モンキー的ミスチル主題歌映画ベスト10
はじめに
いつも読んでいただきありがとうございます、モンキーでございます。
新型コロナウィルスの感染拡大に伴う行政の発表や方針、そして我々観客の身の安全を考慮して、という名目で、新作映画の公開延期が相次いでいる現在。
正直映画ブロガーと謳っている私も、かなりの影響を受けているわけでございまして。
これまで数年間、毎週欠かさず映画館へ出向き、新作映画を見ては書き、見ては書きと続けてきたわけですが、ついにこの2020年4月初週で記録が途絶えてしまうこととなりました。
とりあえず仕方のないこと。
でも何かしらブログは更新したい。
ということで、果たして需要があるかの採算など考えず、モンキーが映画以外にこよなく愛するMr.childrenを題材に、映画に絡めた記事を書こうと思った次第であります。
その名も「Mr.children主題歌映画ベスト10」!!!
あ、お題をくださったKOUTAさん、ありがとうございます!!
そもそもミスチル、映画の主題歌いくつやってんねん!?って話。
意識してないときっと把握できないと思いますけど、実は16作品もあります!!
自身のドキュメンタリーも合わせると、その数19作!!
しかもほとんどが、天下の東宝配給作品。
やはりヒット作を生み続ける東宝にとって、モンスターバンドの力は必要不可欠なんですね~w
というわけでこの19作品の中から、「映画とリンクした歌」を基準に、私の独断と偏見で!!ランキングしたいと思います!!
それではぁ!
はりきってぇ~!!
どおぞぉ~~~っ!!!
第10位「世界中にすりこまれていく嘘を信じていく」
映画の主人公は「本物」を探す旅をしています。
でも。。。「本物」ってなんだ?
そんな疑問がこの曲をつくるきっかけになっています。
ありとあらゆるところに「本物ではないもの」は存在して、
それを受け入れながら僕らは暮らしています。
憂うでもなく 批判するでも肯定するでもなく、
たくさんの嘘と矛盾を抱えたできそこないの一人として、
そのことをただ「リアル」に音にしたかった。
- 作品「どろろ」
- 興行収入・・・34億5000万円
- 主題歌「フェイク」
失われた元の身体を取り戻すために魔物と戦う百鬼丸、そして彼を付け回す盗人「どろろ」の旅路を描いた、手塚治虫原作の実写化作品。
今作の主題歌は、当時500円という破格の値段で、しかも今では考えられない「40万枚限定」で発売された「フェイク」。
軽快に鳴り響くギターリフから始まるこの歌は、ミスチルの中でもかなりロック調なアレンジ。
歌詞の内容も、常に「毒と薬を与えたい」と掲げる桜井さんならではの、皮肉めいた内容。
この世は全て嘘で塗り固められていて、本物だと思って掴んだものも贋作でしかない。
そもそも何をもって本物なのか?
そんな日常に潜む真偽を包み隠さず叫んだ歌だと思います。
映画もこの歌同様「本物」を探し求める旅をする2人を描いてますが、僕らもまた「本物」だと思って歓喜したら、実はそれは「嘘」だったり「虚構」だったりと、誰かが生み出した「まがいもの」ってことがよくあって、批判したり後悔したりってこともあるんだけど、信じたこと自体は「事実」であり、自分の一部に組み込まれていることも「真実」なのではないか。
真実と嘘はコインの表と裏ではあるけれど、実は表と裏を見極める眼を、僕らはちゃんと持っているのだろうか。
飛躍すると、映画も主題歌もここまで深く感じることができるのではないか、なぁ~んてw
第9位「何度でも 何度でも 僕は生まれ変わっていく」
動物達は
命は
意志を持った的確な言葉で 雄弁にしゃべっている
この映画を観るまで知らなかった。
- 作品名「ライフ~いのちをつなぐ物語~」
- 興行収入・・・12億5000万円
- 主題歌「蘇生」
撮影日数3000日、総製作費35億円というとてつもないスケールで製作され、多種多様な動植物たちの感動の瞬間をおさめた、BBC EARTHネイチャードキュメンタリープロジェクトの劇場版。
ミスチルの凄いところは、過去の曲やアルバムの曲が、いとも簡単にテーマソングに抜擢されること。
今作の主題歌もアルバムのリード曲ではあるものの、発表されてから9年経ってるのに採用されてしまう「楽曲の力強さ」が錆びることなく在るということ。
