モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ソニック・ザ・ムービー」感想ネタバレあり解説 キャラデザ改善したおかげでソニックを愛せた。

ソニック・ザ・ムービー

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人間と人間が最初に対面するとき、真っ先に視線が向くのはどこか。

足元や体全体、胸、顔、という人もいるでしょうが、やっぱり最初は「目」だと思います。

目を見ることで相手がどういう人かを瞬時に判断し、印象付けていくんですよね。

 

実際、 女性が一番メイクに力を入れるのも「目」だったりしますよね(僕の勝手な想像でもありますがw)。

だから女性はみんなメイクにマツエクにお金と時間をかけて、磨きをかけているのでしょう。

 

人間と同じように、アニメーションも同じ。

普通の人間より目が大きい理由って、キャラを印象付けるためなのかなと、僕は思ってます。

だから、絶対にキャラクターデザインを製作する際、目はしっかり描かないと大変な目に遭うんですね。

 

 

はい、今回鑑賞する映画は、人気ゲームの実写化にもかかわらず、主人公のキャラの目がゲームと全然違うせいでファンから大批判を食らい、製作をやり直してできた作品です。

監督がキチンと謝罪し、半年の期間を設け必死にキャラデザを修正、CGデザイナー立ちの尽力もあり、アメリカでは大ヒットを記録、いよいよ日本でも公開です。

 

 

僕も小さい頃「ゲームギア」や「メガドライブ」で遊んだことがあり、そこそこに思い入れがあるキャラなので、予告編を見た時はガッカリしましたが、よくぞ修正してくれたと胸をなでおろしましたw

 

デザインは良くなったとして肝心の映画の中身はどんなものなのか。

早速鑑賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

かつて任天堂やソニーと肩を並べるほど家庭用ゲーム機を清算し続けてきた「セガ」が誇る人気ゲーム「ソニック・ザ・ヘッジ・ホッグ」。

 

音速で走ることができる青いハリネズミを、激しい起伏やループのあるステージを操作する横スクロールアクションゲームで、日本ではそこそこの成功になっているが、海外では爆発的ヒットを記録。

 

世界的な認知度から、ディズニーアニメーション映画「シュガー・ラッシュ」へのカメオ出演やや、任天堂の稼ぎ頭マリオとのゲームでの共演も果たすほど、幅広く活躍しており、セガのマスコットキャラクターとして長く愛されている。

 

そんなソニックがハリウッドで映画となって日本へやってきた!

 

彼はなぜ地球にやってきたのか、彼はなぜ天才科学者に追われるのか。

ハリウッドだからこそできたジェットコースタームービーをこの目で体験せよ!

 

ソニック・ザ・ムービー

ソニック・ザ・ムービー

 

 

 

マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック(TM) - Switch

マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック(TM) - Switch

  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: Video Game
 

 

 

 

 

あらすじ

 

平和に暮らしていたソニック(CV:ベン・シュワルツ/中川大志)。

しかしある日、自分が持つ❝スーパー・パワー❞を奪おうとする敵に狙われた彼は地球に逃げることに・・・。

 

それから10年、ソニックは誰にも見つからないように、でも、「仲間が欲しい」と願いながら、さびしくひとりぼっちで暮らしていた。

 

そこに地球征服を企む悪の天才科学者ドクター・ロボトニック(ジム・キャリー/CV:山寺宏一)が現れ、ソニックは捕まりそうになってしまう!

 

大ピンチの彼は、偶然出会った保安官トム(ジェームズ・マースデン/CV:中村悠一)に助けを求めるが・・・!?

誰も見たことのないスーパー・スピード・アドベンチャーの幕が上がる!(HPより抜粋)

 

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監督

今作を手掛けるのは、ジェフ・ファウラー

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今作が長編初監督だそう。

 

日本での公開に向けて、彼と映画プロデューサー、セガのプロデューサー、そしてスーパーバイザーの4人が対談した中で、本来のソニックの動きや仕草などを、セガからアドバイスを受けたことに感謝している、と監督。

 

ゲームに熱中したファンはもちろん、映画でソニックを初めて見たという方にも楽しんでもらえるように創意工夫をしたり、今回ゲームでは描かれたことのないソニックの生い立ちに触れるという挑戦もしたそう。

