モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」感想 評価 レビュー

3月20日

Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

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意外と話題となってないことに少々悲しんでおります。みんな好きでしょー、ホームズ。つってもカンバーバッチのシャーロック見てないんですけどね。

 

そんなわけで見てまいりました。

 

 

 

あらすじ

豊かな緑に囲まれた海辺の家でミツバチの世話をしながら、穏やかな晩年を送っているシャーロック・ホームズイアン・マッケラン)。だがホームズには、死ぬ前にどうしても解かなければならない謎があった。

 

30年前、優秀な助手にして記録係のワトスンが結婚してホームズのもとを去った日、ある男から奇妙な調査依頼が舞い込んだ。彼の妻が音楽教師の開く怪しげなレッスンで、亡くなった子供たちと“会話”しているというのだ。

ホームズが尾行を始めると、彼女は夫の筆跡を偽造した小切手で預金をおろし、薬局で毒性の強い薬を購入する。夫の殺害計画かに見えた事態はしかし思わぬ方へ転がり、ホームズは人生最大の失敗を犯して引退に追い込まれ、事件は未解決となってしまった。

推理のカギを握る日本への旅から帰国したホームズは、家政婦の息子で10歳のロジャーに探偵の資質があることを見抜き、彼を助手にいよいよ捜査を再開するのだが──。(HPより抜粋)

 


『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』映画オリジナル予告編

 

 

 

 

 

監督・キャスト

監督はすいません、存じ上げませんビル・コンドン

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あー、調べてみたらミュージカル系映画結構からんでるんですねー。見ないんだよなぁミュージカル・・・勉強が足りん。

 

今回の主役であるイアン・マッケランとタッグを組んだ映画で、「フランケンシュタイン」を手がけた映画監督の謎の死に焦点を当てた人間ドラマ「ゴッド・アンド・モンスター」で、アカデミー賞脚色賞を受賞し脚光を浴び、

ミュージカルの代表作であり、1920年代のシカゴを舞台にしたスターを夢見る主人公の波乱の人生を描いた「シカゴ」では脚本を担当、

そして今度は自身が監督を務めたミュージカル映画で、伝説的な黒人女性3人組のボーカルグループ「シュプリームス」をモデルにした「ドリームガールズ」で観客を魅了させました。

近年は、ティーン層に絶大な支持を与えた人気シリーズ「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン」1と2両方を監督し話題となったとのこと。

 

そして今作は自身がブレイクした作品以来のタッグということもあり期待できそうですね。

 

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主演のシャーロック・ホームズ役にイアン・マッケラン。

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もう私はこの方はX-MENシリーズにおいて欠かすことのできないエリックとしか思えないっ!!!随分とお年を召した方ですが、もうすぐ77歳だそうです。えーもっと年とってるかと思っちまった・・・。

 

イギリス出身の同性愛者(意外!)で舞台と映画両方で活躍されている方だそうです。その功績をたたえられサーの称号を与えられています。

そんな彼は69年からキャリアをスタートさせ、95年には、シェイクスピアの同盟舞台を1930年代に置き換えて描いた「リチャード三世」で数々の賞にノミネートし知名度を上げます。

その後近作の監督であるビル・コンドンとタッグを組んだ「ゴッド・アンド・モンスター」でも多数の賞で受賞され、2000年代には長きに渡って描かれた、指輪をめぐる壮大なストーリー「ロード・オブ・ザ・リング」3部作とその前日譚「ホビット」3部作で魔法使いガンダルフ役として演じ、

ミュータント同士の争いを描いたアメコミ人気シリーズ「X-MEN」ではエリックことマグニートー役としてこちらは現在でもシリーズが進行中で今もなお彼が演じています。

他にもルーブル美術館での殺人事件を機に、ダヴィンチの絵に隠された暗号から前代未聞の真実が明らかになっていくラングドン教授シリーズ第1弾「ダ・ヴィンチコード」にも出演しています。

 

 

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他にも、住み込みの家政婦・マンロー夫人に「ラブ・アクチュアリー」や監督の過去作「愛についてのキンゼイ・レポート」に出演したローラ・リニー、ホームズを案内するウメザキ役に「ラストサムライ」以降現在もハリウッドを拠点とし大作からインディペンデント作品など大小問わず出演に意欲的な真田広之、マンロー夫人の息子で今回ホームズをサポートする少年・ロジャー役にマイロ・パーカー。今作での評価が高いそうで、なんとティム・バートン監督の最新作の出演が決まったとのこと。

 

今作では数々の著書にまつわるエピソードや引用などが多々あるそうで原作ファンだからこそ楽しめる部分もあるとのこと。観想を言う前に言っておくと読んだことありませんww映画とかなんかのパロディくらいの知識しかございやせん!楽しめるんかな。

というわけで感想です!!!

