スカイ・スクレイパー
最近のザ・ロック様はゲームの中で暴れたり、白ゴリラと戯れて巨獣を倒したりと、いつも以上にコテコテのアクション大作で映画業界を沸かせてくれています(そして皆が幸せになる…)。
が、今回はなんですか?
ザ・ロック版「タワーリングインフェルノ」かなんかですか?
ただビルに向かって飛ぶだけの話じゃ映画になりませんぞ!
飛んで火事を止めるのか?
まずは観てからですな!
早速観賞してまいりました!!
作品情報
世界一高い超高層ビルといえば、ドバイにある「ブルジュ・ハリファ」が思い浮かぶだろう。
「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」でトム・クルーズが壁を走った名シーンでお馴染みだが、今作のある意味主役である超高層ビルの高さは、なんと1キロメートル。
ブルジュハリファよりもおよそ100メートルも高いビルだ。
今作はその超高層ビルを舞台としたアクションパニック映画である。
香港にある世界最高ともされる超高層ビルで武装グループによる火災が発生。
中にいる家族を助けるために、元FBI捜査官の主人公が決死の大ジャンプに挑むなど、たった一人で戦いに挑む。
果たして無事救出することができるのか。
また大ジャンプ以外に見せ場はあるのか!?
あらすじ
香港、ビクトリア湾の一角にそびえ立つ1000m超えの史上最大の超高層ビル、ザ・パール。
住居だけでなく、ホテルや公園、ショッピングモール、コンサートホール、果ては展望台まで設備された、ひとつの街のようなビルだ。
ビルの安全性を証明するため、元FBI人質救出チーム隊長で、当時起きた事件によって片足を失い義足となったウィル・ソーヤー(ドウェイン・ジョンソン)とその家族が98階で暮らしている。
ある日、ビルのオーナー・ツァオからビルの安全管理システムを24時間以内に分析するよう依頼されたウィルは、ビルのアクセス権限のマシンコードを託されるが、突如ビル内で大規模な火災が発生!
ウィルは警察から事件の容疑者として指名手配されてしまう。
果たしてウィルを嵌めた真犯人の目的とは、そしてウィルは警察に負われながらも家族を火災から救うことができるのか!?(HPより引用)
監督
今作の監督を務めるのは、ローソン・マーシャル・サーバー。
映画好きならこの名前を聞くと、あの映画を思いだす人も多いのではないでしょうか。
そうです、あの名コメディ映画にして名ファミリー映画ともいえる傑作「なんちゃって家族」の監督さんです。
しかも「マイティ・ソー/バトルロイヤル」の監督候補にもなったそうで、コメディセンスはかなり買われているようです。
今回主演を務めるドウェイン・ジョンソンとも今回が2度目のタッグだそうで、もしかしてこれパニックアクションだけどコメディだったりするのか?
う~ん、期待が高まります!
そんな監督の過去作をサクッとご紹介。
スポーツジムの閉鎖を守るために、優勝賞金目当てでドッジボールをすることになった個性豊かな面々のダメっぷりと奮闘を描くコメディ映画「ドッジボール」で監督デビュー。
その後、麻薬の売人とワケアリ男女3人が、メキシコからブツを運ぶために偽装家族となって危険な旅に出る姿を過激なギャグ満載で送り、絆を結んでいくファミリー映画にしてギャグ映画「なんちゃって家族」が大ヒット。
注目を浴びます。
そして本作でも起用したドウェイン・ジョンソンとの初タッグ作で、幼馴染の会計士とCIAエージェントが、危険な逃避行を繰り広げる羽目になる痛快アクションコメディ「セントラル・インテリジェンス」を手がけています。
キャスト
義足で元FBI捜査官の主人公ウィル・ソーヤーを演じるのは、ドウェイン・ジョンソン。
このブログでは結構な数で取り上げています。
なので、手を抜きますw
え~元プロレスラーですので、相変わらずのバッキバキのバディです。
アクションもガンガンやります。
しかもこの方、コメディも素晴らしいです。
笑いのセンスもピカイチ。
自虐もできる。
なので現在一番のエンターテイナーです。
終わり。
はい、あとはこれ見てください。
ほかのキャストはこんな感じ。
ウィルの妻サラ役に、「スクリーム」シリーズのネーヴ・キャンベル。
ツァオ・ロン・ジー役に。「ダークナイト」、「2012」のチン・ハン。
武装グループのリーダー・ピース役に、「トゥームレイダー」、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のノア・テイラーなどが出演ています。
一体どんなド派手アクションと家族の物語が描かれているのか、またユーモア描写もたくさんありそうですね。
ここから観賞後の感想です!!!
