酔うと化け物になる父がつらい
この半年、2つある職場を行ったり来たりという環境の変化から、非常にストレスが溜まっており、ついつい仕事終わりにひとり飲みしに行ってしまうモンキーです。
元々お酒など飲めず、付き合いで行く際にはメシメインでお酒は乾杯程度、しかも女子大好きのカシスオレンジしか飲めなかったという超下戸。
それが何時しかビールの苦味にハマり、ハイボールの飲みやすさにハマり、レモンサワーの爽快感にハマり、ワインに日本酒焼酎となんでもいける男になりました。
とはいえ量はそこまで飲めるわけでもなく、日本酒3合くらい飲んでしまえば、帰り道家の近くの大きな交差点で、無意識に星を見上げる謎の行動を小一時間ばかりしてしまうほどベロンベロンです。
また、これまでの人生、記憶を無くすほど飲んだことはないし、次の日にも残らないし、そこまで人に迷惑かけてないので(ホントか?)、しっかり節度を持ってお酒と付き合っております。
ちなみに俺の飲み仲間は、歌舞伎町のホスト街のど真ん中で俺にラリアットして、結果3mほど吹っ飛ぶという超迷惑なことをする大馬鹿野郎です。
猛省しやがれ。
今回鑑賞する映画は、ついお酒を飲み過ぎて家族に多大な迷惑をかけるお父さんと家族の物語。
うちの父親も酒飲みですが、家族に迷惑をかけた思い出など無いので、過去とシンクロしてくような気持にはならないかもですが、予告編で凄く見たくなって。
早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
漫画家・菊地真理子の実体験に基づき描かれたコミックエッセイを、経験豊富な助監督経験を活かし、「TSUTAYA CREATORS‘ PROGRAM FILM 2015」で準グランプリを獲得した監督が、吉本の芸人を脚本家に招き映画化。
夜になると必ずと言っていいほど酔っ払って帰宅する「化け物」の父に悩まされながらも、それが家族団らんの一つとなっていた幼少期から、徐々に酔っ払いの父が重荷になっていく思春期を迎え、大人へと成長していくことで父への想いが変化していく主人公の視点から、時にコミカルに時にハートフルに綴っていく。
朝ドラやTVドラマの主役、そして数々の映画で主演を飾り、今後日本を代表するであろう期待の若手女優と、モデルから俳優へと転身し、今や脇役では欠かすことのできないバイプレーヤーが、親子で熱演。
家族を苦しめる存在でありながら憎めないチャーミングな姿でユーモアを生み、その父の姿に悩まされながらも健気に生きていく親子の関係性を、二人が絶妙な芝居で見せていく。
「涙が止まらない」と大反響を呼んだ原作に、オリジナルのエピソードを加えることで、さらに笑いと涙を誘う作品に生まれ変わった。
誰もが生きづらい世の中、この親子を見れば少しは心が軽くなる、のかもしれない。
あらすじ
田所サキ(松本穂香)は、父のトシフミ(渋川清彦)、母のサエコ(ともさかりえ)、妹のフミ(今泉佑唯)と4人で暮らしている。
どこにでもある、至って普通の家庭。
よその家庭と違っていたのは、父がアルコールに溺れていることと、母が新興宗教の信者であること。
田所家毎晩の一家団欒は、酔った“化け物”の介抱。
毎朝家を出て仕事に行く時とは別人になって帰ってくる父を迎える日は、壁に掛けたカレンダーに赤いマジックで×印をつける精一杯のいやがらせをするのがサキの習慣だった。
週末や夏休みも、記憶にあるのは酔った父の姿。
プールに行く約束をしても、飲み仲間たちが家に押し寄せ、リビングはたちまち雀荘になってしまう。
そんな中母はというと、せっせとお酒を作りながら、祭壇に向かって勤行。
翌日、父は二日酔いでプールに行く約束はもちろん果たせず、酔っ払って床でクロールをしていた。
クリスマスにサンタさんがやってくることを期待しても、2階のベランダから入ってきたのは酔って化け物になった父だった。
高校生になったサキ。
相変わらずお酒に溺れる父だったが、母はそんな生活に限界を迎え、父の誕生日に家族の前から消えてしまう。
母がいなくなってしまったことで自分を責め、自分の気持ちに蓋をしていくサキ。
お酒を飲むことをやめた父は、サキとフミのために晩御飯も作るようになる。しかしそんな日々も長くは続かない。