今作も動植物たちの生態を知ることで、「命をつなぐこととは何か」を知るきっかけになると同時に、叶いもしない夢を見るのではなく、この冴えない現実を夢に変えることで生まれ変わることができる能力を持つ、人間の「人生の蘇生力」がオーバーラップしていく、非常にリンクした楽曲の抜擢だったのではないでしょうか。
第8位「この足音を聞いてる 誰かがきっといる」
このドラマの背中を押したくて、また自分たちにも、新しい風をふかせたくて、気負いすぎたのでしょう。
何曲作っても納得できなくて、何度も何度も手直しして、やっと『これだ!!!』って曲が完成しました。
強さと優しさを併せ持つそんな曲を、『信長協奏曲』からプレゼントされた、そんな気持ちです。
ありがとう、また 次の一歩を踏み出せます。
- 作品名「信長協奏曲」
- 興行収入・・・46億1000万円
- 主題歌「足音~Be Strong~」
ひょんなことから戦国時代にタイムスリップした高校生が、織田信長と入れ替わり、天下統一を目指すために歴史に立ち向かう、戦国SFドラマ。
TVドラマから劇場版になる際、ほとんどのアーティストが新たに曲を書き下ろす中、ミスチルはそれをしない。
きっとTVを鑑賞したことで慣れ親しでいることから、別の曲にしてしまうと、イメージを損ねてしまうからだろう。
それが功を奏したのか、興行的には大ヒットを記録。
モンスターバンドの底力を感じたと僕は思います。
このシングルをもってMr.childrenは、プロデューサーである小林武史の下を離れ、セルフプロデュースという新たな道を歩み始めており、織田信長として生きる道を突き進むサブローの心情とリンクしている構造が見事。
過去に戻って歴史を築いていくサブロー、そして自分たちのやってい行くことがいずれ、誰かに影響を与えていくことを願う「この足音を聞いている 誰かがきっといる」という締めのフレーズは、ドラマファンとしてミスチルファンとしてベストマッチしたものだと思います。
第7位「息絶えるまで駆けてみよう 恥をまき散らして」
がむしゃらで、格好良くて、登場する人たちがみんなイキイキしてる。
この映画の魂を汚さぬよう大切に受け継いで、息を切らして叫び、僕らなりに全力疾走してみました。
- 作品名「フライ、ダディ、フライ」
- 興行収入・・・5億円
- 主題歌「ランニングハイ」
金城一紀原作の同名小説を、V6岡田准一と堤真一タッグで送る青春映画。
傷ついた娘のために復讐を誓う冴えない中年サラリーマンと、彼を強い男へ育てようと鍛え上げていく高校生との、滑稽でありながら熱く爽やかな交流を描く。
やらなければいけないことや壁にぶち当たった時、人は何かと言い訳を付け乗り越えることを諦めてしまう。
そんな時はどうすればいいか。
心の中の自分とドッジボールをし、投げられてきたボールを受け止め、投げ返せばいいのではないか。
復讐したいけど今の自分では何もできない親父が、高校生の力と知恵の教えを乞うが、乗り越えることは容易ではない。
そんな時にこの歌の力がお父さんに勇気を与えてくれる、と僕は解釈してます。
当時のミスチルは、今日を発表する度、大型タイアップがもれなくついてきて話題となったが、ファンとしてはシングル化の予定は未定という文言を見るたびにやきもきしたもの。
結果4曲入りのシングルとして発表した時はものすごく歓喜したことを覚えています。
曲調もこれまでのミスチルにはない、ジャズとロックをフュージョンした新しいサウンドを披露しており(特にベースラインはマジカッケー)、現在のライブでも欠かせない1曲となっています。
第6位「僕を走らせてくれ 僕の中にある❝es❞」
大ブレイクした1994年のMr.childrenの音楽性に迫るべく、2つのライブツアーを軸に密着し、音楽を通じて何を伝えたいのかを形にすべく公開されたドキュメンタリー作品。
当時「ミスチル現象」とまで言われた94年、そして95年。
日本では震災や大事件など、社会を揺るがす出来事が重なり、混沌としていた時期。
そんな出来事の中で活動していた彼らは「何が起きても変じゃない そんな時代さ 覚悟はできてる」と言い放ち、長いレールを歩み続けなければならない我々に、流れるまま、本能のままに進もうと、しゃがれた声で歌いあげています。
「es」とはフロイトが提唱した3つの精神構造「自我」「超自我」、「エス」の中の一つで、無意識であること、本能のまま行動することを指すのだそう。
自我によって抑えつられた意識を解放することが、実は人を人たらしめ、喜びに触れることができるのではないか、そんな歌のように思えます。
