モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「スラムドッグス」感想ネタバレあり解説 俺たちション友フォーエバー!

スラムドッグス

どうも、犬派か猫派と聞かれたら、俄然犬、いや、イッヌ派のモンキーです。

犬を愛してやまない僕は、他人が散歩している犬を見るだけでも自然と涙が出てしまうほど好きな動物です。

 

ということもあって、基本的に「犬が主役」の映画は見ないようにしています。

それはなぜかというと、「犬を使って泣かせようとする映画」が多く、尋常でないほど泣いてしまう恐れがあるためです。

僕のワンダフルライフ」とか「南極物語」とか、絶対見れないですw

 

なので一切見ないようにしてるんですけど、コメディとなると話は別。

キャッツ&ドッグス」とか大好きですからw

 

今回観賞する映画は、そんな犬たちが主役のコメディ映画。

吹き替えを担当する俳優がウィル・フェレルってことは、そりゃもう爆笑連発間違いなし!!

どうやら飼い主に復讐する物語だそうですが果たして。

 

昨今コメディ映画が劇場公開されない状況の中、こうして公開してくれるわけですからめちゃめちゃ楽しみです。

早速観賞してまいりました!!

 

 

作品情報

テッド」で一世を風靡したユニバーサル・スタジオが送る「犬」が主役のペットコメディ作品。

 

飼い主に捨てられたことで「ノラ犬」となってしまった犬が、仲間たちを引き連れて壮絶な復讐に挑む姿を、犬ならではの可愛さと、お下劣ワード連発による笑いを込めて描く。

 

スパイダーマン:スパイダーバース」シリーズや「LEGOムービー」、「コカイン・ベア」など、今や超売れっ子であるフィル・ロード&クリストファー・ミラーがプロデューサーを務め、バーブ&スター ヴィスタ・デル・マールへ行く」を手掛けたジョシュ・グリーンバウムが監督を務める本作。

 

「まず感情を込めたうえにさまざまな要素を積み上げていく。きちんと感情を描くことは、常に映画のもっとも重要な要素だと思っている」

そう持論を語る監督は、犬たちのキャラクター性や深みのあるストーリーに惹かれ依頼を受け、圧倒的な笑いを作品に注いだ。

 

主人公の復讐に目覚めたピュアな犬レジーの声を担当するのは、「俺たちニュースキャスター」や「バービー」のウィル・フェレル。

これまで山ほどのコメディ映画に出演した彼だからこそ、本作への期待は強く、いったい犬の姿を通じてどんな笑いを提供してくれるか楽しみだ。

 

そんな彼のようにコメディ映画で活躍する面々も集結。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のジェイミー・フォックスや、「お買い物中毒な私!」のアイラ・フィッシャー、「アントマン&ワスプ」でジミー・ウー捜査官を演じたランドール・パークら犬たちの声を演じ、飼い主の役を「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」のウィル・フォーテが演じる。

 

檻に閉じ込められたり、木から落ちたり、空を飛んだりと、ハチャメチャなパニック珍道中を繰り広げながら、仁義なき復讐へと向かっていく彼らを、大いに笑い、大いに愛そう。

 

 

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あらすじ

 

ある日、犬のレジー(CV:ウィル・フェレル)は、飼い主のタグ(ウィル・フォーテ)に家から遠い場所に捨てられてしまう。

しかしピュアなレジーは、投げられたボールを取りに行く、いつもの”とってこいクソったれ”ゲームだと信じ込んでいた。

 

家を目指してさまよっていると、ノラ犬界のカリスマ・バグ(CV:ジェイミー・フォックス)と出会う。
レジーノ話を聞いたバグは「捨てられたんだよ、お前は今日からノラ犬だ」と断言する。

 

飼い主タグが最低なヤツだと気づいたレジーは、まさかの方法で復讐することを決意。

あいつの大切なチ〇コをかみちぎってやる!!

大胆なレジーの計画に賛同したバグの友達であるマギー(CV:アイラ・フィッシャー)とハンター(CV:ランドール・パーク)も仲間に加わる。

 

果たして、この復讐チン道中の行方はいかに!?(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

感想

ウンチ、オシッコ、チ○コにファックとおゲレツワード満載!!

