モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「ソウルフルワールド」感想ネタバレあり解説 ただ生きているだけの肉体に魂を注入してくれる良作。

ソウルフル・ワールド

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 とうとう劇場公開から「ディズニープラス(Disney+)」への配信公開となってしまった「ソウルフルワールド

 

ムーラン」に続くこの決断に、「やっぱり劇場で見たいよ!」という抵抗感がありますが、見たい作品がここでしかやらないのであれば、それはもう仕方のないこと。

与えられた環境で堪能したい所存です。

 

さて、ピクサーといえば、何でもかんでも「擬人化」して物語を描くのが特徴ですが、今回はなんと「魂」の擬人化。

イメージとしては、人間の感情を擬人化した「インサイド・ヘッド」と類は同じなのでしょうか。

 

僕らの魂はいったいどこからやってきて、肉体とどう結びつくのか。

あの世とこの世を行っては帰ることで生き続ける輪廻転生のような実体が、自分の肉体に宿っているだけなのか。

概念をたどっていくと、ディズニーっぽくねえなぁなんて考え込んでしまいますが、何はともあれピクサーらしいテーマとメッセージを物語ってもらえればと期待を寄せたいところ。

 

また「ソウルフルワールド」ですから、音楽の方の「ソウル」なんかも取り入れてるのでしょうか。

 

早速自宅にて鑑賞いたしました!!

 

 

 

 

 

作品情報

ディズニー・ピクサー製作の23作目となる長編映画。

 

『もしも、「どんな自分になるか」を、決める場所があったら』というテーマから、ソウル(魂)の世界を舞台に、正反対の性格のソウルたちが地上の世界へ戻るための冒険を経て、人生のきらめきを失った人たちの魂を揺さぶっていく、ファンタジー・アドベンチャーです。

 

モンスターズ・インク」や「インサイド・ヘッド」を手掛けた監督が、再びイマジネーションあふれる世界を描き、愛くるしいキャラクターと共に、現代社会で人生の目的を見失っている我々に深いメッセージを送る。

 

果たして大冒険の行方は?

ソウルの世界に迷い込んだ主人公と、目的を見出せないソウルは、答えを見つけることができるのでしょうか。

 

ソウルフル・ワールド (小学館ジュニア文庫)

ソウルフル・ワールド (小学館ジュニア文庫)

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 もしも、この世界とは違う“どこか”に、「どんな自分になるか」を決める場所があったとしたら…?

 

ニューヨークに住むジョー・ガードナー(CV:ジェイミー・フォックス/浜野謙太)は、ジャズ・ミュージシャンを夢見る音楽教師。

 

ある日、ついに憧れのジャズ・クラブで演奏するチャンスを手に入れた直後に、運悪くマンホールへ落下してしまう。

 

彼が迷いこんだのはソウル(─魂─)たちが暮らす世界で、彼自身もソウルの姿に…。

そこは、ソウルたちが生まれる前に、どんな性格や興味を持つかを決める場所。

 

でも、22番(CV:ティナ・フェイ/川栄李奈)と呼ばれるソウルだけは、人間の世界が大嫌いで、何の興味も見つけられないまま、もう何百年もこの世界にいた。


まるで人生の迷子のように生きる目的をみつけられない22番と、夢を叶えるために何としても地上に戻りたいジョー。

 

正反対の二人の出会いは、奇跡に満ちた冒険の始まりだった…。(HPより抜粋)

 

 

 

 

 

監督

本作を手掛けるのは、ピート・ドクター

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作品上場でも書いたように、これまで「モンスターズ・インク」や「カールおじさんの空飛ぶ家」、「インサイド・ヘッド」などを監督、他のピクサー作品にも多く携わっているお方です。

 

今回脚本も手掛けた監督は、本作の奇抜なアイディアについて自身の自伝的な要素が反映されているとのこと。

「インサイド・ヘッド」製作後に自分の人生を振り返ったそうで、30年もアニメ制作に費やしてきたが果たして有効な時間だったのだろうか、自分のため、地球のためにもっと他にやるべきことがあったのではないだろうか、という発想から創作していったのだそう。

 

確かに誰もが人生を振り返ることはあり、自問自答を繰り返していくもの。

本作はそんな人達にエールを送る作品になっているのだそう。

 

また物語に登場する「ソウル」たちは、どのようにキャラクターとして構造していったのかについても言及。

様々な分野の人たちから情報収集し、子供たちも共感できる愛らしいキャラクターになったそう。

 