感想
炎に包まれた超高層タワーマンションにロック様が救助に突っ込む!
単純明快!
話はシンプルなのが一番だよね!
しっかし楽しいなこれ!!
以下、核心に触れずネタバレします。
○○すれば大体何とかなる。
香港にそびえ立つ世界最高峰のタワーマンションの管理職に就いた主人公が、何者かによる陰謀によって大火災となったマンション内に家族を救出に向かう姿を、超大迫力でスリリングなアクションと展開で描き、二転三転しない脚本と内容によって超シンプルに綴った、家族を愛する男の命がけの救出劇と、絵に書いたような家族の物語でございました!!
いやぁ超楽しかった!!
これに尽きます!!
冒頭でも書いたように「タワーリング・インフェルノ」や「ダイ・ハード」といった往年のアクション映画を彷彿とさせ、
クライマックスでは「燃えよドラゴン」での鏡張りの部屋へのオマージュ、
そしてまさかの「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」でイーサン・ハントがやり遂げたギネス級のアクションを、
いや俺にもできる!!
しかしハンディが必要だな!
よし俺は義足でやるぞ!
そんな気持ちで挑み、イーサンの記録を破ったアクションまで見せてくれる出血大サービスな、既視感ありありの内容だったにもかかわらず、
あまりにもモロパクリ過ぎていて、逆に、いや、1周回っておもしれえじゃん!と思わせてくれるアクション映画でございました。
今年のドウェイン・ジョンソンはなんだか大きな怪物を倒すことに意識を捉われ過ぎているのかどうかは知りませんが、まさかの超高層タワマンに果し合いを挑む展開となっておりました。
人間では物足りず、巨獣では飽き足りず、とうとう建築物という選択。
ロック様以外、到達できない偉業です。
なんてたって相手は超ハイテクな設備を整えており、最上階は天国とまで言われるほどの高さ。
そんなビルディ~ング(ちょっと言いたかった)が火災となり、事件の容疑者となってしまい、大ピンチのロック様になってしまうわけであります。
しかぁし!
今回のロック様はいつもと違う!
このビルのセキュリティや設備を完全に頭に叩きこんでいる管理者なのであります!
向こうがそう来たなら、こっちはこうだ!
と、隣で工事中のクレーンからビルで大ジャンプをかまし、
ビルの外からほんのわずかな足場で移動し、
グルンルン回る風力タービンの間を潜り抜け、
最上階にある球体での映像パネルを駆使して敵を錯乱し娘を助けるといった、頭と体を張って大火災となっているビルを、義足と粘着テープを使って命がけで攻略し、家族を危機から救う最高の展開を見せてくれるのであります。
劇中でオレってバカか?
と、自分に問いかけるロック様。
ええ、はっきり言って無謀過ぎてバカですw
でもこの無謀な救出劇に、バカなことをやってのけてしまうのが彼であります!
もはや義足はハンディではなく武器やアイテムとして何度もロック様の命を救うんです。
粘着テープがあればビルの外を渡れるし傷はふさがるし、何でも役に立つことまで教えてくれるのであります。
(欲を言えば、ライダーマンのアタッチメントのように色々カスタマイズしてくれたら俺は目を輝かせるぞ!)
