モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「007 スペクター」感想 評価 レビュー ノータイムトゥーダイの前に観ないといけません。

007 スペクター SPECTRE

http://dramanavi.net/news/upring/201510/20151001-00000006-dramanavi-1-00-view.jpg

 

これでクレイグボンドも終止符が打たれるのか。

それともまだ続くのか。

ブロフェルド登場でさらに盛り上がる007シリーズ。

いったいどんな物語になってるんでしょうか。

 

 

あらすじ

少年時代を過ごした“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取ったボンド(ダニエル・グレイグ)。

その写真に隠された謎に迫るべく、M(レイフ・ファインズ)の制止を振り切り単独でメキシコ、ローマへと赴く。

そこでボンドは殺害された悪名高い犯罪者の元妻であるルチア・スキカラ(モニカ・ベルッチ)と出会い、悪の組織スペクターの存在を突き止める。

 

その頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビ(アンドリュー・スコット)がボンドの行動に疑問を抱き、Mが率いるMI6の存在意義を問い始めた。

ボンドは密かにマネー・ペニー(ナオミ・ハリス)やQ(ベン・ウィショー)の協力を得つつ、スペクター解明を手がかりとなるかもしれない旧敵Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン)の娘、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を追う。

 

死闘を繰り広げながらスペクターの核心部分へと迫る中、ボンドは追い求めてきた敵と 自分自身の恐るべき関係を知ることになる。《HPより抜粋》


映画『007 スペクター』予告2 2015年12月4日公開 - YouTube

 

 

 

監督・キャスト

監督は前作「スカイフォール」に続いての続投となるサム・メンデス監督。

 

007シリーズにおいて連続して監督するのって、まず聞いたことないんで驚きです。

きっとこのことでわかるとおり前作を引き継いだ作品になることは間違いないでしょう。

ブロードウェイなどの劇場で演出を手がけた後、劇場会社を設立し、トニー賞などを受賞し、輝かしい実績を持っております。

でもって、映画作品として「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞監督賞と作品賞を受賞、その後もロード・トゥ・パーディションジャーヘッドレボリューショナリー・ロードといった作品を手がけています。

 

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 彼の作品はぜんぜん見てないのでたいした事語れませんが、その中でもこの映画はヘコみます・・・。

新興住宅街に住む若い夫婦の現状への不満とこれからの人生に懸けた苦悩に満ちた物語なんですが、まぁ、どう見ても奥さんにはついていけず。ヒステリーです。同情する余地もありますが、私がダンナなら家出したくなる、そんな作品でした。どんな作品だっ!?

とにかく結婚する前に見たほうがいい映画ベスト3には入る映画です。

 

監督の作品は家族を取り扱ったものが多いようなので、スペクターもその線で来るんでしょうか、その内容やいかに!

 

 

主演のジェームズ・ボンド役はもちろんダニエル・クレイグ。

 

6代目ボンドとしてカジノ・ロワイヤル慰めの報酬、スカイフォールと4作品目となるダニエルですが、これでラスト、との噂も出ています。当時は金髪のボンドに反発も多かったですがこれだけのヒットになれば誰も文句は言わないでしょう。

やはりボンドに抜擢されてからの彼の作品しかわからないんですが、トゥームレイダーに出てたよね?確か。他にも、レイヤーケーキミュンヘンドラゴン・タトゥーの女などが有名でしょうか。

 

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 奇才デヴィッドフィンチャー監督が推理小説原作を実写化したスウェーデン映画「ミレニアム」シリーズをリメイクした作品。

裁判に敗訴した記者が失意の中、依頼された一族の謎と行方不明の少女を探すために、ドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカーの女と真実を追うお話。

オープニングクレジットの黒を貴重としたスタイリッシュな映像とレッド・ツェッペリンの移民の歌のカバーがえらくカッコよく、私はこれでリスベット役のルーニー・マーラが好きになりました。ベッドシーンも豪快でしたしwwあ、モザイクの荒さは残念でしたけどね。

 

 

そして今回の黒幕オーベルハウザー役にクリストフ・ヴァルツ

 

いわずと知れた圧倒的な演技で主役を食ってアカデミー賞助演男優賞を掻っ攫っていく人ですwwブラピもディカプリオも食われちゃったもんなぁ。

今年は、ティム・バートン監督のビッグアイズテリーギリアム監督のゼロの未来と立て続けに出演してますね。

 

 

 

 

 

