モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「マトリックスレザレクションズ」感想ネタバレあり解説 ワーナーさん、責任取ってください。

マトリックス4/レザレクションズ

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人間と機械との対決を仮想現実の世界で繰り広げた壮大なアクション超大作「マトリックス」3部作。

 

救世主となったネオによる選択と決断は、デウスエクスマキナとの契約によってエージェント・スミスを倒し、人類最後の都市ザイオンもマトリックスの世界をも救い、これまで差し込んでこなかった太陽の光を浴びながら作品は幕を閉じました。

 

あれから18年。

様々なムーブメントを引き起こした「マトリックス」は完結したのに、まだ終わっていなかったのか!と。

特報を知ったときは「どんな内容が描かれるのか」非常に気になったものです。

 

一応映画感想屋なんで、考察やら解説は他の方のブログをご覧になっていただくことを、今のうちに強く言っておきますねw

 

いざ、感想です。

 

 

作品情報

全世界で空前の社会現象を巻き起こし、主人公を演じたキアヌ・リーブスの代表作となった「マトリックス」シリーズ。

 

日本のアニメからも多大な影響を受けたとされる本シリーズは、人類と機械との戦争を終結させるべく、仮想現実=マトリックスから目覚めた救世主ネオが、トリニティーとの愛を深めながら戦いに挑む姿を、革新的アクションと当時では最新鋭のVFXで描いた超大作。

 

これまではウォシャウスキー姉妹が手掛けてきたが、本作はラナの単独で製作された。

 

 

完全に平和となった人類とマトリックスだったが、本作は1作目の続編として制作され、「もし世界がまだマトリックスに支配されていたら?」という、これまでとは違う世界線での物語が予想される。

 

青いカプセルを処方されるトーマス、若返ったモーフィアス、再会するトリニティー。

ループされた世界なのか、はたまた別の選択から描かれる物語なのか。

再び映像革命を、起こすのか。

 

世界は再び「マトリックス」に熱狂する!!

 

マトリックス (字幕版)

マトリックス (字幕版)

  • キアヌ・リーブス
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あらすじ

 

真実の先を知りたくないか

 

もし世界がまだ仮想世界「マトリックス」に支配されていたとしたら・・・?

 

ネオ(キアヌ・リーブス)は、最近自分の生きている世界の違和感に気づき始めていた。

 

やがて覚醒したネオは、【マトリックス】に囚われているトリニティー(キャリー=アン・モス)を救うため、何十億もの人類を救うため、【マトリックス】との新たな戦いに身を投じていく。

 

 

仮想世界【マトリックス】とは?

 

あなたが生きているこの【世界】は、本当に【現実】なのか?

 

主人公ネオは、現実と思えるような夢を見ていた。

 

ある日ネオの前に現れた謎の男・モーフィアス(ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世)から世界の真実を知らされる。

実は何十億もの人類がAIによって栽培されていて、現実だと信じていた世界は、仮想世界【マトリックス】だったのだ。

 

衝撃の真実を知ったネオは、人類を解放するためにAIとの壮絶な戦いに挑んでいく。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

監督

本作を手掛けるのは、ラナ・ウォシャウスキー

 

これまでは妹のリリー(当時は兄弟)と共に「マトリックス」3部作や、「ジュピター」、「クラウド アトラス」などを製作してきましたが、本作はラナの単独作となってる模様。

別の仕事を製作していることや、両親の死に感情的になっていたこと、そこからアーティストとして立ち直るために学校で絵の勉強をしたりと、リリーなりに折り合いをつけたかったそうです。

 

また本作の脚本には、今昔の時代を舞台にした6つの物語を描いたウォシャウスキー監督の意欲作「クラウド アトラス」の原作者デヴィッド・ミッチェルが参加。

ただでさえ話がややこしいマトリックスに、この方が参加するとなると、さらに難しくなりそうな予感…。

 

 

 

 

キャスト

主人公ネオを演じるのは、もちろんこの人キアヌ・リーブス。

 

近年は「ジョン・ウィック」シリーズで活躍をしていた彼ですが、なぜ再び「マトリックス」でネオを演じようと思ったんでしょうか。

答えは何と、ラナが監督で映画が「マトリックス」だからという、至って単純な答えでしたw

 

やはり自身をよりスターダムに上げた作品であった以上に、好きなカンフーアクションだったり、ここで携わったスタッフとの「ジョン・ウィック」につながるわけですから、思いはひとしおでしょう。

 

