モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

新作映画ばかり見ないで、旧作映画も見ようね。楽しいぞ。

映画「ゼイ・ウィル・キル・ユー」感想ネタバレあり解説 こんなマンション住み込みで働きたくない!

ゼイ・ウィル・キル・ユー

その道を通ってはいけない(呪詛)、見てはいけない(バードボックス)、唱えてはいけない(キャンディマン)、そして部屋に入ってはいけない(残穢)などなど、きんじられている行為を破ってしまうから祟られたり呪われたり殺されたりしてしまうのがホラー映画の掟。

ルール守ったらええやんなんて言ったら映画になりませんからね、ルールを破ってもらわないとw

 

そんなホラー映画の掟を逆手にとってアクション映画にしちゃった映画が今回鑑賞する映画。

メイドとして働き始めたマンションの住人が全員殺しにかかってくるので反撃しましたっていうホラーアクションなんですね。

要塞に入って敵を滅多打ちにしていく「ザ・レイド」って最高のアクション映画がありましたけど、ああいうノリにゴア要素が加わる感じなんでしょうか。

 

しかも女性が主人公なんでね、力業ではない格闘シーンも楽しみ。

とにかく景気がよさそうな本作、さっそく鑑賞してまいりました!!

 

 

作品情報

WEAPONS/ウェポンズ」や「ファイナル・デッドブラッド」、「罪人たち」など、2025年のホラー映画でヒット作を量産したワーナーブラザーズが贈る新たなカタチのホラー映画が誕生。

IT/イット」シリーズの監督であるアンディ・ムスキエティが製作を務め、世界各国のファンタスティック映画祭で大絶賛を集めた「とっととくたばれ」で長編監督デビューを飾ったロシア出身のキリル・ソコロフ監督が、5年ぶりの長編第3作目にして念願のハリウッドデビューを果たした。

 

裏で悪魔崇拝を行っている富豪やセレブたちが暮らす超高級マンションを舞台に、生贄となるはずのメイドが反撃し血祭りにあげていく姿を、ジャンプスケアや暗闇、暴力、流血といった古典的なホラー映画の要素に大量の血しぶきを体験できる痛快ホラーアクション。

 

かつて集合住宅に住んでいた頃ほとんどが年上の女性で不穏な空気を感じたことをきっかけに、「もしこのマンションがカルト集団の所有物で自分たちは生贄にされたら」という冗談から、本作の構想へとつながったと語るキリル・ソコロフ監督。

そのエピソードを長年交流のあった『プレデターズ』の脚本家アレックス・リトヴァクに話、その他大勢となるはずの女性が最強メイドで反撃するという意外性を組み込んだ。

 

また舞台となるマンションはダンテの神曲地獄篇から着想を得たり、富裕層が社会的弱者を生贄にするという上下関係を取り入れることで社会性を見せたとのこと。

 

そんな、住んだら死ぬ以外道はない集合住宅にメイドとして働く主人公エイジア役を、「デッドプール2」「ブレット・トレイン」のザジー・ビーツが、最初から最後まで裸足で駆けずりまわってアクションを披露する。

ほかにも、マリア役を「ダム・マネー ウォール街を狙え!」のサイハラ、ケビン役をハリーポッターシリーズのマルフォイ役でおなじみトム・フェルトン、シャロン役を「ブギーナイツ」「キリング・ミー・ソフトリー」のヘザー・グラハム、リリス役を「6才のボクが、大人になるまで」のパトリシア・アークエット、エイジアの私立探偵兼う弁護士の役を「インディシアス」シリーズのアンガス・サンプソンなどが演じる。

 

悪魔崇拝者VSメイド。

真の捕食者はどっちだ。

 

とっととくたばれ(字幕版)

とっととくたばれ(字幕版)

  • ヴィタリー・カエフ
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あらすじ

 

ニューヨークのマンハッタンの歴史ある高級マンション“バージル”。

富豪やセレブたちが暮らし、高度に訓練されたメイドが住民の世話をする、誰もが憧れるような高級マンションだ。

 

しかし、その実態は狂信的な悪魔崇拝者の巣窟で、住民たちは月に一度、無垢な女性をメイドとして雇い、悪魔に生贄を捧げる儀式を行っていた。

 

そして今夜もまた、一人のメイドが生贄として捧げられるはずだったが、彼女が思わぬ反撃をしたことで事態は一変、斧やナタで悪魔崇拝者たちが次々と血祭りに上げられていく。(Movie Walkerより抜粋)

youtu.be

 

 

感想

横スクロールでRPGやってるみたいな面白さ。

キルビル、スナッチ、オールドボーイにデッドプール、悪魔のいけにえに大菩薩峠女囚さそりと、思い当たるだけでたくさん映画の要素が取り入れられた最高に楽しいホラーアクションでした!

