モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「最高の人生の見つけ方(2019)」感想ネタバレあり解説 人生やり残しの無いように生きたいものです。

10月11日

最高の人生の見つけ方

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死ぬまでにやっておきたいことをリストに認め実行していくことで、人生最後の旅の中でかけがえのない物を見つけていく、おじいちゃんバディものの最高峰「最高の人生の見つけ方」という映画が、今回日本でリメイクされることになりました。

 オリジナルはジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンという二大スターが共演し、彼らが余命わずかにも拘らず、大金叩いて世界中を駆け巡る旅の中で、喜怒哀楽を生み出す掛け合いに笑い涙する、とても素敵な作品でした。

 

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この映画がヒットしたせいか、似たような邦題がいっぱい出ましたよねぇ…。

最高の人生の作り方」とか「~のはじめ方」とか…。

当時レンタルビデオ屋で働いてた時に、あまりのタイトルの多さに便乗感丸出しだろ…と頭を抱えた思い出がありますw 

 

で、今回の作品はパクリではなく、ちゃんとしたリメイクであります。

ちゃんとオリジナルと同じワーナーブラザーズ配給ですからね。

 

はっきり言ってこのリメイク、少々不安です。

明らかに予告編を見ると、あの大女優が、ももクロのライブにいったり、スカイダイビングしたりと、若者に媚びてるように見えたり年をとっても元気な姿を讃えてほしい、みたいな気がしてなりません。

しかも肝心の「やりたいことリスト」に関してオリジナルとはかなり違う設定に改変されてるんですよね・・・。

これに関しては見てから書こうと思ってますが、色々と不安です。

 

しかし、オリジナルは思い入れのある作品であることは間違いなく、せっかくそれがリメイクで、しかも大女優とベテラン女優って久々の組み合わせなわけですから、ちょっと見てみたいなぁと。

てなわけで早速鑑賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

2007年に公開され世界中で大ヒットしたハリウッド映画を原案に、日本映画が誇る2人の女優を主演に迎え製作。

人生を家庭に捧げてきた主婦と人生を仕事に捧げてきた女社長という、全く真逆の人生を送ってきた二人が、共に病に倒れ余名宣言を受けることで、限りある人生に最高のピリオドを付けるため、「やりたいことリスト」に従って無謀な旅に出ることに。

今まで経験したことのなかった出来事をしていくことで、二人は生きる喜びを噛みしめていくが…。

 

主演を女性に変更することで、不満や悩み、憂いを帯びながら生きている世の女性たちに、やりたいことをやることで芽生える人生の豊かさを伝えてくれる爽快な1作。

この映画を見れば、あなたも殻を破って最高の人生を送れるはず。

 

 

 

 

あらすじ

 

 家庭のために生きてきた〈大真面目な主婦・幸枝(吉永小百合)〉と、会社のために生きてきた〈大金持ちの女社長・マ子(天海祐希)〉。

たまたま同じ病院の、幸枝は一番安い大部屋、マ子は最高級の個室に入院していたのだが、ひょんなことから2人部屋で同室となる。


デキる秘書の高田(ムロツヨシ)にかしずかれ、かなり年下の夫で副社長の輝男(賀来賢人)が颯爽と見舞いに現れ、どこから見てもセレブなマ子だったが、幸枝は輝男が病院の前で若い女と落ち合うのを見てしまう。

 

一方の幸枝は見舞いに来たしっかり者の娘の美春(満島ひかり)に、頼りにならない夫の孝道(前川清)と息子の一慶(駒木根隆介)に代わって、「もしもの時」のことを頼もうとして拒まれる。

どこかワケありの2人は、互いの唯一の共通点が、余命宣告を受けたことだと知る。

 

その後、一時退院した2人。

そこに幸枝から電話が入る。

残りの人生にやりたいことなど何もないことに気づいた幸枝は、病院で出会った12歳の少女が落としていった、人生を力いっぱい楽しみたいという夢が詰まった〈死ぬまでにやりたいことリスト〉を、「やってみようと思うんです」と

──最初は呆れていたマ子だが、「自分のためです」という幸枝の弾んだ声に動かされ、気づいた時には「それ、私も乗るわ」と宣言していた。

 

「スカイダイビングをする」「ももクロのライブに行く」「好きな人に告白する」・・・、今までの自分なら思いつきもしないことを、出会った大勢の人々を巻き込んで、次々と成し遂げていく幸枝とマ子。

 

ケンカもして大笑いもして、いよいよリストは残りわずか。
しかし、この時の2人は思ってもいなかった。
2人の出会いと友情を祝福するような〈ある奇跡〉が待っていることを。(HPより抜粋)