だけどワンちゃんが言うので、ぜ~んぶセーフなのだ!!

あ~笑ったww

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

最低な飼い主にならないために。

仕事もロクにせずハッパを吸い、彼女がいるにもかかわらず平気で浮気する最低のクズ飼い主。

そんな飼い主から「愛されてる」とばかり思っていた犬のレジーだったが、実は「くそったれ」のレッテルを貼られ捨てられてしまうことに。

野良犬となった犬のレジーは、仲間を引き連れて飼い主に対し復讐を誓うというあらすじ。

 

本作は終始Fワードはもちろん、子供たちが喜ぶような下ネタから、大人も死ぬほど笑ってしまうようなアウトなやり取りまで満載の、とにかく笑えるコメディなんですが、それを先に語る前に真面目な話はしておこうと。

 

 

カーペットにうんちをしてしまったり、飼い主お気に入りの私物を壊してしまったり、ベッドで自慰行為をしている飼い主の邪魔をしたり、浮気の証拠を彼女の目の前に差し出し破局をさせてしまうなど、あくまでこれは飼い主の視点で語るのであれば「ダメ犬」のレッテルを貼られても仕方のないことかもしれない。

 

しかしなぜ犬がこういう行動を起こしてしまうのだろうかを考えた時に見えてくるのは、飼い主がしっかりペットとの触れ合う時間を作ってないからだと思う。

 

自分の事に夢中で犬の相手はおろか、散歩すらさせない飼い主。

それでも犬は飼い主を「ご主人様」だと思い、精一杯の愛情と愛想を振りまく。

だから飼い主が何かしてる際に割って入ってくるし、隣に座ろうとするわけです。

 

そんな「かまってちゃん」オーラ全開の犬に対し、邪険に扱うことはもちろん「バカ犬」「くそったれ」などと罵倒ばかりする本作での飼い主の姿を見て、犬好きの私としては非常に我慢なりませんでした。

 

「飼い主のチ○コを噛みちぎってやる!!」と誓ったレジーの言葉を聴いて、一体どんな復讐をしてくれるのか、非常にワクワクしたモノです。

現実問題そんなことを犬がしたら速攻殺処分でしょうが、あくまでこれはフィクションですし、そういう程度の低い飼い主に対しては、犬が報復したっていいと思ってますw

 

劇中では、飼い主が遠くの場所へ連れていき、テニスボールを投げて犬に拾わせに行くのをに見計らって勝手に帰ってしまう「取って来いくそったれゲーム」なるものが描かれます。

要は飼い主が犬を捨てる行為です。

 

しかしレジーはあくまでゲームだと思い込み、必死でボールを拾って戻ってくるのであります。

レジーの視点で言えば、ボールを拾って戻ってくれば「良い子だ」と言ってくれるかもしれないから戻ってきたわけですが、飼い主はそうは思ってない。

 

そして今度こそはと車で3時間も飛ばして都会まで連れていき、置き去りにしてしまうのです。

 

本作で何が一番怖かったのか。

それは、そんな邪険に扱うことはもちろん、用無しと置き去りにされているにも拘らず、未だレジーが飼い主の元へ帰りたいと思っていることです。

 

劇中では仲間となるバグからの忠告によって目を覚ましますが、彼がいなければ何とかして飼い主の元へ戻ろうとしたでしょう。

もうアレです、虐待されてるのに「自分が悪い」と思い込んでる子供のようなものです。

その意識は犬にもあるということです。

とにかくこの描写が何より怖かった。

 

もちろん犬に対してそんなこと思ったこともなければ、そこまでしてでも飼い主に思われたいと犬が考えてる事が驚きです。

序盤でのレジーの思考は、下ネタばかりで笑わせようとしてる台詞が多いわけですが、本質は「飼い主に愛されたい」と願う健気な犬そのもの。

僕は少々涙がこみ上げましたよ…。

 

だからこそ飼い主にはしっかり制裁を与えたい、しかも飼われていた犬によって。

終始腹抱えて笑いましたけど、本作は邪険に扱う飼い主への警告とも取れる物語だったと思うんです。

 