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

わかりやすいプロット

10年前にDV親父から逃れようと夜逃げする姉妹。

ずぶ濡れのままコンビニで食糧調達する2人にとって、目的地であるニューヨークはどれだけ希望だったろうか。

追いついてしまった父親めがけて向けた拳銃は見事に父親の肩に命中するが、命がけの抵抗もそれまで。

姉は逃亡するも逮捕され収監、妹は父親の元へ帰る羽目になってしまった。

 

それから10年、妹の行方を辿ってたどり着いたマンション「バージル」でメイドとして働くが、そこは一度入ったら出ることなどできない無間地獄だった…。

 

 

言ってしまえばB級ホラーアクションなんだけど、それを欲している人なら最高に楽しい映画だったはず。

俺は正直ゴア描写やジャンプスケアが苦手であるので、そこまで欲しているわけではないが、ダンテの神曲からインスパイアされた「階を進むごとに険しくなる地獄」を表現したマンションが、まるで横スクロールで展開するアクションRPG感が強く、ゲーム性が非常に高いこともあって、男の子たちは大好物だろ!みたいなマジで楽しい映画でしたね。

 

物語はバージルの入居してからすぐ始まるのも潔い。

ずぶ濡れで入居した主人公エイジアがひと風呂浴び、翌日からの仕事に備え早めの就寝をしようとするが、通気口から怪しい影や物音が聞こえ緊張感が高まっていく。

外に出ると急にライトが全部消えたり、通気口を観察すると誰かに押されたような圧を受けふっとばされてしまう。

眠りにつくと部屋に浸入した謎の仮面野郎に足をなめられ、顔によだれを垂らされる。

人気を感じたエイジアは反射的に起きたモノの、後ろを取られて羽交い絞めにされてしまう。

 

ここからエイジアの本性が剥がされていく感じが最高なのだ!

このままでは襲われる、叫び声をあげクローゼットに隠れたエイジア。

襲う連中も次々に増え万事休すだったが、クローゼットを開けた途端、彼女は大きな鉈で敵の首を一斬り!

そして用意した散弾銃で他の敵を一掃していく。

 

5対1という圧倒的不利な状況でも、刑務所で培ったフリースタイルバトルアクションと捨て身の覚悟で一網打尽にしていくエイジア!

東映特撮モノでよく聞くような「シャキーン!」という効果音や、諄いくらい使うドリーズームでリアクションを収めるショット、エイジアや敵の姿を下から収めたりCCDカメラで寄りのショットを入れたりと、とにかく面白いショットで描きたい監督の願望がダダ漏れなカメラワークが、この序盤で多数確認できたのも面白く感じた要因だった。

 

予告編では刑務所で覚えた格闘術とあらかじめ用意していた武器を頼りに一掃していく「ナメてた相手が殺人マシーンでした」系の映画だけだったんだろうと思ってましたが、本番はここからだったんですよ。

 

悪魔崇拝してるだけの生身の人間んだと思っていた敵は、なんと悪魔と契約して不死の力を手に入れていた連中だったのであります。

よってエイジアが命がけで殺めた相手は、数分もすれば元通りになってしまういh上に厄介な存在だったのであります。

 

マジかよ、こっちは残機1で、向こうは無限かよ!!

これさすがに無理ゲーにも程があるぜ!と危機一髪。

しかしそんな窮地に立たされたエイジアを救う男性が一人、それがマンションの管理人リリスの夫。

彼は100年もの間彼らの餌食になった人間を見てきたが、餌食になったのは悪い奴らだから気にも留めなかった。

しかし今は善人でさえも餌食にされてしまう、そんな人たちの血をみるのはもう嫌なんだと妻に白状する姿が回想で描かれていく。

 

地下通路からレベル2に逃げた二人は、通気口から妹マリアの部屋に辿りつく。

死んだと思っていたマリアは、しっかり生きていたのだ。

無事再会を果たすも、妹はここに残ると10年前一緒に逃げてくれなかった姉への怒りも込めて言い放つ。

それでも絶対連れて帰ると豪語するエイジアはマリアを思い切り殴り気絶させ、最上階の非常口目指して進むのだが…。

 