 

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監督

今作を手掛けるのは、犬童一心

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彼の映画、随分ご無沙汰な気がします。

つい先日「引っ越し大名!」が公開されましたけど、僕はスルーしてしまったので、ホントご無沙汰。

のぼうの城」以来かもしれないw

まぁ監督自身は「シン・ゴジラ」でお見掛けしましたけども。

 

一応和やかな空気の作品が多いというか、作風な気がします。

そんな監督の作品をサクッとご紹介。

若手女性お笑い芸人を主演に迎えた「二人が喋ってる。」で長編デビューした監督は、普通の大学生と足の不自由な女性との恋の行方を描いた切ないピュアラブストーリー「ジョゼと虎と魚たち」が若い世代を中心に支持をされ高い評価を得ました。

その後も、老人4人が大金強奪計画に挑む姿を高齢化社会を扱いながら痛快に描く「死に花」、ゲイ専用の老人ホームを舞台に、余命わずかの父と若い恋人、ゲイの父を嫌悪してきた娘の3人を軸に人間模様を描いた感動ドラマ「メゾン・ド・ヒミコ」、昭和の人気青春スポーツコミックを実写化した「タッチ」、病に冒されながらも気丈に振る舞う母と、彼女の秘密を辿る娘の絆を綴る「眉山」、猫を失った天才漫画家と新たにやってきた猫と周囲の人たちの交流を優しい筆致で描いた「グーグーだって猫である」など、人間同士が触れることで生まれる絆や温かさを、柔肌のような質感で描く特徴の作品が多く製作されています。

 

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 そして、天下統一で知られる武将・豊臣秀吉が唯一落とせなかった城という史実を基に、大軍に少数精鋭で挑んだ籠城戦の行方をエンタメチックに描いた時代活劇「のぼうの城」で、日本アカデミー賞で監督賞にノミネートされます。

しばらく映画製作からは遠ざかっていましたが、昨年の「猫は抱くもの」で久々に映画製作に復帰し、今年は「引っ越し大名!」に続いて2作目の作品となります。

 

 

 

登場人物紹介

 

  • 北原幸枝(吉永小百合)・・・大学を卒業後すぐに結婚、以来、ずっと専業主婦を続ける。
  • 剛田マ子(天海祐希)・・・総客室数5万を誇るホテルチェーンの社長。
  • 高田学(ムロツヨシ)・・・マ子の秘書。
  • 北原美春・若き日の幸枝(満島ひかり)・・・幸枝の娘。
  • 神崎真梨恵(鈴木梨央)・・・幸枝とマ子に【やりたいことリスト】を残す少女。
  • 北原一慶(駒木根隆介)・・・幸枝の息子。
  • ももいろクローバーZ
  • 三木輝男(賀来賢人)・・・マ子の夫。
  • 北原孝道(前川清)・・・幸枝の夫。(以上HPより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

僕としては「北のカナリアたち」以来の吉永小百合作品。

彼女らしさが前面に出そうな匂いもしますが。

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

感想

あくまで原案だけどさ、こんなに湿っぽい映画にしなくてもいいと思うんですよ。

そしてやはり吉永小百合、ここまでやりました映画でした。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

女性に改変したことで現れる部分

家庭に尽くしてきた主婦と仕事に尽くしてきた女社長が、人生最後の旅の中でけんかしたり笑いあったりしながら仲を深めていく中で、やり直しのきかない人生にしっかり向き合いケリを付けていく物語。

思ったことは黙っているのでなく、口にして言いたいことを言う、それこそが家族を円満にする、夫婦を円満にするという着地点は、今の冷え切った熟年夫婦や、互いが働いてることで時間を作れないでいる核家族にも通じる。

社会的によく挙がる熟年女性のステレオタイプな不満や憤り、後悔、立場などを吉永小百合がナチュラルに演じ、幼少期の反骨心から女手一つで成り上がってきた社長を天海祐希の持ち前の熱量で演じるという、対照的な人生を送ってきた二人の女性像を浮かび上がらせ、息の合った掛け合いで魅せてくれる。

 

しかし、オリジナル映画を原案としながらも、大きく改変した今作は、二人が旅路の途中で人生を考えることよりも、その後描かれる家族の風景に時間をかけていることや、ばったり会った小児患者の死をきっかけにしての「やりたいことリスト」のために本来彼女たちがやりたい項目でないことから見ていて気持ちが乗ってこないなど、自分が見たかあったリメイク版とは違う作品に仕上がってしまっていて残念な部分が大半を占めてしまった作品でございました。

