モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」感想ネタバレあり解説 マジでゲームやりたくなる面白さ。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

ファミコン世代の僕にとってはもちろん、大人から子供まで誰もが一度は経験したことのあるであろう「スーパーマリオ」のゲーム。

 

当時ツインファミコンを所持していた子供の僕でしたが、なぜかマリオ1も2も持っておらず。

親父の趣味の影響で「ゴルフJAPANコース」なるディスクで遊んでましたw。

マリオシリーズではないんですが、キャラがマリオとルイージだったこともあり、僕にとっての初マリオはこれでしたw

 

それからというもの「3」や「マリオカート」、「ワールド」に「USA」、「マリオ64」、DS版「スーパーマリオ」といった王道から、Dr.マリオピクロスにペイント、マリオパーティーなどなど、大人になっても相当遊ばせてもらいました。

 

そんな我らがマリオが、遠く海の向こうでアニメーション映画として爆誕。

どうやら世界的に爆発的ヒットをしているということで、うれしい限りです。

まぁね、オリンピックでウチの総理がマリオの土管が出てくるくらいの認知度ですから、そりゃヒットするでしょうとw

 

一体どんな映画になっているのか想像がつかないわけではないんですが、アトラクションムービーとして楽しめるのではないかとワクワクしております。

早速観賞してまいりました!!

 

 

作品情報

任天堂が世界に誇るゲーム「スーパーマリオ」を、「ミニオンズ」や「SING」などを手掛ける世界的アニメーションスタジオ「イルミネーションスタジオ」とタッグ。

イルミネーションの創設者クリス・メレダンドリと、任天堂代表取締役フェローの宮本茂が共同でプロデューサーとなり、1億ドルをかけて制作した3DCGアニメーション映画。

 

ブルックリンで配管工事業を営むマリオとルイージが、ひょんなことからキノコ王国とクッパ帝国へワープ、捉えられたルイージを助けるべくピーチ姫を巡った争いに身を投じていく姿を、ゲームさながらのアトラクション感満載の物語として描く。

 

本作は「アナと雪の女王」が保持していたオープニング記録を塗り替えるほどの特大ヒットとなっており、早くも続編を熱望するファンで溢れているほどの世界的盛り上がりを見せている。

そんな本作は、マリオやルイージ、ピーチ姫やクッパなどのなじみのキャラクターが登場するほかに、ドンキーコングも参戦。

敵キャラやアイテムも我々がよく知るものばかりで溢れており、誰もがあの「マリオ」だ!と思いたくなるような映像を堪能できることだろう。

 

監督には『ティーン・タイタンズGO! トゥ・ザ・ムービー』のアーロン・ホーヴァスとマイケル・ジェレニック、脚本には『レゴ® ムービー2』『ミニオンズ フィーバー』のマシュー・フォーゲルが担当。

ゲームでしか味わえなかったマリオなどのキャラクターに、映画ならではの魂を吹き込んだ。

 

キャラクターボイスには、「レゴ® ムービー」や「2分の1の魔法」でも評価の高いクリス・プラットがマリオを担当。

他、ピーチ姫役には「ザ・メニュー」のアニャ・テイラー=ジョイ、「パシフィック・リム」のチャーリー・デイ、「ジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングル」のジャック・ブラックなど名優たちが勢ぞろいした。

 

土管やハテナブロック、飛んでくる無数のキラーから、マリオカート、マリオブラザーズにドンキーコングなどの初期のゲームも連想させるエンタメ感。

ゲームをプレイしてるかのような楽しさを、映画館で堪能しよう。

 

 

 

あらすじ

 

世界を支配しようとする大魔王クッパ(CV:ジャック・ブラック)を、キノコ王国のピーチ姫(CV:アニャ・テイラー=ジョイ)は民たちと迎え撃とうとしていた。

 

そんな中、ニューヨークのブルックリンで双子の弟・ルイージ(CV:チャーリー・デイ)と智雄に配管工を営むマリオ(CV:クリス・プラット)は、土管からクッパやピーチ姫のいる世界にワープしてしまう。

 

クッパ大魔王に捉えられてしまった弟ルイージを助けるために、マリオはピーチ姫、キノピオたちと共に大魔王クッパを倒す旅に出るのだった。(HPより引用)