 

また、普段日米合作の作品は、契約上の問題で日本側が製作に入ることができず、本当の合作とは呼べない映画が多数あったそう。

しかし本作は、日本の企業とアメリカの映画会社、製作会社が対等なパートナーとして契約を交わしたそう。

キャラクターであるソニックのスター性が最終的に合意まで結んだそうで、結果アメリカでの大ヒットは、日米合作の新たなビジネスモデルとして大きな一歩になったことと思います。

 

本作の中に隠しネタが多数存在しているようなので、ファンは何度も見て探してみてはいかがでしょうか?と監督。

これは期待できそうですね!

www.4gamer.net

 

 

 

登場人物紹介

  • ソニック・・・CV:ベン・シュワルツ/中川大志

超高速で走る青いハリネズミで、政府に追われている。

  • ドクター・ロボトニック(ドクターエッグマン)・・・ジム・キャリー/CV:山寺宏一

世界征服を企む悪の天才科学者でソニックの宿敵。

  • トーマス・マイケル❝トム❞・ワカウスキー・・・ジェームズ・マースデン/CV:中村悠一

小さな町、グリーンヒルズの警察官。ソニックの友人となり、ドクター・ロボトニックを阻止する手助けをする。

  • マディ・ワカウスキー・・・ティカ・サンプター/CV:井上麻里奈

トムの妻。

  • ウェイド・ウィップル・・・アダム・パリー

トムの同僚。(以上、ウィキペディアより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年に30周年を控えているソニックが、映画でどんな大暴れをするのか。

ソニックの敵であるロボトニック演じるジム・キャリーの怪演にも注目ですね。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

思ってたより面白いじゃん!

「名探偵ピカチュウ」のフォーマットにあやかって、

セガが「ゲーム映画」で本気出したぞ!

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザックリな感想

故郷で敵に追われ、育ての親と離別し、地球でひっそり暮らす主人公が巻き起こしてしまう騒動と、唯一無二の親友を得るまでの物語を、見事なCG技術と超高速アクション、コメディ要素を多用することで娯楽映画に仕上げ、さらにはやゲームオマージュはもちろんのこと、アメコミオマージュ、映画オマージュまで盛り込んだ、痛快娯楽作品でございました。

 

先にザックリ感想を申し上げるならば、思ってたより楽しい映画に仕上がっていて、当時ゲームを楽しんだ大人たちも、最近ソニックを知った人でも受け入れられる映画になっていたと思います。

僕自身もユーモア描写につい笑ってしまったり、とにかく喋り倒したりはしゃぎまくりで、それとは逆に寂しい一面を見せる人間味のあるソニックに心奪われました。

 

CGと実写の融合という面に関しても違和感のない出来で、トム演じたジェームズのあまり誇張しない自然な芝居がそうさせてたし、アクション面に関しても超高速なるとどういう現象が起きるかというのをコミカルに描く辺りや、世界遺産をバックに、ソニックとロボトニックのやりたい放題な闘い具合に、非現実を体験させてくれる映画の役割を果たしてくれた感動もあったと思います。

 

物語に関しても、異常な能力を持つソニックと異常なIQを持つロボトニックを対峙させることで、誰をも見下し自分のみを信じる「孤独」こそ生きている価値があるのか、好き勝手やってるけど誰とも楽しさを共有できない事に気付き「孤独」から抜け出そうとすることが正しいのか、ということをテーマにしていたようにも思えます。

 

またソニックの成長も描きながら、相棒となるトムの心の成長も共に描いていて、「誰かを守る」ことの可能性を試すために拠点を変えようとするも、場所がそうさせるのではなく、意思がそうさせるということを気付かせる点にもサラッと入れていて、主軸を邪魔させないサイドストーリーとして違和感なく出せていたのかなと感じました。

 

 

 

キャラ描写もよかったぞ

そして肝心のキャラ描写ですが、ファンの抗議によりキャラデザを変更した経緯はビジネス的にどうなのかは置いといて、しっかりゲームに近いキャラにしたことで親近感が沸いたことは事実。

 