何度もこの作品を見てきた僕ですが、何度見てもこの時のミスチルは、演奏が下手すぎますww
第5位「臆病風に吹かれて波風が立った世界を どれだけ愛することができるだろう」
問題を抱えていない人など、きっといなくてそれはドラマの登場人物も、僕もまたそうで、だけどそれぞれに、素敵な明日を願って暮らしている。
そんな当たり前のこと、この『当たり前』の中にある儚さと美しさを『HANABI』は描いています。
この曲が、ドラマとどんなふうにリンクしていくのか、また聞いて下さった方とどのようにリンクするのか、楽しみにしています。
- 作品名「劇場版コードブルーードクター・ヘリ緊急救命」
- 興行収入・・・93億円
- 主題歌「HANABI」
事故現場などで救急医療を担う「ドクターヘリ」に乗り込む、若きフライトドクターたちの日々の葛藤と成長を描いた医療青春ドラマ。
今作では中堅となった主要人物たちが未曽有の連続大事故に挑んでいく。
3度の連続ドラマと劇場版で同じ主題歌を起用する製作陣のミスチル愛に、ドラマファンならずともミスチルファンも歓喜したこの主題歌。
水は常に流れていないと腐ってしまうというペットショップ店員のアドバイスから生まれてたというこの歌は、人の心も水と同じように滞った状態でいては濁ってしまうのではないか、沢山の輝きを受け取っては手放すことで、それを何度も何度も出し入れしていくことで憂いと喜びを感じることが大事なのではないか。
憂いと喜びの循環があるからこそ、「もう一回」と人は輝きを追い求め、明日を夢見るのではないか、そんな歌のように思えます。
ドラマの登場人物たちも決して現状維持などせず、一人でも多くの命を救うために邁進していくわけで、ここにもミスチルが持つ歌の力が彼らを後押ししているように思えます。
第4位「❝本当のさよなら❞をしても 温かい呼吸が私には聞こえてる」
「信じたい 信じたい
誰の命もまた誰かを輝かす為の光」
この映画を観ることで
そんな命の尊さにふれてもらえたらいいなぁ
- 作品名「私は貝になりたい」
- 興行収入・・・24億5000万円
- 主題歌「花の匂い」
フランキー堺が主演したドラマを、元SMAP中居正広主演で描いた戦争ドラマ。
一兵卒として戦争に巻き込まれた理髪師が辿ってしまう悲劇と、きっと生還してくることを願う妻の一途な思いを描き、オリジナル版の脚本を担当した橋本忍が再び担当した。
ミスチル初の配信限定シングルとなった今曲は、アルバム「SUPERMARKET FANTASY」にもある「旅立ちの唄」同様、亡くなった父への想いが溢れた1曲。
私は貝になりたい、とは劇中で主人公が死刑直前に書いた手紙の最後の1文で、人間や社会に打ちのめされ、関係を断ちたい思いが溢れた内容になっていますが、この歌は残されてしまった人の信じたい気持ちを歌いあげている気がします。
実はミスチルって一番言いたいことはサビではなく、ド頭のAメロやサビ後のCメロで言っていることが多く、この歌も一番言いたいことは一番最初の「届けたい 届けたい 届くはずのない声だとしても 「ありがとう」「さよなら」言葉では言い尽くせないけどこの胸に溢れてる」なんじゃないかなと。
戦争という悲惨な出来事の犠牲者となってしまった主人公には絶望しかなかったと思いますが、このリメイク版は妻のエピソードが加わっていることで、この歌の意味がより強くなった作品だったと思います。
第3位「肥大したモンスターの頭を 隠し持った散弾銃で仕留める」
凄い映画を観てしまった。
1人の父親として、それから試行錯誤を繰り返す作家のハシクレとして、込み上げてくる感情に胸が苦しくなった。
この素晴らしい作品に、微力でも携われることに大きな誇りを感じています。
- 作品名「バケモノの子」
- 興行収入・・・58億5000万円
- 主題歌「Starting Over」
細田守監督による冒険ファンタジーアニメーション映画。
ひょんなことから異世界に入ってしまい、バケモノの弟子となったっ少年の成長と冒険譚を描く。
孤独によって愛されることに慣れてない少年と、力だけが全てだと信じた化け物の疑似家族モノであると共に、内面に潜むモンスターとどう立ち向かっていくのか、という思春期ならではの心との対峙も含んだ今作。
歌の中の歌詞にも、虚栄心や自尊心という「心の中のモンスター」を、どう撃ち抜いて新たな始まりを迎えるか、その葛藤と決断を柔軟なワードセンスで書かれており、今作と凄くリンクした内容になっていると思います。