新作ワインの解禁とともにお酒も解禁してしまう父。
綺麗だったカレンダーにも赤い×印がだんだんと増えていき、再び毎日のように酔っ払って帰ってくるようになる。
再び訪れる“化け物”との日常の中、サキが唯一楽しめたのは漫画を描いている時間。酔っ払った父のエピソードを描いた漫画は、親友のジュン(恒松祐里)やその友達にも好評で、サキにとって心の拠り所になっていた。
高校を卒業したものの、自分の進路を見つけられないサキ。
父の飲酒はエスカレートし、毎日記憶をなくすほどアルコールに溺れていた。いくらお酒をやめてと訴えてもまるで聞かない父に対して無関心になろうと決め、寂しさを恋愛で埋めるサキ。
しかし、付き合った彼氏はとんでもないDV男だった。
「こんな自分でも好きって言ってくれる」と、自分の感情に蓋をして全てを受け入れ続けるサキ。
ついにはプロポーズを受けてしまうが、自分は愛されていないということに気がつき、別れを決断する。
恋愛や漫画に没頭し、父のことは考えまいと無視して過ごしていた数年の間に、病が父を蝕んでいた。
医者が言い渡した余命は半年。
突然でありながら、あっけない病気の発覚に何も考えられないサキ。
そんな彼女に妹と親友が寄り添い、支えるが、父が借金を作っていたことを知り、今まで抱えていた気持ちをぶつけてしまうー。(HPより抜粋)
監督
今作を手掛けるのは、片桐健滋。
今回の作品で長編映画2作目を監督したそうなんですが、ごめんなさい、監督の前作「ルームロンダリング」まだ見てないんですよね。
どういう作風なのかは存じ上げないのですが、TVドラマでも「きのう何食べた?」などにも携わっているということで、あくまでイメージではありますが今作のような映画には適役なのではないでしょうか。
制作の際に原作の菊池先生から「きれいな家族愛の映画にしないこと」というリクエストを受け、原作者がお父さんに言ってほしかった言葉を結末にし、さらに家族だから許されるような内容にはしないようにしたと語っています。
この言葉がどういう意味を持つのか、作品を通じて捉えてみたいですね。
キャスト
主人公サキを演じるのは、松本穂香。
今回僕がこの映画を見ようと決心したのは、実は彼女だったりします。
脇役や端役で出演している彼女の作品を、TVや映画で鑑賞したことはあるけど、主演はまだ一度も見たことがなかったんです。
特に2019年は「おいしい家族」とか「わたしは光をにぎっている」といった評判の作品があり、どうしても好みの作品から見に行ってしまう僕のクセで、後回しにしてたんですよね…。
2020年はそういうことのないようにしようと心掛けていた矢先の新作だったので、これは見ないわけにはいかない!となったまでです、はい。
そんな彼女の代表sカウをサクッとご紹介。
auのCMや、TVドラマ「この世界の片隅に」で主役を演じるなどメディアで活躍中の彼女ですが、映画デビューは「風に立つライオン」。
いくつかの作品に出演後、ケガで夢を絶たれた女子高生がファミレスの店長へと恋心を募らせていく「恋は雨上がりのように」、やんちゃな男子高校生の面倒を見る羽目になった優等生ヒロインとの淡い初恋模様を描き、大ヒットした台湾映画のリメイク「あの頃、君を追いかけた」などで、メインキャストに抜擢されていきます。
2019年は主演作品に軒並み出演。
母の三回忌に帰省した主人公が、母の姿を父に戸惑いながらも、家族の新しい形を少しづつ受け入れていくヒューマンコメディ「おいしい家族」、故郷を離れ東京下町で暮らす主人公が、苦手な人付き合いに苦戦しながらも成長していくヒューマンドラマ「わたしは光をにぎっている」などがあり、今後に大きな期待がかかります。
2020年秋には、角川春樹監督の新作「みをつくし料理帖」で主役を演じます。
他のキャストはこんな感じ。
ミサの父トシフミ役に、「下衆の愛」、「半世界」、「お盆の弟」の渋川清彦。
ミサの妹フミ役に、欅坂46の元メンバーで「劇場版ファイナルファンタジー XIV 光のお父さん」に出演した今泉佑唯。
木下役に、「ロマンスドール」、「婚前特急」、「おいしい家族」の浜野謙太。
ジュン役に、「散歩する侵略者」、「アイネクライネナハトムジーク」の恒松祐里。
