モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ザ・スイッチ」感想ネタバレあり解説 ガチで怖いしカワイイ「入れ替わり」系ホラーコメディ。

ザ・スイッチ

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 「もしかして俺たち、夢の中で入れ替わってる!?

 

新海誠監督の大出世作「君の名は。」。

高校生男女の奇妙な入れ替わりを通じて導かれていく物語。

 

優れたアニメ―ション描写と青春やエンタメ要素が相まって大ヒットした作品ですが、そもそも「入れ替わってる」映画って、結構あるんですよね。

 

「君の名は。」のネタ元とも思える大林宣彦監督の「転校生」、ジョン・トラボルタニコラス・ケイジが入れ替わっちゃうバイオレンスアクション「フェイス/オフ」、呪われたイヤリングによって中年男と女子高生が入れ替わってしまうコメディ「ホット・チック」、その他「フォーチュン・クッキー」や「秘密」などアクション、青春、ヒューマン、ラブストーリーなどのジャンルがほとんど。

 

でもホラーやスリラー映画で「入れ替わってる」映画って、おそらくないはず。

 

そんな「入れ替わってる」映画ファン待望の「入れ替わってる」ホラー映画が誕生しましたw

 

今回鑑賞する作品は、連続殺人鬼のおじさんと地味な女子高生が「入れ替わっちゃう」ホラー映画。

おじさんと女の子が入れ替わる演技で爆笑してしまいそうな予感ですがw

早速鑑賞してまいりました!!

 

 

 

 

作品情報

ゲット・アウト」、「アス/us」「透明人間」など近年のスリラーホラー作品を牽引する制作スタジオ「プラムハウス」が新たに送るオリジナルホラー。

 

地味な女子高生と連続殺人鬼の身体が入れ替わってしまう奇想天外な設定と、シリアルキラーと化した女子高生の行動と自らの身体を取り戻すために奮闘する姿を描く。

 

シリアルキラーとタイムリープを組み合わせた斬新なホラー「ハッピー・デス・デイ」シリーズでその名をとどろかせた監督に、「ゲット・アウト」のジェイソン・プラムが製作に加わったことで、ギャップ感の笑いとスリリングな残虐描写が見事な化学反応を見せる。

 

さらに「名探偵ピカチュウ」での可愛らしさが印象的な新進女優と、「ブルータル・ジャスティス」でのクセのある芝居とシリアスな表情でメル・ギブソンと見事な掛け合いを見せた演技が記憶に新しいベテラン俳優が、シュールでありながら役者として新しい境地に挑む。

 

果たして女子高生は殺人鬼と対峙し、無事元の身体を取り戻すことができるのか!

 

ゲット・アウト(字幕版)

ゲット・アウト(字幕版)

  • 発売日: 2018/01/19
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

あらすじ

 

ミリー(キャスリン・ニュートン)は、片思い中の同級生にも認識されない地味な女子高生。

 

親友たちと普通の学校生活を送っていたが、ある13日の金曜日、連続殺人鬼❝ブッチャー❞(ヴィンス・ヴォーン)に襲われ謎の短剣で刺されてしまう。

 

間一髪、命は取り留めたミリーだが、次の朝目覚めるとミリーとブッチャーの身体が入れ替わっていた。

 

女子高生姿のブッチャーが虐殺計画を進める中、中年男姿のミリーは24時間以内に身体を取り戻さないと一生元の姿に戻れないことを知り・・・。(HPより抜粋)

 

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監督

本作を手掛けるのは、クリストファー・ランドン

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女子高生と殺人鬼が入れ替わってるなんて発想がすごいと思いきや、すでに前作「ハッピー・デス・デイ」シリーズで殺人鬼とタイムリープをマッシュアップさせたそうで。

 

やはりホラー映画出身の監督さんは、低予算でアイディアの限りを尽くすから面白いんだ!なんて聞きますけど、彼もまた設定と描写に知恵と工夫を詰め込んだうえでの功績なんでしょう。

 

まだ彼の作品を鑑賞したことがないので今回が初となりますが、本作が楽しかったら過去作見てみようっと。

 

ハッピー・デス・デイ (吹替版)

ハッピー・デス・デイ (吹替版)