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キャラクター紹介

  • マリオ(CV:クリス・プラット/宮野真守)…ニューヨークで配管工業を営む青年。異世界に弟のルイージ共々迷い込み、ルイージを探すべく冒険に旅立つ。
  • ルイージ(CV:チャーリー・デイ/畠中祐)…マリオの臆病な弟でニューヨークで配管工業を営む青年。異世界に迷い込んだ後、クッパに囚われてしまう。
  • ピーチ姫 (CV:アニャ・テイラー=ジョイ/志田有彩)…キノコ王国の姫。ゲーム版と違い熱血な面が目立つ。クッパの野望を止めると共にルイージを探すマリオを手助けするべく立ち上がる。
  • クッパ(CV:ジャック・ブラック/三宅健太)…世界征服を企む、カメ族の王。スーパースターを盗み、キノコ王国を支配しようと考えている。
  • キノピオ(CV:キーガン=マイケル・キー/関智一)…キノコ王国の住人。冒険に出る事を望んでおり、マリオやピーチ姫たちと共に行動する。
  • ドンキーコング(CV: セス・ローゲン/武田幸史)…ネクタイを身に着けたゴリラであり、ジャングル王国の次期支配者。パワフルな戦士だが、子供っぽい一面もある。

(以上HPより)

 

 

 

 

 

 

 

 

ファイヤーマリオとかしっぽマリオとか登場するんでしょうか。

娯楽要素が詰まっているであろう冒険の物語。

ここから観賞後の感想です!!

 

感想

配管工の兄弟が異次元の世界で大暴れする物語としての奥行きはない。

しかしゲーム世代の我々としてはこの映画を批判することは無理だ!!!

こんなにゲームを映画に落とし込んだ作品初めてじゃないか!?

いやぁ~超楽しい!!

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

任天堂とイルミネーションだからできた「娯楽」の最高到達点

ブルックリンに住む兄弟が配管工として独り立ちするも、謎の土管によって異世界へワープ、クッパ大王に捕らえられた弟を救出するために、キノコ王国のピーチ姫やジャングル王国のドンキーコングらとと共に冒険の旅に出る主人公マリオの姿を全編CGアニメーションで描く本作。

 

様々なマリオのゲームそのものを作品に落とし込んだ世界観は、きっとマリオゲームを経験したことのある者なら誰もが夢中になるであろう様々な遊び心があちこちに散見されると共に、観賞中も自分でゲームを操作してるのでないかという錯覚に陥るほどの臨場感と没入性。

 

ゲームと映画は相性がいいことをこの20年見届けてきたが、とうとう最高到達点まで辿りい着いたのではないかと思わせるほどのクオリティと太鼓判を押したい、見事な娯楽映画でございました。

 

 

映画「エブリシングエブリウェアオールアットワンス」の監督ダニエルズは、インタビューの中で「全ての映画は政治的な映画である」と語ったように、今では現代社会に向けるメッセージを含めた映画でなければ評価されない時代。

 

社会の在り方は、今やちょっとでも遅れると「時代遅れ」となるほど加速度が増しており、映画をはそれを補う意味だったりアップデートする意味では個人的には重要な文化であり一つのツールだと認識しています。

実際これだけ映画を見ていないなければ、世界で何が起きているかや多様性がどういうモノかなんて知るよりもなかったわけで、そういう要素を含んだ映画に触れるたびに自分が如何に無知だったかと痛感するほど。

 

そうした意味で映画は政治的なモノでなくてはならないとは思う一方で、映画はやはりエンタメであることを忘れてはならないという考えも持っています。

極論を言えば、別にそんなメッセージなんてなくても映画は作れるわけです。

 

なんでこんな話をしてるかというと、アメリカの映画批評サイト「ロッテントマト」では本作に対する批評家の評価と観客の評価が全く違うモノになっているからです。

 

世間ではこれを「ポリコレ要素がないと評価を下げる批評家共」みたいな決めつけをしてるようで、僕自身もきっとそうなんだと思い込んでましたが、どうやら酷評してる面々は政治的なメッセージがないとか言ってるのではなく、単純に映画の出来として酷評してる様子。

 

確かに本作は物語として奥行きがなくご都合的に進行するような作りになってるし、キャラや作品全体におけるカタルシスが薄いです。

普段僕が重視してる点では、彼らと同じような意見ではあります。

 

ですが、昨今のポップコーンムービーに欠かせない「臨場感」だったり「没入感」だったり、それこそイースターエッグを見つけた時の快感、何より「ゲームの世界観の構築」に対する製作陣の仕事ぶりはパーフェクトに近い。

