モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「翔んで埼玉2~琵琶湖より愛をこめて~」感想ネタバレあり解説 関西の皆さま大目に見てくださいw

翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて

どうも、地元が群馬のモンキーです。

群馬とはいえ高崎や前橋といった中央部ではなく、利根川を渡ればすぐ埼玉という場所に住んでいたこともあり、何かあったら埼玉に向かうことが多かった少年時代を過ごしておりました。

 

高崎に行くよりも、大宮に行った方が近い。

そんな発想から高校時代は何かと友人と大宮に遊びに行ったり服を買ったりしていたのであります。

受験勉強の傍ら聴いていたラジオはナック5でしたし、アルシェにもよく行ったものです。(今あるのかアルシェ?…)

 

今回鑑賞するのは、そんな埼玉県ディスりをベースに郷土愛を謳った大ヒットコメディ映画「翔んで埼玉」の続編でございます。

 

恥ずかしながら私、前作を劇場で観賞しておらず。

こんなに大ヒットしたなら劇場での観賞もブログも書いておけばよかったと後悔。

なので今回は、そんな後悔をしないためにも前作を予習して臨もうと思った次第であります。

 

個人的に一番ツボだったのは、いがみ合う大宮代表と浦和代表の間で口を挟む与野代表に「与野は黙ってろ」という件でしたw

今回もそんな埼玉あるあるが溢れているのでしょうか。

関西方面にも舞台が広がるようですが、果たして俺に向こうのあるアルが判るのか・・・。

早速鑑賞してまいりました!!

 

 

作品情報

パタリロ!』シリーズの原作などで知られる魔夜峰央の漫画を実写映画化し、「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」「埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」といった数々の埼玉ディスを連発するも埼玉の寛容さに助けられ、さらに宝塚顔負けのド派手な厚化粧と華麗なコスプレを着こなし、この壮大な茶番劇を大真面目に演じたキャスト陣の力も手伝って、まさかまさかの大ヒット。

 

空前の「埼玉ブーム」を巻き起こしたあの「翔んで埼玉」が、続編としてスクリーンに帰ってくる。

 

東京への通行手形の撤廃と自由を手に入れた埼玉県民、彼らの気持ちをさらに一つにすべく「海を作る」ことを宣言した主人公らが、今回関西へと足を延ばして壮大な茶番劇を繰り広げていく。

 

 

これまで「のだめカンタービレ」や「テルマエ・ロマエ」など、フジテレビだからこそ生み出せる「笑い」をドラマに盛り込み、ヒットコンテンツを数多く作り上げてきた武内英樹が、前作に引き続き監督を担う。

独立後初の監督作品という新たな人生の航海を始めた彼が、「関東VS関西」という広げに広げた風呂敷をどう畳み、笑わせるのか。

 

また主役には、GACKT二階堂ふみが続投。

新たなキャストには片岡愛之助堀田真由くっきー!朝日奈央アキラ100%など俳優タレント勢らが初登場。

さらには関西編ということで、川崎麻世天童よしみ山村紅葉ハイヒールモモコ、そして藤原紀香といった関西勢のタレントが物語に華を添える。

 

磨きのかかった“ディス”と“郷土愛”で「んなアホな!」とツッコミながら楽しめる、極上のエンターテインメントがここに誕生した!!

 

翔んで埼玉

翔んで埼玉

  • 二階堂ふみ
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あらすじ

 

埼玉県内の田舎道を、1台のワゴン車が与野在住の家族を乗せて、熊谷に向かって走っている。

カーラジオからは、埼玉のご当地ソング「人生たまたま…さいたまで」に続き、DJが語る、埼玉にまつわる都市伝説・第Ⅱ章が流れ始める――。

 

 

その昔、東京から蔑まれていた埼玉県人が、壮大な茶番劇の末に通行手形を撤廃し、関東に平和が訪れた。

埼玉解放戦線を率いる麻実麗(GACKT)と壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、さらなる平和を求めて活動(=日本埼玉化計画)を推し進めていたが、埼玉県人は横の繋がりが薄いという問題が浮上する。

 

麗は埼玉県人の心を1つにするために、越谷に海を作る無謀な計画を打ち立てる。

美しい白砂を持ち帰るために、百美を残し、和歌山県の白浜を目指して解放戦線のメンバーとともに大海原に出るも、船が嵐に巻き込まれて難破し、麗は独り和歌山の海岸に漂着する。