また本作ではネオが超能力のような力でヘリや車を破壊してるんですが、ちゃんとアクションシーンもあるそうで、キアヌ曰く「カンフースタイルへの回帰」をコンセプトに、アクションチーム「87イレブン」(デヴィッド・リーチチャド・スタエルスキ監督らが作りあげたスタジオ)指導の下、トレーニングしたそう。

キアヌ・リーブス、18年ぶりの新章『マトリックス レザレクションズ』公開!人生初の大きな選択を振り返る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESSから引用しました)

 

果たしてどんな作品になっているんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

トリニティー役に、「マトリックス」シリーズ、「メメント」のキャリー=アン・モス。

モーフィアス役に、「キャンディマン」、「アクアマン」のヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世。

スミス役に、TVシリーズ「glee/グリー」、「アナと雪の女王」のジョナサン・グロフ

ナイオビ役に、「マトリックス」シリーズ、「ドリームプラン」のジェイダ・ピンケット・スミス

メロヴィンジラン役に、「マトリックス・リローデッド」、「9人の翻訳家」のランベール・ウィルソン

エージェント・ジョンソン役に、「ジョン・ウィック」、「Mr.ノーバディ」のダニエル・バーンハード

新キャラ、バッグス役に、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、Netflix映画「ラブ&モンスターズ」のジェシカ・ヘンウィック

アナリスト役に、「スターシップ・トゥルーパーズ」、「ゴーン・ガール」のニール・パトリック・スミス

サティ役に、「ベイウォッチ」のプリヤンカー・チョープラーなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

レザレクションズとは「神の復活」という意味だそう。

大人になったサティや、リローデッドでしちめんどくさかった男メロヴィンジランが登場するので、マトリックスがどういう世界になってるのか見当がつきません。

果たして全容やいかに。

ここから鑑賞後の感想です!!

 

感想

頼むアナリストよ、本作を見る前の時間に戻してくれ。

既視感(デジャヴ)によるセルフパロディは楽しいが、20年後のセカンドラブとかこっちはどうでもいいのよマジで。

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

ざっくりあらすじ

「マトリックス」のオープニングシーンとほぼ変わらない始まり。

しかしエージェント・スミスは黒人で、トリニティは若く見える。

見たことあるが、何かがおかしい。

 

青い髪の女性バッグスは、進化シミュレーションである「モーダル」の中で、そんなことを思いながら一部始終を眺めていた。

しかし、エージェントらに見つかってしまったことで、その場を急いで離れることに。

 

時計屋に逃げ込んだバッグスは、黒人のエージェント・スミスに身柄を抑えられるが、その場所はトーマス・アンダーソン=ネオの部屋だったことから本来の目的に気付き、彼は自分を「モーフィアス」と本名で語り始める。

 

バッグスもまたネオを探していた。

普段のマトリックスとは何かが違うこの世界で「彼は確かに存在する」と確信したバッグスは、モーフィアスに「赤いカプセル」を飲ませ、現実の世界に逃げるのだった。

 

 

一方トーマス。

彼はゲームデザイナーとして新しいゲームの開発に勤しんでいた。

卓上にはトリニティーのフィギュアや、1999年に製作したゲーム「マトリックス」で賞を獲った記念のトロフィーが並ぶ。

どうやらトーマスはゲーム業界の革命児であるようだ。

 

製作中のゲームに侵入されたことに気付き慌てるトーマスは、同僚とカフェにいくことに。

そこでティファニーという人妻と知り合う。

どこかで会ったことある感じが拭えないトーマスだったが、ティファニーにも同じ感覚があった。

 

会社に戻り社長に呼ばれたトーマスは、ワーナーブラザーズから「マトリックス」の新たなゲームを製作しろ、もし断れば契約を打ち切るという条件のきつい要求をされ、困惑する。

 

トーマスは現実と夢の境界線が見えないことから、セラピーで薬を処方されていた。

会社で言われた難題に困惑したことが拍車をかけ、さらにメンタルがやられていたトーマスは、「青いカプセル」を飲みながら日常を消費していた。

 

ある日社内にテロ予告が入ったことから、社員は慌てて車外に避難する。

が、トーマスに素性の分からない者からの一通のメールが届く。

 

「真実を知りたければ、奥の部屋に来い」

トイレに入ったトーマスは、黄色いジャケットを羽織ったモーフィアスと出会う。

 

なぜ自分の作ったゲームのキャラがここに?