  • 発売日: 2019/11/21
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

キャスト

連続殺人鬼ブッチャーから女子高生ミリーに入れ替わってしまうのは、ヴィンス・ヴォーン。

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「これまでにやったどんな役よりも違う設定を気に入った」とインタビューで語るヴォーン。

これまでシリアスな役柄から、つい笑ってしまう三枚目まで幅広く演じてこられた彼に、また新たな一面が本作で見られるという点では期待が大きいです。

 

そんな彼の代表作をサクっとご紹介。

ダグ・リーマン監督の「スウィンガーズ」で注目された彼は、科学の力によって現代へ蘇った恐竜たちとの死闘を繰り広げる大ヒットシリーズの2作目「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2」に出演します。

 

2000年以降は、ベン・スティラー主演の作品に多く出演。

売れっ子スーパーモデルが再起をかける姿を、ファッション業界を小ばかにした内容で描く「ズーランダー」、スポーツジム閉鎖の危機を救うため、個性豊かな面々と共に賞金目当てでドッジボール大会での優勝を目指す「ドッジボール」、交際後すぐにマンション購入したせいで別れても行く当てがなく仕方なく共同生活するカップルを描いた「ハニーVSダーリン/2年目の駆け引き」、町の治安を守るために悪友たちと自警団を結成するも、エイリアンと対峙する羽目になる「エイリアンバスターズ」などコメディ映画を中心に活躍していきます。

 

 

ドッジボール<特別編> [DVD]

ドッジボール<特別編> [DVD]

  • 発売日: 2006/01/13
  • メディア: DVD
 

 

近年は、宗教上の理由で武器を持たずに戦地に赴き、多くの兵士を救った衛生兵を描いた「ハクソーリッジ」や、金のために組織から大金を強奪しようと試みる刑事コンビの行く末を描いたクライムアクション「ブルータル・ジャスティス」などで存在感を発揮しています。

 

ブルータル・ジャスティス(字幕版)

ブルータル・ジャスティス(字幕版)

  • 発売日: 2020/11/02
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

 

他に連続殺人鬼ブッチャーへ入れ替わってしまう女子高生ミリー役に、「ベン・イズ・バック」、「名探偵ピカチュウ」のキャスリン・ニュートンなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

もし誰かと入れ替われるとしてもコイツだけは入れ替わりたくない!

そんなバッドシチュエーションが、どんな笑いと恐怖を生むのか。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

外見はおっさんなのに中身は可憐な乙女が笑える!

・・・だけど、思ってた以上にパッとしない・・・。

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まるでジェイソン

父を亡くしたことで母を思いやる内気な女子高生ミリーと、伝説の殺人鬼と謳われるブッチャーが、刺した相手と入れ替わってしまう短剣の呪いにより体が入れ替わってしまうことで起きる不可思議な物語は、ホラー映画の伝統をしっかり踏襲した描写と、魂が入れ替わってしまったことによるギャップの楽しさに加えて、ジェンダー描写をギャグにしない配慮も散見された、現代的な作品でございました。

 

怖いのが苦手なモンキーは、「ホラーコメディ」という触れ込みのおかげもあって、そこまで身構えずに臨んだ本作。

 

はい、この鑑賞前の姿勢が間違っておりました。

ちゃんと「ハッピーデスデイ」の監督でブラムハウス製作だと事前情報は抑えておいたはずなのに、「コメディ」という表記が僕の怖さのハードルを下げていたのです。

 

結果、冒頭から阿鼻叫喚の殺戮描写!

おい!聞いてねえぞ!こんな描写!!

しっかり怖ぇじゃねえか!!

 

男女2組の高校生カップルが夜な夜な「伝説の殺人鬼・ブッチャー」の話でムードを作っていきます。

まぁ思春期の少年少女が夜中に集まりゃ、怖い話の一つや二つするもんです。

大体男はこういう話をして女を怖がらせ、狼の皮を被った羊を装うってか。

 

予想通りに女はビビり、脅かされてビールをこぼしてしまったことで、臭いを落とすためのソーダ水を探しに部屋を出ていきます。

 

一人にさせないために男は彼女の手伝いをしに行きますが、彼女そっちのけで、屋敷の主であるパパの異様なコレクションに目が生きがちに。

骸骨やら錆びついた武器やらがガラスケースにきっちり展示されてるんですね~。

この親父どういう趣味してんだ・・・。

 

