら黒い虫だか粒子の大群のような物体が人間を襲い、スペースシャトルへ突っ込んでくる事故が発生。
意識があったブライアンは、電源なしでスペースシャトルを帰還することに成功し英雄視されたものの、NASAは彼が原因で事故を招いたと不当に解雇。
ジョーも現場に居合わせたものの、当時気絶していて何も覚えておらず、太陽フレアか小惑星が衝突したかだろうという現実的な可能性での解決を望んでおり、ブライアンの味方をしてくれない。
結果ブライアンは住む家はおろか、仕事も家庭も失い、現在は宇宙博物館で子供たちに宇宙の話をしながら生計を立てるも、家賃滞納でいつ退去を命じられるかわからないその日暮らしを送っていたんですね。
一方自称・巨大建造物博士を名乗る太っちょメガネの中年KCは、大学教授の研究室に勝手に忍び込み色々物色しながら情報収集。
独自に「月が軌道を変えている」事実を掴み、SNSで情報を拡散してしまう。
またジョーは夜な夜なNASAに起こされたのち現場へ急行、月が軌道を変えて地球に迫っている事実を知ることに。
こうして本作の主人公たちが、月の大接近によって、家族を救うため、また人類を救うために命を賭けて挑むというお話なんですね。
事実をこの目で見たのにそれまでの人生を失ってしまった宇宙飛行士。
自分のキャリアと子供を守るために仕事に没頭する女性。
そして母親の看病をしながら、これまで陰キャな人生を歩んできた男。
こうした背景を持つ3人の勇姿に熱くなれるドラマが物語を動かしていくんですね。
ブライアンは息子との関係を修復したいと願い、ジョーは自分の職務を全うしたいと願う。
特に元夫は国防省の偉い人で、月の衝突を核爆弾で破壊しようとする作戦にジョーは大反対しており、それを防ぐためにそして息子を守るために挑むわけです。
そしてKCですよ。
恐らく一番彼が大活躍する映画だったんじゃないですかね。
小さいころから宇宙飛行士になりたくて夢見ていたけど、体は太ってるしお薬飲まないと神経が乱れてしまうなど、体格や体調面で不向きな存在。
それでも宇宙に憧れを抱いており、独自で研究した「月の動力源は星そのもの」だとか「中は空洞」だとか「エイリアンがいる」だとか、常識から思いっきり剃れた持論を持ってる「イカれた」奴なんですよね。
でもそんなKCの空想が現実となり、唯一電源なしで宇宙から帰還したブライアンと知り合うことになり、彼の計算力が功を奏して危機を脱し、さらには何の試験も訓練も受けないまま「宇宙飛行士」になってしまうという、正にシンデレラボーイなお話なんですよ。
これまでぼっちで陰キャなオタクが、一気にスターダムを駆け上っていくなんて誰が想像したでしょう。
でもエメリッヒ作品にはこういう仕掛けというか魔法を必ずと言っていいほど用意してるから、トンデモ破壊描写と共に気持ちがアガるんですよね。
彼にはこれだけでは終わらない流れになってるので、楽しみにしてほしいですね。
物語は3人が宇宙へ旅立って以降、地球上でもドラマが勃発。
今回のミッションに協力する代わりに、スピード違反で逮捕されてしまった息子を保釈してほしいという条件をNASAは承諾。
この息子がジョーの息子ジミーとベビーシッターの女性と共にコロラド州にある軍用シェルターへ向かうエピソードが挿入されます。
途中輩に襲われスマホも車も持っていかれる事態に陥ったり、何とかしてたどり着いた人気のある場所では、月が大接近したことで隕石が次々落下する危機に。
何とか逃れて、義父と母親のいる別荘までたどり着いたはいいものの、このままだと酸素が希薄になってしまうというとで、近くの消防署で酸素ボンベをゲット!…と思いきやまたもやさっきの輩が登場!
あらかじめブライアンからもらった拳銃が役に立ったけど、あとから輩共が追いかけてきてさぁ大変!
ここからがエメリッヒ節です!
豪雪で路面が完全に雪まみれの中、この輩共とカーチェイスを繰り広げるのです!
仮にスタッドレスタイヤを履いていたとしても、あそこまで猛スピードでドリフト走行までしながら輩共とカーチェイスするなんて18歳の息子のテクニックではムチャですww
しかも月の破片がガンガン落下してくるオプション付き。
仮にマリオカートでもこんな面ありませんw
無理ゲーもいいところですw
終いには、真正面の崖が崩れ落ちており、急ブレーキで回避しようとするも路面は豪雪でつるつるですから無意味!
結果大ジャンプからの運よく路面のかけらに飛び移り、そこからさらに大ジャンプという奇跡の連続によって輩共からも月の破片からも逃れることに成功するという、これぞディザスタームービーお約束の展開がしっかり用意されております。
あまりにもリアリティのないシーンですが、これでいいんです。
映画ではこういうことが許されるのです。
笑うところです。
笑っていいんですよ。
最高じゃないですかこんなハラハラするけど都合のいい展開。
月になんかおった!!