しかも「赤いカプセル」を飲まそうとする。

 

これは妄想だ、現実ではない。

そう自分に言い聞かせながらモーフィアスの要求を拒むトーマス。

しかし、武装した軍隊に襲われてしまう。

 

モーフィアスはアクロバティックに銃弾を交わしながら拳銃で応戦。

 

すると奥から社長が現れる。

銃を取るや否や「アンダーソン君!」と叫び、トーマスの額に拳銃を向けるのだった。

 

 

すると頭の中でセラピストの声が。

どうやらトーマスの妄想の世界だったようだ。

 

しかしどうしても妄想では考えれらない体験に、トーマスは酒を飲みビルの屋上から飛び降りようと考え始める。

 

もし今いる場所が妄想なら、飛べるはず。

以前も同じことを考え、自殺行為だと言われた。

でも、今なら。

 

すると、青い髪の女性バッグスがトーマスの前に現れる。

「本当の世界を知りたくない?」

赤いカプセルを飲んだトーマスは、どこかで覚えのある感覚に見舞われる。

 

これまでのマトリックスは、電話ボックスから侵入と退出をしていたが、今のマトリックスは扉を通じてどこへも行けるシステムに進化していた。

扉の向こう側は東京の新幹線の車内。

トーマス達に襲い掛かる敵を交わしながら、鏡の向こう側=現実世界へと足を踏み入れたトーマスは、無数のプラグに繋がれたポッドの中で息を吹き返す。

 

正面にはトリニティーが自分と同じようにポッドの中で眠っていることに気付いたトーマス。

センチネルの目を盗み、バッグス達の協力により無事脱出したが、予断を許さない状況に。

すかさずシミュレーションシステムをインプットし、トーマスをネオへと覚醒させる作戦に。

 

湖上に浮かぶ古い家屋の中で、モーフィアスと出会うトーマス。

かつての「マトリックス」のように、モーフィアスから戦闘訓練を受けるトーマスは徐々に感覚を取り戻し覚醒。

トーマスはネオとして現実世界で息を吹き返すのだった。

 

 

ネオはバッグスがこの船の船長であることやクルーの紹介をされる。

ネオによって平和になった現実世界では、機械と共に人間が暮らす世界と化していた。

 

人間を襲うセンチネルに隠れながら人々が暮らす場所「アイオ」で、将軍となったナイオビと久々の再会をしたり、これまでゲロのような食べ物しかなかったザイオンの頃と違い、イチゴを栽培できる技術を習得するほど、現実世界では機械を活用して過ごしていた。

 

ネオはポッドの正面で眠っていたトリニティーを救いたいとナイオビに伝える。

しかしそれをすればようやく手に入れた静寂=平和に、再び混乱が生じると感じたナイオビは、ネオとバッグスらを収容する。

 

 

どちらを選ぶかという選択ではなく、既に答えは出ている。

自分の信念を信じるネオは、仲間らと共にマトリックスの世界に戻り、ティファニー=トリニティーを救う作戦を決行。

 

ネオは再びマトリックスの世界で戦いに身を投じるのであった。

 

 

というのが本作の途中までのあらすじです。

 

非常に退屈な2時間半

マトリックスの世界に閉じ込められていたネオが、再び現実世界で復活を遂げるまでの物語。

 

メタ要素にメタ要素をぶち込んだ複雑な構造や、既視感(デジャヴ)を取り入れることによるノスタルジックな演出で楽しませるも、全体的に「無理矢理作るしかなかった」と言い訳をするかのような退屈なプロットに収まっており、非常に苦痛な時間を過ごすことになってしまった残念な作品でございました。

 

百人百様の「マトリックス」がある。

数々のフレーズを神の啓示と受け取った者は、再び本作で「選択」や「決断」などを哲学的に語るセリフを浴びたいのかもしれない。

 

もしくは1作目のように、時代を先どるネット構造を深く表現した世界観を求めたいのかもしれない。

 

あるいは豪雨のように降り注ぐ銃弾、洗練されたアクションなど、今まで見たことのない動きに見惚れたいのかもしれない。

 

じゃあ自分はどうなのかというと、全部だ。

話も世界観もアクションもCGも、全て先を行くような「革新的」な映画を「マトリックス」に求めていた。

正直3部作は誰かの解説がないとついていけないような物語で、今の今まで完全に理解したことなどない。

 

でもそれを補ってくれるのは、映像だ。

 

どこをとっても見たことのない世界。

徐々に「救世主」なのではないかと気持ちを高ぶらる描写や、無数のスミスが襲い掛かっても対等に戦うネオの姿、滞空時間を操作してあらゆる角度から見るアクションなど、僕のようなバカでもワクワクする映像が山ほどあった。

