IT/イット THE END ❝それ❞が見えたら、終わり。
ホラー映画の歴代興行収入ランキングを塗り替え、世界中で大ヒットを巻き起こした前作「IT/イット ❝それ❞が見えたら、終わり。」。
とある町で忽然と姿を消した少年少女たちの行方を追うべく、「負け犬たち=ルーザーズクラブ」と称された男女7人が、それぞれの悩みや不安を抱えらながらも、謎のピエロ、❝ペニーワイズ❞が仕掛ける恐怖に立ち向かう青春ホラー映画。
❝それ❞=ペニーワイズは、行方不明の弟に、父の暴力に、誰もいない部屋の壁画に、執拗に薬の摂取を強要する母に、両親の死に、不良少年に、ピエロにと、少年少女らが抱く「怖いモノ」を可視化させ、恐怖を増幅させる恐ろしい人物。
なぜ❝それ❞は人をさらうのか。
なぜ❝それ❝はピエロの姿をしているのか。
なぜ❝それ❞は27年ごとに現れるのか。
前作で明かされなかった様々な謎が、今作でいよいよ明らかになる、そうです。
怖い映画が苦手だと毎度の如く語っているものの、今作は怖さよりも、ルーザーズクラブが大人への階段を上るために「恐怖」を克服する通過儀礼のようなもの。
そのためには互いを信じ、勇気を振り絞って立ち向かうことで絆を深めていく青春映画、という見方が強く表れていたように思えます。
もちろんペニーワイズのフォルムもトラウマ級の怖さでありましたし(特に口を開いたときの不気味さたるや・・・)、
町の過去を知っていくことで感じる戦慄など、怖さを煽る演出含め、つい叫んでしまう方たちの気持ちも十分理解できるクオリティでしたよね。
あれから27年後、ルーザーズクラブたちはどんな人生を過ごし再び❝それ❞に立ち向かうのか。
ビルとベバリー、ベンの恋の行方や、他の子たちのその後も気になります。
今回上映時間が169分だそうで、なかなかのボリュ―ミーな長尺ホラーになりましたが、それだけ中身も濃厚な物語になっているのでしょう。
早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
作家スティーブン・キングが1986年に発表したホラー小説「IT」の実写映画完結編。
人間の「弱さ」に付け込む謎のピエロ、ペニーワイズに翻弄される人々を描く。
少年時代の前編にあたる前作「IT/イット ❝それ❞が見えたら、終わり」は、原作者の代表作としても知られる「スタンド・バイ・ミー」のホラー版とも称されるほどの世界的人気となった。
それから27年後の大人になった「現代」を描いた後編が、今作にあたる。
現在と過去を交錯しながら描かれる今作。
前作で明らかにされなかった謎が、ついに明らかとなる。
まだ終わっていなかった、❝それ❞の恐怖に、ルーザーズクラブはピリオドを打つことができるのか。
前作を遥かに超える「恐怖」と、予想外の展開。
スティーブン・キングも大絶賛のホラーエンタテインメントが、ついに完結する。
あらすじ
静かな田舎町デリーで、27年前と同様の連続児童失踪事件が発生。
そんなある日、幼少時代に事件に見舞われ、真相に立ち向かったルーザーズ・クラブのメンバーの元に、「COME HOME COME HOME(帰っておいで…)」という不穏なメッセージが届く。
“それ”が再び現れたことを確信した彼らは、かつてかわした約束を守るべく、町に戻ることを決意する。(Movie Walkerより抜粋)
監督
今作を手掛けるのは、前作に引き続きアンディ・ムスキエティ。
監督に関しては前作の感想で読んでいただくとして、今作は原作に大きなリスペクトを捧げつつ、映画ならではの改変を、脚本家と議論を重ねて作り上げたとのこと。
また、ルーザーズクラブ達には80年代風のセリフ回しでという注文や、
大人役を演じるキャスト陣には、少年時代の役を演じている子たちを見て研究するようお願いしたとか。
恐怖を映像化するインスピレーションは、幼いころに見た恐怖体験を今でも覚えているからこそできる、彼ならではの特技をインタビューで語っていました。
詳しくはこちらをどうぞ。
登場人物紹介
- ビル・デンブロウ(2016年)(ジェームズ・マカヴォイ)・・・ベストセラー作家。映画脚本家としても活躍。