こうして、幾らやっつけても死なない連中が多数押し寄せてくる中、エイジアはありとあらゆる手段を駆使して抵抗していくのであります。

 

色々思い浮かべる映画たち。

途中でも書きましたが、スローモーションやドリーズームやズームショットなどを効果的に使い、効果音やマカロニウエスタン風の音楽からミクスチャー、ラウド系、クラシックと幅広いジャンルの音楽で場を彩っていく手法はまるでタランティーノ映画そのもの。

初期の作品やジャンゴでも似たような演出があったことから、監督も意識してたのではないかと妄想。

 

この他にもオールドボーイさながらの横スクロール描写で、武器を投げつける素振りも似てるような気がします。

また何度刺しても傷口が塞がり、それをも利用した「柔よく剛を制す」的アクションを見せるのはデッドプールさながら。

 

また刑務所から出て人を殺しまくる女主人公と言えば女囚さそりですし、無限増殖の如く湧いてくる敵の姿は、岡本喜八の大菩薩峠を想像します。

こうして様々な映画を取り入れるスタンスは、オリジナリティの欠如で片づけてしまえばそれまでですが、これらから透けて見えるのは「監督が何を見て映画に憑りつかれたか」というバックボーンであり、それらが好きな私たちは彼を歓迎しなくてはなりません。そういうものなのです。

 

ゴア描写もなかなか

ド頭から血生臭さが充満することを承知のうえで観賞しましたが、相当なモノでした。

鉈で一振りしたものならば、その返り血はシャツ全体を真っ赤に染めるほどでしたし、散弾銃でぶっ放せば大きく穴が開く威力。

スローモーションで毛布が舞う中仁王立ちするエイジアが、殺し屋目つきでヘザー・グラハムをザクザク刺しまくる姿も、どれだけ嫌なことがあったんだよってくらい無我夢中で「ああああああああっ!!!」と大声を上げてるじゃないですかw

 

敵が不死だと分かった以上、これでもかと急所を刺す気持ちはわかりますが、いくらなんでもやりすぎですw

 

そう、今回は敵が不死であることから、首を切ったり手足を切ったりするアクションが多めです。

しっかり手の辺りをぶった斬るショットも見れますし、足の指だけ切るしょっともありますし、なんなら散弾銃で顔ごと吹っ飛ばすショットもあります。

そのおかげでヘザー・グラハム演じる敵の目ん玉が動くシーンもあります。

胴体に向かって進んでいくのかと思ったら、目玉だけでエイジアの行方を探すわけです。

 

粘着性があるからでしょうか、中々スムーズに進まないのが可愛らしく見えるのですが、それでも目ん玉は目ん玉。

エイジアの前に転がってしまった後は、キレイに握りつぶされる結末が待っており、ちょっとかわいかっただけにもう少し登場しててほしかったなぁw

 

他にも斧に油を注いで火をつけることで、灯りと凶器のハイブリッドな武器が完成。

暗がりで襲い掛かる敵たちを、こいつで一刺し二刺しと大ぶりなアクションで一網打尽にしていきます。

このシーンでの炎は僕が見る限り本物の炎で、殺された敵が寝てる間もずっと火がついているので、これいつまで火をつけておくつもりだろうとちょっと心配してしまうほど燃え盛っていましたね。

 

 

最後に

終盤には、パトリシア・アークエット演じるリリスが、豚の頭を被ってアクロバットなアクションでエイジアに襲い掛かってくるラスボス戦が超楽しい。

 

やはりRPGなんでね、敵が強くなりすぎたらこっちもレベルアップしなくちゃならない、だけどどうやってレベルアップすればいいのか。

これがもう、それしか答えないよなってくらい待ち望んでた展開で、心の中で拍手してました。

 

ここは敢えて伏せますが男の子なら大好きな瞬間だと思いますw

 

ザ・レイドのようなゴリゴリのアクションではないにしろ、この程度のレベルなら女性が主人公でも、敵が男たちでも何ら問題なく娯楽映画が作れるってのがいいですし、ゲーム性がありコミック原作モノにも思える見事なホラーアクションだと思います。

 

最後まで痛快で爽快で景気が良い映画でした。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10