モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「ファントムスレッド」感想ネタバレあり解説 アタシあなたのマネキンじゃないからっ!!

5月26日

ファントム・スレッド

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今年度アカデミー賞にもノミネートしたPTAの新作がいよいよ公開です。

なんだよPTAって?

学校のPTAじゃないぜ?

パフュームのファンクラブでもないぜ?

これはポール・トーマス・アンダーソン監督のことです。

(P)ポールが(T)トーマスで(A)アンダーソンなんですねぇ。略してPTA.。

 ちなみに、「バイオハザード」や今度モンハンの映画の監督をやる人は、ポール・W・S・アンダーソンです。

全くの別人です。作品のクオリティも雲泥の差です(こりゃ失敬)。

昔本気で間違えてたってことは、内緒にしておいて下さい・・・w

 

この監督はかなりマニアックなようで先人達にかなり影響を受けてるんですね。

で、先日ラックから引っ張り出して「ロング・グッドバイ」を見たんだけど、やっぱりこれを見た後「インヒアレント・ヴァイス」を思い出したくなる、見返したくなるくらいPTAはロバート・アルトマンから影響受けてるんだろうなぁと。

ショートカッツマグノリアですし。

 じゃあ今作は何に影響を受けてるんだろうと。

まぁきっと見ただけでは気づかないような人間なので、そういうのは他の方にお任せするとして。

 

てなわけで早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

 師匠ロバート・アルトマンが成し遂げた世界三代映画祭制覇を、自身も監督賞で制覇したポール・トーマス・アンダーソン。

 

長編映画8作目となる今作は第二次世界大戦後の英国、オートクチュール(高級仕立て屋)界を舞台に、女を最高に美しく見せる完璧主義の仕立て屋の男と、男の色には決して染まらない女の、世界で最も艶やかな駆け引きという名のラブストーリーを描く。

本作では監督自身が撮影監督も務めたり、ハリウッド俳優ナンバー1といわれる俳優の引退作としても話題を呼んでおり、今年度アカデミー賞6部門ノミネート、衣装デザイン賞を受賞している。

 

 運命の恋に落ちた男女は相手をどこまで自分を意のままにすることができるのか。やがて狂い始めた二人の関係は、ある秘密によって加速度を上げていき、誰も予想できない展開へと向かっていく。

格式高いオートクチュールの世界の中で、狂おしいほどの愛の物語が誕生した。

 

Ost: Phantom Thread

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 あらすじ

 

 

1950年代、ロンドン。

英国ファッションの中心に君臨し、社交界から脚光を浴びる天才的な仕立て屋のレイノルズ(ダニエル・デイ=ルイス)。

ある日、レイノルズはウェイトレスのアルマ(ヴィッキー・クリープス)と出会い、彼女を新たなミューズに迎え入れる。

彼はアルマの“完璧な身体”を愛し、彼女をモデルに昼夜問わず取り憑かれたようにドレスを作り続けた。

 

しかし、アルマの気持ちを無視して無神経な態度を繰り返すレイノルズに不満を募らせたアルマは、ある日朝食に微量の毒を混ぜ込む…。

やがてふたりは、後戻りできない禁断の愛の扉を開き、誰もが想像し得ない境地へと向かう。
この愛のかたちは、歪んでいるのか?それとも純愛なのか   

華やかなオートクチュール(高級仕立服)の裏側で、映画史上もっとも甘美で狂おしい愛の心理戦がはじまる!(HPより抜粋)

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監督

今作を手がけたのはポール・トーマス・アンダーソン監督。

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群像劇やったり、おかしなふたりの恋愛劇やったり、師弟愛、ポルノ業界、ラリった探偵などなど、基本すごくシリアスに作っていながら、ジョークとかユーモアを放り込んでくる、しかもマニアックすぎて恐らくついていけない人も多いんじゃないだろうかと。

まだまだにわか映画好きな僕にとしては難解な作品もあり、かといって決してつまらない映画ではないからいつも期待してしまう。だから今作も楽しみにしていたのであります。

 

