愚か者の身分

誰もが楽して簡単にお金を稼ぎたい。
「段ボールを運ぶだけ!一件5万円から!」
冷静に考えればそんな仕事はおかしいに決まってる。
しかし、つい魅力的に見えてしまい応募してしまう。
結局運んだ中身はヤバいもので、仕事をやめようものならば「君は犯罪を犯したも同然、君の個人情報はすべて把握している」などと脅され、結局やめることも組織から抜け出すこともできない。
怖い世の中になりましたよ。
SNSで応募してる仕事は、本当にやめた方が良いです。
そう簡単に稼げる仕事などないし、相場は決まってるんだから、もっと冷静に物事を見抜き、地道な道を選ぶべきです。
今回鑑賞する映画は、そんな「闇ビジネス」に足を踏み入れた若者たちが逃走するサスペンス。
悪いことだと認識しながらも大した罪にはならないから、そんな甘い考えが彼らを最悪のシナリオへと導く物語、なんでしょうか。
早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説を、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」などを手掛けるプロデューサー集団THE SEVENが初の劇場作品として映画化。
「ある男」で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた向井康介を脚本に迎え、初の男たちの物語を手掛ける永田琴監督の手によって作られた。
“一度入ると抜けられない”闇ビジネスの世界を舞台に、運命に翻弄されながらも生き抜こうともがき続ける若者3人の3日間の逃走劇を、主要キャラ3人の視点を巧みに交錯させてサスペンスフルに描写していく。
原作を読んだ後、コロナ禍による貧困から一気に増えた半グレ関連のニュースを見て関心を持った監督。
ビジネスに加担してしまった若者たちを映画で表現することはできないかと模索していたところ、原作の「続き」を見つけ、映画化を提案したとのこと。
また本作は歌舞伎町で撮影を敢行。
場所になじみのないキャスト陣は、たむろする若者たちを見ながら、危ない街としながらも彼らにとっては居場所でもあると、肯定も否定もしない思いを吐露した。
そんなキャスト陣には、「東京リベンジャーズ」シリーズ、「悪い夏」の北村巧海、「HAPPYEND」の林裕太、「カラオケ行こ!」「でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男」の綾野剛、「火喰鳥、喰う」の山下美月、「室井慎次 敗れざる者 生き続ける者」の矢本悠馬、「アンダーニンジャ」の木南晴夏らが揃った。
あたり一面闇の中だと気づいた彼らに、一筋の光は差し込むのだろうか。
あらすじ
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。
彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。
闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。
タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。(HPより抜粋)
登場人物紹介
- 松本タクヤ(北村巧海)…半グレ集団”メディアグループ”で戸籍売買を扱う。闇ビジネスに手を染めながら被害者を気にかける一面も。後輩のマモルを弟のように気にかける。
- 柿崎マモル(林裕太)…タクヤに誘われて戸籍売買の世界に足を踏み入れた弟分。面倒見のいいタクヤを心から慕う。屈託のない性格だが、家族から虐待を受けていた過去を持つ。
- 梶谷剣士(綾野剛)…裏社会の運び屋。タクヤをを闇ビジネスに誘い戸籍売買の手ほどきをした兄貴分で、タクヤが信頼する数少ない人物。かつては地下格闘技でファイトマネーを稼いでいた。
- 希沙良(山下美月)…タクヤ&マモルと共に闇ビジネスに加担するパパ活女子。親に使い込まれた奨学金返済のために大学を辞めた。
- 江川春翔=谷口ゆうと(矢本悠馬)…壮絶な過去と決別するために戸籍を売った男。ネットカフェで働きながら自身も宿無し生活を送る。
- 由衣夏(木南晴夏)…銀座でホステスをしている梶谷の恋人。おおらかな性格で情に厚い。
- 前田トシオ=轟(松浦祐也)…戸籍売買の客。生活困窮から自身の戸籍を売る決断をする。
- ジョージ=市岡譲治(田邊和也)…メディアグループの幹部。金歯がトレードマーク。
- 佐藤秀人(嶺 豪一)…ジョージの部下でタクヤとマモルの指示役。
- 海塚(加治将樹)…ジョージの部下。
(以上HPより)
なんだかグッドフェローズっぽさもありそうな。
新たなジャパニーズノワールの誕生か、それとも俺は彼らを愚か者としか見れないのか。
ここから鑑賞後の感想です!!