- ビル・デンブロウ(1989年)(ジェイデン・マーテル)・・・吃音を持つ。行方不明になった弟を探す。
- ベバリー・マーシュ(2016年)(ジェシカ・チャスティン)・・・アパレルブランドを経営し業界で成功。
- ベバリー・マーシュ(1989年)(ソフィア・リリス)・・・2人暮らしの父に怯える日々を過ごす。
- リッチー・トージア(2016年)(ビル・ベイダー)・・・人気コメディアンとして活躍。
- リッチー・トージア(1989年)(フィン・ウォルフハード)・・・早口のお調子者。分厚いメガネが特徴。
- マイク・ハンロン(2016年)(イザイア・ムスタファ)・・・デリーの町に残り、事件の調査を続ける。
- マイク・ハンロン(1989年)(チョーズン・ジェイコブズ)・・・火事で両親を失い、祖父の精肉業を手伝う。
- ベン・ハンスコム(2016年)(ジェイ・ライアン)・・・有名建築家として成功。減量にも成功する。
- ベン・ハンスコム(1989年)(ジェレミー・レイ・テイラー)・・・太った転校生。ベバリーに思いを寄せる。
- エディ・カスプブラク(2016年)(ジェームズ・ランソン)・・・保険会社のビジネスマン。母と似た女性と結婚。
- エディ・カスプブラク(1989年)(ジャック・ディラン・グレイザー)・・・神経過敏で喘息持ち。過保護な母に悩む。
- スタンリー・ユリス(2016年)(アンディ・ビーン)・・・会計士。愛する妻と幸せな家庭を築く。
- スタンリー・ユリス(1989年)(ワイアット・オレフ)・・・司祭の息子。ユダヤ教の成人式を控える。(以上HPより)
- ペニーワイズ(ビル・スカルスガルド)・・・デリーの町で、27年ごとに人々を襲う謎のピエロ。
日本でも再び「IT」現象が巻き起こるのか!?
ここから鑑賞後の感想です!!
感想
良いことも悪いことも、決して忘れず乗り越えろ。
あの頃の「けじめ」の物語でした!
・・・しかしスケールデカ過ぎてちょっとバカバカしく思ってしまったw
以下、核心に触れずネタバレします。
「記憶」に縋る生き物。
デリーで過ごした日々などとうに忘れ、大人としての人生を謳歌していたルーザーズクラブの面々が、27年ぶりにペニーワイズが繰り出す幻の恐怖に翻弄されるも、死闘を経て、目を背けていた過去、忘れていた過去と向き合っていく姿を描いた物語でした。
トラウマという言葉をよく使うこと、あると思います。
過去に精神的、肉体的に衝撃を受けたことが、大人になった今でも心の中で大きな傷となってしまうことの呼称です。
僕も高校時代の授業中、極度の緊張が原因で、用を足してもトイレに行きたくなってしまうようになってしまい、克服はしたものの、今でも静かな場所での人口密度の濃い空間は辛いです。
映画館で必ず通路側に座るのはそのためで、両側に人がいるだけで落ち着かないのです。
あくまで僕の例ですが克服したとはいえ、心の奥底では、あの時の恐怖や傷は、いつだって深くで眠っていて、いつ何時浮かび上がるかわからないのです。
では、どうすれば恐怖を克服し消し去ることができるのか。
それは恐怖に負けない心を作ることなんじゃないのかと。
凄く単純な結論だと思うんですけど、これまでずっと抱えてた恐怖に慣れること、それを怖いと認めながらも怯えないこと。
もしダメなら同じ境遇の仲間と気持ちを分かち合うことでもいい。
同じ考えの人と団結し結束することで、怖さを乗り越えることができる。
今回の映画は、前作でも語られた「恐怖に打ち勝つための術」というテーマを引き継ぎながらも、恐怖をエスケープしたまま育った大人へ突きつけた作品だったのではないでしょうか。
またずっと抱えていた気持ちや、隠していた気持ちから目を背けていたことにも今作は言及していたように思えます。
外へ吐き出すこともできないまま大人になると、それと向き合うことをせず自分を騙し続け、ラクな方へと進んでいってしまうことって、あると思います。
これもある種の恐怖と言ってもいいのではないでしょうか。
記憶は、何時しか都合のいいものへと変化し、根付いてしまう。
記憶は、都合の悪いことは無かったことにしてしまう。
