モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼」感想ネタバレあり解説 今回も好材料は成田凌のみ。

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

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僕がブログを書くとき、映画鑑賞後すぐに書いて記事にしちゃうスタイルなんですが、たいていカフェに入って食事を摂りながらやることが多いんです。

しかも基本1日で映画をハシゴするので(3本くらい)、カフェにも複数回利用するんです。

その時非常にお世話になるのが、「フリーWi-Fi」。

 チェーン店でも純喫茶でも今やWi-Fiがついているところの方が多く、時間制限とか回数制限とかあるものの、速さはそこそこ安定してるし不便になったことは今のところないので重宝してます。

ただこれから喫煙スペースが主流になるので、吸いながら書くことが困難になるのはちょっと痛いんですけど…。

 

でもこのフリーWi-Fi、セキュリティに関して言うと安心とは言えないんですよね。

たいていWi-Fiって鍵マークがついていて、パスワードが分からないと使えることができない、尚且つ、そのWi-Fiには通信が暗号化されていることから、誰かに情報が漏れる可能性は極めて低い事かと思います。

 

しかしフリーWi-Fiには鍵マークはおろか、通信の暗号化すらもされていないことから、盗聴の可能性や不正にアクセスさせられ、個人情報を盗まれる可能性が高いのです。

最悪乗っ取られることもあるかもしれません。

 

自分を守るためにもフリーWi-Fiを利用する際には気を付けなければならないってことです。

 

とか言っときながらバリバリ使ってる俺w

 

今回鑑賞する映画は、スマホを落としただけなのに、まるでスマホ紛失対策の教則ビデオのような演出や、どんどん最初と全然関係ない展開になって「一体この映画はどこへ向かうんだ?」と、誰もが深い森の奥へさまよってしまった珍作の続編です(そんなこと思ってるのは俺だけか?)。

 

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前作ではスマホを落としたことから犯人の罠にはまってしまう流れでしたが、今回は落とすのでなく「フリーWi-Fi」を使ってしまったことからスマホを乗っ取られてしまうという展開になるんだそう。

自分にも結構関わる部分だったりするし、別に前作がそこまで面白くなかったのだけど、一応続編だし、っていうくらいの気持ちで鑑賞してまいりましたw

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

今や通話だけでなく、キャッシュレス決済やバイタル機能など、あらゆる面において切っても切れないデバイスとなった「スマホ」。

その中にはたくさんの個人情報はもちろんのこと、誰かに知られたくない情報まで詰め込まれていることから、第二の自分といっても過言ではないものになってきました。

 

そのスマホを題材にしたことでベストセラー作家の仲間入りを果たした志駕晃原作の同名小説の続編を映画化。

 

恋人が落としたスマホをきっかけに、身に覚えのない事態や恐怖に怯え、終いには誰にも知られたくない過去を暴かれてしまったヒロインを描いた前作。

 

今作はそのヒロインを救った刑事・加賀谷とその恋人を主人公に、新たなスマホからの恐怖を描く。

前作で捕まった犯人のほかに誰がいるのか。

 

スマホから完全に自分を守るセキュリティなど、ない。

一度狙われたら情報を防ぐ手段など、決してない。

観る者を震撼させたSNSミステリーが、今再びやってくる!

 

スマホを落としただけなのに (宝島社文庫)

スマホを落としただけなのに (宝島社文庫)

  • 作者:志駕晃
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2020/01/09
  • メディア: Kindle版
 

 

 

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

  • 作者:志駕 晃
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2018/11/06
  • メディア: 文庫
 

 

 

スマホを落としただけなのに

スマホを落としただけなのに

  • 発売日: 2019/04/17
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

あらすじ

 

 長い黒髪の女性ばかりを狙った、連続殺人事件。
事件を追っていた刑事の加賀谷(千葉雄大)が、連続殺人鬼の浦野(成田凌)を捕まえて事件は幕を閉じた。

と、誰もが思っていた――。

犯人を捕まえたにも関わらず、同じ殺人現場から次々と発見される、若い女性の遺体。
捜査が混迷を極める中、加賀谷は最後の手段として、囚われの殺人鬼·浦野への面会を申し込む。

 

「お前が、殺したのか……?」

刑務所で自由を奪われた浦野は、かつて自分にネット犯罪の全てを教えた、謎の人物「M」の存在を明かし、自分ならMに近づくことができると加賀谷にささやく。

仕方なく浦野と手を組むことにした加賀谷だったが、恋人の美乃里(白石麻衣)が謎の男に狙われていることに気が付く。

なぜ犯人は美乃里を狙うのか。

これは模倣犯の仕業? それとも浦野の犯行?