結局彼女そっちのけで屋敷探検に出かけた男は、地下室に眠っていた高そうなワインを発見。

これでもう一杯やりますかとばかりに持っていこうと思った矢先、部屋の奥で物音が。

ビックリしてワインを落としてしまった男は、割れた瓶の破片を拾いながら、先ほど脅かせた彼女の仕業と思い込み、一緒に手伝えと声を荒げます。

 

残念ながら、物音を立てた相手は、先ほど4人で話していた伝説の殺人鬼、ブッチャーだったのです。

え…あれって高校生たちがダンスパーティーで羽目を外さないための都市伝説じゃなかったの・・・?

きっと男は頭の中で軽んじてた自分を公開したことでしょう。

 

殺人鬼は、割れたワインボトルを驚き慄く男の口の中に勢いよく突っ込むではありませんか…

ワインボトルって口の中から入れたらどこまで行くのか。

誰もそんなこと想像しなかったでしょう、結構入るんですよこれが・・・。

欠けた先端はとうとう喉ぼとけ辺りまで到達し、のどの外側から突き破るではありませんか…

オーマイガアアァァーーーっ!!

 

え、ちょっと待ってちょっと待って・・・ホラーだけどコメディって言ってたよね…

冒頭からこんなに激しい殺戮描写出すってことは、ここからもっととんでもないやり方で殺していくってことでしょ!!

おいおいおいぃ~聞いてねえからマジで!!

もっとポップにホラーやってくれって!!

 

戸惑う僕のことなどお構いなしに、ブッチャーは次の標的を探しに行きます。

 

先ほどソーダ水を取りに行った彼女は、洗面室の戸を激しく叩く物音を聞いた瞬間、彼氏だとばかり思っていましたが、戸を破り入ってきたのは仮面を被ったブッチャー。

 

これまた彼女も「ホレ見たことか!さっきの都市伝説、都市伝説じゃねえじゃあああんっ!!」と心の中で叫んだことでしょう。

瞬く間に彼女はブッチャーに頭を掴まれ、便器と便座の間に頭を置かれたのち、便座で思いっきり頭部を殴られ死んでしまいます。

 

我が家のトイレの便座はプラスチックだかセラミックだかわかりませんが、割かし重みのない軽いタイプの便器なんですが、そもそも屋敷の洋式トイレって全体固いですよね。

そりゃ便座を力いっぱい入れてなぐりゃ頭部も粉々になるってもんです・・・。

 

なんて恐ろしい奴なんだブッチャー・・・・出てきた途端容赦なく殺していくじゃねえか…

登場時は構えてなかったせいかビクついた自分も、若干の耐性がついたせいか何とか直視できたわけですが、この屋敷にはあと二人いるんだよな…一体どうやって始末するのか…

興奮と緊張によりアドレナリンドバドバ、ドーパミンがドバドバ分泌されていきます。

 

 

騒ぎに気付くこともなくコトをしているカップルでしたが、全然イかない男に愛想がついた女は、コトを途中で終わらせ、テニスコートへ。

手でいいからと懇願するも、女は勝手にイク男に何故女が合わせなければいけないのか、あれこれ文句を言って、男をおいていきます。

 

するとテニスコートの照明がついたことに何やら胸騒ぎ。

振り返ると、男の背後にブッチャー登場。

落ちていたテニスラケットを膝で真っ二つにおり、男のこめかみにむかってペンパイナッポーアッポーペンばりに、ズーーーン!!と突き射すではありませんか。

 

なるほどこりゃジャスティンビーバーも気に入ってピコ太郎の動画を拡散するわけだ・・・って違う!!

ブッチャーはリンゴもボールペンもパイナップルも持ってね~!折れたラケットだ!!

