ミッドウェイ
「壊し屋」の異名を持つ男、ローランド・エメリッヒ。
エイリアン襲来によりホワイトハウスを壊し、日本が生んだ怪獣を使ってNYを壊し、世界中を氷漬けにし、地殻変動で人類を滅亡の危機にさせたかと思ったら、原点に返るかのようにホワイトハウス内部を壊しまくるなど、とにかく壊したくて仕方のない男、それがローランド・エメリッヒであります。
(インデペンデンスデイ:リサージェンスはなかったことにして…)
そんな彼が今回「戦争映画」に挑戦。
しかもあの太平洋戦争の転換点となった「ミッドウェー海戦」をやるというではないか!
今回制作されるや否や、オリジナル作品である「ミッドウェイ(1976)」を鑑賞はしたが、当時の戦闘の映像や、過去に上映された戦争映画の映像をそのまま使う手法で、記録映像としては貴重かもしれないが、映画としては手抜きとしか受け取れず。
ドラマパートもどうにかならなかったのかというほど味気なかったし。
ヘストンやフォンダ、コバーンにミッチャム、ワグナーに三船と、日米オールスターキャストでの競演は興奮したし、終盤の攻防は見入ったけども、及第点といったところ。
今回のエメリッヒ版リメイクのニュースを受けて、きっと攻防戦はとんでもないことになっているだろう、手に汗握る展開になっているだろう、そんな期待をほのかに寄せております。
話は二の次で、真正面から捉えた戦争映画が製作しづらい昨今の空気を、今作で吹き飛ばしてほしい。
ドンパチを余すことなく見せてほしい。
僕はそこに注目したいと思っています。
というわけで早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
第二次世界大戦においてターニングポイントとなった「ミッドウェイ海戦」。
真珠湾攻撃後、緊迫した状況が続く日米両陣営が、ハワイ諸島北西のミッドウェイ諸島にて、巨大戦艦に航空母艦、無数の戦闘機を集わせ、陸・海・空ですさまじい攻防戦を繰り広げる。
そして司令官たちの緊迫した頭脳戦や兵士たちによる決死の戦闘が、後の両国の命運を分けていく。
本作は、同じように国を愛し、同じ覚悟を持って戦った日米の軍人たちの姿を、20年に及ぶリサーチを経て描いた超大作である。
一大スペクタクル映像の第一人者の本気が伝わるであろう戦闘アクションの数々に、胸を躍らせるに違いない。
日本の運命を変えたとされる「ミッドウェイ海戦」。
危機的状況の中で、いったい何が彼らの命運を分けたのか。
あらすじ
1941年12月7日(日本時間12月8日)歴史が大きく動いた──
ハワイ諸島、真珠湾(パールハーバー)に停泊していたアメリカ海軍の艦隊が、日本軍の艦上機部隊によって急襲されたのだ。
大将山本五十六(豊川悦司)の命により、南雲忠一中将(國村隼)や山口多聞少将(浅野忠信)らの空母機動部隊が、奇襲攻撃を仕掛けたのだった。
ハルゼー提督(デニス・クエイド)率いる空母エンタープライズが報せを受け、パイロットたちが日本艦隊を追うが、既にその姿はなかった。
カリスマパイロットとして一目置かれているディック・ベスト(エド・スクライン)らは真珠湾に帰港し、その惨状を目の当たりにして愕然とする。
兵力とプライドに大打撃を受けたアメリカ軍は、士気を取り戻し、日本に反撃するため、太平洋戦域の新たな総司令官に、ニミッツ大将(ヴディ・ハレルソン)を任命する。
ニミッツは着任早々、情報将校のレイトン少佐(パトリック・ウィルソン)に、「山本大将の考えを読み、彼の次の動きを教えろ」と命じるのだった。
1942年2月1日(日本時間2月2日)アメリカ軍はマーシャル諸島の日本軍基地を爆撃、ディックの活躍で基地を破壊することに成功する。
さらに4月18日にはドゥーリトル中佐(アーロン・エッカート)が指揮する爆撃隊が東京などを空襲し、日本にダメージを与える。
山本は本土を危険にさらしたことに焦りを覚えながらも、山口の進言を受けて空母を珊瑚海へと進める。
それを察知したエンタープライズの追撃をかわし、5月8日、日本はアメリカ空母レキシントンの撃沈に成功した。
一進一退の攻防の中、レイトン少佐が統括する戦闘情報班が、日本の通信を傍受して暗号を解読、日本の次なる目的地は“ミッドウェイ”だと判明する。