やがて事件は誰もが予想しない急展開を見せ、加賀谷は愛する者の命だけでなく、自分が抱えるヒミツまでもが危険に晒されてしまう。

 

ただ、スマホを落としただけなのに・・・。(HPより抜粋)

 

 

 

 

 

 

監督

今作を手掛けるのは、前作に引き続き中田秀夫

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Jホラー映画界を引っ張っていく存在の監督ですが、ここ最近クライアントやスポンサーなどの注文が多いのか、本当にこれ作りたかったのかい?みたいなのが続いてしまってるような気が・・・。

 

もちろんヒットすることが最優先だと思うので、その辺とうまく折り合いを付けながら作品を作っているのでしょうけど、そこは承知でかつての「リング」のような、おっかなびっくりなや~つを、そろそろやってほしいのであります。

 

そんな監督、次回作は、「事故物件住みます芸人」として活動する方の書籍を、亀梨和也主演で描く「事故物件 怖い間取り」が8月に公開とのこと。

うん、ちょっと期待。

 

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

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登場人物紹介

 

  • 加賀谷学(千葉雄大)

 

 神奈川県警足柄署の所轄刑事として、長い黒髪の女性ばかりを狙った猟奇的な連続殺人事件を解決に導き、その後神奈川県警に異動。現在は県警サイバーセキュリティ対策課に所属。以前はIT系の会社に勤めていた元プログラマーで、サイバー犯罪に関しての知識が豊富。彼自身も浦野と同様に、髪の長い女性に対してトラウマを持っている。

前作「スマホを落としただけなのに」では、見事事件の真相を突き詰め浦野を逮捕するも、本作では新たに発生した殺人事件の真相を探るため、そして加賀谷の恋人・美乃里を守るために、苦渋の選択で浦野に事件の捜査協力を依頼することになる。

 

  • 松田美乃里(白石麻衣)

 

 前作で猟奇的な連続殺人事件を解決に導いた加賀谷の恋人で、本作のヒロイン。
加賀谷とは付き合い始めて3年経つが、二人の将来について煮え切らない態度の加賀谷に不満を募らせている。
以前、加賀谷も務めていたIT系の会社に勤めており、ある日突然、謎の男に狙われることになる。

 

  • 浦野善治(成田凌)

 

 加賀谷が追っていた連続殺人事件の犯人。あらゆるサイバー犯罪の知識に精通していて、長い黒髪の女性に対して執拗な執着がある。

前作「スマホを落としただけなのに」では、富田誠(田中圭)が落としたスマホを偶然拾ったことがきっかけで美しい長い黒髪をもった稲葉麻美(北川景子)を標的に。富田のスマホをのっとり、セキュリティ会社のSEを装って麻美に近づいて追いつめるも、ギリギリのところで加賀谷に見つかり逮捕されてしまう。事件については黙秘を続けていたが、自身と同じトラウマを抱えた加賀谷の存在に関心を示す。

 

  • 笹岡一(鈴木拡樹)・・・WEBセキュリティ会社の社長
  • 安西優香(奈緒)・・・美乃里の友人
  • 藤井美央(谷川りさこ)・・・セキュリティ会社の社員
  • 牧田秀俊(田中哲司)・・・連続殺人事件を追う捜査チームの責任者
  • 荒木博子(江口のりこ)・・・連続殺人事件を追う刑事
  • 三宅卓也(飯尾和樹(ずん))・・・サイバー犯罪対策室の室長
  • 野崎隼人(Ko-dai(Sonar pocket))・・・サイバー犯罪捜査官
  • 吉原宏樹(平子祐希(アルコ&ピース))・・・囚われた浦野を見張る刑事
  • 西(アキラ100%)・・・総務課に務める刑事
  • 神宮寺紗綾子(高橋ユウ)・・・Mに対抗するホワイトハッカー
  • 丹羽亮子(今田美桜)・・・介護施設の職員
  • 根岸剛志(音尾拓真)・・・Mに雇われた元半グレ
  • 兵藤彰(井浦新)・・・美乃里を追う謎の男
  • 稲葉麻美(北川景子)・・・かつて連続殺人鬼に狙われた元OL
  • 富田誠(田中圭)・・・かつてスマホを落とした麻美の恋人
  • 毒島徹(原田泰造)・・・加賀谷の先輩刑事

(以上HPより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

 

前作では成田凌のポテンシャルに驚いたという思いがけない収穫がありましたが、今作で新たな才能を爆発させる役者は現れるのでしょうか。

てか、スマホ落としてないよねこれ・・・

またもやむちゃくちゃな展開になるのでしょうか!?