もっと言えばここまで全世代が楽しめるような作品はそうめったに出て来やしないじゃないかと。

 

 

任天堂が作るゲームって、実は操作が単純だったり、その時その時のアクションや演出といったギミックに遊び心が詰まっている。

しかも何度やっても飽きない工夫が随所に現れているし、なんてたってキャラクターがカワイイ。

だから性別世代問わず誰でも楽しめることを追求してるんですよね。

 

そこに「家族で楽しめる娯楽映画」を売りにするイルミネーションが加わることで、見事なマッチング率を誇る作品になったよなぁと見ていて思いました。

 

正直僕はイルミネーションアニメはあまり好きではありません。

先ほども言ったように、物語の深みとか奥行きをあまり重要視してない点があり、楽しいとは思うけど自分が求めるモノと差があり過ぎてどうも好きになれない。

 

だけど今回の場合は、物語性どうのこうの考えさせる余裕を与えず「楽しい」を前面的に繰り出す作りになっている、しかも俺たちに馴染みのあるキャラがスクリーンで動き回っていることも手伝って、気づけば夢中になってたんですよね。

 

 

凄くこねくり回した感想になってますけど、要は僕らの体内には「任天堂」によって形成された遺伝子があるから、頭よりも先に細胞が疼いちゃって「楽しい」って思えちゃうよねっていう映画でしたw

 

ホントね、見終わった後「マリオ」のゲームがやりたくて仕方ないんだ…。

 

とにかく楽しいマリオ映画

一応さっきポリコレがどうのこうのと書きましたが、今回ゲームとの一番の改変は「ピーチ姫」でしょうか。

僕らがやってきたゲームではクッパにさらわれたピーチ姫を救出するというのが目的なんですけど、本作に関してのヒロインはピーチ姫でなくルイージになっているんですね。

 

土管で異世界にワープしたマリオとルイージは道中で離れてしまい、ルイージはクッパのいるダークワールドへ、マリオはキノコ王国にたどり着いてしまうという展開でした。

さすがに現代だと「女性を助ける男性」って描写は風潮的に良くないと判断した結果なんでしょう。

もちろんこの改変がダメだなんて思ってませんし、全然アリでしょうと。

 

 

というわけで本作の楽しい所をガンガン語っていこうと思いますが、何が一番楽しいって「ゲームの再現率の高さ」ですよ。

 

冒頭ではブルックリンで配管工として独立した兄弟の初仕事を描くシーンがありまして、目的地へ急ぐ二人を横スクロールで見せるんですね。

これがもう「スーパーマリオブラザーズ」を思わせる動きになってるわけです。

 

ドアを開ける車を巧く回避したり建築途中で足場の悪い工事現場をスムーズにすり抜けていくマリオの俊敏性をここで見せることで、この先訪れるキノコ王国での複雑な道のりを軽やかに動き回れるポテンシャルがあることを見せているわけです。

 

そして訪れたキノコ王国。

何とピーチ姫のいる本殿に向かう道順が、既にマリオの面になってるんですよねw

土管でワープしたり動く床をジャンプして進んだりってのをテンポよく見せていく。

よくよく考えたら、この城を作った建築士、こんなめんどくせえ道作りやがってアホだろwとも思ったんですが、これぞマリオの世界だよなぁと。

 

ルイージ救出のためにクッパ退治に向かうわけですが、ピーチ姫曰くこのままのマリオでは戦力にならないと。

すると大きなはてなブロックが出現、なんとそれはこの世界で戦い抜くために作られた訓練用のステージなんですね。

動く床に落ちる床、ブロックにファイヤーバー、飛んでくるキラーにパックンフラワーなど、普段のゲームに欠かせないパーツや障害物がマリオを何度もたたきのめすわけです。

 

しかもここでキノコを食って「スーパーマリオ」に変身、一発ダメージ喰らうと元に戻ってしまうお決まりの仕組みもここで披露させてる上手な説明。

かつてピーチ姫もこれで訓練したとあって、お手本披露のシーンは完璧にクリアしてます。

マリオはここで半日かけて修行し、いざドンキーコングのいるジャングル王国へと向かうわけです。

 

ジャングル王国では、彼らと同盟を組む条件としてドンキーコングとの対決を命じられます。

しかも対決の地は、ファミコンの「ドンキーコング」を彷彿とさせる鉄骨の足場が作られた場所。

樽をガンガン投げつけてくるドンキーに防戦一方のマリオが、はてなブロックから出てくるアイテムを駆使して戦いに挑みます。

ここも非常にリズミカルにボコられたりボコったりと楽しいギミックや演出が目白押しでした。

 