そこで麗は、滋賀解放戦線の桔梗魁(杏)と運命的な出逢いを果たす。

 

 

当時の関西は、大阪府知事の嘉祥寺晃(片岡愛之助)、その妻の神戸市長(藤原紀香)、京都市長(川﨑麻世)らの支配下にあり、滋賀県人、和歌山県人、奈良県人らが非人道的な扱いを受けていた。

白浜も大阪人のためのリゾート地になっており、通行手形のない者は入ることができず、そこには和歌山解放戦線のリーダーである姫君が囚われていた。

 

桔梗は姫君を、麗は嘉祥寺に囚われた仲間たちを救い出そうとするが、麗もまた嘉祥寺の手中に落ちてしまう。

 

嘉祥寺が恐ろしい計画を企てていることを知った麗と桔梗、そして百美たちは、暴走する嘉祥寺を阻止することはできるのか……!?


そして、この事態は日本全国をも巻き込む誰も予想だにしなかった史上空前の東西対決へと発展していく! 

 

鍵を握るのは“琵琶湖”? 埼玉の、日本の命運やいかに――!?(HPより抜粋)

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キャラクター紹介

  • 麻実 麗(GACKT)…白鵬堂学院の転入生でアメリカ帰りの帰国子女。
    埼玉解放戦線のリーダーとして、東京への通行手形制度撤廃を実現。本作では、埼玉県人の横の繋がりの薄さに端を発し、埼玉県人の心を一つにするため、越谷に海を作る計画を掲げて、仲間とともに関西の地へと向かう。
  • 壇ノ浦 百美 (二階堂ふみ)…東京屈指の名門校・白鵬堂学院の生徒会長。
    都会指数の低い埼玉県人を蔑んでいたが、麗との出逢いを機に、今は埼玉解放戦線の一員として日本埼玉化計画を推し進めている。本作では、武蔵野線開通に向けて埼玉の路線族との交渉に乗り出すのだが…。

 

  • 桔梗 魁(杏)…儚くも美しい滋賀解放戦線のリーダーで、滋賀のオスカルの異名を持つ。
    和歌山・奈良解放戦線とともに関西にも存在する通行手形制度の撤廃に向けて活動している。和歌山の白浜で麗と運命的な出逢いを果たし共に行動していく中で、ある衝撃的な事実が発覚する。
  • 嘉祥寺 晃 (片岡愛之助)…関西を牛耳る冷酷無慈悲な大阪府知事。
    通行手形制度を敷き、滋賀・和歌山・奈良の県人ショーを日夜開催している。都会指数の高い京都、神戸との連携を深めており、謎の施設:甲子園を用いて日本全土を巻き込む恐ろしい計画を企てている。

(以上HPより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

前作は地元から近いこともあってディスりネタは理解しやすかったですが、関西方面に疎い僕はその辺で笑えるかどうか…。

ここから観賞後の感想です!!

 

感想

前作から百美の姿が減ってしまったのが悲しいが、相変わらずネタに構成と相当練った物語だったw

そうか、通天閣よりあの塔の方が強いのかww

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

前作とほぼ同じ展開

関東地方を束ねる東京の横暴を阻止するために立ち上がった埼玉解放戦線が、今度は和歌山の砂目当てに関西へ行くも、大阪もまた東京と同じように、地方へ重い枷をつけるような差別的な制度を設けていたことに絶句する麗。

 

府知事に密入国がバレてしまい、甲子園の地下の強制労働施設に入れられた一同は、大阪でたこ焼きを食うことで、徐々に体内や思考が「大阪化」してしまう謎の病にかかってしまう。

 

麗の母親は実は滋賀出身だったという事実、そして滋賀解放戦線のリーダー・桔梗は、麗の弟であることが発覚。

 

滋賀の血が流れる麗は、滋賀のため、そして埼玉を一つにするため、再びレジスタンスのリーダーとして立ち上がり、和歌山、奈良の解放戦線と共に、大阪が掲げる「大阪植民地計画」を阻止するため、関西の水がめである琵琶湖の水を止め、謎の粉の製造をくいとめる作戦を決行。

 

前作より大掛かりな戦の火ぶたが切って落とされるのだった。

 

・・・というのがざっくりしたあらすじ。

 

 