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

うん、「羊たちの沈黙」やりたかったのね…。

こうやって続編を見てみると、不思議と前作の方がまだ面白かったんじゃないだろうかと錯覚してしまう・・・。

とはいえ成田凌は良い役者だなぁ・・・。

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

もはやスマホを落としてない

新たに発見された遺棄死体をきっかけに、浦野と彼を逮捕した加賀谷が協力関係を築き、謎のブラックハッカー・Mを追跡してく物語は半ば「羊たちの沈黙」を彷彿させる「刑事と死刑囚」のバディ感、倦怠期を迎えた恋人関係、絶縁状態にある母子などの修復へ向かう姿、それらを混ぜ込みながら黒幕の正体へと向かう筋書きを堪能させてくれるものの、神奈川県警や警視庁などのガバガバなセキュリティやネット監修のショボさ、どいつもこいつも下手くそな芝居によって「成田凌」の芝居だけが浮いて、アンサンブルのバランスが非常に悪くなってしまったことによって、「あれ?前作のの方がまだサスペンスじゃなかった?」と思えてしまうほど、絶妙に面白くなかった作品でございました。

 

きっと演者目当てで、きっと前作面白いと思ったから、そんな理由で足を運ぶ方が圧倒的に多いであろう今作。

僕といえば、前作を見てしまったが故に仕方なく、という意味合いが大きいために臨んだ鑑賞でしたが、やはり続編も絶妙に微妙でした。

 

全体的な話から入りますが、今作はスマホを落としたことから始まる悲劇をタイトルで想像させておきながら、実際にはスマホを落としたのではなく、フリーWi-Fiによって不正アクセスされ遠隔操作されてしまうことが、そもそもの始まりのように描かれてますが、実はそれすらも全くと言っていいほど関係なく、フタを開けてみれば「死刑囚が脱獄したいがために、刑事をまんまと利用した」という筋書きへとスライド。

 

そこに付き合って3年経つけど未だに結婚の「け」の字も言ってくれない彼氏への不満を爆発させた恋人が、どうにかして相手に「私」という存在としっかり向き合ってほしいがために、自分の主張を押し付けていくサイドストーリー。

そして、過去のトラウマが死刑囚と同じという境遇から、協力したくはない建前と実は妙にシンパシーを感じてしまっている本心に葛藤しながら、事件を捜査していくIT企業から脱サラした刑事の物語、という内容になっておりました。

 

いや別にサイドストーリー要るか?とか、そんなに盛り込んで大丈夫か?とか、そんな不満は一切ございません。それだけ入れても面白くできる腕があれば面白いのですから。

 

しかし今回の「スマホを落としただけなのに」、今の時代性に合っていないような記号的な人物像で成り立っているせいか、どいつもこいつも描写に深みがなく、せっかくのサイドストーリーも味わい深い内容とは到底思えない出来になっていました。

 

 

美乃里みたいな女大嫌い。

具体的なことを言いますと、美乃里は過去のトラウマによって一歩踏み出すことができない彼氏=加賀谷の事が本当に好きなの?と思いたくなるようなことばかりしている。

友達には「彼っていい人ね」と言われても、「そんなことないよ」とノロケてると思われないようにやんわり否定してきた。

しかしここ最近の関係性に不満がある美乃里は「実は半分本気だった」と、彼氏に言い放つ。

別れを切り出しても追いかけてきてくれない、久々に連絡を取ったかと思えば、自宅にあった加賀谷の荷物を渡して「私もうあなたの事なんか嫌いなんだから!」みたいな本音の裏返しをしてひきつけるあざとい駆け引き、そして勝手に彼氏の母親に会いに行き、過去のトラウマの原因を聞きだし、挙句の果てには自分の最大の幸せである「結婚」を達成するために、強引に加賀谷に母親と会わせようととする荒療治。