無事対決に勝利し同盟を結んだマリオ一行でしたが、クッパ軍団がキノコ王国に押し寄せてきたことを知り、ジャングル王国からショートカットして先回りする計画へと移ります。

ここで登場するのがバギーであり、マリオたちは好みの車種をカスタマイズして走行。

マリオカートでお馴染みのレインボーロードをマッドマックスよろしく爆走していくのであります。

 

ここでもクッパ軍団が襲来することで、マリオカートお馴染みのアイテムによる妨害を見せてくれます。

緑色のノコノコの甲羅を使って敵の車を破壊したり、バナナの皮を落としてスリップさせたりと、実際にマリオカートをやってる感覚になるような楽しさがふんだんに詰まってましたね。

 

クライマックスでもマリオのステージと化したキノコ王国を縦横無尽に走り回るマリオとドンキーの姿を、横スクロールからマリオ視点へスムーズに画面変換して見せる遊びっぷりで、ゲームではなかなか味わえない興奮が詰まってました。

 

 

またキャラクターに関してもゲームでよく知るメンツでしたね。

マリオにルイージ、ピーチ姫にクッパにドンキーコングはもちろん、自ら「かわいい」と自称するノリのいいキノピオに、クランキーコング、ディディーコング、クリボー、ノコノコ、パタパタ、パックンフラワー、トゲゾー、プクプク、ゲッソー、サンボ、キラー、キングテレサ、カロン、ヘイホー、カメックなど多数のキャラクターが登場しています。

 

残念ながらジュゲムやハンマーブロス、ワリオやヨッシー(厳密には色違いが登場してました)などのキャラは登場しておらず、次回作で出てくるかもしれませんね。

特にヨッシーに関しては、エンドクレジット後のおまけシーンで、ブルックリンに来てしまったヨッシーのたまごが孵化する瞬間を映してましたので楽しみです。

 

他にもファイアマリオはもちろん、スーパーマリオ3で登場した「たぬきマリオ」になったり、スーパーマリオ3Dワールドで誕生した「ネコマリオ」などの強化形態が出たし、逆に青いキノコを食べてしまい小さくなってしまうマリオも登場。

細かい点では、配管工の宣伝CMではマントマリオになってましたね。

ピーチ姫もファイアピーチにアイスピーチと大活躍でした。

 

僕はもうゲーム自体卒業していて、近年のマリオを経験していないんだけど、きっとフレキシブルに画面が動くマリオとかは、Wiiやスイッチのゲームとかだと当たり前なんでしょうね。

そういう意味では昨今のゲームの部分もしっかり取り入れた作品になっていたことでしょう。

俺ネコマリオとか知らなかったしw

 

 

最後に

音楽もふんだんにマリオのテーマ曲やらステージ曲をクラシック調にアレンジした曲が流れるので心ウキウキだし、既存曲も日本人でも知ってる曲ばかりが流れるんですよね。

それこそ冒頭では布袋寅泰の「新・仁義なき戦い」のテーマ曲流れるし、a-haの「テイク・オン・ミー」やAC/DCの「サンダーストラック」やELOの「Mr.Blue Sky」やボニー・タイラーの「ヒーロー」だったりと、明らかに親子で楽しめる、世界中誰でも楽しめるような工夫を音楽の面でもやってるんですよね。

 

物語としても親に期待されてない、または独立してバカにされてるマリオが、決してあきらめない精神力を武器に目の前の危機に立ち向かっていく姿として物語が作られており、みんながマリオを応援したくなるお話になってるんですよね。

クッパ自身も相当な悪役ですけど、ピーチ姫を想う気持ちは誰にも負けないっていう恋心を見せるので、そこまで憎めないキャラになってるのも良かったですね。

 

因みに彼がピアノ弾き語りで歌う「ピーチ」は名曲ですw

カメックと連弾してるのも面白かったなw

マリオ1-2面のデレデレデレ♪って曲w

 

是非続編作ってほしいですね!

ヨッシーと共にまた異世界で冒険するのでしょうし、ピーチ姫の出自も明かされてませんから、もしかしたら彼女のオリジンをめぐるお話になるかもしれません。

そうよ、あとしっぽマリオとかみたいし、たぬきマリオやんなら地蔵にもなってくれよw

 

きっと任天堂はこれからいろいろ映画作ってスマブラをやるに違いないw

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10