試行錯誤を繰り返して作られたキャラクター「カウンセラー」なども含め、作品全体が不思議な世界観となって描かれているんだそうです。

ファンタジーとリアルを追求したアニメーションは、きっと大人も子供も堪能できることでしょう。

 

 

現在では、辞任したジョン・ラセターの後継者としてチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして会社を支えています。

 

 

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

  • ジョー・ガードナー(CV:ジェイミー・フォックス/浜野謙太)…中学校の非常勤音楽教師。プロのジャズ・ピアニストとしてデビューしたいという夢を持ち続け、音楽こそが自分の人生の全てと思っているが、母の反対や生活のために教師の仕事を続けている。ついにプロの舞台に立つチャンスを得たとき、マンホールに落ち、<ソウルの世界>に迷い込む。

 

  • 22番(CV:ティナ・フェイ/川栄李奈)…人間になる前の<ソウルの世界>で、何百年も人間になることを拒み続けている、こじらせソウル。ひねくれ者で、どんな賢人の言葉にも耳を貸さない。ひょんなことでジョーのソウルと出会い、彼との大冒険をさせられることに。(以上HPより)

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソウル」の世界はいったいどんな場所なのでしょうか。

魂は確かに自分の中にあるはずなのに、生まれるまで「どこ」にいたのかも想像したことないですし、それをどう映像にしたのか興味がわきます。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

人生は、なんてワンダフルでソウルフルなんだ!

生きる意味を見いだせない人に、優しく寄り添うように綴ったステキな「きらめき」の物語でした!!

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大まかなあらすじ

音楽の非常勤講師ジョーは、全く音楽にやる気のない生徒たちに手を焼いていた。

トロンボーンを吹くコニーだけはやる気を見せていたものの、意味を見いだせていないようだった。

本当に音楽をやる意味がるのか解らない彼女に、ジョーは自分がかつて父に連れられて訪れたジャズクラブで、魂を撃ち抜かれた衝撃を生徒たちにピアノを演奏しながら語る。

 

中々自分の気持ちが伝わらないことに苛立っていたジョーの元に、正規の中学教師として採用されることが決まる。

 

しかしジョーにはジャズミュージシャンとしての夢を叶えたい気持ちを捨てられずにいた。

仕立屋を営むジョーの母は、正規採用されたことに大喜びするが、ジョーは自分の気持ちを言うことができず、モヤモヤしていた。

 

そんな時、かつて音楽を教えていたカーリーから電話が。

有名なサックス奏者のドロシア・ウィリアムズのバックバンドを務めることになり、ピアニストに欠員が出たので先生に声をかけるため電話をしてきたのだ。

 

ようやくチャンスを掴み有頂天のジョーは、急いでドロシアのいるクラブへ。

 

いきなり演奏してとせっつかれ戸惑うジョーだったが、必死にドロシアの演奏についていくうちに自分の世界を作りピアノに没頭。

ドロシアから痛く気に入られ、6時に衣装を着てステージに上がれと採用される。

 

人生のターニングポイントを迎えたジョーは、知り合いや友達への電話に夢中で、周りが見えていなかった。

信号無視はするわ、工事現場を堂々と歩くわと危険な道を平気で歩いていると、工事中の穴に落ちてしまう。

 

肉体は消え、魂のみとなったジョーは、暗闇の中大きな光に向かう階段の途中にいた。

そこはあの世とこの世の間だった。

たくさんのソウルたちが光に向かって歩く中、ジョーは逆方向に一目散に歩く。

死にたくない一心で抗った結果、階段の横からはみ出し、奈落の底へ落ちてしまう。

 

落ちた場所は、まるで朝焼けで彩られたかのような美しい草原。

そこには豆粒のような形をした幼いソウルたちがジョーに群がっていた。

 

彼の前に現れたのは、宇宙のあらゆる場を量子化し、一つにした存在・ジェリー。

一筆書きで書いたようなジェリーは、ここは地獄ではなく、生まれる前の存在「ユーセミナー」であることを明かす。

 

 

一方あの世とこの世を仕切るテリーという存在が、あの世に向かう魂の数が合わないことに執着しだす。

 

 

ここでは生まれる準備をするために、様々な性格を形成し「きらめき」を与えることで、この世に送る役割を得た世界。

「個性」が完成されたのち、地上への入り口を通り、魂たちは肉体と結びつき「人生」を生きていくとジェリーは語ります。

 

しかし帰り道を知ったジョーは生き急ぐあまり、地上への入り口を通っても逆戻り。

まずはメンターになり、ユーセミナーのカウンセラーから個性を与えられるため、自分だけの個性「きらめき」を手に入れるため、万物の殿堂に行くことを薦められます。

 