冒頭でも書いたように、「インヒアレント・ヴァイス」は「ロング・グッドバイ」を、そして「マグノリア」は「ショート・カッツ」と、彼の作品はロバート・アルトマン作品にかなり影響を受けている傾向があるようです。(←3年位前に教えてもらったんですけどねw)

僕はこのブログでちょこちょこアルトマン好きを公言してるんですが、言われてみれば確かに似てるよなぁ、と。

群像劇つったらやっぱりアルトマンだし、はっきり言って彼の映画も素人向けではない作品で、でもなんか前のめりで見てしまう面白さがあって、そこんとこもPTAと共通するよなぁと。

 

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で、初見での「インヒアレント・ヴァイス」の感想はそこまで楽しめた!みたいなこといってないんだけど、自宅でもう一度見たくなって見たら、あれ?初見んときより面白いぞこれ!!と。(ジョシュ・ブローリンのアレは反則だよw)

てかモロ「ロング・グッドバイ」だったなぁ。最後せつねぇし。

 

だから1回見て突き放してしまった「マグノリア」も、もう一度向き合ってみようと思いますw

その前にオレは「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を見てないんですが・・・。

 

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キャスト

 

主人公の仕立て屋レイノルズ・ウッドコックを演じるのは、ダニエル・レイ=ルイス。

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恥ずかしながら彼の作品1本も見たことありません・・・。

上にも書いたように、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」も「リンカーン」も「NINE」も見てない。

ギャング・オブ・ニューヨーク」は見てるけど、覚えてない・・・。

出てる作品は相変わらず知ってるってのは元レンタルビデオ屋だからこそなのかな。

 

一応今作で引退といってるのですが、なんか過去にもこういうこと言ってるようで。ひょっこり帰って来るかもしれません。

 

 

とりあえず彼の代表作をサクッとご紹介。

ロンドンに住むパキスタン人を描いた「マイビューティフル・ランドレット」、封建的思想の残るイギリスを舞台に、身分の違う男女のロマンス美しい映像で綴った「眺めのいい部屋」で注目され、重度の麻痺によって左足をわずかにしか動かせない主人公の絶え間ざる努力と成長を描いた「マイ・レフト・フット」でアカデミー賞主演男優賞を受賞します。

その後も、19世紀半ばのニューヨークを舞台に、ギャング同士の抗争の中で運命に翻弄される男女の姿を描いた「ギャング・オブ・ニューヨーク」ではカリスマ的ギャングリーダーを熱演し、アカデミー賞助演男優賞にノミネート

さらに、石油を掘り当て富を得た男の更なる欲望と裏切りの半生を描き、監督と最初のタッグ作となった「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」で2度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞します。

さらにさらに、アメリカでもっとも有名で愛された大統領の、知られざる決意の裏側を描いた伝記ドラマ「リンカーン」で3度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞する快挙を成し遂げます。

これまで3度受賞した俳優は彼だけということで、現在一番秀でた俳優と言っても過言ではないでしょう。

 

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他のキャストはこんな感じ。

レイノルズにミューズとして迎えられる元ウェイトレス・アルマ役に、「ハンナ」、「もうひとりのシェイクスピア」に出演したヴィッキー・クリープス。

レイノルズの姉シリル役に、「家族の庭」、「マレフィセント」のレスリー・マンヴィルなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

普通のラブストーリーでは括れなそうな展開が予想される今作。果たして僕のようなポンコツ頭が1度観賞しただけで把握できるのか!?w

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

ぐわあぁぁぁっ!!女って怖い・・・。

マザコンデザイナーVS元ウェイトレスの主導権争いをエレガントな世界で描いた一流芸術映画でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男性諸君は必見。

50年代のロンドンのオートクチュールハウスを舞台に、マザコン完璧主義の仕立て屋が惚れた女性との愛の主導権争いを、フィルム撮影によって統一されたクラシックな質感、ため息が漏れてそうなくらいきらびやかなドレスファション、当時の世界を感じさせる美術品、美しくもディスコードなBGMと時折訪れる静寂が相乗効果をもたらすことで男女間の狂気を掻き立て、2人の愛情表現が醜くも美しく描かれた、究極の愛の物語へと昇華した今年必見の映画でございました!!!

 

 

はい、単刀直入に言いますと、僕の中では上半期ベスト級の映画でした!!!