 

なんて自分主体の付き合い方なんだろう。

恋人関係においては確かにマンネリを解消するための、今後の将来を見据えての何かしらのアクションや駆け引きは必要だろう。

そうすることで乗り越えた暁には夫婦という婚姻関係が待っているのであれば、努力しなくていいなんてことはない。

 

だからこそ「別れ」を切り出せば追いかけてきてくれる、なんて期待があったのだろう。

そこはまぁ理解できる範疇として、加賀谷が母親に対してとてつもなく大きなトラウマを抱えているのに、「今会わないと後悔する」とか、「お母さんが生んでくれなかったら私とも出会えなかった」と、なぜ加賀谷に寄り添ってくれるような言葉をひとつもかけずに、追い詰めていくような言葉ばかりかけるのだろうか。

 

これどう聞いても、あなたがそれを乗り越えてくれないと、私が幸せになれないの、結婚できないの、だから何とか頑張って克服してくれないと困るんだけど、とかなりの過大解釈かもしれないが聞こえて仕方がない。

まず彼がどんなことがあったのかを上手く引き出させて全て語らせる、その上で辛かったね、私が色々押し付けてたんだねごめんね、じゃあ私たちこれからどうしたらいいのかを二人で考える、という流れの方が自然というか、今のこの「相手を尊重し自分の意見を押し付けないことがこれからの寛容な社会」って時代にふさわしいんじゃないかと。

 

韓国の映画がアカデミー賞を取ったことから始まった日本映画バッシングに対して、正直共感できないことは多々あるけれど、やはり大きな予算を投じて製作した作品だし、その分たくさんの人が見に来るのですから、こういう男女の関係という小さな部分にも時代性を見据えた筋書きにしてほしいよなぁと思うわけです。

 

加賀谷に対してもまぁ落ち度はあるというか、3年も付き合ってるのなら、両親の事とか少しくらいは話していると思うわけで、そこまで頑なにして話したくない過去のトラウマだったのに、どうして無理矢理連れてこられた結果、やっぱり母親に会えないと決断したにもかかわらず、事件の終結とともにいとも簡単に母親に逢おうと決心できたのか、全くその辺の心理描写が描かれてなくて、どこにも共感できません。

 

都合のいい解釈をするならば、彼女を事件に巻き込ませてしまったことへの罪滅ぼしなのか、それとも父の死の真相をようやく聞けたことで、心の荷が下りて次のステップへ踏み出すことができたのか。

 

とにもかくにも、この2人がまさか「スマホを落とした」ことがきっかけで出会ったという、これまであれだけ「あなたの個人情報大丈夫ですか?スマホを落とさないように気を付けてくださいね?」という注意勧告、いやかなりの警鐘を促していた作品を、ラストで真っ向から否定、寧ろ「スマホを落としたことで運命の出会いがあるのかも」みたいな触れ込みで終わら去るこの物語の顛末に、ドン引きでした。

 

確かに人間悪い人ばかりでなく良心的な人間もいるわけで、そういうことがあればいい世の中になるのは百も承知ですが、この映画の趣旨が最後のエピソードによってガバガバのブレブレになってしまうのは、これはもう笑うしかありません。

どうか見た方はここを疑問に思ってほしい、いやそれはちゃうやろwと。

あ、これは押し付けでしたね…

 

 

成田凌は更なる境地へ。

前作での唯一の収穫だった「成田凌」の大化け演技。

平静を装って実はとんでもねえヤバい奴でしたという彼の180度変化した演技に、誰もが驚き慄き、スマホは絶対落とさないようにしようと心に誓った人も多かったことでしょう。

作品自体も180度違う展開になってしまい、一体何の映画なんだよwとツッコんだ自分がいましたが、成田凌の常軌を逸した大化け演技には拍手を送りたいほど、いいものを見せてもらった印象があります。

もちろん彼はこの後、様々な作品でそのポテンシャルを発揮して、2019年数々の賞を受賞したわけですから、きっかけはもしかしたらこの映画だったのかもと思いたくなるわけで。

 

だから今回も彼がどれだけ物語にスパイスを投じてくれるのかと期待はしておりました。

結果はもちろん最高の辛味でした。

いや激辛すぎて舌がしびれたのかもしれません。

 