ここでジョーはボルゲンソン博士の名札を貼って侵入し、新しいソウルとペアを組み、「きらめき」を見つけに万物の殿堂に向かうのですが、ペアを組んだのは、ガンジーもリンカーンもマザーテレサも手を焼いた厄介者のソウル「22番」と組むことに。

 

博士の業績を見ながら佇む二人。

早く戻りたいジョーに対し、同じことを繰り返して相棒を何度も悩ませてきた22番。

生きる意味を見いだせない22番を説得するために、ジョーは自分の人生を見てもらい「生きることの素晴らしさ」を感じてもらおうとする。

 

それでも腑に落ちない22番の通行証をもらおうとするが、通行証は全てが埋まるまで持ち主の元から離れることができない。

ここでジョーは、22番に「きらめき」を手に入れてもらい、完成された通行証をもらって元の場所へ帰ろうと画策。

 

これまで様々な人と上手くいかなかった22番は、今までにないやり方に興味を持ち、ジョーと手を組んで「万物の殿堂」へと向かうことに。

 

「万物の殿堂」は、食べ物やスポーツ、写真や音楽、様々な趣味趣向や職業体験をすることで「きらめき」を手にれてもらおうとする場所。

あれこれ試すも、全くぶれない22番。

 

ジェリーに天界へ向かうように促されたジョーを助けるために、22番は上手く嘘をついて撒くことに。

 

向った場所は、人間は何かに集中すると生まれる「ゾーン」と呼ばれる空間。

22番はここにいる知り合いのムーンウィンドウとジョーを引き合わせる。

彼は、集中するあまり人生を生きる意味を見失った「迷子のソウル」を救うための手助けをしている。

 

元の場所へ帰りたいジョーは、彼の手を借りて帰ることに。

自分の肉体がある場所を見つけたが、ジョーの肉体は病院の一室で生死をさまよっていた。

見つけるや否や穴に飛び込んだジョーは22番と共に下界へ真っ逆さま。

 

ようやく下界に帰り、元の身体に戻ったと思っていたジョーは、動物セラピーでそばにいたネコの肉体に入ってしまい、22番はジョーの肉体に入ってしまった。

 

仕方のないジョーは、自分の身体に入った22番を無理矢理引っ張り出し、ライブハウスで人生をやり直すために、一世一代の大勝負に出ることに。

 

初めて肉体に入った22番、猫の習性に戸惑いながらもエスコートするジョー。

ちぐはぐな二人の「生きる意味」を探すための冒険が、いま始まる。

 

 

 

というのが、序盤のあらすじでございます。

 

 

 

「生きる意味」ってなんだろう?

音楽をやるために生まれてきたと豪語する音楽教師ジョーと、生きる意味なんてそんなのないじゃんと豪語するソウル22番という正反対の2人が、違う体で下界を冒険することで「生きる意味」と「人生のきらめき」見出していく物語は、ピクサー独特の個性的な世界観とリアリティ溢れる現実世界をバランスよく描き、ソウルの世界を80'sテクノミュージックで、現実世界をジャズミュージックで彩ることで、ソウルフルな世界を築き、二人の掛け合いや時折挟まれるユーモアが物語のテンポを加速させることで、小難しい話もスムーズに聞かせる技術も巧く見せたと共に、「一瞬一瞬を生きる」ことこそ人生の素晴らしさだと語った、優しい作品でございました。

 

 

ちょっと僕の話を。

小さいころから歌うことに喜びを感じた僕は、物心つく前からCDを買い漁り、アイドルソングに没頭し、いつの日か歌手になることを夢見始めていきました。

 

やがて自分の身体の血となり肉となり細胞となるMr.childrenと出会い、バンド仲間を見つけ、ビートルズ、オアシス、エルヴィス・コステロなどたくさんのアーティストに影響され、将来のビジョンを明確に見つめたころには1980年12月8日に死んだジョン・レノンの生まれ変わりだと錯覚しはじめ、「音楽をやるために生まれてきた」と本気で思うようになり、高校時代で結成したバンドで売れることを視野に上京しました。

 

平日の大したことないイベントから少しづつファンを作り、平日はバンド練習と弾き語りイベントに無料で出演できる特権を使って修業し、毎週末のイベントに出演するまでになり、他のバンドから声がかかり、自分たちのイベントもできるようになり、終いには代々木公園の野外ステージで演奏できるほどバンドは成長を遂げていきました。

 

どんどんバンドが前進していく一方で、個人としてはやりがいを見いだせなくなっていきました。

 