今回のボンドガールは二人。そのうちの一人がマドレーヌ役のレア・セドゥ。

 

このぼてぇ~っとした目がエロいなぁ、と毎回見て思います。 

最近よく目にする女優さんだと思ったら、ロビンフッドや、ミッション・インポッシブル ゴーストプロトコルイングロリアス・バスターズなんかにも出てたんですねぇ。知らなかった。最近では美女と野獣グランドブタペストホテルカンヌでパルムドールをとったアデル、ブルーは熱い色が有名ですかね。

 

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 女性同士の美しい愛を描いたこの映画は、カンヌ映画祭で審査委員長を務めたS・スピルバーグ監督の目に留まり見事パルムドールを受賞した作品です。

アデルは街中で目が合った青い髪の女性に魅かれ、彼女の虜になり幸せな日々を送っていくが、といった話。

かなり官能的な内容にもかかわらずいやらしいとは感じない、芸術的で美しいとも思う映像に度肝を抜きます。何でフランスの10代はこんな大人に見えるんだろう。

 

 

そして、もう一人のボンドガール、ルチア役にモニカ・ベルッチ。

 

イタリアの宝はまだまだ健在のようです。

この人の作品もあまり見たことが無いのですが、マレーナパッションマトリックスシリーズが有名どころでしょうか。あ、魔法使いの弟子も出てたな。

 

 

他にも。前作に引き続き、ボンドの上司M役にレイフ・ファインズ、秘書ミス・マネーペニー役にナオミ・ハリス、武器製造係Q役にベン・ウィショー、と豪華布陣。

 

 

ダニエル・クレイグ版007の流れ

5代目ボンドのピアーズ・ブロスナンから役者も変わったことで007シリーズもリブートした内容になりました。

その最初の作品がカジノ・ロワイヤル。

 

カジノ・ロワイヤル [Blu-ray]

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 小説としては1作目に当たる物語で映画でもダブルオーの称号を得たばかりのボンドの最初の任務という切り口から始まるものでした。

ボンドといえば、スマートに任務をこなし、ソッコーで女を抱くイメージですが、ダニエル版ボンドは無骨に無様に暴れ、女に冷たいという今までのボンド像を壊したものになってます。

しかも、この作品で諜報員を辞め、恋人と結婚まで考えるところまでいくところで悲劇が待っているのですが、

 

次作が、その続編となる慰めの報酬となっており前作のラストシーンからの直後の話になります。

 

007/慰めの報酬 [Blu-ray]

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 ド派手な格闘シーンとアクロバテッィクなアクション、大爆破といった派手な演出とは逆に地味な政府内の暗部を軸にした話になっていて、ボンドガールとのベッドでの絡みも無い、個人的にはイマイチな作品でしたが、

このエンドロールで007おなじみのガンバレル・シークエンスが流れることで、ようやく007としての本格的な活動が始まるという意味合いもあり、シリーズとして見ないわけには行かない位置の作品だったりもします。

 

そして、007になりたてなのに歳だ、と引退勧告されちゃうボンドと上司のMが狙われる話がスカイフォール。

 

007/スカイフォール [Blu-ray]

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 いきなりの被弾、MI6からのクビ宣告、狙われるM、本部襲撃。ショッキングな序盤と、元MI6のエージェントである敵の強烈なインパクトと彼の生家だったスカイフォールでの勝ち目の少ない中での戦い、そして、Mの死。

そんな重い内容とは裏腹にシリーズ好きにはたまらないアストン・マーチンの登場、マネーペニー、Qの復活、といった数々のオマージュもユーモアを交えての内容にファンとしてはたまらない部分になりました。

スクラップアンドビルドアンドリボーンとでもいいましょうか、正にスカイフォールからの浮上となったショッキングな内容と原点回帰が合わさった007シリーズの集大成ともいえる内容だと思います。

最初の2作に出たミスターホワイトも今作で登場することもあり、スペクターを見る上でこの3本は見ておいた方が良さそうです。

 

 

スペクターとは

前作スカイフォールで原点回帰したかと思いきや、今度は敵までもが原点になるわけで。
第1作ドクターノオから、ダイヤモンドは永遠にまでの6作品にて登場した悪の組織でボンドの宿敵として幾度となく世界的危機をもたらした組織です。
 