あんな目の離れた不気味なキャラだと、一体俺は何を見ているのか…と疑問がチラついたろうし、細かい点も言えば、毛並みをエアリーななフサフサ具合にするのでなく、ゲーム同様固さのある毛束感にしたのも効果的で、キャラクターはかわいくなければ愛せないわけで、当初の見た目よりだいぶ愛せることができました。

 

ベビーソニックなんてグッズ化したら絶対売れるだろうってくらいかわいかったし、成長したソニックも、え!?そんなに喋り倒すの!?ってくらいおしゃべり。

そりゃずっと孤独に暮らしていたんだから独り言は相当増えたんだろうなって背景が見えたし、一人遊びって誰にも気にしなくていいからそりゃ程度なんて考えないくらいはしゃぐよなぁ(笑)

 

そんな落ち着きのないソニック。

小さいころからだいぶ自分の能力を最大限に発揮して遊んでたわけで、この頃から人の心配なんて気にせず駆けずり回る性分だったんだなぁという印象。

 

大人になってもいたずら好きで観察好きでスピードに関することに興味津々。

はじめて自分を見たという町のおじいちゃんをからかったり、ZZトップ好きが集まりそうなバイカ―野郎のたまり場で暴れまわったり、ドーナツに話しかけて食べてしまうトムの事を「ドーナツ卿」と名付けたり、旦那がドーナツだから奥さんのマディを「プレッツェル婦人」といったり、少年野球を覗いたり、敵に追われてもどこか余裕綽々で慌てない性格ってのも、特技である「速さ」を持つ彼だからできる芸当で。

 

やっぱりティム・ミラーが製作してる点から「デッドプール」のウェイドを彷彿とさせるコメディキャラになってましたよね。

冒頭からこちら側に説明してくれるあたりや、自分は死なないと思ってるのか常に余裕でギャグ挟むとことか、それって実は寂しさを隠すための口実であったりとか、戦う時は思いっきり暴れまわる辺りとか。

 

またX-MENのクイックシルバーをオマージュしたかのような高速時の時を止めるかのようなスローモーションの映像も見事で、人を移動させたり足に紐括りつけたりトイレットペーパーでグルグル巻きにしちゃったりチリドッグを味見したりなんて、正にクイックシルバーがやってたことと同じw

 

部屋にはDCコミックスのスピードキャラ「フラッシュ」の漫画が置いてあったり、霊長類最強のスピードの記録保持者ウサイン・ボルトのポスターも貼ってあったり、意外と映画が大好き。

スピードに興味があるってことでキアヌ・リーヴスの「スピード」が大好きってのはネタ的におもろいw

他にもヴィン・ディーゼル主演のハイスピードアクション「ワイルド・スピード」にも言及してるのも、きっとソニックはシリーズ通して好きなんだろうなぁと。

彼はブライアンがいなくなるところで泣いたのだろうか…

 

とにかく、お調子者で寂しがり屋で動物や人間が大好きなソニックに愛着わきまくりの映画だったと思います。

 

 

 

ソニックのキャラももちろんですが、ジム・キャリー演じたドクター・ロボトニックの完成度もさすが。

マッドサイエンティストという設定をしっかりジム流に落とし込み、力でなく頭脳で相手を懲らしめるずる賢さと、一人の世界に入った時のキレのあるコミカルな動きは、しばらくジム作品を見ていなかったこともあって、余計に楽しめました。

 

登場するやいなや現場の責任者である少佐が名乗ろうとする前に食い気味に話し出す傲慢さで、あ、こいつヤバい奴だってのを瞬時に明確にさせ、助手のストーンの働きぶりをおだてるかと思いきや影でボロカス言ってる辺り、ソニック同様喋り倒す点も共通してるけど、向こうはユーモアに長けてるのに対し、こっちは見下す前提で相手と対話してるって対比をジムがしっかり表現してるのがお見事。

 

また動きにもジムらしさが光っており、一人ラボで音楽聞きながらマシン強化をしてるシーンでは、音楽に合わせて軽快なダンスをしたり背景の大画面に映る恐竜にはしゃぎながら逃げるそぶりを見せたり、リアルなロボットダンスを披露したり、ソニックに負けないくらい機敏な動きだったし、あれもしかしてジムもCGアニメーションなんじゃね?ってくらい人間離れした表情や動きでしたw

 

 

 