またこのモンスターは決して葬ることはできないことも綴っており、如何に向き合っていくか飼いならしていくか、それからは逃れることはできないという難しさにも触れているのが桜井さんらしい語り口。
キレイごとだけでは済ませない「毒」もしっかり入ってるのがいいんです。
第2位「実際は面倒くさいことから逃げるようにして邪にただ生きてる」
この物語の中にある苦しい程の美しさ、強さ、優しさ、残酷さ
それらを包み込みながらも
更に拡がりを持って押し出していける、
そんな音を探して探して、やっとのこと辿り着いた曲は、
自分の想像を超え、また新しい力を与えてくれるものでした。
この映画に、物語に感謝です。
- 作品名「君の膵臓をたべたい」
- 興行収入・・・35億2000万円
- 主題歌「himawari」
住野よる原作の同名小説に、オリジナルのエピソードを加えた青春映画。
膵臓の病気で余命わずかのヒロインと、その事実をただ一人知る少年の交流を、12年後の現在と織り交ぜて綴っていく。
今回のランキング、映画だけで言ったらこれが1番です。
なぜって浜辺美波&北村拓海って、今後の日本映画でもっと共演してほしい相性のいい二人に巡り合えたからです。
そんなん2人を後押しするオジサンバンドが、また最高に良い歌を作っちゃうっていうね。
ヒロインが咲良(サクラ)なのに、主題歌は夏を思わせる「ひまわり」。
こういう「ハズシ」がまた良いというのと、春から夏への季節の移り変わりを、僕と咲良、または咲良から僕へのバトン、という解釈としても楽しめる、妄想できるのがナイスだなぁと。
歌詞の中にも「死に化粧」や「思い出の角砂糖」、といった死を連想させるワードが並び、「君のいない世界」で佇む主人公が、明日へ漕ぎだす相手に、ぐちゃぐちゃな思いを吐露していく姿が滲みだされており、そんな相手を「暗がりで咲いてるひまわり 嵐が去った後の陽だまり」と表現するんですけど、この韻の踏み方や2行で相手を表現してしまうセンスがまた素晴らしいのであります。
あなたがどれだけ自分に影響を及ぼしているのか、そんなあなたに恋をし、そんなあなたになりたいと願う主人公。
爪の垢を煎じて飲みたい、ではなく、君の膵臓をたべたいと書いた言葉に匹敵する歌詞だと思います。
そして、モンキーが映画と歌のリンク度という独断と偏見で決めた「モンキー的ミスチル映画主題歌ランキング」、栄えある第1位は!!!
第1位「さぁ旅立ちの時は今 重たく沈んだ碇を上げ」
ルフィの体みたいに
好奇心と探究心、そして無邪気さとを
グングン、グングン伸ばして出来上がった曲。
さらにグングン伸びて
映画を観た人、音楽を聴いた人に届くと良いなぁ。
- 作品名「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」
- 興行収入・・・48億円
- 主題歌「fanfare」
「週刊少年ジャンプ」で堂々の人気1位を誇る作品の劇場版第10作。原作者の尾田栄一郎が初めて製作総指揮と原案に加わった今作は、伝説の海賊に仲間を奪われたルフィたちの死闘が描かれていく。
基本的に映画の主題歌を担当する場合、既に作られた新曲のプロモーションを兼ねたタイアップか、もしくはクライアントからの依頼によって書き下ろすパターンと、大きく2つに分けられる場合があると思うんですが、今作は後者。
確か尾田先生が「おれが製作に加わって、しかも10作目っていう記念なんだから、ミスチルくらい起用しないとダメじゃない?」みたいなことを言い出したことがきっかけで生まれたキャスティング。
そのオファーを受け、桜井さんも「碇」や「帆を張れ」、「ヨウソロ」、「航海」、宝物探し」など、ワンピースの世界観を意識したワードが並んでおり、普段きっと使わないであろう桜井さんのソングライティング力がフルパワーで発揮された渾身の1作だと思います。
ボクはこの曲だけは、桜井さんと同じくらいルフィの顔が思い浮かんでしまうほど作品と歌が直結していて、大好きな1曲。
アレンジもホーンセッションをふんだんにつかい、コード進行もメジャーコードをフル活用したオーソドックスさがあり、ハードロック調のギターリフのユニゾンが、この歌の源になっており、底知れない元気と勇気を与えてくれるルフィたちとの相性も抜群な歌になっているのではないでしょうか!!