今までのPTA作品は、僕は好きなんだけど一度見ただけじゃ理解できない、面白いんだけど深い部分まで見通せなかったなど、どうしてももう1枚の壁を破れずじまいだったわけですが、今作は過去作に比べると非常にわかりやすいお話だったし、笑いを極力抑えてるように見せかけて実は笑ってしまう描写がチラホラあったりとエンタメ要素もしっかり入っており、それでいてクラシカルでファッショナブルで決して現実では味わえない社交界を存分に堪能でき、目の保養としても最高にうっとりしてしまう作品でした。

 

見終わった後はですね、口を両手で抑えてちょっと震えてました。

なんて言うんでしょう、これ怖いお話です。

理解できない部分も多々あります。

容認できないことも多々あります。

こんな野郎になりたくないってこともあります。

しかしながら、これは二人の愛の物語。

2人がそれで納得するなら我々が理解しようがそうでなかろうが、関係ないのです。

そこに目を向けるのでなく、もっと形をを変えて考えた時にこの愛の表現は行き過ぎてはいるものの、現実でもこういう構図って存在するじゃん。

 

バカで単細胞で単純でガキでそのくせかしこぶったこといって俺って完璧だと勘違いしている野郎の牙城を、なぜあなたは自分の事ばかり自分のペースばかりなの、そっちがそうならあたしにだって考えがあるわと、あの手この手でジワジワ領域を広げていって相手の陣地を制圧していくってお話で。

 

で、男はちょっと優しくされるとついついその気になって気が付けば骨抜きになされる、肋骨も背骨も抜かれてメロメロになっていくって話なんですよ。

女性ってすごいなと思いつつ、結婚してない僕としては自分の領域をこんな風に侵されていくことを考えると正直無理だなと。

 

てことは僕自身もレイノルズみたいに完ぺきではないけれど、お決まりの生活パターンがあって、それを邪魔されたくなくて、自分こそ一番て思ってて、相手の事全く考えずにまるでお人形のように自分の好みの服や価値観を着せてしまうようなクソ野郎なんだけどそんな自分LOVEみたいな男なんだなと。

きっとそんな奴ほど知らない間に相手のうまい策略によって愛で満たされて、これまでの生活をがらりと変えてしまうような男になるんだろうな、なんて考えてしまいましたね。

 

 

年齢を重ねると考えが凝り固まりますよね。特に独身の男性は。

結婚できない男」なんてTVドラマがありましたけど、あの主人公は正にレイノルズと一緒ですよ。

で、完璧主義って要はガチガチに守りを固めてることだと思うんです。

まぁ文字の通りか。ここはこうでなくちゃいけないって決めつけて選択肢が狭くて、その外から出ることをしない、常に100点じゃなくちゃいけない、90点などあり得ない。

そういう男ほど、この映画に出てくるアルマのような女性が現れたら周りからどうしたの!?なんて言われてしまうんでしょうね。

 

ちょっと映画の話からずれてしまいましたが、要はこの映画は、一人をこじらせた男が一人の女性によって本当の愛とは何かを得ていくお話だということ。

とてもシンプルな題材なのに奥が深くて、独身の男性は異性をこれからどんな風に見たらいいのか、いや自身を見つめ直すいいきっかけになる映画だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

演出も見事。

僕が思ういい映画の条件の一つに、言葉でなく画で状況を伝えるという演出方法があります。

日本の映画は何でもかんでも説明ばかりで、顔ドアップで感情を観衆の心に訴える演出ばかりで時々うんざりになることがありますが、洋画は説明も顔ドアップで感情丸出しのもたまにはありますが、基本は引き算的感覚というかさらっと見せて、この画は今こういうことを現してるって映像ばかりなんですね。

たまに見逃してしまうこともありますが、それを理解した時に生まれる感覚はたまりません。

 

