2月13日
君が生きた証

ヒューマントラストシネマ有楽町にて、鑑賞後自分で値段を決めるといういわゆる投げ銭イベントがあり、仕事後ダッシュで有楽町へ。
ギリギリ間に合い鑑賞しました。
広告宣伝マンのサムは、大きい契約を結び有頂天ついでに、大学に通う息子ジョシュと学校をサボってランチをしようと強引に誘う。しかし、ランチには現れず待ちぼうけをくらったサムは、息子が通う大学で銃乱射事件が発生したことを知り息子ジョシュを事件で失ってしまう。
2年後、サムは会社を辞め、家の外装塗りの仕事をしながらボート暮らしで呑んだくれていた。

ある日別れた妻からジョシュの遺品として作りためていた歌のデモと歌詞、ギターを渡される。
曲を聴き、息子のことを知らなかったサムはライブバーで飛び入り参加、その歌をたまたま客として聞いていたジョシュと同じくらいの青年クエンティンは感銘を受け、サムを説得。2人はバンドを組むことに。
ただ、サムは息子が作った歌だと伝えられずにいた。

今回初の監督を務めたのがウィリアム・H・メイシー。

コーエン監督の代表作ファーゴで奥さんを誘拐してくれと頼むダンナさんの役が印象的でした。
最近ではセッションズの神父さん役で見かけたくらいかな。
今作もライブバーのマスター役で出演しています。
まず、思ったのはサム演じるビリークラダップとクエンティン演じるアントンイェルチンのギターの上手さ!歌もうまかったですが、代役なしで本人達が演奏してる時点で評価していいでしょ。邦画じゃほぼ当て振りか代役、弾けても練習しましたアピールばかりで様になってないのがほとんど。
曲もフォーク、カントリー調のロックでとても親しみやすくノリのいい歌でした。
ライブのシーンのコールアンドレスポンスも見る人を楽しませてくれることうけあいです。
物語も、仕事バリバリのせいで息子が自分の影響で音楽をやっていたことを知らず、何も理解してなかったサムの心情、いつしかクエンティンに息子を重ねていたことなどが随所に現れてます。
終盤で真実を知ることになりますが、その後のラストのサムの歌を聞くことで始まりの歌と終わりの歌に対する捉え方に変化があることに観た人はきっと気づくでしょう。
満足度☆☆☆★★ 3
2月14日
味園ユニバース

山下敦弘監督最新作。初主演関ジャニ∞の渋谷すばると二階堂ふみのキャストで話題性抜群。
お客さんもほとんどすばるファンだったのが手に取るようにわかりました。
個人としては好きな山下監督という理由で観に行ったので、かなり浮いていたように思えます。
刑務所から出所した後、お礼参りにあい記憶喪失になった主人公は、近くのイベントで演奏していたバンド「赤犬」のライブに急に乱入し、いきなり歌い上げ気絶する。
マネージャー兼サウンドハウスのオーナー、カスミは仕方なく居候させポチ男と名付け、店を手伝わせることに。そして、ボーカルが交通事故にあい、急遽ポチ男をボーカルとして歌わせることになるが。

率直な感想としては、酷かった。この一言。
まず、渋谷すばるの演技に高い評価が集まってるようですが、これ彼の出で立ちというか、素でしょ。
配役に関しては、日本ではそれに近いイメージの人にやってもらう傾向があります。その典型的パターン。
逆に草食系男子のような役を彼がやって見た人にすごいと思われて初めて評価が高いと言えると思えます。
だからといって彼の演技が下手とかではないです。
メンチ切った顔、ブチ切れる様、正に彼のプライベートの姿なんじゃないかってくらい勢いがありました。
もちろん、歌は関ジャニ∞でメイン張って歌ってる分、歌唱力はさすがです。抑揚無さすぎだけど。
ただ、記憶がない状態=ポチ男の時はせめて力抜いた顔でやってほしかった。
これは喜怒哀楽のない顔でなく、ただの真顔。
そして、エンドロール見て吹いてしまったのが「製作 藤島ジェリー」ってwww
作品に事務所の偉い人が口出ししちゃダメっしょー。
赤犬のムード歌謡系な歌を彼に歌わせて音源で出すならまだしも、めちゃポップな歌にして音源にしてるし。違和感ありすぎ。
記憶も案外簡単に戻っちゃうしねー。
終盤のシーンもなんでそこにあんたが居るんだよ!なんで場所知ってんだよ!と突っ込んでしまう場面も。
それでも、ライブのシーンは臨場感出てたし、対バンしてたバンドのシーン、カメラぶらせてインパクト出てたし。
所々山下監督らしいコミカルなゆる〜い所もあり、そこはプラスかと。
期待していた分、残念な感想でした。
満足度☆★★★★ 1.5