最後に
・・・と、こんな具合でやってみましたw
一応ですね、Mr.children、桜井さんの歌詞の中にも「ディカプリオの出世作」ってフレーズ(俺はタイタニックじゃなくてロミオ+ジュリエットだと思ってる)や「セックスと嘘とビデオテープ」に影響されたであろう曲名や、「ミシェルファイファーの唇が好き」なんてフレーズ(恋のゆくえ)、それこそ「ショーシャンクの空に」や「ファイトクラブ」など、意外と映画にまつわる歌があったりするわけで、今回映画主題歌で括って見ましたが、気になる方は是非ミスチルのシングルだけでなく、アルバムの曲なんかにも触れてもらえたらと思っとります。
そして!!
公開延期になってしまった「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が2020年8月に先延ばしになりました!
映画ヒット請負人でもあるMr.childrenが、今作の主題歌、しかも2曲も提供してることが話題ですが、なんと桜井さん、ドラえもんが連載された歳と同じ「50歳」になられたそうで。
今回の起用でもこんなコメントをしています。
ハッキリと覚えている。
小学4年生の時、両親が僕にドラえもんを買ってきてくれた。
家に帰り、自分の部屋のベッドに寝転ぶと、頭上にある小さな棚に1巻から5巻がきれいに並んでおかれていた。
そしてそれを僕は複雑な思いで受け取った。
なぜなら、当時僕は勉強を全くしない子供だった。宿題なんかしたことがない。 漢字も書けなければ、読書もしか事が無かった。
当然、通知表に刻まれる数字は体育以外は1と2で埋まった。
それを見かねた両親はきっと「しっかり勉強しなさい」そういいたかったのだろう。
でも、そういいたかった所で、素直に勉強するはずがないことをわかっていて、「宿題しなさい」でも「読書しなさい」でもなく、「まずはここから始めましょうね、はい、ドラえもん」そんな気持ちで買ってきたのだろう。
そして、その複雑な親の心情を子供ながらにキャッチした僕は、逃げ場を無くした気持ちになって、しばらく読みも開きもせず、並んだ背表紙の1から5の数字を眺めていた。
警戒心の強い猫にオモチャを与えた時のそれのように、僕は3日後くらいにドラえもんを恐る恐る開き、その後、我を忘れ夢中で読みふけった。
僕にとって初めての読書。初めて好きになった本。はじめて感動で泣いた本。
それ以来、背表紙の数字は増えていき、棚に入りきらないくらいのドラえもんが並んだ。
中2の夏に音楽と出会うまで。
本当はその後も、僕の人格形成に関わるドラえもんとのエピソードがあるんですが、長くなるのでこの辺でやめておきます。
ドラえもん50周年、そして僕も50歳となる年に、運命の再会ができたことに心から感謝です。
のび太にとってのドラえもんのように、「ドラえもんという存在が、ストーリーが、プロジェクトそのもの」が、弱く情けない自分に寄り添ってくれているのだと、改めて噛みしめながら、音楽でドラえもんに携わらせてもらいました。
絶対見てくださいね。
聴いてくださいね。
(公式サイトより)
果たして延期日に公開するか、先の読めない日々が続きますが、それまで今回の新曲「Birthday/君と重ねたモノローグ」をヘビロテして待ちましょう!
これも絶対作品とリンクした歌になってるはずですから。
特に「君と重ねたモノローグ」は、恐竜とのび太の関係性や思いに寄り添った歌になってるはずです。
劇中でこれ流れたら多分泣くわw
え~長くなってしまいましたが、ミスチルに関わらず、作品と主題歌に着目して見てみると、奥が深く感じられるかもしれません。
ちなみに、映画だけで言うと、僕が面白いと思う作品は、そこまでありませんw
・・・おあとがよろしいようでw
というわけで以上!あざっしたっ!!