冒頭からニヤリ

ソニックのゲームをしばらくしてないので思い出しながらですが、隠されたネタをパパっと紹介していこうかと。

 

まず冒頭の「パラマウント」の社名表記ですね。

パラマウントのロゴって、周りに星が半円を作った感じの表記で、パラマウント映画の冒頭って星が山に向かって水面を走ってロゴが出来上がるって映像なんですけど、今回の場合星の部分をソニックのゲームで重要なリングに変更して出来上がるってのが最高でした。

 

で、このリング、ゲームではソニックが障害にぶつかっても死なないためのアイテムで、これを集めながらステージを進み、無事クリアするとスコアに換算されるわけなので必要不可欠なアイテムなんですけど、映画では「ドクター・ストレンジ」のスリングリングで別の場所へ移動できるわっかのような用途で使用されてました。

 

場所をイメージして投げると入口が出来るようで、劇中では故郷から地球へやってきたのもこのリングでしたし、地球から離れてキノコだらけの島へ移動しなくてはならない時もこのリングから見えましたし、サンフランシスコに行かなければならない理由を作ったのも、リングの袋を入り口から落としてしまったからでしたし、トムがロボトニックを倒そうと使ったのもこのリングでした。

 

 

他にも故郷の島の風景が初期のゲームのステージと似ていましたし、リングを拾う時の音はゲーム時と同じでしたし、移動する際に確認する地図にちゃっかりセガサターンのマークがあったり、ソニックの好きな食べ物チリドッグが登場したり、ロボトニックとの対決では代表的な技であるスピンアタックを使ったり、能力を発動して加速する辺りはブーストを思わせるし、車を操縦する点においてはソニックのレーシングゲームを発売してる過去からの描写でしょうし、一人でサンフランシスコに行こうとするソニックがトムのいる場所へ引き返したのも、いくら早くても海を渡ることができない以前に、水がニガテという弱点を描いたシーンでしたし、ボロボロの靴をマディの姪っ子のプレゼントにより、トレードマークの赤い靴に履き替えるのも見事なファンサービスだったのではないでしょうか。

 

あと気になったのが、ロボトニックの腕から手にかけてに装着していたリモコン、あれメガドライブかセガサターンのコントローラーと同じボタンの配置に見えたんですけど、僕だけでしょうか・・・。

 

 

映画オマージュも相当なもので、親代わりのフクロウとの関係を「スター・ウォーズ」のルークとオビ・ワンに例えたかと思えば、トムとマディが自宅で見ている映画が「スピード」でしたし、車を運転する時に「ワイルド・スピード」主演のヴィン・ディーゼルの名前を口に出したり、トムの同僚ウェイドがロボトニックに脅迫されてる時に、「メン・イン・ブラック」のニューラライザーを取り出して記憶を消すんじゃないの?と言及したりと、会話の中で様々な映画オマージュがてんこ盛りでした。

 

トムの家で一瞬映った映画がなんなのかわからなかったなぁ…リプレイスメントか?アメフト映画だったような気がするんですけど。

 

 

 

最後に

冒頭で親代わりのフクロウが身を挺してソニックをかばうんですね。

で、リング出して地球に送るんですけど、ソニックは根性の別れだと悟って戻ろうとするんですよ。

結果寸での差で戻れなかったんですけど、いやそこは超高速使えよ!wと。

 

他にも高速を活かさないせいでピンチになる場面てのがいくつか散見したんですけど、そんな粗探ししてもいけませんねw

映画ですからw

 

今回音楽がこれまた「デッド・プール」と同様ジャンキーXLが担当していて、色々面白い音楽になってたんですが、出来たら馴染みのゲーム音楽(SEGAのUFOキャッチャーのBGMといえばおわかりかと)とか入れてくれたらアガったのになぁ。

もしかしたらアレンジしたのが流れてたのかも。

 

またエンディングはマーベル映画のように2つ用意されていて、一つはロボトニックのその後、そしてあのキャラの登場!!

続編が決定されてるようで、ロボトニックがあの姿になるのと、あのキャラが登場ってことは、他のキャラもそのうち登場するのか!?

これは楽しみだ!

 

かなり無難な内容ではありましたが、普通に楽しめることは太鼓判を押したいと思います。

これをきっかけに、またソニックやりたくなってきたなぁ。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10