情報戦では一歩先を行ったアメリカだが、日本軍は空母4隻、航空機250機以上、後方には山本が乗った世界最大の戦艦〈大和〉も控え、今や世界から「無敵」と恐れられていた。
対するアメリカ軍は、限られた戦力をかき集めて、ミッドウェイの北東に空母3隻を配置し、潜水艦で前哨線を設け、ミッドウェイの基地にも戦闘機や爆撃機を配備して守りを固めた。
6月4日(日本時間6月5日)、山本の令により、南雲中将、山口少将ら日本軍の艦上機隊がミッドウェイへ向けて出撃し、銃爆撃の雨を降らせていく。
一方、空母エンタープライズからも艦上機隊が日本艦隊へ向けて出撃、海中では潜水艦が、待ち伏せを仕掛けていた。
そんな中、日米両軍が兵力と知力のすべてを注いだ、両国共に絶対に負けられない海戦は、最も重要な局面へと突入する──!(HPより抜粋)
監督
今作を手掛けるのは、ローランド・エメリッヒ。
冒頭でも書きましたが、「壊し屋」エメリッヒさんであります。
前作「インデペンデンスデイ:リサージェンス」では、約20年の時を経ての続編に胸高まりましたが、粗という粗や、中国への過剰サービスが目につき、お世辞でも面白いとは言えなかった作品になっておりました…。
監督は本作の見どころについて、「スペクタクルであり、日米双方をしっかりと描いている」と語っており、「この手の映画は視覚効果が悪いとだめだ」と、視覚効果ショットが膨大であったことも明かしています。
また、日本人キャストについても、言語の違いによる苦労はあったものの、彼らとの3週間に及ぶ撮影は素晴らしい経験だった、撮影機関はほぼ日本映画だったとも仰っています。
オリジナル版ではアメリカ寄りに描かれていた「ミッドウェイ」ですが、本作では日米両方を公平に描いていることが本国では評価されている模様。
期待していいのではないでしょうか。
登場人物紹介
アメリカ合衆国
- チェスター・ミニッツ大将【太平洋司令官隊長官】(ウディ・ハレルソン)・・・不屈の精神を買われて任命され、真珠湾攻撃で受けた敗北のショックからの士気高揚を図る有能な指揮官。
- エドウィン・レイトン少佐【太平洋艦隊情報主任参謀】(パトリック・ウィルソン)・・・日本での赴任経験を活かして日本軍の作戦を分析する、頭の回転が速く冷静でありながらも職務に情熱をもつ男。
- ディック・ベスト大尉【第6爆撃機中隊長】(エド・スクライン)・・・親友を真珠湾攻撃で亡くし、仇討ちに燃えるパイロット。独断的な欠点を改め、一流の飛行技術を持った真のリーダーへと成長していく。
- ジミー・ドゥーリトル中佐【陸軍航空軍】(アーロン・エッカート)・・・陸軍のエースパイロットとして日本の本土空襲を指揮。生還率50%といわれた作戦に、すべての部下が彼を慕って参加した。
- ウィリアム・ハルゼー中将【第16任務部隊司令官】(デニス・クエイド)・・・空母エンタープライズ指揮官。現場主義で上層部との軋轢もあるが、部下たちに父親的存在として慕われている。
- ウェイド・マクラスキー少佐【第6空母航空団司令】(ルーク・エヴァンス)・・・ディックとは衝突をしつつも彼の才能を認め、その成長を見守る艦上機部隊の熱血指揮官。
- アン・ベスト(マンディ・ムーア)・・・ディックの妻。ディックに負けず劣らず頭脳明晰で熱い性格。夫を心から誇らしく思っており、不安を抱きながらもミッドウェイへと送り出す。
大日本帝国
- 山本五十六海軍大将【連合艦隊司令長官】(豊川悦司)・・・日米開戦に否定的だったが、時代の流れの中で、早期の戦争終結を狙い真珠湾攻撃とミッドウェイ海戦を構想し総指揮を執る。
- 南雲忠一中将【第一航空艦隊司令長官】(國村隼)・・・真珠湾攻撃で大戦果をあげながらも、第2撃を行わず、壊滅できたはずの米艦隊を蘇らせた。保守的な指揮が一部の反感を招いている。
- 山口多聞少将【第二航空戦隊司令官】(浅野忠信)・・・有能で情熱的な日本帝国海軍希望の星。準備期間が短いことなどから「MI」作戦には反対の立場だったが勇戦した。
(以上HPより)
日米双方の思惑や覚悟。激闘の末に描かれる運命の分かれ道。
その向こう側から見えるものとは。
75年前の悲劇を繰り返さないためにも、今見つめるべき作品になっていると思います。
ここから鑑賞後の感想です!!