感想
#映画愚か者の身分 鑑賞。闇ビジネスから抜け出そうとする若者たちをそれぞれの視点から描く青春ノワール。
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) October 24, 2025
えぇ、きっとやばいことが起きそうだなって思ってましたよ。
でもだ!
あんなことされるなんて聞いてねえよ!!
新宿ピカデリーで観ましたが、もしかしたらマモルとすれ違ったかもしれない。 pic.twitter.com/hJgphx0Z7e
進んで犯罪に手を染めたい者などいない。
その世界に入ってしまうのには、何かしらの事情がある。
そんな闇の世界に入り込んでしまった3人の男たちの、情が沁みる作品。
以下、ネタバレします。
こいつら、根は優しいんだよね。
母親の違う兄弟たちから虐待を受け、すぐにでも家庭から離れたかったマモル、そんな彼を亡くなった最愛の弟代わりのように面倒を見るタクヤ、そしてそんなタクヤも梶谷という兄貴分に慕ってもらったという3世代のバトンを、若い順から見せていくことで紡ぐ物語。
若干時系列をシャッフルすることで、3人の関係性や事件の全容が露わになっていく展開なのが非常に見ごたえある作品でした。
簡単に内容を説明すると、2人の上司にあたる佐藤がグループの金をネコババしようと、タクヤを巻き込んで画策したものの、グループ幹部のジョージにバレてしまう。
佐藤は全ての責任をタクヤに押し付け、目の角膜が欲しい顧客のためにタクヤを差し出すというモノ。
そのタクヤを運び屋である梶谷が病院まで運ぶ役目を担うことになるが、情が湧いて二人で逃亡を図るって内容です。
その間マモルは具体的なことは何も教えてもらえないが、タクヤの身に何かが起きたことは把握しており、タクヤからあらかじめ送られてきたメールの内容に従って行動を起こしていくという物語です。
ポスタービジュアルでは3人が肩を組んで笑顔を見せていますが、劇中ではマモルと梶谷に直接的な接点はなく、正直3人で逃亡するものだと思っていた俺としては、少々裏切られた気持ちにはなりましたが、これはこれでいい映画を見たなという印象を持ちました。
梶谷もタクヤも、ぶっちゃけ良い奴なんですよ。
もちろん悪いことをしている犯罪者であることに変わりはないので、そこに共感はありませんが、若者をこの世界に導いてしまった以上、その責任は自分にあるという役目を果たしているところが、見ていてほっとけないキャラだったなと。
愚かな者たちによる「これ以上若い奴に辛い思いをさせないための尻拭い」を見たという感じです。
例に挙げると若干ずれている自覚はありますし、きっかけや過程はまるで違うものの、こうした闇の世界で育まれていく友情という意味では「グッドフェローズ」のような青春描写が随所にあった作品でもありました。
特にタクヤとマモルの関係性は、まるで兄弟同然とも言える間柄として映っているのが印象的。
まだ戸籍売買を1人で出来ないマモルに、色々指南していく姿からは始まり、夜中に「カレーが食べたい」と言われたり、パチンコで勝った金で飯行きましょうよと駄々をこねる弟分に対し、「怠い」だの「めんどくせえ」だの色々断りを言いつつも、「ち、仕方ねえな」と言いながら本音は甘えてくる弟分が大好きなタクヤの優しさがたまりません。
そしてマモル自身も、虐待を受けていたせいでまともに家で飯も食ったことがない、中卒のせいでどこも雇ってくれないせいで貧困にあえぐ厳しい環境の中、自分を拾ってくれたタクヤへの信頼度が微笑ましいです。
母親が違えど、本当は兄たちにもっと縋りたかったんでしょう。