で今作も非常にうまく画や音で訴えていたように思えます。

まず印象に残ったのはレイノルズの仕事場。

らせん階段になっていて天井には光が差し込む窓がついている構造で。

で、冒頭で出勤した女性従業員たちがみんな階段を登って作業場へ向かうんですね。一体何階まであるんだと思いましたけど。

レイノルズの部屋は最上階にあるんですよ。

てことは彼はこの家の中ではカースト的には一番上の存在であることが読み取れると思います。まぁ主ですしね。

そして、アルマがレイノルズをサプライズしたいということで自分で夕食を作って振る舞う場面が描かれるんですが、散歩から帰ってきたレイノルズは階段の上にいる自分で仕立てたドレスを着たアルマを見上げるんです。

おかえりなさい、夕食作ったの、二人で食べましょうと。

レイノルズは完璧主義なので自分のペースでないと嫌なわけです。だからレイノルズとアルマの関係は、レイノルズが常に優位なんですが、このサプライズをすることによってレイノルズの時間を自分との時間にする、彼の領域を支配しようと企むわけです。

だから階段の上にいるアルマはその時点では優位に立っているという構図が画で伝えられています。

しかし姉ちゃんと仕事の打ち合わせをしたいレイノルズは、そんなことに時間を割きたくない。結果アルマが作った下手くそなドレスをこき下ろして、彼女を追いこして上にあがっていくんですね。

これがレイノルズが再び優位に立ったような見せているわけです。

 

で、この映画は主導権争いなので、今どちらが優位なのか、もしくはアルマは今どれくらいレイノルズの領域を狭くしているのかが見て取れます。

朝食の時間、物音をたてながらパンにバターを塗り、豪快にティーカップにティーを注ぐ音にレイノルズは嫌悪感を抱き、朝はもう少し静かにしてくれとせっつきます。

もちろんアルマも黙っていません。

私はパンにバターを塗ってるだけよ、と。

しかしそんないいわけではレイノルズを黙らせることができません。

結果彼はパンを一口食べて部屋にこもってしまいます。完璧主義の彼はペースを乱されると1日中ダメになるんだとか。不器用ですね~w

 

この物音を立てて食事をするというのが後々意味を持ってくるんですね。

結婚後の旅行先。テラスで朝食をとるレイノルズとアルマ。ここでアルマは思いっきりトーストにバターを塗り、バリバリ音を立てながら頬張ります。

ここで一言も発せずただ見つめるだけのレイノルズ。

あれ?なにも言わないの?

そうです、この時点で徐々にアルマが支配していることが窺えます。

 

そしてクライマックス。あまり言うとネタバレになるので注意して言うと、夕食をとるんですが、この時も水をコップに注ぐとき、思いっきり上から注ぐんですね。

てことは、水の音が大きくなる。

これにも黙って見つめるレイノルズ。既に音を気にしなくなっていることが分かります。

 

 

この時アルマはオムレツを作るんですがバターを使ってるんですね。

これも非常に意味がある部分で、レイノルズはバターを好みません。

最初姉のシリルから彼はバターが嫌いと言われているのに、でもおいしいのよと言ってバターを薦めようとするんですが、やめときなさいとたしなめられます。

サプライズで夕食を作った時も、アスパラガスをゆでたものにバターソースを添えて出してるんですが、レイノルズは思いっきり塩をかけてお行儀悪くナイフとフォークを使わず手で食べるんですね。

明らかに反抗的態度です。僕は嫌いなものを出されてもこうやっておいしく食べることでができるんだよ、と、しちめんどくせぇ屁理屈を発しますが、せっかく作った料理をそんな不味そうに食べるアルマは怒ります。当然だよw

で、オムレツの話に戻りますが、アスパラガスは嫌々食べて不機嫌だったのに、このオムレツは食べるんですね。

こうやって見てみると、いかにレイノルズがアルマに支配されていくかが理解できるかと思います。

 

 

他にもいろいろあります。

レイノルズの姉シリル(ちょっと草笛光子さんみたいな人)は、完全にレイノルズ側。最初いた恋人は朝食時あなたの心はどこにあるの?と面倒な会話を持ち掛けますが、その夜姉の方から彼女追い出す?と聞いてくるほどレイノルズの気持ちを察して行動しようとする面倒見の良さを持っていました。

アルマにもレイノルズのいう通りにしなさいとたしなめますが、アルマの行動によって変化を感じたシリルは彼女をお認めるんですね。それを朝食時ただ彼女を追見つめるという画だけで伝えてます。

これ以降レイノルズが何かしら文句をいうと(ご贔屓客の結婚式に出席しなさいという件)シリルは黙らっしゃい!みたいな態度をレイノルズに取るんですね。

わたしはあなたを全批判できる自信があるのよ、と。こわっ!