 

先ほどの都市伝説なんてとうに忘れていたであろう女は、必死で屋敷内に逃げ隠れます。

 

扉を閉めても突き破られ、追いかけられる女。

直線廊下から投げられた槍は、女の右側をかすめ、壁に突き刺さります。

 

行きついた先は、行き止まりのリビング。

どうしようこうしよう、クローゼットに隠れよう。

そんなところに隠れたってバレるのは時間の問題だろw

 

なんて思ってた僕がバカでした。

当然ブッチャーはクローゼットの仲をくまなく探しますが、彼女は見当たりません。

はて・・・小娘め、どこへ行きやがった。

なんと、彼女はクローゼットの奥にある隠し扉から登場。

これは僕もしてやられました。

 

これで彼女は助かるだろうと思ったら、のこのこと出てくるではありませんか。

バカ!出て来たら見つかるだろうが!まだ隠れとけって!!

 

彼女は屋敷に住むお嬢様だからこそできた芸当だったのでしょう。

そこへお父さんとお母さんが車で帰宅。

パパ!!助けて!ブッチャーが!!

はい、ジ・エンド。

ブッチャーはすかさず彼女の首根っこを捕まえ、先ほど壁に刺さった槍に身体ごと突き射します。

 

お母さんは、留守中娘が男を連れ込んでないか心配だわとソワソワ。

お父さんは、何、見つけ次第叩きのめしてやる!と親バカぶりを発揮。

そんな両親の不安は、別の形で現れてしまうのであります…。

 

 

冒頭約10分で、ブッチャーの恐ろしさと怖さを存分に見せるシーンの連続。

コメディ描写が全然見えてこない本作に、僕は瞳孔ばっくり、ドキがむねむねの状態で迎える形となってしまいました。

 

 

このようにブッチャーが一体どのように殺していくかを生々しく描いておりました。

 

ミリーに入れ替わった後でも、自分をいじめていたクラスメートを、冷凍装置のようなものに―300℃になるまで閉じ込め瞬間冷凍。

 

何かと自分を攻撃する嫌味な先生は、技術室の机によくある電動のこぎりを作動させ切り刻んでやろうと仕掛けますが、なんせ体は女子高生。

いつもの力を発揮できず、ぎゃっくに先生にフルボッコにされてしまいます。

 

しかしここは殺人鬼。

目の前に落ちていたドライバーを首元めがけて仕留めた後、作動させていた電動のこぎりがある机に寝かせ、マグロの解体ショーばりに綺麗に真っ二つに切り刻んで行きます。

男性の身体を押すくらいなら、女性でも簡単にできるわけで、この利点を活かした方法でしたね。

 

他にも、セクシーな容姿で周囲の男子を釘つけにしたミリー扮するブッチャーは、股間が疼いて仕方ないアメフト部男子を誘惑し、3人まとめて始末。

腕力が無いぶん、あらゆる凶器で殺しまくっていくわけです。

 

 

ヴィンス・ヴォーンさすがです。

「透明人間」の時ばりにバカでかい劇伴で脅かすグロ描写。

心臓がキュッとなりがちな僕の気持ちを和らげてくれたのは、純情可憐な乙女になtってしまったヴィンス・ヴォーンでした。

 

さすがコメディ映画で培ったユーモアセンス。

 

ブッチャーの身体になってしまったミリーは、汚い寝床で目を覚ました瞬間、自分の声の違和感に気付きます。

あれ?アタシってこんな声だったっけ?

身体は妙にデカいし、手もデカい。

サラに自分よりも汚い恰好をした男が、クスリをくれとせがんでくる。

アタシそんなの持ってません!

てか、アタシ誰!?

鏡を見た瞬間叫びだし、ミリーは逃げ出してしまいます。

 

慣れない図体のせいか、草木に隠れるも木の枝が顔にぶつかったり、指名手配されてるにもかかわらず堂々と街を歩くばかりか、近所の顔見知りのおじさんに平気で近づいてしまいます。

 

そうか、アタシ殺人鬼と入れ替わっちゃったのね…

てか、アタシ臭い!