SPecial Executive for Counter-intelligence, Terrorism, Revenge and Extortion」対敵情報、テロ、復讐、強要のための特別機関、の総称が頭文字をとってスペクターなる組織であり、
この首領がロフェルドという男でした。
最初は姿こそ出てきませんでしたが、回を重ねるごとに徐々に姿を見せ、スキンヘッドに膝の上にペルシャ猫を座らせ毛づくろいをする姿がおきまりのパターンです。
 
組織の活動としては、世界を裏で操り、戦争させたり経済を破綻させたりとありとあらゆる悪事を国ではなく組織として活動していました。
どの作品かは忘れましたが、会議の報告の内容がどこどこの国の会社を倒産させました!とか、誰々と協力して金を巻き上げました!みたいなやりとりもあり、業績が上がらなければ、そのまま電気ショックで死が待っているという、
恐ろしくもあり、意外とマンガチックで笑えるんです。
幹部の呼び名も番号で呼ばれます。No.5とかNo.3とか。まあ、今じゃ我々もマイナンバーで番号で呼ばれる始末ですがww
BOΦWYでも聞くか…。
 
と脱線しましたが、そんな組織です。
 
で、じゃあなんで今になってこの組織を扱うことになったかというと、著作権の問題で使えなかった経緯がありました。
映画の後にスペクターを小説で登場させたことに、その時の共同執筆者が裁判を起こして映画化権ごと独占してしまったそうです。
そのため、スペクターを登場させることが出来ず、ようやくその権利を買い取り登場させることができたというわけです。
ただ、今作ではキャスティングの段階でブロフェルドという名前は出てきてません、、今回オーベルハウザーて名前になっただけなのか。
 
この真相は見てみないとわかりません!!
 
 
 
 
 
 
と、前置きがえらく長くなってしまいましたが、ダニエル版007を見た人は復習して、見てない人は予習しとけば、新作はめちゃめちゃ楽しめるよって前振りっす。
 
では、その50年に渡るスパイ映画シリーズの最新作の感想は、

 

 

 

 

 

 

 

大迫力の焼き増し!そして、ダニエル有終の美!!

以下、核心に触れずネタバレします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ど頭からの大スケールと美しいロケーション

冒頭メキシコでの休暇と偽った個人的な任務を遂行するボンド。
前作スカイフォール同様、始まって10分足らずで、壮絶な破壊とバトル!
クゥ〜!相変わらず派手でコソコソ仕事出来ない武闘派ボンドです。
 
このメキシコで行われてるのが死者の日というメキシコのお祭りなんですが、
何でも2日間かけて死者の魂が戻ってくるのを盛大に祝うお祭りなんだとか。
日本でいうお盆、アメリカでいうハロウィン的な位置づけですかね。
では、なぜ冒頭、この死者の日をやるのかってのは、やはり、死んだはずのあいつが戻ってくるっていうメタファーなのかな、と。
正にスペクター=幽霊を結びつける外せない場面なのかな、と。
 
何てったってものスゲ〜エキストラの数に軽く人酔いしそうなほど。
このオープニングで一気に引き込まれました。
 
その後、場所は、イタリア・ローマへ。
これまた夜のローマをカーチェイスするアストンマーチンとジャガー!!
疾走感あり過ぎて夜景楽しめませんww
そしてここでも相変わらずの派手な走行となるべく街の人に迷惑かけないよう逃げ回る紳士なボンド。
ここでは、チョイチョイ子ネタを挟んでくれるので、心拍数上がりながらの小刻みな笑いに釘づけでした。
 
またまた場所は変わり、今度は雪が降り積もるオーストリアの山奥。
今度は飛行機VS4WDですか!ボンドさん!
よくそれで追いかけようとしたな!どこにその飛行機あった?
翼を捥いでも機体ごと突っ込んで、よく言えば緻密な計算で、悪く言えば映画特有のご都合主義で悪の手先を仕留めるボンド。
これまたお見事です。
 
終盤も場所は変わり、お次はモロッコへ。
敵のアジトへ潜入するべく向かう先は砂漠のど真ん中。
もう季節の統一感全くないですww
昔の007らしく列車での優雅な移動からいきなりバトル!!
んでもって、アジトへ招かれ、なんとか脱出。
極め付けはアジトの大爆発!おいおい!情報を集めるためのアジトになぜそんなに石油があるんだ!?
ってくらいの大爆発にマッドマックスがなぜか霞んで見えたw
おまけにこのシーン、映画史上最大の爆破ってんでギネスに認定されてましたね。
なんだそりゃ。007にそんなの求めてねーぞw
 
 
 

ボンドだけじゃない!サブキャラも大活躍

いつもならボンドのワンマンスタンドプレーってのがお約束な007ですが、今回はMもマネーペニーも、そして研究に没頭でヒッキーなQまでも外に飛び出し、ボンドをサポートします。
 
特にQは今回は強力な武器や車を作るだけにとどまらず、敵の解明やコンピュータに侵入し操作を止めようと大忙しな役割。
そして前作同様、ボンドとの皮肉なやり取りもユーモアに長けていて、ファン投票1位だけありサービス満点な活躍でした。
 
 

歌もやべー!