 








ミステリーではなく彼が人間と向き合うまでのヒューマンドラマ

以下、核心に触れずネタバレします。









過去の呪縛と老いに苦悩するホームズ

93歳のホームズは田舎町で家政婦とその息子と余生を過ごし、蜜蜂を育てていました。
何故蜜蜂を育てていたか、それは蜜蜂から採取したローヤルゼリーが記憶を司る脳に効く、老いにブレーキをかける効果がある、という理由から。
それでも物足りないホームズはあるモノを求め日本へ向かいます。そこで出会った人物がホームズと深い関わりがあることも知らず。

では何故記憶や老いに執着するのか?それはワトソンが彼を世に知らしめた本が映画になっていて、たまたま見たホームズは事実と異なっていたことに気付くも真実を思い出せないでいた、
しかも、その事件が自分自身を探偵業引退に追いやったものだけに正しい記録としてどうしても著書にしたかったというものでした。


あの名探偵も老いには勝てませんでした。火の消すことも、昨日交わした約束も、日本で出会った名前さえも時間が経つと忘れてしまうほど。
最初こそ予想通りということもあり滑稽に思えましたが、話が進むにつれモノ忘れは悲哀で仕方なく、「どーしたホームズ!!」と嘆いてしまうほど。
でも、それは老いだけが理由ではなかったことに気づいていきます。




ホームズがロジャーにもたらしたもの

そんなホームズに憧れと好奇心を抱く家政婦の息子・ロジャーとの交流が彼の支えになっていきます。

主と彼を世話する家政婦の息子、という間柄から、ホームズが日本へ旅行中に書斎に忍び込み彼の認めた著書を盗み見たことがばれ、徐々に距離を縮めていきます。
それを機に最後の事件の続きやミツバチの世話、海水浴など触れ合うことで閉ざしてしまった記憶やホームズにとって欠けていた部分を見出して行きます。

逆にロジャーは幼い頃に父を亡くし、寝る前に本や作り話などを語ってくれたことすら憶えておらず、母親からの愛情しか知りません。
そして、重労働に加え体調を崩したホームズに嫌気がさしたロジャーの母・マンロー夫人に対しあることできつく当たってしまいます。
そんな時ホームズはロジャーを通じて気づかされたことを彼にも説きます。

ワトソンという絶対的相棒のいないホームズにとって、ロジャーはかけがえのない存在となっていました。
師匠と弟子のようでもあり、老人と少年でなくお爺ちゃんと孫のような微笑ましい光景でもありました。



映画の作りとしては微妙

この物語には、数々のエピソードを回想も含め、乱雑に展開していきます。
  • ホームズが引退するきっかけになってしまった事件
  • 日本まで向かい真田広之扮するウメザキに出会い、ある植物を探しにいくエピソード
  • 養蜂していたミツバチの謎の死
  • マンロー夫人との確執
大きく分けてこんなもんでしょうか。これを小刻みに切り分け現在の話と回想とごちゃ混ぜにしている内容だったわけです。

イアンマッケランがヨボヨボな93歳のホームズを演じる現在と最後の事件には30年の間があり、それを演じ分けたのはさすがでした。
これは多少メイクを施していたり、歩き方や姿勢、発声などを使い分けたことでいつの話かすぐにわかるわけですが、
ほんの1週間前に滞在した日本でのエピソードは、時間が経っていないこともありヨボヨボのホームズのままで今どの話だ?と一瞬躊躇してしまい、話を追うのが少々難ありでした。

そして、日本でのエピソード。
やはり外国映画が日本をちゃんと描くのは向こうがそうとうな理解と解釈が必要なようです。
時代的には戦後の日本なのですが、明らかにアジアで括られたような作り、特に辛亥革命辺りの中国のような街並みとベトナム風の料理店というセットにはがっかりでした。
一番ビックリしたのはヒロシマまで足を運び、探し求めていた植物がなぜか原爆ドーム前の死体がまだ転がっている焼け野原から見つかるというもの。
大体それ山の中にあるんじゃねーのかよ?と突っ込みたくて仕方なかったですねー。
もちろんヒロシマを写すことで、ホームズに欠けていた部分を意図するかのようなメタファーではあるんだと思いましたが、いかんせんそこで採れる植物ではなかろうに!!

真田広之よ!あんたウルヴァリンの時日本のことについてあれこれ監督に正したなんてエピソード話してたんだから今回もアレコレ口出ししなさいよ!!
向こうにいるんだから日本を描く際はちゃんとやってもらうように指示するのも自分の役目だと思いたまえ!!

あとこれは、かなり個人的ですが、老人ホームズが新助手ロジャーと最後の事件をもう一度捜査仕直し真実を探る、ミステリー色の強い作品なんだとばかり期待していたため、
こんなちょっぴりせつない話だとは微塵にも思っておらず予想とはかけ離れていてそれはそれで残念でした。






全体を通してこの映画は、老いという敵との戦いと、知識にすがりきっていた過去の自分に対しての贖罪をしながら、あえて孤独を貫いてきた天才が周りにいかに支えられていたかを理解していく物語だったと思います。
我々がよく知る帽子をかぶりパイプを加え難事件に挑む名探偵などどこにもおらず、描かれているのは過去を後悔した何十年後の自分をなのかもしれません。
そんな人間ドラマを堪能してみてはいかがでしょうか。



満足度 ☆☆☆☆☆★★★★★5/10