巨大都市の周囲で肩身を狭くするしかない地方のディスりを前面に押し出すことで笑いを生む第2幕は、関西方面へと手を伸ばすことで、前作で顕著に表れた「西の人間にはさっぱりわからないネタ」というデメリットを見事に解消したことは大いに称賛したい。

 

関東地方も東京中心という如実な権力構造がある中、それは関西でも同じことだという構造を活かし、大阪を筆頭に神戸京都をも巻き込み、隅に追いやられてしまった滋賀、奈良、和歌山らが手を組んで下剋上に挑む(三重は中部地方に行ってしまったというディスも笑ったw)という筋書きは、前作よりも遥かに規模を大きくした内容といえたことでしょう。

 

関西ネタは十分にありました

大阪の横暴の原因が「都構想」に失敗した腹いせという理由も笑わずにはいられない。

 

タコ焼きやお好み焼きなどの「粉もん」に、大阪中毒になる成分が入った謎の白い粉を混入させ、徐々に「粉もん」にやみつきになり、気づけば「551」が食べたくて仕方が無くなるという第1形態から、ツッコミをせずにいられなくなる第3形態、そして「パチパチパンチ」や「乳首ドリル」という吉本発祥のギャグをせずにいられなくなる第5形態、果てはお腹にタコ焼きスタンプが3つ溜まると「大阪化」完成という設定は、最高に面白かった。

 

そんな大阪の自虐ネタ以外にも、藤原紀香演じる神戸市長から発せられる「お高くとまった感じ」の神戸ネタ、「洛外は京都じゃない」、「建前と本音が違う」京都ネタという県民性も随時放り込んでくるあたりも侮れない。

 

都市に隣接する府県以外の3県はというと、前作の埼玉や千葉、群馬のような扱いをする、これまた笑わずにはいられないネタが連発。

 

名前こそ聞いたことあるが、ドライバーに対して、子どもやお年寄りによる飛び出し注意を啓発するために、滋賀県東近江市の久田工芸がデザイン・製作した人形型の看板「とび太くん」がたびたび登場。

 

終盤での関西決戦では、相手よりも兵の数が少ない弱点を、この「とび太くん」を使って「兵の数が多く見える」という「籠城戦」を仕掛けるという見事なネタと作戦。

琵琶湖の水を止めたことと多くの兵によって破壊されたとび太くんの、寄せては返す波と共に無残な姿は、滋賀県民らによって歌われた「琵琶湖周航の歌」によって、シュールさと悲哀のハイブリッドな笑いを見せるという最高の瞬間でもありました。

 

他にも、和歌山の白浜にそびえ立つアポロンタワー内では、大阪神戸京都以外の県民は捕らえられ、「県人ショー」と称した見世物扱いをされている映像も。

紀州の梅干を鼻に詰められる和歌山県民、吊るされた鹿せんべいを食べなくてはならない奈良県民、信楽焼で出来たたぬきの置物を目隠しして割らなくてはならない滋賀県民など、名産品を使っての地獄の辱めを受けている姿は、ギリギリセーフなのかアウトなのか、非常にグレーな笑いを見せておりました。

 

こうしたネタを放り込むことで、関西方面の方にも笑ってもらえるよう考慮した内容になっていたことは、前作からの進歩だったように思えます。

 

埼玉も負けてない

一方埼玉はというと、前作より扱われる内容が弱まってしまったのは、関東出身の自分としては残念に思えました。

 

とはいうものの、冒頭から「埼玉県民の横のつながりを作るために武蔵野線を開通させる」というネタは最高に笑えます。

埼京線、京浜東北線、東武東上線、西武池袋線、西武新宿線といった東京と埼玉を結ぶ路線たちが、「武蔵野線開通」対してのストライキを起こすという、「横のつながりをしない」争いが勃発するというエピソードで、個人的には生涯で2度程度しか利用したことのないこの路線を、横のつながりを作るための措置というネタで扱ったことは大いに笑わせてもらいましたw

 

また現代パートでは前作同様、この都市伝説を社内のラジオ放送で聴く親子という設定になっており、父親演じるアキラ100%は、熊谷市出身の埼玉県知事が「さいたまをひとつにするため」そして「選挙で勝つため」の行事「市対抗綱引き大会」に参加するため向かう設定になっておりました。

 

彼らは与野市代表として参加しており、前作でも扱われた「与野は黙ってろ」でもあったように、対立構造のある浦和と大宮の間に挟まれてる現状や、さいたま市なのになんで別々で争わなくてはならないのかといったネタで笑わせます。