慰めの報酬のアリシア・キーズとジャック・ホワイト辺りから歌がめちゃめちゃかっこよくなってヘビロテした過去があり、前作のアデルも素晴らしかった。
でもって、今回はサム・スミスですか!うーん豪華!でもって、ゴージャスなバラード!
ねちっこくなく、それでいて艶っぽいあの歌声と共に流れるアーティスティックなおきまりのオープニングロールですが、
ボンド本人があんなにクローズアップされた映像ってのもあまり見たことがない気が。
んでもって、歌声がねちっこくないのに、今回のフィーチャーはタコですよ!タコ!
まぁ、スペクターのマークがタコですからね、ありとあらゆるものにあの足が絡みつく、神秘的であり、ちとグロい感じかな。
 
とにかく、サムの神がかった歌声と壮大なラブバラードを堪能して頂ければ。
 
 

カインとアベルか。

ここ、大分核心に触れてるかも。
 
TBSラジオたまむすびにて、町山智浩さんのスペクターの紹介の部分で、
旧約聖書のカインとアベルの話みたいだって仰ってました。
 
カインとアベルってのは、アダムとイブの息子たちで、人類最初の加害者と被害者とされているそうです。
ある日2人は、自分たちの収穫したものをヤハウェという神様にお供えするんですが、アベルのお供えものには目を留めたものの、カインのお供えものには無視したそうです。
そのことに嫉妬したカインは、アベルを殺してしまいます。
で、ヤハウェにアベルはどうした?と聞かれると、
「知りません、私は彼の監視者ですか?」と答えます。
これが、人間の最初の嘘と言われています。
 
この話を意味するかのようなシーンが、マドレーヌが酔って眠ってしまう時に出てきます。
注意してみていただければ。
 
 
 
 

オマージュを通り越して焼き増しじゃない?

大雑把に言えば過去の007を現代に置き換え、尚且つ、ダークナイトのようなシリアスでハードボイルドな作品にしたらこうなりました。
と、悪くいうとこんな総括になってしまう作品でもありました。
あらゆるところで過去作品のオマージュという意味でやったと思う。
列車のシーンは、ロシアより愛を込めて
、雪山はユアアイズオンリー、会議のシーンは、サンダーポール作戦、ボンドカーの脱出で飛び出すのはゴールドフィンガー、などなど沢山。
 
だから、新鮮味がない。というのが大きい印象のひとつでもありました。
 
しかも、ボンド自身もウォッカマティーニを飲み、アストンマーチンに乗り、オメガの時計をつけ、と今までのボンドに戻りました。
女性と絡むのも久々じゃないか?
 
とここまで否定的なことを言いつつ、やはりファンとしては楽しかったことに変わりはないんですけどね
あ、これきっとあれだ!みたいな。
 
 
 
 
 
そんなダニエルの007は、過去作をふんだんに盛り込み、彼にとってのボンドの集大成であり、これで終わってもいいと思える仕上がりでした。
ボンドとオーベルバウザーの関係は、そして、彼の本当の正体は。非常にニクい演出です。
やはり、これはダニエル版を全部見てカタルシスが生まれるものでした。やはり、おさらいは必要です。
 
ラストシーンもニクい演出でしたが、そこはボンドガールとエッチするとこで終われよ!!
と、ラストつっこみ。
 
2020年に公開される「007 No Time To Die」には、能の面をつけた顔に火傷の痕がある男がヴィラン。
巷では「Dr.No」なんじゃないかという説が囁かれてますが、サムメンデス版ボンドの流れを考えると、過去の敵を出す設定は受け継がれていくのではないでしょうか。
キャリー・ジョージ・フクナガ監督がどんなボンドを描くのか。
おそらくバーバラ・ブロッコリの意見が強いだろうから、やりたいようにできないんだろうけどw
 
今回長くてすいませんσ(^_^;)
 
 

満足度 ☆☆☆☆☆☆★★★★6/10