サキの母サエコ役に、「SUNNY 強い気持ち強い愛」、「ちょんまげぷりん」のともさかりえ。
中村聡役に、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」のルパンブルーでおなじみ、濱正悟などが出演します。
お父さんが酒に飲まれてしまう理由も透けて見えます。ユーモアだけで片付けてはいけない問題にサキがどう向き合っていくのか楽しみです。
ここから鑑賞後の感想です!!
感想
「家族」であることの甘えと無関心さが引き起こした悲劇を、長女の視点から表向きにコミカルに描いたけど、中身はドロドロの悲劇だよこれ!
以下、ネタバレします。
「無関心」が引き起こすディスコミュ。
酒に酔って毎晩帰宅する一家の大黒柱に悩まされながらも、それが普通であることを植え付けられた主人公が、その普通によって気持ちを閉ざして暮らしてしまうことで生まれる辛さとそこからの解放を、朗らかな音楽や吹き出し、背中合わせのメタファーやキメ台詞を文言で見せるなどの映画的演出が冴えわたり、家族であることが「甘え」となってしまいいている状態を包み隠さず描き切った悲劇を包み隠した喜劇でありました。
正直僕が思っていたほのぼの系ヒューマンコメディではなく、これサキの人生をだいぶ狂わせちまってるぞお父さん!その責任はあんなのでいいのか!?な映画でした。
この家族、親父はベロンベロンになって帰ってきて、お母さんは宗教にハマっていて、それを物心ついてない幼い娘二人が約束を破られることにがっかりしている、っていうはじまりなんですけど、もうこの辺で「家族」が全員相手に無関心であることが露呈されてるわけです。
誰も向き合おうとしていない。
じゃあ形だけの家族が向き合わない、関心を持たない、など気持ちを殺して生活してくとどうなるか、ってのを、サキの30年間の人生と照らし合わせて描かれているんですね。
表向きこそお父ちゃんのだらしなぁ~い酔っ払った姿や、翌日起きてウトウトする目の前に者おいてもおでこ付けないスゴ技披露にケタケタ笑う娘たち、あぁ家族団らんてこうやって形成されていくんだね~ってのを軽快な音楽を付けることでほのぼのと見せるんです。
だからこの問題ありありの父ちゃんがどうやって更生していくんだろう…そういうドラマとして楽しむんだなきっと、と。
だが話が進むにつれて、そんなお父さんに悩まされてきたサキが成長するにつれて性格が引っ込み思案になるというか、無関心でいることが一番平和でいられると塞ぎこんでしまうことから、どんどん怖さを増していくわけです。
で、この無関心。
実はお父さんにも潜んでいて、ラストで妹が語る「ほら、親子じゃん」て言葉が決していい言葉に聞こえてきませんでした。
詳細はあとで語るとして、この家族という日本で避けて通れない小さなコミュニティの中で、家族の誰にも関心を持たないことって、その後の人生にどう影響するかって、絶対いい方向にはならないよなぁと。
子どもを育てること、夫婦として暮らすこと、これを放棄したらもはや一緒に暮らすことの意味って何があるんだろうと。
お父さんはいっぱい働いて金稼ぐだけがお父さんなのかと。
あくまでこの物語の中での話ですが、子供のころからお母さんなり子供たちが、お父さんの性格を熟知して「お酒を断つ」ことを口酸っぱく言っていれば、お母さんがあんなことにはならず、お父さんはもっと家族のために尽くし、サキは歪んだ性格にならずに済んだのではないかと、僕は見ていて思ったわけです。
それこそプールに連れていく約束を次は守るとか、お母さんに苦労かけないように友達を家に呼ばないとか、小さなことから父親の役目を果たすようなことを心がければよかったのになぁ、何で酒ばっかりに頼っちゃうかなぁと。
その結果、サキはお父さんにこれ以上何を言っても変化はないと諦め、感情を押し殺すことに慣れてしまい、自分が出しゃばらないことで今の家族の形を壊さない方へと努力してしまうわけで。
なんか箇条書きになってますが、酔うと化け物になる父がつらいし、それを見て無関心になるサキを見ていて辛いし、両親の影響によって塞ぎ込んでしまうサキを描くこの映画がつらかったです。
お父さんの背景
じゃあすべての元凶はお父さんなのか?