感想
さすがのエメリッヒ!
薄いドラマ性ではあるけど、戦闘シーンのドンパチ合戦は手を抜いてない!
久々に純粋な戦争映画を観れた気がしました!
以下、ネタバレします。
興奮度MAXの海戦シーン。
大日本帝国による真珠湾攻撃によって大打撃を受けたアメリカ軍が、優秀な兵士や綿密な情報戦を経て挑むミッドウェイ海戦の模様を、どちらにも苦悩や軋轢といった内部の事情を盛り込むことで、復讐の連鎖ではない敵味方の区別でなく平等に描写に重きを置き、壊し屋の異名を持つ監督ならではの視覚効果と音響により、リアリティに特化した海戦シーンとなっており、久々に濃厚な戦争映画を堪能させてもらいました。
エメリッヒですから、正直ドラマパートとかに感情移入できるかという期待はさらさら持ってないため、あくまで戦闘描写にどれだけ興奮できるか、という部分を期待して臨みましたが、期待通りの内容で非常に満足できた作品でございました。
レイトンと山本が戦争をなるべく回避するための会話を交わしたのちに、舞台は4年後へ進み、いきなり真珠湾攻撃へと突入。
戦艦のデッキで礼拝の準備をしているさなかに現れる零戦の群れが、彼らのいる戦艦を機銃による攻撃で火の海にさせるシーンは、作品への没入感を一気に高める圧巻の描写でした。
戦火に燃える戦艦の中で、ディックの海兵学校時代の友人が必死に逃げようとする姿にクローズアップするシーンでも、燃え盛る炎と煙が立ち込んでおり、逃げまどう海兵たち同様、息苦しくなる感覚に陥り、その悲惨さに胸が苦しくなります。
このシーンを見て、僕の期待は確信に変わりました。
あ、本作は自分が見たかった戦争映画、ドンパチ描写だと。
それこそ最近は「1917」や「アルキメデスの大戦」を始め、よりリアリティな戦争描写を描いた作品が多いけど、ありふれた題材ではウケないためか、どこか変化球的な戦争映画ばかりで、こっちとしては陸地での主観オンリーの長回しとか、数学で戦争を止めるみたいな話を求めてなかった部分がありました。
だから今回、沢山のキャラが其々葛藤しながらも戦争に挑む姿や、双方の視点から戦争を描くこと、敵国の裏をかく情報戦略や、さらに戦争映画の醍醐味である「戦艦VS戦闘機」のスケール感など、これぞ戦争映画だよなぁ、と噛みしめながら鑑賞することができ、非常に満足のいく作品に仕上がっていました。
冒頭の戦闘シーン以上に終盤のミッドウェイ海戦は白熱の展開。
海の上で、航空母艦や戦艦、戦闘機に急降下爆撃機が暴れまわるわけです。
ハッキリ言って、現実の世界で「インデペンデンス・デイ」の激闘シーンを見てるような感じです。
空から襲い掛かる戦闘機を迎撃する戦艦の銃弾が無数に飛び交う中、命をかけて急降下していく戦闘機。
地上から大きな煙を上げている中、視界は決して良好ではないだろうに、それでも真っ直ぐ、真っ直ぐと降下し、爆弾投下の好機を伺うディックの「賭け」を捉えたシーンでは、後部座席で機銃を撃ちながらどんどん下がっていく高度に脅えるマレーの気持ちとこちら側の気持ちが重なっていく緊迫感。
敵機に追いかけられながらも反撃のチャンスを伺う戦闘機との白熱の展開や、被弾したことで不時着水せざるを得ない状況や、脱出を図る海兵たちの無念の表情。
体に傷を負いながらも、絶対負けられないと任務を果たそうとするマクラスキーが、急降下爆撃機で降下していく描写も、艦上から放たれる砲火によって起こる弾幕や煙幕が眩しい太陽と青々とした海を埋め尽くし、無事目的地点まで到達するかの緊張感と、弾を掻い潜っていく爽快感が同居した、なんとも言えない高揚感を得ることができます。