 

もちろんキャラ描写も大好きだった。

救世主と信じるトリニティーの気持ちや覚悟、ザイオンで高らかに自由を掲げるモーフィアスのリーダシップ、他のクルーたちにもしっかりキャラ設定や心情が窺える描写が物語をより物語たらしめていた。

 

 

しかし本作には、それがまるでない。

厳密に言えば「ない」のではなく、「作れなかった」の方が正しいのかもしれない。

 

監督の部分でも書きましたが、本作は妹のリリーが両親の他界によるメンタル低下と、アーティストとしての感覚を取り戻すために初心に帰ることを決断したことから、ラナの単独策として生まれたわけです。

 

そもそも姉妹で作ったマトリックスを、一人で新作として製作しなくてはならない環境が良くなかった。

 

さらには劇中で描かれていた「ワーナーブラザーズからマトリックスの新作を作らないと契約を打ち切る」というセリフ。

映画には監督の思いが込められることは当たり前だが、このシーンから察するに、会社から「作れ」と言われて仕方なく作ったんだろうとしか思えない。

 

とにかく時間がなかったのだろう。

でなければ、あんなにブレたカメラワークにもならなかっただろうし、寄りばかりで映すアクション描写にならなかっただろうし、多くの登場人物を雑に描くような物語にもならなかった。

スミスやモーフィアスだって既存の役者を起用できたかもしれないし、起用できなかったせいで脚本を大幅に変更せざるを得なかったかもしれない。

 

ましてや、20年前にハリウッド映画に革命をもたらした映画の続編。

こんなに乏しいアイディアしか取り入れてないことが信じられない。

 

メロヴィンジランやエグザイルをあそこで出すとか全く意味のないこと。

寧ろあそこでだすならツインズだろう。

 

キアヌ自身も良い年齢だから、拳や蹴りを多用したアクションはきっとキレが出ないだろう(ジョン・ウィックがそうだったように)。

だからサイキックパワーで押し切るのは仕方がない。

しかしもっといいアイディアがあったのではないだろうか。

今後のハリウッド映画でトレンドになるような革新的アクションが。

 

また、緑がかったマトリックスの世界が消えてしまったのも残念だ。

あの現実のようで現実で無い薄暗がりな世界だからこそ、マトリックスなのに。

 

確かにレボリューションの結末で日が昇ったわけだから、あれだけ明るい世界になったのは理解できる。

終盤でも夜の街のシーンでは緑を基調とした色合いだった。

しかしどうも鮮明過ぎてマトリックスに思えない。

 

もうどこをとっても「残念」としか思えない。

 

 

きっとトーマスを監督と思って見ていくと、トリニティーはリリーなのだろう。

2人で作った「マトリックス」というノスタルジックな過去の中で生きる事よりも、二人でもう一度この世界を作り直そう、と。

だから本作は、きっとラナからリリーへのラブレターなのかもしれない。

 

 

しかし「マトリックス」でやるべきことなのか。

様々な事情が重なって作られたであろう伝説の映画の続編を、こんな形で世に出してよかったのか。

 

やはり諸悪の根源はワーナーだろう。

これに尽きる。

監督も本作でそう言ってる。

 

 

見終わった後感じたのは、もうハリウッド映画は「革新的な映画」を作ることはないんだろうなと。

マトリックスをもってしても、この程度。

 

過去の作品をアップデートだのリブートしても、今後大きな影響を与える洋画は出てこないんだろな、なんて諦めの気持ちが芽生えた瞬間でもありましたね。

 

 

最後に

赤いカプセルを飲んだ結果、こんな荒れた感想になりました。

 

唯一面白いなと思ったのは、終盤アナリストによって投下された「ボット爆弾」でしょうか。

ボット化した人間がアナリストによってコードを書き換えられ、マンションの上層階からガンガン飛び降りていくあの光景はなぜか爆笑しましたw

 

始まって30分の謎だらけの仮想世界は、この先どんな展開になるのだろうと思ったんですが、現実世界に行ってからは思いっきり失速しましたね・・・。

 

何より3部作で完結した作品を、こうして久方ぶりに新作として出したことが「蛇足」としか思えない駄作でした。

俺も「本作を見ない」という青いカプセルを飲んで、真実の先を知らずに生きる世界線に戻りたいです。

 

今なら「マトリックス」でクルーを裏切ったサイファーの気持ちが、ちょっとだけわかるなぁ。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆★★★★★★★★2/10