ってのもちょっと違う気がするんですよ。
サキはお父さんが酔っ払って帰ってきた時に、必ずカレンダーにバツ印を付けるんですね。
幼少の頃からずっと。
劇中ではお父さんにその説明をしてはいませんけど、お父さんだってバカじゃない、さすがにこのバツ印の意味は理解していたはず。
そんなカレンダーを見ながら今日もやってしまった…という反省はないんですが、心のどこかでバツが罰として課せられ、追い込まれていたのかなぁとも思ったんですよね。
お父さんは人事課で働いてるという設定でした。
会社で働く人たちの人事を任されているわけです。
きっとかなりのストレスがあったことでしょう。
実際一番の友人を出向させなければならない辛い立場でもあった。
またスナックでよく飲む友人らともよくつるんでいて、彼らを家に招いて麻雀をしたり、ソフトボールクラブで汗を流すなどの交友を見せていた。
その都度酒を飲み酔いつぶれて家族に迷惑をかけるわけですけど、これお父さん、断れない性格だったのかなってのが薄々見えるんですよね。
友人らが集うスナックの前をよそよそしく通るシーンがあったんですけど、それって彼らにバレないように帰りたかったのかもしれない。
結果バレて、飲もうよ~と誘われ、一緒に飲んでしまう。
さらに飲み仲間の一人の資金繰りに困ってた時も金を貸してしまう。
細かい所で言えば、街の歩道で募金活動している子供たちに声をかけられても募金してしまう。
断れない性格って、一見優しい人に見えがちだけど、それは違って、結局は意志が弱いだけでしかないのかなとも思ってしまう。
また家族の中でも決して謝らない姿が見えました。
食卓で魚をキレイに食べたのを娘たちに見せて遊んでいたのをお母さんに怒られても、プールに連れてく約束を破ったことも、月に一度かばんを無くしてまで泥酔し、お母さんに迎えに来てもらうことも謝らない。
これらを通してお父さんの性格を考えてみると、きっと男は家族を持ったら金を稼いで後の事は奥さんに任せる、という昭和風情な教えを子供の頃見て育ち、また男同士は酒を飲まないと出世できないと教えられ、さらには誘われたら断れない意志の弱さからくる罪悪感を他人のせいにしたくない気持ちが災いして、ああいう大人になってしまったのではないかと。
特にシラフの時なんかすごく刹那が見え隠れするんですよね。
自分の体たらくな姿にあれこれ言われて、さらには仕事でもあれこれ他人から言われて、人間関係に疲弊しきってるというか。
きっとお酒もそんなに好きじゃないんじゃないかと。
色々なことから忘れるため、色々な問題から逃げるためのきっかけに過ぎないんじゃないかと。
だから何というか、すごく不器用な人なんだなぁと。
でも時々見せる娘への愛情ってのもあって、酔っ払った時にサキが漫画家のオーディションに合格したことをすごく喜んで「サキちゃんがんばれ~」と眠りこけながら言ったり、会社で娘が書いたものの酔っ払ってくしゃくしゃにしてしまった絵をセロテープ張って直してたり、ラストショットの笑顔だってきっと娘を愛していたことは確かだったんじゃないかなって。
ただ不器用!