地球上では息子たちが色んな事態に巻き込まれながらも必死にシェルターに向かっている状態の中、肝心のお月様に向かってる連中はというと、あらかじめ搭載したEMP爆弾による「謎の生命体駆除作戦」が難航中。
そもそもブライアンが10年前の事故で見たのは、この粒子の集合体のような生命体であり、どうやらこいつが月にある盆地「危難の海」という場所に隠れて軌道を変えてることが発覚。
核爆弾で月ごと破壊しようと画策するおバカな国防省よりも先にこいつを木っ端みじんにしないといけないんです。
しかもこの生命体、電子機器にめちゃくちゃ反応するのでやたらと無暗に近づけない。
だからかつて電源なしで地球に帰還できた腕前を持つブライアンなら、今回のミッション電源なしで奴に近づけるんじゃない?そこに電磁パルス爆弾ぶち込んでジ・エ~ンド!できるんじゃない?という作戦で月に向かうのであります。
ですが、離れた場所からEMP爆弾を操作しようとするとリモコン自体に反応、しかも初めての宇宙空間にはしゃぐKCのスマホにも反応してしまうってことで、こうなったら全部壊すしかない!って急対応で何とか危機を凌ぐのであります。
もうこうなったらあの「危難の海」の中に入るしかないよねってことで、小型の着陸機に乗り換えて向かうと、なんと中にめっちゃ機械で作られた、それこそ宇宙コロニーのような場所が現れるではありませんか。
しかも機械じみた場所にはあの粒子も入れない状態。
一体ここはなんやねん、俺らが「綺麗ですね」と見上げながらロマンチックに浸ってたあのお月様の中身はなんやねんと。
そしたらなんと、太古の昔から存在する人類の祖先が作り上げた宇宙コロニー最後の砦であり、その祖先たちが作ったAIが「人類を卑下」しだしたことから宇宙戦争へと勃発!
ターミネーターもびっくりな「審判の日」が我々が地球で誕生するずっと昔からありましたって話。
粒子は、なかなかこの最後の砦をぶっ壊せないもんだから、いっそのこと月を地球にぶつけて、月も破壊、地球も破壊、人類も人類の祖先もジ・エ~ンド!!してしまおうというとんでもなく恐ろしい事態が宇宙の中で行われていたというわけです。
私は一瞬言葉を失いましたよ。
多分時空が歪んだんじゃないかな…次元の切り目を見たんじゃないかな。
結構必死に時代にしがみついて生きてきたんですよ、でもなんだろ、このあまりにも荒唐無稽すぎる設定と、それをやってしまおうという製作陣の勢いと気迫にやられたのか、追いつけなかったんですよ、思考が、感情が。
このままだと正気を失って異次元にすっ飛ばされる気がしたので、思いっきり目を見開いて、寝っ転がって見ていた自分の姿勢を正しましたよ。
ただのディザスタームービーだと思ってた自分を恥じたいとも感じたし、なんだろ、エメリッヒをなめ切ってましたw
ごめんエメリッヒ。
俺はなんでもかんでもぶっ壊しちまえば面白がってくれるような考えを持ってるだけの人かと思ってたけど、そうじゃなかったんだね…
こんなにも人を驚かせる発想力を持ってた人だったんだね…。
…と、このようなことを空っぽの頭で自問自答しながらディープインパクトをもろに喰らいました。
最後に
クライマックスには壮絶な争いと、グッとくるドラマが用意されているので、是非手元にティッシュとハンカチをご用意くださいw
多分要らないですけどw
もうね、途中で「ダイソン球」だとか「白色矮星」とかなんだそれ!?って用語が普通に飛び交うので、宇宙の話は壮大だなぁとアホ面しながら見てたんですけど、要するにかなり設定にはこだわったってことですよ、はいw
あとはもう破壊描写ですよね。
津波もただ高い場所からズドンと落ちてくるんじゃなくて、徐々に迫ってくるんですよね。
他にもそんな津波が押し寄せてくる状態からスペースシャトルを発射するってのも斬新。
波の中から飛び出してくるシャトルを描いたSF映画なんて他にあったでしょうか。
また月が接近してくるので、引力によって物体の動きも変化。
実際の月の引力よりも強力だという設定から、車も地面もどんどん浮き上がってくるんですよ。
なのにそれより軽いはずの人間はジャンプしても着地できちゃうから不思議w
もうあまりにもぶっ飛び過ぎてて、こういうのきらい!っていう人もいると思うんですけど、バカになって楽しみましょうよと。
こういう映画作れるのはマイケル・ベイかエメリッヒしかいないんですよ。
90年代から台頭し、この手の大作映画を今も尚製作できる監督って貴重ですからね、マジで。
重宝しましょう、応援しましょう、アマプラで配信で終わっちゃうような人じゃないんですよエメリッヒは!そだろみんな!!
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10