そして今作の本質は「スマホは再起動すれば大体治る」という序盤での妻への助言をヒントに、
「義足を使えばどんなに重い扉でも抑えられる」、
「クレーンからジャンプすれば向こうのビルへ到着できる」、
「止まったエレベーターのケーブルを切ってギリギリのところで手動でブレーキかければ無事1階までたどりつける」、
「粘着テープを使えばビルの窓に張り付くことができる」、など、
~すれば~できる、はい、どこかで聞いたことあるよね!?
そう!
かつてアントニオ猪木が私たちに教えてくれた「元気があれば何でもできる」という後世まで残る名言になぞって、
「家族のためなら何でもできる」ことを教えてくれる映画だったのであります!
もちろんアクションだって最高です。
今回この作品を見て思い出したのは、「タワーリング・インフェルノ」も「ダイ・ハード」も「ミッション・インポッシブル/ゴーストプロトコル」もそうなんですが、「ザ・ウォーク」という映画を思い出しました。
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「ザ・ウォーク」という映画。
大道芸人である主人公がワールドトレードセンターの上で綱渡りをするという、実在の人物がかつて実際にやってのけたお話を映画にしたものなんです。
高所恐怖症の人は絶対に直視できないような映像をずっと見せる映画でして、しかもこれ3Dでないと臨場感が味わえないドキドキが止まらない映画だったんですね。
もう肛門ちゃまがギチギチに縮こまってしまう緊張を味わった作品だったんですが、スカイスクレイパーも高所恐怖症の方には直視できないドキドキの展開が用意されているのであります。
かつての同僚に今回の仕事を紹介されたロック様は、彼が悪者側についているなどつゆ知らず。
彼に銃を向けられた結果、逆に彼を発砲してしまい容疑者扱いになってしまう。
そんな中ビルが火災、家族はビルの中。
ビルの構造全てを把握している俺が助けないで誰が助けるんだ!と警察に追われている中ビルへ向かうわけです。
しかし、正面玄関は警察が包囲している上に、セキュリティシステムを乗っ取られてるせいで入ることができない。
どうしよう!
こうしよう!
ふと目に入ったのは、マンションの隣で工事途中の建設用のクレーン。
おぉし、あそこから飛び移っちゃおう!
ムチャだ!
ムチャ過ぎるわ!!
でもロック様なら何とかなるかもしれない!
急いで現場へ向かうが、エレベーターはチェーンで巻かれていて使うことができない!
こうなったら鉄柱を登るしかない!
ロック様の筋肉の見せ所です。
グングン上っていく姿を報道陣がヘリから生中継。
驚きとドキドキを隠せないやじ馬たちの姿が度々映ります。
見てるこっちも正にやじ馬状態。
とうとうてっぺんまで登ったはいいものの、クレーンの上に上ることはできない。
ここでなぜか「SASUKE」のように用意された、雲梯チックな鉄の棒が見事にいくつもあるではないか。
意を決してジャンプし、鉄の棒にぶら下がるロック様。
もちろん下を見ると足場なんてございません。
ちょっとでも手を滑らせればロック様でも助からない!
とはいえ、2つ3つと動物園のゴリラのようにポンポン渡るロック様。
ようやくクレーンの上までたどり着くと、今度はそのクレーンをマンションに向けて移動させ、ぶら下がったアームをマンション向けて振り子の法則に沿って揺らします。
しかしギリギリで届きません。
そこへ到着した警察たちが。
ヘリからも警察の人間が発砲してきます。
こうなったら目標に向かって飛ぶしかない!!
そうです、予告編で散々流れたあのマンションへの大ジャンプが、クライマックスでなく序盤で出てしまうのであります。
初田アナのように解説をお届けできないのが私の不徳の致すところですが、山田勝己でも到底できない荒行を、ロック様はやってのけるのです。
しかも、序盤で!!
おおい!
ここで見せ場かよ!
早ぇよ!!