そりゃあお母さんも宗教に走っちゃうって。
だから自分を保つために酒を飲み無関心を装って、化け物になったのかなぁと。
サキも化け物なのか
子は親の背中を見て育つ、なんて言葉がありますが、サキも結局はお父さんのような性格になってしまってたのではないかと。
上でも書いた通り、無関心でいることが一番平和、という解決策にたどり着いたサキ。
何度言っても変わらないのであれば、自分が変わればいい。
そうすることで自分への被害が少なくなるのなら、心の負担が軽くなるのなら、その方がいい。
劇中では中盤辺りから、サキの脳内から吹き出しが多用されてくんですけど、この考えにたどり着いてからよく出てくる演出になってたんですよね。
母にまつわる事件以降、何かをするにはお父さんが頼りなのに、相手にしてくれない。都合のいいことだけにしか耳を傾けてくれない。
サキは結果フリーターのような生活を始めます。大学は結局行ったのかなあれ。
全てが受け身になっていた彼女は、自分をかまってくれる相手にしか興味を持たないんですよね。
友人のジュンも後々語りますが、これまでジュンが誘わないと出てこなかった、サキからの連絡はなかったと言ってるし、彼女の紹介で出会った彼氏は、ふたを開けてみたらDVで、お父さんのせいで気持ちを塞いでしまったから、自分の価値を下げ、相手の言うことだけを聞くような姿になり、結果夜な夜な電話で起こされ相手をしなくちゃいけないし、暴力を振るわれても自分が悪いと思うようになってしまう。
めちゃくちゃ負の連鎖を辿ってしまってるんですよね。
妹はちゃんと言いたいこと言ってラクになれてるのに。
そんなサキもようやく殻を破ってお父さんに言いたいことを言う時が来るんですけど、時すでに遅しというか。
ここで思ったのは、確かに飲んだくれて記憶無くすほど酔いつぶれてしまって、家族を蔑ろにしてきたお父さんなんだけども、それを楽な方向に気持ちを切り替えて過ごし、さらにお父さんを堕落させてきてしまったサキにも小さな責任はあるんじゃないかと。
やっぱりあのカレンダーのバツ印は、遠巻きにお父さんを追い詰めてただけで何の効果ももたらしてなかったのかなぁと。
そういう意味で、最後に出た言葉「自分も化け物だったのかもしれない」と僕は解釈しました。
最後に
お母さんと背中わせで眠るシーンが、後に彼氏と背中合わせで眠るシーンへの伏線となっていくんですが、この背中合わせで眠ることこそ、この映画の一番に言いたい事だったように思えます。
それは向き合うことをやめることをするとどうなるか。
劇中では淋しさを背中から感じるということの現れでしたが、僕としてはこの映画を「家族への甘えから無関心になっていくディスコミュ」映画だと思っていて、それがそのシーンに集約されてたのかなと。
当たり前にある存在や家庭が故に、目の前の問題を避けて通ってしまうと、こういう家族になってしまうんじゃないか。
化け物を生んでしまうきっかけはそういうところに潜んでいるのかもしれないってことで。
それにしても松本穂香の控えめな佇まいと反してブチ切れた時の説得力と来たら最高ですね。
また渋川清彦の安定感!
そもそも彼の芝居ってこういうのらりくらりで能天気な役柄ピッタリだと思うんです。
で、その裏で漂う哀愁ってのが年齢を重ねるにつれてどんどん醸し出されているといううか。
このコンビで別の家族の物語が見たいなとも思いました。
しかしあれですね、あの飲み仲間、クソ野郎ばっかりだな!
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10