 

 

はい、自分の感想を大まかに先に書いてみましたが、あくまでオリジナル映画を原案とした全く違う内容であるということを念頭に置い、まずは褒め部分を書いていこうと思います。

 

熟年夫婦の風景をしっかり描いた今作。

だらしのない夫、引きこもりの息子、家族のことを母親に押し付けバリバリ働く長女、そんな家族構成の中でただ主婦業をこなしてきた幸枝、という何とも悲しい映像を見せつける冒頭。

きっとこの映画のゴールは、そんな家族が幸枝の病気を機にひとつにまとまっていく、ありきたりな画なのだろうと思ってみていたわけですが、それはさておいて、やはり70にもなって夫の面倒を見なくてはいけない主婦の「自由気ままな人生」とは賭けはん荒れた姿を見ると、見てるこっちはどうにかしてあげたくなるってのが気持ちとしてはありました。

そんな彼女に訪れる死の影と予期せぬ同志、そして毎日何度も注射を打たなければならない苦痛の日々に生きることに嫌気がさし命を投げ出そうとする少女が遺した「やりたいことリスト」をきっかけに、これまでしてこなかった刺激と過激な体験をしていくわけです。

 

ここまでの経緯で何が切ないって、その「やりたいことリスト」を基に、いざ自分で書き起こそうとすると1個も出てこないという幸枝の姿。

これってこれまでの人生一応満足してるからじゃないのか?と思えたけど、そうでなくて同じ毎日の繰り返しによって自分がしたいことを考える力が失われてしまっているのではないか、と思ってしまいました。

夫の世話に引きこもりの息子の世話。

掃除して洗濯して食事作ってという主婦の作業はそういった想像力まで殺してしまうのかと。

僕もあれやってこれやってと母親におんぶにだっこで実家暮らししてきたこともあるので、もし母親がこんな思いしてたらと思うと・・・と罪悪感にさいなまれる序盤。

 

そんな彼女の旅の中でのいきいきとした姿は、きっと同世代の女性が見たら自分もやってみたいと思える映画だったのではないでしょうか。

 

 

片一方で、仕事バリバリの女社長マ子。

地位と名誉と金と若くてピチピチの旦那を手にした彼女ですが、病魔によってそれが失われていく危機に陥ります。

こうしてはいられない、仕事に熱を入れてきた彼女だけに、仕事を失うと実は何も残ってないことに気付くわけです。

こうして主婦と社長が、これまでしてこなかった、またとない旅を繰り広げていくわけですね~。

 

 

どうしても好きになれない

しかし、オリジナルの茶目っ気たっぷりな爺ちゃん二人の姿にニンマリしながらも、ホロット泣けてしまうクライマックスの良さに好印象だった僕としては、今作のリメイクはどうしても比較してしまいがちで、改変部分に多くの不満が残ってしまったのも事実。

 

まず、やりたいことリストを自分たちで作らないこと。

小児患者の女の子が死んでしまったことで、彼女の遺志を継ぐかのように始まった旅。

私のように年老いた人はやりたいことなんてないけれど、若さあふれる人たちは先の長い人生やりたいことがたくさんある、それなのにそれができないなんてあんまりだから、私たちでその願いを叶えませんか?という中々強引な切り口に、少々顔をしかめてしまう僕でした。

 

いやいや考えに寄っちゃあいっぱいあると思うんですよ。

てかオリジナルと同じでやればいいじゃんて。

もっと自分本位で行動したれや、と。

なんでもいいんですよ、海外に行きたいとか、ステキな夜景の見えるレストランでゴージャスなひと時を送るとか、ニューヨークのティファニーに行ってアクセサリーを身に着けたいとか、それこそイイ男と過ごしたいとか、もっとバブリーで女性が夢見るようなことをやればいいんですよ。

その死んでしまった女の子、なんて余計な寄り道ってか,口実必要ないでしょうと。

まぁ実際女の子のやりたいことの中にウエディングドレス着るとか、好きな人に告白するなんて項目があるのでそういう意味では女性ならではの願いもあって良いんですけどね。

 

で、もっと良くないのはあくまで「女の子」がやりたいことであるせいで、このおばさん二人がやってもきついんですよ。

 

日本で一番大きなパフェを食うとかはまだ見れたけど、ももクロのライブシーンはかなり興ざめ。

おばさん二人をステージに挙げて「走れ!」を踊って歌ってのシーンて、これ客席にいたらなかなか楽しめないと思うんですよ。

だってオーディエンスをステージに上げる訳ですから、もしかしたら自分も上がれるかもしれないって変な夢持たせちゃう画なんですよ、あれ。

ももクロって普段そういうことするグループなんですかね、しないでしょう。

しかもあの場面、女の子が来てないということは伝えてるけど、死んだとは言ってないわけで、女の子の代わりにおばさん二人をステージに上げる理由に相応しいかどうかを考えると、やっぱり変だなと。