シャワー浴びよっと♪と、学校の校舎のシャワールームに出発。

 

見た目は男なのに、やることなすこと全部乙女を演じるヴィンス・ヴォーンは、風呂上りのバスタオルもちゃんと頭に巻いて出てくる徹底ぶり。

こんなの笑わずにいられるかw

 

他にもミリーはマスコットの着ぐるみを着てアメフトの応援をしていることから、自分がミリーだと気づいてもらうためにダンスを踊ったり、想い人と接吻をする際には、自分のあまりの手の大きさに困惑してしまう素振りなど、しっかり乙女を熱演されておりました。

 

 

また、女性の身体を手に入れたブッチャーが、本来の腕力を発揮できない代わりに、殺人鬼の身体を手に入れたミリーは、自分では計り知れないほどの力があることに驚いてしまいます。

 

いつも友人と演劇部の部室でランチタイムを取っていたミリーは、友人のナイラとジョシュに正体を明かそうと部室を訪ねますが、まぁ見てくれがおっさんですし、何より殺人鬼だと知ってるわけで、話を聞いてもらう余地もないまま逃げられてしまいます。

 

何とか制止しようと体を抑えつけますが、あまりの力に友人をそこそこ痛めつけてしまうんですね~w

あらやだアタシったらといったとことろでしょうか。

とはいえ、こうでもしないということ聞いてくれないでしょうから仕方ないでしょう。

 

トイレに籠って隠れている際に、いつもいじめる男子が扉を蹴飛ばしてきた時も、腕力で男子生徒を持ち上げ、これまでの鬱憤を晴らすかのように警告を促す姿も。

 

 

ただ、ユーモアに長けた描写ではありますが、ミリーはおっさんの身体に入れ替わってた経験を経て、自分が弱い人間ではないことも経験していく終わらせ方は良かったと思います。

力を手に入れたことで試してみたけれど、周りのみんなもそう大して変わらない弱さを持ち合わせていたことや、ちゃんと自分の内面を見てくれる人がいることなど、一見不運に見舞われた体験が、彼女を一回りも二回りも大きくさせているんですね。

夫を亡くしたことで酒に溺れ、なかなか前に進めないでいるお母さんの本音も聞けたことも物語の中で重要なポイントになっていたと思います。

 

なんかパッとしない

ちゃんと伏線があったり、サイドストーリーも抑えながら進んでいく展開、ホラー描写もなかなかなんですけど、どうもパッとしない内容になっていたなぁと。

 

11日の水曜日から始まって、入れ替わった日が13日の金曜日って表記から、思いっきりジェイソンを彷彿とさせるオマージュがあったわけですが、これらを筆頭に往年のホラー映画にオマージュを捧げた描写は、実際ビクビクしたこともあって楽しめたわけです。

 

ですが、肝心の「入れ替わった」ことによるハプニングが少なく、ユーモア描写が弱かったなぁと。

 

入れ替わったことによる力のギャップってのは重要視されていたし、女性の身体を手に入れたブッチャーが自分の胸を触る辺りや、立小便を初体験するおっさん状態のミリーが男性機をぶるぶる横に振る辺りは、思わず笑えてしまったわけですが、実際入れ替わったらもっとして見たくなることや、男性ならでは女性ならではのハプニングってあると思うんですよね。

 

きっと、本作は入れ替わったことによって男性が如何に女性に対して軽視してるかって辺りを笑いで消化させない工夫を施しているため、所々真面目に見えてしまってるきらいがあるというか。

 

何もそこで笑いを取れとは言ってなくて、もっとやり様があるよねと思ってしまい。

 

おっさんミリーはヴィンス・ヴォーンが上手く演じていることもあって、笑いと真面目の微妙なラインをうまく捌いている感じがありますが、逆に殺人鬼ミリーが冷静すぎるんですよね。

 

女の身体になった割には、地味な服でなく派手な服をチョイスする辺りとか、お化粧もバッチリで。

なのに喰いっぷりはガサツってギャップはあるんですけど、ここで笑わせてくれないし。

 

どっちも違う体なのだから、もっと困った状況が出てそれを可笑しく描いてもいいのになぁと。

 

要は、現代性を盛り込んでいるものの、ホラーとコメディのハイブリッド感が出せてなく、案外普通に収まってしまった印象です。

 

 

最後に

ホラーとしては結構満足してるところはあったんですが、殺人鬼ミリーはもっとやってもよかったですよね~。

 

あんな一人ずつコソコソやるんじゃなくて、パーティーの時に一斉に殺戮するとか、伝説の殺人鬼ならではのおっかなびっくりなことをしても良かった気が。

 

あ、ラストは爽快でしたね。

下ネタと心意気を掛けたキメ台詞。

あれはかっこいい。

 

ん~期待していた割には・・・という感想でした。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10