記憶に縋ってしまうのが人間の性であるが故に、事実を捻じ曲げてしまうのはしょうがない。
けれども、悪いことと一緒に良いことも消えてしまうなら、いっそその痛みも引き連れて大人になった方が、より素晴らしい人生を送れるのではないか。
今作はそういった「記憶」にまつわる物語だったようにも思えます。
詳細のあらすじ
移動遊園地で見かけたゲイのカップルに苛立ち、一人だけに暴行を加え川へ投げ落とす不良集団。
警察の捜索が続く中、無線を傍受したマイクは、現場へ駆けつけると橋の柱に大きく「帰って来い」の文字。
あれから27年の時が立ち、再びペニーワイズの悪行が動き出したことを察知したマイクは、ルーザーズクラブ達に、故郷へ帰ってくるよう連絡する。
ルーザーズクラブの面々も大人になり、それぞれの人生で成功してきたけれど、故郷を離れていた時間が長いせいか、デリーで過ごした日々を忘れていました。
マイクから呼び出されたことで、かつて左手に刻んだ誓いの古傷が痛んだ者もいれば、
声を聞いた途端吐き出した者、
運転中身体が固まり事故を起こしてしまった者、
財布の中にずっとしまい込んでいた思いのカケラに気付いた者、
突然思い立ち家を飛びだす者、
そして過去の恐怖を拭うことができず、自分を消し去る決心をする者まで…。
27年前に誓った言葉を思い出し、ルーサーズはデリーの町へ戻ってきます。
中華料理屋で再会し、昔話に花を咲かせていましたが、スタンリーだけ姿を見せません。
そこへ運ばれたフォーチュンクッキーを口にすると、奇妙な単語ばかりが書かれたおみくじが。
全員が口から出したおみくじの言葉を並べると「スタンリーは誓いを果たすことが出来なかった」という文章が完成。
するとフォーチュンクッキーは、不気味なバケモノへと変身し、ルーザーズに襲いかかります。
気味が悪くなり急いで家に帰ろうとする彼ら。
マイクは帰る前に見せたいものがあると、ビルを自分の住処へ連れていきます。
マイクは唯一デリーの町に残り、この呪われた町の真相を探っていました。
そして先住民から教わった方法で、❝それ❞を退治するために行う、記憶を掘り起こす儀式「チュードの儀式」を皆で実行しようと提案します。
説得の結果、ルーザーズは翌日街を散策し、当時の記憶を呼び起こす作業に徹します。
地下の秘密基地に訪れた彼らは、スタンリーとの思い出に浸ります。
儀式の前に、記憶を燃やすためのアイテムを探し出すため、個別で行動するように。
ビルはかつて自分が乗っていた自転車「シルバー号」を購入し、自分が住んでいた家に。
弟ジョージ―が消えてしまった用水路を見つけたことで、あの時の悔しさと悲しさの記憶が蘇ります。
ペニーワイズが見せる幻覚からうまく逃れたビルは、ジョージ―の船を手に入れます。
リッチーは、ビルと喧嘩した後、入り浸ったゲームセンターへ。
ゲームを通じて仲よくなった少年に密かな思いを寄せていたが、悪ガキのリーダー・バグースのいとこだったことが理由で、追い出されてしまいます。
隠していたセクシャリティと向き合ってしまったリッチーは、ペニーワイズの幻覚によって、再び恐怖と対面する結果になり、再び帰る決意をしてしまいます。
エディはかつて通っていた薬局へ。
いつも使っていた喘息を抑える薬を処方してもらうも、囁く声に誘われて地下室へ。
そこでは母親が椅子に縛り付けられ、感染症を持っている不気味な男に襲われる場面に遭遇。
あまりの怖さに逃げ出してしまいますが、幻覚から覚めた途端、不気味な男に再び襲われます。
撃退したもののゲロまみれになり、エディもまた皆がいるホテルへ急いで戻る羽目に。
ベバリーは自分が住んでいたアパートを訪ねる。
すると、老婆が住んでいること、前に住んでいたベバリーの父はすでに亡くなっていることを知らされます。
中にあがってお茶でも、と促されたベバリーは、自分の部屋の壁の下に隠していたベンからの絵葉書を発見します。
しかし老婆の様子がヘンだと感じるも時すでに遅し。
なんとペニーワイズでした。
何とか逃げだすことに成功したベバリーはホテルへ急ぎます。
ベンは学校へ。