前作は彼の本性を出すための前置きが長く、クレイジーな芝居を堪能する時間は短かったわけですが、今回はド頭から本性出しまくりのクレイジー浦野を見せてくれたわけです。

 

牢屋から漏れる日差しを浴びながらPCを「エアータイピング」する異常行動から始まり、執拗に加賀谷に「僕と似てます」アピールする絡み、今か今かと加賀谷を見た詫びていたかのように鉄格子越しにかぶりつく姿、特別留置室での何か裏がありそうな顔つきと真面目にハッキングすることで好感を得ようとする策士な姿、加賀谷と同じ過去のトラウマであるにもかかわらず、僕の方がもっとつらい!人を愛することなんかできない!とよだれを垂らしまくって意識を飛ばしてしまう苦しみの表情、かと思いきや張り込みをしていた刑事を見事つり上げ便器に顔を突っ込ませていよいよ本領発揮する、これぞ浦野!な演技。

 

そうそうこれこれ、おれが待っていた成田凌だよ!と心の中で万歳三唱してました。

 

でですね、映画って一人の役者がずば抜けていいからといっても成立しないわけですよ。

特にサシでの芝居となると。

成田凌がすこぶるクレイジーなのに、ひたすら棒読みで感情の起伏無くて表情のパターンすらない千葉雄大が酷くてひどくて。

もしかしたら相手が思いっきり異常なので、あえて普通に徹した、としたら僕の見当違いですけど、それにしてもその掛け合いはどうなのよ?といえるほど素人じみた演技だなぁと。

相手が不気味な演技してる間に、ただそれを見てるだけみたいなところがいくつかあって、そこは怯えるなり怖気づくなり何かリアクションしろよと、相手のセリフが終わってからアクションするなと。

受け身にもなってないし。

いやカメラの位置が悪かったのかもしれない、彼を正面にした位置からの撮影だったら、もっとリアクションしていたのかもしれない。

そもそもこの映画そういうカメラポジションも変だったしな。

 

今回大作での主役ってことでプロモーションとか頑張ったと思うんですけど、申し訳ない、あなたはまだ主役に相応しくないです。

その器が備わってないです。

 

もっと言えば彼なんかまだ経験たくさん積んでるから見れたけど、まいやんは申し訳ない、演技のお勉強してきてくれ。

こちらも顔色のバリエーションが3つくらいしかないし、そこに棒読みのセリフが重なるもんだから、余計にヒドイ。

一応アイドルですからちょっとしたお色気シーンなんかもあって、男性ファンとかドキドキしちゃうんでしょうけど、ぶっちゃっけ音尾拓真に襲われるところ、あれ別の人でしょ?彼女あそこまで肉付き良くないもの(俺もよく見てるなw)。

 

てかなぜに芸人とか、ミュージシャンとか起用してるんだろうか。結構TBS関連に番組持つような人が関わってるように見えたけど、そういうことだろうか。

まぁいいです。

 

 

最後に

県警のサイバー対策室が無能で、仮想通貨強奪するとんでもねえ事件描いてるのに、それすら捜査してないから全く意味ないし(もっとデカい部署がやってるんだろうとはいえ)、ハッキングされたならサーバー落とすとかしなさいよ、何ほったらかしてんのさ。

また前作同様の「スマホ乗っ取り注意!」的な教則ビデオを再びやるし。

 

人物像が記号的ってのも追加で言うと、BL要素を雑に扱うし、JK16の正体があんなガキンチョなわけないしむしろ頭悪そうだし。

まぁあとはネット画面を製作した技術スタッフには申し訳ないんですけど、お金なかったのかな、真実味がないというかどれも嘘くさいレベルの出来栄えで、県警やら会社のサイトやら、サーバー経由の画面とか、なんかどれも微妙で。

 

今回ハッキングとかなんとか専門外の事が多く、その辺ツッコミどころありそうなんですけど、なんとなくしかわからないので、見てる側はそういうの疎いだろうからあやふやで、って思われてそうでなんか嫌だったなぁ。

 

まぁ成田凌にレクター博士やらせたら面白いんだろうな、って着想からできた映画なんでしょう。

原作もこんな話なんですかね。読みませんけど。

 

辛口なことばかり書いてしまいましたが、前作と今回どっちがいい?と言われたら、どっちもないけどまだ前作の方がよかったのかも?といえた作品でした。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆★★★★★★★★2/10