末っ子だからこそ年上であるタクヤの懐に飛び込んでいく可愛らしさが見ていて溜まりませんでしたね。
マモルが凄く良かった。
物語の前半は彼らの関係性メインで進み、突然物騒な事態へと突入していくことで、物語に一気に緊張が高まります。
いきなり希沙良から「誰かに尾行されてる」と連絡が着たり、タクヤからの着信がはいることでマモルは急いで身支度をして家を出ようとしますが、そこに上司である佐藤とジョージがやってきます。
前日に「何があってもタクヤと会うな」と釘を刺された際に、きっと何かあったんだろうと察してはいるモノの、どれだけヤバい案件はきっと把握してなかったはず。
まさか自分の家に彼らがやってきて手足を縛られてしまう事態になるなんて予想もしてなかったでしょう。
何も聞かない方が良いとはわかっていながらも、どうしたって兄代わりであるタクヤが心配でならないマモル。
タクヤの部屋の掃除を任され恐る恐る部屋に行くと、タクヤの姿はなかったものの部屋は血だらけ。
片づけを済ませると佐藤がやってきて、タクヤの私物をかっさらっていきます。
佐藤に言われてマモルも何かしら持っていくんですが、なぜか「冷凍保存されていたアジ」を持っていくのが少々笑ってしまいましたw
それで佐藤の後頭部でも殴るのかなと思ったんですが、そういうわけではなくw
このシーンの直前、お婆ちゃんから教わった「アジの煮つけ」をマモルに食べさせるシーンがあり、きっといなくなってしまったタクヤの煮つけをもう一度食べたいから持っていくんだろうとばかり思ってたんですが、これが終盤非常に大事なアイテムになっていくとは、この時予想すらしていませんでしたw
マモルの視点で語られるエピソードが序盤で描かれ、一体タクヤはマモルの知らないところで何を企み、何をしでかし姿を消したのかはわからないんですが、マモル演じる林裕太君のお芝居は非常に見ごたえがありましたね。
回想シーンでは、まだ垢抜けていない中分け黒髪のひょろっとした男の子で、誰も寄せ付けようとしないタクヤとも距離感がある状態をリアルに演じていましたが、タクヤから誘われ戸籍売買ビジネスを始めて以降、見た目も金髪の短髪と垢抜けし、それなりに仕事ができるような手慣れた感じを見せながらタクヤに甘えたり、言いつけを守ったりする愛らしい姿は、見ていて微笑ましかったです。
そんな彼が突如闇の世界の本当の姿に遭遇していく中で、まるで呼吸すらできていないような苦しい表情を見せていくし、自分の知らないところでタクヤが新しい戸籍をもらっていたところに遭遇し、対面した時の表情は見事でしたね。
何故タクヤは自分に黙ってこの世界から抜け出そうとしたんだろうか、そんな疑問よりも単純に「裏切られた」気持ちの方がいっぱいだったんでしょう。
タクヤを睨みつけながらも目に涙を浮かべて見つめる表情は、そう簡単にできるものではありません。
とにかくマモルというキャラを演じた林くんが見事でしたし、何より自分もどちらかというと年上と付き合うよりも年下と付き合うことが多い「兄貴肌気質」なところがあるせいか、非常に惹かれる、という「こいつの面倒見てえ!」と思えるキャラだったのが良かったですねw
梶谷の思い。
物語が中盤にさしかかると、今度はタクヤのエピソードに突入。
なぜタクヤはマモルに黙って戸籍を手に入れ姿をくらましたのかが明らかになっていきます。
途中でも書いたように、ジョージの側近だった川島という男が、ジョージの金を自分の女のところで管理していたこと、そして池袋連合というグループと関わりを持っていたことから、裏切ったのではないかという疑惑が出ていた。