映画から離れますけど、フランスでは動物愛護法の施行により、2024年から「ペットショップでの販売禁止」がされるそうです。

その最たる理由は、捨てられるペットが後を絶たないから。

 

お店に行ってショーケースの中ではしゃいでる犬や猫を見て衝動買いする人もきっといるでしょう。

しかし、購入した人が果たして「ペットをしっかり世話することができるのか」という貴人を満たしているかは、ショップ側の店員からは判断できませんし、あくまでビジネスであるために、そんな審査は存在しないのです。

よって、勢いで買う前に、自身が飼い主としての資質を持っているかを冷静に見極める必要があると思うんですよね。

 

結局捨てられるペットが多い要因は、そういう飼い主のペットに対するモラルの低さなんです。

ペットはただの所有物でなく、家族同然なのです。

その意識を決して損ねてはいけないし、ペットショップが無くなることで、捨てられる犬や猫が減っていく、寧ろ0になっていく未来を期待したいところです。

 

未だに日本のペット業界はこうした部分での価値観が世界と比べて低いので、一刻も早く改善をしてほしいですが、是非日本の業界に携わる人はこの映画を見て態度を改めてほしいですね。

こういう飼い主は日本にもいるのですから。

 

ション友、フォーエバー

どうしてもペットショップのショーケースにいるワンちゃんたちを見て哀しくなってしまう僕の思いのたけをぶちまけたクソまじめな話になってしまったんですが、一旦忘れていただいて、本作がどれだけ下ネタ満載な楽しい映画だったかを語っていきたいと思いますw

 

本作に登場するワンちゃんたちには、それぞれ「飼い主たち」によって刻まれた哀愁漂うワンちゃんたちでした。

レジーは飼い主に「くそったれ」扱いされ、バグに至っては生粋の野良犬かと思ったら「ハプニングで飼い主を噛んでしまった」過去が明かされ、紅一点のマギーは「新しい犬に飼い主がメロメロ」という嫉妬を抱いており、ハンターに至っては「警察犬になることができなかった」という、夢を挫折した過去を持ったキャラクターとして描かれています。

 

そんな彼らは、バグによる「ションベンかければ自分の持ち物」という格言から、互いがションベンをかけあうことで「自分の持ち物=親友」という考えにより、ションベンを掛け合う仲=ション友(ゆう)となって一致団結し、レジーの飼い主の元へ向かうのであります。

 

道中では気に入った置物に腰を振りまくったり、パーティーに紛れ込んで落ちたピザを頬張ったり、ビリビリ電気が走る首輪をつけているワンちゃんをからかったりと、野良犬ならではのやりたい放題な姿が、可愛らしくもありバカバカしくもありと、非常に笑えるシーンとなっております。

 

要はこれまで家の中が自分の居場所だった彼らが、野良犬になることで全てが自分の居場所となり、鬱屈した気持ちを解放していくシーンだったんですよね。

飼われることが無くなったことで、別の日常を謳歌する彼らの自由でやりたい放題な姿を見て、これが彼らに相応しい場所なのかもしれないと、一瞬ながら思ったのであります。

 

他にも道中、移動式遊園地に訪れ、人の目を盗んで飯を調達しようとするも、打ち上げ花火の音の大きさに慄き逃げ出すようなシーンもあれば、トンビにさらわれる所をレジーが助けるシーン、あまりにも腹が減り森で生えてたキノコを食ってラリッてしまい、引っ張り合ってたぬいぐるみが、実はガチのウサギだったという衝撃的なシーンまで見せてしまうという少々やり過ぎではなんてシーンもありました。

 

やはりアメリカのコメディはこうでなくちゃと思う一方、こういう映画の国内配給、または本国での製作が著しく衰退してしまった要因にも思えてしまう、複雑な思いも抱きましたw

 

それでもワンちゃんがやらかしてしまった程度に留め、問題を大きく描かない点はある意味セーフだったのかもしれませんw

元来狩猟犬みたいなのもいるわけですし…w

 

このシーンでは行方不明の女の子を探している警察犬との絡みがあり、ラストでそれがしっかり回収されていく、しかもバグにとって幸せな日々が訪れるという畳み方は良かったように思います。

 