 

とにかく猛暑の熊谷という地域ネタを使うことで、他の市が弁当が腐って食中毒になったり、熱中症で倒れて棄権するという事態が勃発することで、綱引き大会の決勝は一番避けたかった「浦和VS大宮」という組み合わせになっていくという流れに。

 

アキラ100%演じる父親は、なんとかこの戦いを無事に終えるべく審判に名乗り出し、苦肉の策をやってのけます。

ここでの浦和対大宮は、前作でもヒートアップするほどの争い振り。

浦和にもアルシェ作らせるぞとか、新幹線走ってないじゃないかとか、自慢ネタと小バカネタが横行する言い争いが繰り広げられていました。

 

また彼らはサッカーチームを持っているという点でも面白く、大宮はアルディージャのチームカラーのオレンジを、浦和はレッズのチームカラーの赤を彩ったTシャツを着ているんですよね。

そこで一人目を引く男が混じってるではありませんか。

浦和の中に水内猛がw

そうです、かつて浦和レッズでFWとして活躍した彼が、ちゃっかり綱引きに混じってるというw

大宮にはデンジャラスのノッチがいましたが、調べたところ彼は埼玉出身ではありませんでしたw

 

劇中、埼玉には景色を見渡せる場所がなく、タワーがないと千葉解放戦線の浜野姉妹にバカにされていました。

しかし終盤、謎の粉を積んだ通天閣型のミサイルを東京に向けて発射させた大阪府知事の策略を阻止しようと、行田タワーが発射されるという見事な展開。

そう、一時期トピックにもなった田んぼアートのある行田市には、それを上から眺めるためのタワーが存在しており、わざわざそんなことのために作ったわけではあるまいという設定で、迎撃用のミサイルとなっていたのでありますw

 

見事迎撃に成功した行田タワーは、本作によって「通天閣よりすごい」という事実を見せつけたのでありますw

 

 

最後に

このように、表面的には非常にバカバカしい内容であった正に「壮大な茶番劇」であり、実にくだらない物語であったわけですが、そこにはどの県にも他の地域からすれば負の側面がある一方で、それすらも笑えてしまうほどの郷土愛が生まれた時から根付いていることに気付かせてくれる物語であることを、2作目でもしっかり強調した内容だったのであります。

 

ただ少し注意深く考えなくてはいけないのは、もしかしたら関西方面の人への配慮ができてないかもしれないということ。

前作では関東地方のディスりを東京の人間が作ったから成功したわけですが、今回は関西地方のディスりを東京の人が作ったということになります。

 

要するに、こういう話を作ったことでまたしても大阪が東京に対抗意識を燃やしやしないかという・・・。

アイツらこっちのこと全然わかってへん、と言ってやしないか心配ですw

ま、人情味ある大阪の人たちなので、大丈夫だと思いますがw

 

 

しかし公にされてないタレントがたくさんでてましたね~。

はなわに我が家、デビット伊東がいましたし、ちゃっかり滋賀解放戦線の中にダイアン津田がいましたねw

また、恒例の出身有名人合戦では、大阪は菅田将暉が、神戸は戸田恵梨香と北川景子という2大看板、京都はなぜか桓武天皇を出すというある意味卑怯なやり口でしたw

滋賀はというと、もちろん西川貴教を出し、奈良はせんとくん、和歌山は加護ちゃんを出すという絶妙なコンビネーション、果てはどちらにも縁のあるお笑い怪獣・明石家さんまを出すという前作以上に見事な合戦でしたw

 

しかしあれですね、しっかり考え抜かれてましたよ、ネタがw

だって本作の2週間後に公開される「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」を意識して、しっかり「チャーリーとチョコレート工場」のネタをぶっ根で来るんですからw

ウンパルンパをゆりあんレトリイバァがやって踊るというシーンは最高でしたw

 

また今年は阪神が優勝したって大きなニュースも重なって運も味方にしてますからね。

だったらもう「都構想に失敗」下を理由にするのでなく、「大阪万博に失敗」という理由の方が風刺が効いていて良かったと思うのは僕だけでしょうかw

さすがに風当りが強すぎるかw

橋下徹出て来たら最高に笑ったんだけどなぁw

 

とにかく、前作同様ネタの宝庫だった物語でしたw

阿久津はどうした~~~!!!www

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10