それを知った佐藤は、その金を俺たちで奪って山分けしようと持ち掛けられ、タクヤは女を尾行して行動を監視する役目を担うことに。
内心、ジョージにバレたら殺されることを理解しておきながらも上司の頼みを断れないタクヤ。
女にバレてしまいながらも、何とか強奪に成功した一行は、砂糖が借りているトランクルームに金を管理し、タクヤは鍵を預かることに。
結局ジョージの耳に「強盗が入った」ことがバレてしまったことで、佐藤は「タクヤがやった」ということにして自分の身を守ることに。
見事に犠牲になったタクヤは、なんと両目をくり抜かれてしまうという…。
佐藤がタクヤとマモルの前で「目ん玉ってスプーンでくり出せるのかな」とか言うセリフが、ここで回収されるという恐ろしい光景でした。
中国の富裕層の老夫婦が、視力を失った妻のために角膜を言い値で買いたいとジョージに相談してるところに遭遇したタクヤでしたが、まさか自分が都はこの時思わなかったでしょう。
その一部始終がこのタクヤの視点で明かされていくというモノでした。
実際目をくり抜かれる瞬間が映ったわけではありませんが、タクヤが帰宅するや否や誰かと取っ組み合ってるかのような音がドア越しから聞こえ、そのすぐ後にタクヤの自宅を訪ねた希沙良によって、それが明らかになるという描写でした。
彼女を演じた山下美月さんのリアクションは抜群でしたね。
玄関入ってキッチンの奥にリビングがある間取りで、彼女の方から見るとタクヤはこちらに背を向けるようにソファーに座っていたので、一見ただ眠っているだけのように見えるんですが、彼女が部屋の奥から彼を覗くと、一瞬間を置いて叫び出し腰を抜かして倒れ込むという画でした。
その後、両目をくり抜かれ顔中血だらけのタクヤが映り、僕も彼女同様一気に血の気が引いてしまいました…。
もちろん闇ビジネスの世界から抜け出すにはそれなりの代償があるんだろう、だからきっと血は避けられないだろうと覚悟して臨みましたが、両目くり抜かれるとか聞いてませんw
そして物語は梶谷のエピソードに突入。
要所要所でタクヤと梶谷の関係が改装として挟まれていたものの、また第3幕から馴れ初めから始まるのか?それはちょっと怠いぞ…と思っていたのですが、エピソードは目をくり抜かれたタクヤのマンションにやってきた梶谷の姿から始まります。
梶谷自身運び屋という役職で、何を運ぶかも聴かされていないんでしょう。
とにかく大きなスーツケースをこの場所まで持ってこいとしか言われてなく、まさかタクヤのマンションで、しかも目を抉られたタクヤ自信を運ぶなんて想像もしていなかったでしょう。
正直こっちも「また眼をくり抜かれたタクヤを見なきゃいけないのか…」と思いましたが、梶谷の視点ではその後処理を見なくてはならず、タクヤの姿勢をちょっとでも下に向ければ血がぼたぼた垂れてくるじゃありませんか・・・。
しかも血をお抑えるために目の中にティッシュを詰め込むというなかなかお目にかかることのない光景を見せられるというエグさ。
タクヤはこの後山梨にある病院まで運ばれ、腎臓を摘出される運命にあり、それを梶谷自身が運ぶことに。
梶谷自身色々整理がついてない中、仕事をしなくてはいけないと複雑な心境が彼を演じる綾野剛の表情から受け取れます。
ケースの中でゴソゴソ動くタクヤ。
意識を取り戻したタクヤに具体的なことを言わず水をあげたり、一体何があったかを聞きだす梶谷。
ここさ、この時点でタクヤは手足を縛られた状態なのは理解してるけど、目をくり抜かれていることは気づいてないんですよ。
だから「梶谷さん、目隠し取ってください」っていうわけですよ。
梶谷も「それは無理だ…」としか言わないんですよね。