結局この警察権の計らいによって一行は保健所へ連行されてしまうわけですが、ここでもおバカコメディ炸裂。

檻の向こうにぶら下がっている鍵を奪取するために、大きなイチモツを持っているハンターがアレを大きくさせて撮ろうという作戦に打って出る、非常にバカなシーンでしたw

どんなに大きくなったって2mも伸びるわけないイチモツ。

それでもマギーの甘いささやきに興奮し大きくさせようと頑張るハンターの姿は爆笑ですw

 

因みに今回このマギーの声をタレントのマギーが担当していて、正直声優レベルとしては及第点以下だったんですが、よくそんなこと言わせるなwという点においては、このシーンはハイスコアでした、はいw

といっても、かなり配慮した言葉選びになってましたけどねw

 

結局鍵をゲットできなかった一行は、レジェンドと化したレジーの「ワンちゃん解放宣言」によって、他のワンちゃんたちとも一致団結。

何と全員がケツからウンチを絞り出し、掃除にやってくる事務員をおびき寄せ、一気に逃げ出すという大胆な作戦を実行。

十人十色のウンチが犬と共に整列し、それを見事に事務員が踏んづけてウンチまみれになるという最高におバカなシーンでありました。

 

 

終盤では、レジーとバグとの決裂が生じ、仲間割れしてしまうわけですが、「それでも飼い主の元へ帰りたい」という元々あった感情が芽生えたレジーは、孤独になったことで気持ちを落ち着かせ、いよいよ飼い主との最終決戦に挑むことになっていきます。

 

あんなに遠くへ追いやったのに戻ってきたレジーを見て、ここまで来たら物理攻撃で懲らしめるしかないと、バットを持ち始める飼い主。

そこへ仲間たちが合流し、飼い主の攻撃をかわしながらダメージを与え、最後はレジーが見事な「噛みチ○コ」をお見舞いするのであります。

 

顔を抑えていたハンターは、最後のとどめと称し脱糞までする見事な復讐劇。

ホント、邪険に扱う飼い主にはこれくらいやってやらないとわからないんですよw

 

 

最後に

本当は字幕版を鑑賞したかったんですけど、時間の都合上吹替え版しか合わず、仕方なくこっちを見たわけですが、そこまで悪い吹替えではなかったです。

吹き替えたとしても余裕で「おチ○ポ様」とか「勃起」とか「○○ファック」とかガンガン言ってますし、レジーを担当したロバート秋山は芸達者ですから健気でありながら見せる所はしっかり見せる仕事をしていたように思えます。

 

劇中ではカメオ出演でデニス・クエイドが登場。

なぜ彼が出演したのか経緯はわかりませんが、時にアメリカのコメディはこういう本人出演自体が笑いになってることは多いので、僕も「なんでやww」と思いながら笑ってしまいました。

しかもバードウォッチングをしてる彼が映るんですが、チェック項目のあるノートを見ると、全部「鳥」としか書いてないんですよw

普通「スズメ」とか「カワセミ」とか書いてるからこそのチェックシートなのに、全部「鳥」としか書いてない。

それをチェックして、こいつはホントにバードウォッチングできてるのかとw

それをデニス・クエイド自身がやってるっていう構図が最高でしたねw

 

 

ロードムービーも兼ねた「スタンドバイミー」的な物語を、犬だけで見せるというある種画期的な物語だったんじゃないでしょうか。

ワンちゃんあるあるなんかも満載でしたし、それをしっかりおバカコメディとして描く当たり、本国ではウィル・フェレルがやってるだけあってさぞ爆笑モノだったことでしょう。

 

「空の悪魔」とレジーが言っていた正体が、海外配送する会社の配達員てのを笑いにしてましたが、あれだけよくわからなかったですね。

ワンちゃんたち、何がそんなに憎いのかww

 

とにかくこういうおバカコメディを劇場公開する時代が遠のいてしまった中、ちゃんと劇場公開してくれたことに感謝します。

TEDのようなヒット作はもう生まれないかもしれないけど、下品な笑いって意外と求められてるんだよってのを知ってほしいですね。

だってスカッとするじゃないですかw

普段言えないだけにw

しかし笑ったなぁww

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10