教室で幼いベバリーと遭遇し、いいムードになるも、これもペニーワイズの幻覚でした。
ベバリーへの淡い恋心を思い出したベンは、財布の中にずっとしまっていた卒業文集のサインページに唯一書かれたベバリーのサインを見つけ、ホテルに向かいます。
一方、警察官である父を殺害し、マイクによって井戸に突き落とされたバグーズは、あれから27年間刑務所の精神病棟で過ごしていました。
ある日、外を見ると赤い風船を発見したことで、再び狂気に駆られ、亡霊となった友人ホックステッカーの手引きによって脱走します。
彼の目的はルーザーズの排除。
ホテルで一段落していた彼らに襲いかかります。
エディがゲロまみれの顔を洗顔していると、彼の後ろにバグーズが。
右頬にぶすっとナイフを刺されたエディでしたが、シャワーカーテンの間から頬に刺さったままのナイフをバグーズの身体めがけてめった刺し。
彼を追い払うことに成功しますが、再び大きな恐怖を抱えてしまう結果に。
また図書館を訪れていたマイクもバグーズに襲われますが、リッチーの一撃によって助けられます。
ビルは、自分が住んでいた家にいる少年の身が危ないことに気付き、彼が向かおうとしていた祭りの場所へ急行。
彼を発見しミラーハウスに向かいますが、少年もまたペニーワイズの魔の手にかかり、命を奪われてしまいます。
責任感の強いビルは、さらなる自戒の念に駆られ、単身ペニーワイズのいるペントハウスへ。
ビルを追いかけてきたルーザーズは、いよいよ儀式を始めるために井戸のある場所へ向かいます。
果たして儀式は成功するのか。
ペニーワイズを退治することはできるのか。
ホラー描写が微妙。
前作はホラー映画とはいえ、青春の要素が強かったことや、大人向けのホラー描写ではなかったことから、怖さを感じることは少なかったです。
しかし、今回はスケールがデカ過ぎることや、緊張と緩和のバランスを考えすぎていたこと、怖さを通り越してバカっぽく見えてしまうクリーチャーのビジュアルなどの点から、前作以上に微妙な怖さとなってました。
中華料理屋でフォーチュンクッキーから出てきたクリーチャー。
見た目は小さいけど、人間の赤ちゃんの顔した蜘蛛のようなヤツが出てきたり、飛び交う虫状の物体などが登場するんですね。
これがどうみてもCGで、見た目がそこまでよろしくなく、B級ホラーチックなんです。
前作はペニーワイズ以外にも、壁の絵に描かれた歪んだ顔の女だったり、感染症のただれた顔の男だったりと、あくまで人間スタイルのバケモノオンリーだったけですが、今作は急に人間以外のヘンテコなバケモノが登場してきたことで、ちょっと世界観がブレ過ぎじゃね?と違和感をもってしまうことに。
あとは、少年時代のリッチーを公園の大きなモニュメントが襲ってくるシーン。
あまりの大きさから怪獣チックな動きと襲い方になってました。
ベバリーの家に住んでいた老婆は、お茶を淹れるといった矢先に素っ裸でうろちょろしてました(シャマランの「ヴィジット」を思い出したw)。
ペントハウスの冷蔵庫から出てきたスタンリーの生首は、顔から足が生えて「遊星からの物体X」のクリーチャーみたいな、顔面蜘蛛みたいな既視感のあるビジュアルで。
どれもこれも「イット」っぽくないなぁ、いやそれ通り越して合ってなさ過ぎて笑ってしまうデカさとビジュアル。
ペニーワイズに至っては、クライマックスで超巨大化して下半身が先の尖った足が何本もあるタコのようなフォルム。
それでいて上半身はそのまんまみたいな姿。
もうすべてがホラーの領域を越えて、モンスター映画になってしまっているというか。
で、怖さがあまり感じられなかった大きな理由の一つに、ギャグ描写が多彩だったことも挙げられます。
大人のリッチーを演じたのがビル・ベイダーってことで、かなり笑いの要素が多かったように思えます。
例えばペントハウスで前作でもあった「怖い」「普通に怖い」「全然怖くない」と書かれた3つの扉を開けるエディとリッチーってシーン。
「全然怖くない」扉を開けると子犬が出てくるんですが、後ろから襲われかけてるのに、結構な間を使って子犬いじりをしたりしてしまう辺りとか。