ならハナッから「一緒に来たいといっていた女の子が天国へ行ってしまったからその分私が楽しまなきゃいけない」と言えば、だったらその女の子の夢叶えたろか!と、ステージに上げやすくなるというか、エンタメとして機能するライブになったんじゃないかと。

ただ会場で一番高年齢だから、ステージに上げて一緒に歌って踊る、だけにしかなってないんですよね。

ここはとにかく気持ち悪かったです。

 

あとは結局のところ、吉永小百合という大女優が、あんなことやこんなことをすれば日本の熟年女性が元気になれる、そんなプロモーションの域を超えた映画になってたっかというと、なってないよなぁと。

 

今回小百合さん、スカイダイビング(多分やってない)や、ももクロのライブ、果てはウエディングドレス着用など、ステキで頑張る女性を好演しておりましたが、どうしてもそこまでやる必要あったのか、と思ってしまう不寛容な自分が降りまして。

結局吉永小百合は吉永小百合のイメージを払拭するような役柄や行動はしないんだよなぁと改めて思ってしまって、どれをやってもプロモーションにしか見えないのが鼻につくというか。

確かにキレイです、この歳でよくあそこまでやってくれましたね!ってのもあるんですけど、どうも、ね。

 

 

あとは海外ロケを敢行してるかと思いきや、明らかに合成だったり国内での撮影だったりといった部分が透けて見えてしまい、せっかくのワーナー配給なのに政策予算あまりもらえなかったのか…といった裏の部分まで考えてしまったのも僕の悪い視点が出てしまったわけで。

明らかにスカイダイビングは日本ですよね。ロサンゼルス上空と出てましたが、どう見てもロサンゼルスに見えん。

エジプトのスフィンクスやピラミッドも出ては来るが近くにいる感覚がまるで見えないし、そのがずっと国内限定。

200億円もの小切手を切れる大富豪が、なぜ国内ばかりを連れまわすのか。やはりケチなのか。

やはりオリジナル同様世界を飛び回って人生最後の贅沢を幸枝さんにはしてほしかったですね。そういう外の世界を見たうえでやっぱり家庭が家族が一番だなって方が説得力があるというか。

 

あとはなんでしょうね、すごく涙を誘うような部分が多々あって、こちらに感情を煽るんですけども。

例えばマ子は子供のころ辛い目に遭ってきた過去がありまして、それを乗り越えさせるために幸枝がお父さんに会わせる場面があるんです。

もちろん会いたくないマ子ですから怒ります。

で、走って逃げた先には鉄棒がありまして、これがやりたいことリストにある「逆上がりができるようになる」ってのに繋がって、さらにその逆上がりができないマ子が、父との再会にムシャクシャした怒りを武器にナニクソ根性でやってみるんですよ。

多分ですけど、子供の頃逆上がり出来なかった人は大人になってもできないと思うんですね。

そこは置いといて、逆上がり出来たところをボケた親父が見ていてよくできたなぁ、って頭なでなでされてマ子は泣いちゃうんですけど、ここまでの部分で親父に像しかなかったマ子が、なんでそこまでして泣いてしまうのかって描写が全くないもんだから、全然グッと来ないし、ここはもっと回想を入れるなどして時間をかけるべきだと思うんです。

その方がよりマ子の過去への憎しみがある一方で、それでも父のいい部分はあったって見せることができるし、これが無いとすごく唐突な和解劇になってしまっているんですよね。

こういう部分が多くあって、どうしても乗れなかったというか。

 

 

 

 

最後に

結局愚痴ばかりになってしまいましたが、あくまで僕は楽しめなかっただけで、今作に感動した人は是非オリジナル映画を見ていただいて、思い入れのある映画にしていただけたらいいなと、オリジナル映画好きな僕としては言い残しておきたいと。

 

とにかく、男も女も人生やりたいことやらないでどうするの!言いたいこと言わないでどうするの!

せっかくの人生最後は笑って死にたいよね。

 

ムロツヨシが今回マ子の秘書役として登場しましたが、福田作品でのウザったい芝居は封印し、しっかり笑いも取りながら真面目な秘書を熱演してましたね。

彼が泣くとことか何の映画以来だろうw

あとはなんだろ、カメ止め女優がちゃっかり2人も出演してましたね。

 

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10