と、一瞬感じるも、見事成功した姿を映す報道陣、それを大ビジョンで見るやじ馬たちの歓声とともに、我々観衆もニヤニヤしながら心の中で拍手を送るのであります。
(心の声:ええもん見せてもらった…あんたすげえよ…ほんとにビルの管理者なのか…お、おれでもできるのか…まさか…でも、何故か…できる気がするんだ…(うぬぼれ)。)
そう、、マジで見せ場はここだけではないのです。
無事妻と息子を外へ送り出すことに成功したロック様。
しかし敵の武装集団に娘とともに捕まり、外から開けることができない部屋に閉じこもったマンションのオーナーが所有する「あるもの」を、人質に取られた娘を救出するために強奪しなければならない状況に。
どうやって外から開けることができない扉を開けるのか。
そこはマンション全てを把握しているロック様。
ここをこうこうこうすれば開いちゃうんだよぉ~ん、と我々に説明してくれるのはいいが、明らかに無理過ぎる。
このマンションは外に付いているクソデカい風力タービンが回り続けることで電力が十ている仕組みなっていて、中にあるブレーカーを遮断してしてしまえば、扉が開く構造になっている、そうです。
じゃあどうやってそこまでたどり着きゃあいいんですか?
はい、答えはビルの外からタービンの場所まで移動して、グルングルン回るタービンの隙間からタイミングよく中に入って止めればいいのです。
いやだから明らかに無理でしょう!!
そんな不可能を可能にする男ロック様。
部屋の前に飾られたナイフを持ち、耐久性の強いロープを体に巻き付け、今回大活躍の粘着テープを手足にグルグルに巻き付け、ビルの外から移動するのであります。
明らかにビル風が強いはずですが、そんな風にも負けません。
ビクビクしながら足の指を立てるくらいの幅しかない縁を使って横移動。
少しづつ移動したのち、突起物にロープを巻き付けタイミングよくタービンの中へ!
ここもしっかり報道陣が生中継し、映像を見ているやじ馬たちは大喝采!
僕らも心の中で大喝采!
しかしアクシデントは続く!
ブレーカーを切った途端、下からものすごい勢いで炎が竜巻の如く襲いかかってきます!
もうタイミングなんて計ってる場合じゃない!
急いでジャンプして元の位置へ戻りますが、ロープを支えていた突起物が曲がってしまいロック様真っ逆さま!!!(韻が踏めた!)
落ちる!!と思った瞬間、ロープの輪っかが左足に絡み、宙づり状態で九死に一生。
しかし左脚は義足。
徐々に義足が外れる感覚がロック様をさらに窮地に追い込みます。
ここでロック様の筋肉パワーMAX!
見事に外れかけた左足にしがみ付き、無事ミッションを遂行するであります!!
またまた野次馬も僕らも大喝采の場面であります!
最後に
このように、常にアドレナリンが出まくるドキドキのアクションとアクシデントの連続なのです。
ここを徹底的に魅せ、楽しませるために、ぶっちゃけ他の部分は何の捻りもございいません。
犯人が誰なのか、犯人は何を狙ってるのか、その動機は。
はっきり言ってアクションが凄すぎて頭に入ってきません。
意外性もありません。
でもそれでいいのです。
だってこれを観に来た人は、ロック様の大活躍が見たいのですから。
そして主人公は元FBIの捜査官。
目の前で人質の家族を救うことができなかった過去を冒頭で描くことで、なぜそこまでして必死に家族を守るのかという部分を強調した映画でもありました。
そして夫を支える妻の頑張りも今回際立ち、家族の理想の姿もオマケでついて来る素晴らしさ。
ありきたりな内容ではありますが、非常にハラハラしてドキドキしてアゲアゲな、頭空っぽで楽しむ映画でございました。
「ザ・プレデター」や「MEG/ザ・モンスター」など、ここ最近の娯楽大作アクションは、アクションスターや名物キャラで描く、いわゆる往年のアクション映画を思わせる作品が目白押しです。
僕はこういう単純明快でゴリゴリのアクションエンターテインメント映画がもっと増えてほしいと切に願っております。
いいんですよ、むちゃくちゃな設定でも楽しけりゃ。
オチだってハッピーエンドに決まってるんですから。
みんなで楽しもうぜ!
というわけで以上!あざっした!!
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満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10