姉の心変わりが少しづつ見て取れるのも面白いですね。

 

 

あとはファントムスレッドというタイトルですよね。直訳すると幽霊の糸ってことでしょうか。

レイノルズはひたすら亡き母親の影を追って服を仕立てていることが冒頭明かされています。しかも母親の髪の毛を服の裏地に忍ばせていることで、常に心の中に彼女をしまったままでいるのです。

てことはひたすら母親のような存在を追いかけているけどそれが見つからないまま生活してるってことですよね。で、そこにアルマが現れる。

そして病床に倒れた時に母親の亡霊を見るんですね。そこにアルマが部屋に入ることで消える。アルマが母親の代わり、追い求めていた愛すべき存在だと認識できるんではないでしょうか。

 

アルマはレイノルズが仕立てたものの彼が倒れた時の弾みでやぶれてしまった王妃のドレスの中に縫われていた「呪われないように」という刺繍が入った文字を見つけます。

これは序盤、彼の面倒を見ていた女性が「婚期が遅れるから」との理由で仕立てを手伝わなかったことや、色々な女性がドレスを着ること作ることに後ろ向きな迷信=「呪い」を信じていることに対しての彼の切なる願いだったわけです。

 

細かいところで言えば、看病された後のレイノルズの態度。これまでの朝食時はひたすらスケッチブックばかり見ながら食事を摂っていたレイノルズが、起きて一番にアルマにキスをするんですね。

今までは彼女を見ていなかったとに対し、一目散に彼女に目を向け頬にキスをする。

あまりの行動にアルマは顔が硬直してしまうんですが、この時アルマは作戦に成功したことを確信したのでしょう。あ、作戦てのはここでは伏せておきましょうw

マジで怖いし・・・・。

 

このように随所で画で見せたり、アイテム、同じようなシーンで対比を図ることで、言葉でない伝え方をしているかがわかるかと思います。

きっとまだまだ意味のあるシーンがあるはずですがこの辺で。

 

 

 

 

最後に

ダニエルデイルイスの演技も素晴らしかったですね。物腰柔らかそうなナイスミドルかと思いきや超神経質なこじらせおっさんを、ミリ単位で表情を作り、仕立て屋としての所作もスムーズにこなす。手つきとかも全く違和感ないですし。

こりゃあ俳優辞めて仕立て屋になろうっての納得できるなぁ。ハマっちゃったんだろうなこれで。

 

で、こんなおっさんが徐々に骨抜きなっていく様が別の視点で見るとかわいらしく見えるんですよね。悪く言うと赤ちゃんw

あとなんでしたっけ、紅茶を持ってきた時の件の痴話げんかは笑いました。

紅茶持ってきた➡頼んでない➡ここおいとくわ➡そこ置いたら邪魔➡なによせっかくもってきたのに➡集中できない➡紅茶持ってきただけよ➡余計な時間を過ごした➡だから紅茶を持ってきただけよ!➡君が頼んでもいない紅茶を持ってきたという事実が残るんだ!!

あ~~こいつめんどくせww

 

 

純情であろうが狂っていようが互いが成立するならそれはそれで愛ってことです。

多分この映画は仕事とアタシとどっちが大事なの!?って話ではなく、それを飛び越えて、アタシも大事にさせてやるという女の情念が渦巻いた話で、結果それを受け入れたことで真実の愛に目覚める男の話だと。

女はマネキンじゃねえ!ってことですよ。

「倒れる前にキスしてくれ」は名言じゃないですかね。ゾクゾクしましたよここ。

 

モンキー的にはこんな女性とはお付き合いしたくないですが、きっと掌の上でうまいこと転がされて骨抜きになることは間違いないでしょう。

とりあえず男性諸君は相手が作ったキノコ料理に気をつけてくださいw

というわけで以上!あざっした!!

今回は大甘で!

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆★9/10