それこそアクションコメディとかでもよくある、「ヤバイ状況にいちいちうまい一言入れる」って演出も、ビル・ベイダーが必ずやってましたね。
あくまで僕のこの映画への想いとして、やっぱり終始青春ホラーでいてほしかったのがあって。
こういうユーモアとかギャグは求めてなかった、いや、あると思ってなかったので、蛇足だなぁとしか思えなくて。
この思いも結局のところ、笑い以上に怖さがあれば問題なかったんですけど、クリーチャーのビジュアル面が笑えてしまうから、全然笑いと怖さが相殺されない、むしろ笑わずにはいられない映画だったなぁと。
ホラーエンタテインメントにしたかった点は理解できますが、普通に怖さ求めりゃよかったんじゃね?と。
前作と比較した演出。
今作は前作で描かれたエピソードと似ていた点が多数ありました。
箇条書きですが、気づいたところを挙げていこうと思います。
- 大人になったベバリーの旦那が、ベバリーの親父のようにDVだったこと。倒し方も足で腹蹴っ飛ばして、頭に陶器ぶつけてトドメさす構図は一緒でした。
- ペントハウスに突入するシーン。自分のせいで巻き込んでしまった一連の騒動に申し訳なく思うビルに対し、ベバリーが皆で戦おうと助けるのは、前作でもありました。オチもしっかりリッチーがつけてましたね。
- 終盤のベバリー、当時隠れてタバコを吸っていたトイレの中に閉じ込められるんですが、そこで前作同様大量の血が流れてきます。
- エディの奥さん、母親にそっくりどころか、母親役をしていた人が奥さんの役をやっていたのは笑えましたw
- 最後のペニーワイズの撃退シーン。攻撃の仕方が違えど、皆で一斉に攻撃する姿は前作と同じ。
- 採石場の高台から湖へ飛び込んで遊んだ少年時代。ラストでは5人が再びその場所に訪れ飛び込んでいきます。
あれ、意外と出てこねえ…
最後に
監督曰く「恐怖は人を分断させる、打ち勝つには結束が必要」と、今起きている社会へのメッセージとも取れる発言をしたそう。
今作にも要素はあったかと思うんですが、クライマックスこそよく出てたものの、要素が前面に押し出されたような映画ではなかったように思えます。
また、子供時代の顔をCGで当時の顔に変えているのが見ていると分かるんですが、やはり違和感がある表情でした。
シャンプーハットを被らせているのが、CGでいじり易くするための設定のようにしか見えなかったです。
そして長尺にもかかわらず、子供時代のシーンが少なかったのはちょっと残念。
大人時代の描写は、ビル、ベン、ベバリー、にフォーカスをあてて、残りのメンバーはもっと短くても良かったよなぁと。
実際リッチーなんか前作でおしゃべりばかりで、彼の恐怖の部分なんか全然描いてなかったので、そこまで重要なメンバーにする理由が見当たらないというか。
まぁ今作は彼が活躍するから面白いってのも一理ありますけども。
あとなんだろ、前作で描かれなかった子供時代、特に秘密基地の件は一体どの時期に遊んだものなのかよくわかりませんでした。
ペニーワイズとの決着後なのか、失踪事件の最中の出来事なのか。
その辺の時系列がちょっとわかり辛くて、整理できなかったです。
どうでもいいんですけど、ペニーワイズの一件よりも、移動遊園地でゲイのカップルをボコボコにする不良集団をペニーワイズに食ってほしかったなぁと。
あいつら結局なんなんだよ。
ペニーワイズいなくなっても、あいつらはいるんですよね。
デリーの町は結局治安が悪いままってことでいいのかな?
あとサプライズゲストいましたね。
ビルの自転車売ってるおっさんがスティーブンキングで、ゲイのカップルでボコられる役が、まさかのグザヴィエ・ドラン監督!
どういう意図で出演したんだろう。
とにかく、僕の感想としては前作の良さと記録をちょっと台無しにしちゃったかなぁってのが率直な感想です。
というわけで以上!あざっしたっ!!
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- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2020/02/26
- メディア: Blu-ray
満足度☆☆☆★★★★★★★3/10