実力が伴ってないのに、なぜこんな大きなイベントに呼ばれるのだろう。

全然うまく歌えてないのに、なぜお客さんは喜んでくれるのだろう。

バイトして練習して、本番やっての日々は睡眠時間を削り、思考を止めてしまうまでになり、ただこなすだけの毎日に。

練習で喧嘩ばかりの日々が続いても、本番は気持ちよかった。

でもそれはほんの一瞬の出来事。

終わればまた次の課題が押し寄せる。

 

徐々に心が疲弊していった自分は、かつて「音楽をやるために生まれてきた」という大それた大義名分など忘れ、「なぜおれはこんな大変な思いをして音楽をやっているのだろう」と落ち込んでいきました。

 

結果メンタルがやられ、バンドは崩壊。

「生きる意味」を見失いながら、細々と生活をすることに。

伝手を頼って弾き語りでライブに定期的に出るも、一人で音楽をやっていくことよりも「道楽」としてやっていた。

 

そんな僕を救ってくれたのは映画でした。

これまで辛かったことを忘れさせてくれるかのようにのめり込んだ趣味は、こうしてブログや配信などで仲間を作り、楽しい日々を送れています。

 

 

モンキー史をザックリと語ってしまいましたが、本作を見て感じた率直な感想は、ジョがたどった道と自分がたどった道はどこか似ている気がして、ものすごく共感できたこと。

 

多分僕は音楽に没頭するあまり「迷子のソウル」にでもなっていたのでしょうか。

「生きる意味」などこれまで真剣に考えたことなどありませんでしたが、あの時確かに自分は「生きる意味」や「人生のきらめき」を感じてゾーンに入っていたのに、気が付けば見失いメンタルを追い込まれていたんですよね。

 

そしてどんどん大きなステージに行っても、満足感を得ることができなかった。

正にジョーのたどった道と同じで、やっている時はめちゃめちゃ気持ちいいのに、終わった瞬間出がらし状態というか、ものすごく冷静に自分を俯瞰で見つめてしまって、果たして俺は純粋に音楽を楽しんでいるのか?と自問自答してしまうんですよ。

 

僕は別の好きなことを見つけたことで生きていることの素晴らしさを見出したわけですが、本作はジョーの一体験を通じて「一瞬一瞬を感じることで人生はいくらでもバラ色になる」ことを教えてくれた作品だったんですよね。

 

気だるい朝の仕事前の支度。

あらかじめ特売品で買った朝食のメロンパンの味。

満員電車に揺られながらスマホを見つめる習慣。

たまたまイヤフォンから流れたかつてのヒット曲。

目の前を行きかうたくさんの車。

何時もより短く感じる信号待ち。

すれ違った女性のシャンプーの甘い匂い。

偶然同じTV番組を見ていた同僚と弾んだ世間話。

たまたま見上げた空の色。

低空飛行で目的地へ向かう飛行機。

誰かが捨てた吸殻を餌と間違えて頬張る鳩。

電柱に貼られた怪しいビラ。

グルメサイトで評価の高いラーメンの味。

寝る前に思い出す今日の事。

 

普段当たり前に過ごしていた生活の一部は、実は当たり前なんかじゃなかった。

生きていくことで感じることができる美しい瞬間だったことを本作は教えてくれるんです。

 

ジョーのように感じれば、「生きる意味」も「人生のきらめき」も他者と区別するための「個性」も、実はどうだってよくて、夢とか希望とか持たなくても、肌で五感で感じること全てをしっかり捉えることで人生は輝きを増すんですよ。

 

 

最後に

ロクな感想になってませんが、本作は「どうせこの先ロクなことねえよ」と吐き捨ててただただ人生を消費している人こそ見てほしい映画でした。

 

色々つじつま合わせな所もあるけれど、ジョーの生きることの必死さと、何も見いだせずに下界に行くことを拒んでいる22番の姿を通じて、マイライフイズイッツアソウルフルワールドであること、あなたの人生を前肯定してくれる素晴らしい作品でした。

 

カナシミも含めて感情であることを教えてくれた「インサイド・ヘッド」を凌駕した人生賛歌でしたし、ピクサーならではの遊び心も満載。

配信作品だからと言って侮ってはいけないです。

めちゃめちゃ刺さる映画だったと、僕は感じました。

 

夢を持つことの素晴らしさを謳う映画ももちろん素晴らしいけど、もっと原点にテーマを置くことで生きることの素晴らしさを教えてくれる良作だったと思います。

 

出来たらヘッドフォンで鑑賞してみてください。

音楽がめちゃめちゃいいです。

 

中身のない感想というか、感情的な内容で申し訳ないんですが、マジでよかった!

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10