着弾するやいなや大きく膨れ上がる爆炎は、正にエメリッヒ節。
よくツイッターでみかけるような唐揚げで見立てた爆炎なんかじゃありません。
1つの爆弾から徐々に爆発を起こしていく駆逐艦が、一気に炎に包まれ陥落していく様は、妙な美しさも感じられ、もはや芸術の域に達していたとさえ思ってしまいます。
一度大きなクライマックスを迎える海戦ですが、ディックたちは傷だらけの中、もう一度出動してトドメを指しに行くんです。
映画内での起伏というか波に関しては、ちょっと疑問に感じた瞬間でしたが、おいおいまだやるのか!おかわり待ってましたぁ!と再び始まるドッグファイトに意気揚々としていた自分がおり、ディックとマレーコンビのトドメの一発を落とした瞬間は心の中でガッツポーズしてましたw
音に関しても秀逸で、戦闘機のプロペラが近づいてくるあたりや、被弾したことで徐々に止まりかけていくエンジン音、着弾した時の爆撃音の破壊力やすさまじさ。
これが戦争なんだ・・・と言わんばかりのスケール感は、絶対映画館でなければ味わえない感覚だったと思います。
ドラマパートで描かれるキャラクター
中盤はほとんど過激な戦闘シーンはなく、アメリカ側と日本側がミッドウェイ海戦に向かけて起きる様々な出来事を描いています。
基本アメリカ側の視点で描かれているために、日本側のパートはそこまで多くはありませんでしたが、過去の戦争映画でよく見かける圧の強い大和魂のようなぶつかり合いや、パワハラ満載の上下関係というような描写はなく、主要人物の人間性を尊重したかのような配慮に見えました。
主に陸軍と海軍とのイニシアチブを争う上で起きる溝や軋轢、物静かに戦況を見極めながらも勝機を探り続ける山本の苦悩と葛藤、その姿を影で見守りながら後押しする山口、謝った目論見をした部下を罵倒する南雲の姿などが描かれていました。
それに対しアメリカ側は、真珠湾攻撃での劣勢を変えるべく、陣頭指揮の後釜をニミッツに託し、次の日本の攻撃を先読みすることを最優先に作戦を立てていく戦法で進んでいきます。
陸地でのシーンは主に、ニミッツがレイトンに一身の期待を寄せるエピソードから、国のために命をかけて戦っている兵士を守るため、プライベートや睡眠時間を削ってまで情報収集に勤しむレイトンの姿がメイン。
空母では、無茶しがちな戦闘に皆から敬遠されるも、真珠湾攻撃によって失った仲間のために、部下たちを鼓舞し自慢の飛行スキルで戦いに挑むことで、リーダーとしての風格を身に付けていくディック。
そんな彼の独断的な姿を西部劇のマネをするなと咎めるも、いざ海戦となるとディックのような気持ちで挑まなければ勝利を導くことはできないと悟り、体を張るマクラスキー。
他にもディックの同期であるディキンソンが彼を後押しする姿や、ディックと共に戦闘機に乗るも、彼のムチャな飛行に嫌気がさしているマレーの葛藤、襲ってきた零戦を機関銃片手に一人で迎え撃つ勇気ある行動をしていくブルーノ(ニック・ジョナスが出てましたね!)、体中に失神が出るほど神経をすり減らしながらも、部下たちのため国のために空母を守るハルゼーなど、群像的なドラマにすることで、戦争の第一線にいることの重みや辛さ、痛みを共に分かち合うことで結束を固めていく彼らの美しさが惜しみなく描かれていたように思えます。