この時の梶谷の気持ちを察すると、もう辛くて辛くて…。
つい数日前に久々の再会を果たした弟分の、後始末をしなくてはならない辛さ、しかも両目を抉られ、この後腎臓まで抜かれてしまうわけですよ。
この仕事は「情が移ってはいけない」鉄則があり、戸籍を売りたい奴買いたい奴の事情に傾いたら商売にならないわけです。
そんなドライな気持ちを保っていないとやっていけない中、こんな状態の弟分にどんな声をかけたらいいのか考えると、やっぱり「お前の目、ないよ」なんて口が裂けても言えない。
そして目がないことに気付いたタクヤの悲痛な叫びを耳にしながらも、何も声をかけてやれない、そして山梨まで向かわなければならない自分の立場に板挟みになっている梶谷を、車の後部座席越しから背中のみ映すショットは素晴らしかった。
表情を見せないことで、こちらが「いま梶谷はどんな気持ちだろう」とか「きっと苦虫を噛む思いで運転してるんだろう」とかいろいろ想像しながら、タクヤの叫びを聞くしかないこの状況、辛い!!ってなりましたよ。
病院の入り口で未だ戸惑っている梶谷は、何故タクヤは自分以外のもう一人の免許証を作ったのかを問いただします。
もう一人とはマモルの事。
この世界に誘ったのは自分で、自分だけ勝手に抜け出すわけにはいかない、だから彼が抜けられるようにするのは自分の責務だとタクヤは語ります。
この言葉を受けて、梶谷自身も「タクヤをこの世界に誘ったのは自分」だと自覚しており、そんな弟分が自分の弟分にそこまで思っているのかという感心と、じゃあ俺は本当にこのままコイツを病院に連れていくことは「是」なのかと葛藤するんですよね。
だからこそ梶谷は病院に運ぶのではなく、共に逃亡することを選んだと。
最後に
このように、「闇ビジネスから抜け出す」ために行動する別世代の3人が、負の連鎖を断ち切るための「希望」を見せた物語だったように思えます。
物語のラストを見るに、タクヤも梶谷も逃亡先での「ほんのつかの間の幸せ」でしかないのだと思います。
それでも実質「足を洗う」ことはできたのではないかと。
また、マモルも新しい人生を歩むことができたラストだったように思えます。
希沙良はどうなったかはわかりませんが、多分警察に捕まったかなぁ・・・。
今回新宿の映画館で見たんですが、劇場を出たら、マモルやタクヤのように「犯罪を犯している」実感のない若者たちが普通に歩いていてもおかしくない街なんだなと感じました。
劇中では歌舞伎町で撮影をしてることから、歓楽街という表向きの顔とは別に、家庭の事情なのか様々なことが重なってなのか、家にも帰らず未成年たちや不良たちが集っている、そんな子たちに「簡単に金を稼げるよ」と声をかける悪い人たちがいるという裏の顔もあるんだよな、と改めて感じた次第です。
どうすれば彼らが犯罪に加担せずに済むのか。
親がちゃんと子供の面倒を見ればいいのか、それともそこからはみ出してしまった未成年や若者をしっかりケアする仕組みが必要なのか。
暴対法が施行されて以降、ヤクザよりもたちの悪い半グレたちが様々な犯罪ビジネスで金を巻き上げていることは昨今のニュースから見れば容易であり、彼らの末端で動いてるのは、金に困った若者たちであり、そんな彼らが踏み込んでしまった世界は、そう簡単に抜け出せることができないという悪循環だってことです。
ダラダラ書いてしまいましたが、そんな今の社会を憂いながらも、彼らに希望の光が差しますようにと祈りたくなる、眩しい青春模様と激しい裏社会の物語でした。
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10