そして本作は、あくまで「真珠湾攻撃からの仕返し」という名目になっていますが、それを敵討ちだ!とか、日本め!これで終わりだぁ!みたいな敵味方をはっきりと描いたようなお話になっておらず、それぞれが始めたくもなかった戦争を早期的に終わらせるために、また双方の事情だったり、これ以上命を失わせないためにといった思惑が見えた作品にもなっていました。
誰も戦争を肯定するかのような人物はおらず、この戦いを終わらせるために全力を尽くす、そして勝利したアメリカも軍服の帽子をみんなで空高く飛ばすような晴れ晴れとした者もいなければ、上官たちも大きくガッツポーズしたり熱いハグをする者もいない、「とりあえず今回の戦いは我々の勝利、面目は果たした」といったような静かな笑顔のみ。
日本側も、山口が、陛下や国民、そして部下たちを危ない目に遭わせたという上での、人の上に立っている上官としての責任を果たすため、戦艦もろとも海に沈む決意だったり、これ以上戦況を悪化させたくない山本が、部下の進言を静かに窘める姿など、負けはしたものの次の戦いに向けて戦略を練るかのような佇まい。
尺に関してはもちろんアメリカ視点の方が多いけど、相手を決して下に見たり、コケにするような描写はなく、相手として尊重しているような姿が印象的でした。
監督も、「多くの命が失われる戦争に勝者はいない、敗者のみ。あくまで双方で命をかけて戦った兵士たちに捧げるために描いた」と語っており、これから作られるであろう戦争映画は、あくまで史実に忠実ではあるだろうけど、相手を敵に見立てるような描き方にはならないんだろうなぁ、という意味ではターニングポイントになるであろう作品といえるのではないでしょうか。
最後に
本作は歴史に忠実に描かれてるそうで、アメリカ側も山本の作戦の意図を読み取れなければ、さらに戦況は悪化していたことだというのが、より強く描かれていたように思えます。
またオリジナル版では、チャールストン・ヘストン演じる大佐の息子が、日本人の恋人との関係に葛藤する姿が描かれてましたが、僕はこれが作品の中で蛇足のように思えてて、それを排除し、ディックと妻、レイトンと妻とのエピソードに変更していたのは良かったと思います。
戦わなくてはいけない状況の中で、表向きは応援するも、いつ命が失われてしまうか気が気ではない妻の行き詰った表情が、より戦争の悲劇を助長させてたように感じます。
とはいえ、多数の登場人物をちょこちょこ出していた関係から、ディックやレイトン、山本といった主要人物の考えだったり主張は見て取れたものの、一人一人にスポットが当たる回数や、人物描写への深みは弱く、ドラマ性は思っていた通り浅い印象です。
だからと言って魅力が全然ないわけではなく、普通にドンパチ描写が最高で、硬派で激シブな演者が勢ぞろいって意味でも見ごたえはあったのは事実。
そして20年かけて集めた資料を基に、時系列もしっかり史実通りに描いたことに関しても、教科書的な意味合いを持った作品になっていたのではないでしょうか。
ドゥーリトル空襲も、そんな逸話があったのね…とか、アメリカにとって太平洋戦争ってそんなに劣勢だったのかとか、日本てかなりの脅威だったのねとか。
ぜひ劇場で見てほしい案件の作品でした。
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10