マーベルズ
VFXチームへの過酷な労働環境などが問題視されているMCU界隈。
そのせいもあってか、昨今のMCU映画やドラマは映像としてのクオリティが著しく劣化してる箇所が多々見受けられます。
それ以上に「でかい風呂敷広げて畳むだけ」の繰り返ししかしないフェイズ4の物語そのものが、僕のMCUへの気持ちを遠ざけています。
今後展開されるであろう大きな物語への伏線だろうという受け止めはできるものの、フェイズ2や3では、今ほどのようなつまらなさはなかったと思うんですよね。
そういった期待値の低さに加え、個人的にはかなり下位に位置する「キャプテン・マーベル」の続編を見るのが、非常に怖いです。
とはいうものの、今回彼女単体ではなく、モニカ・ランボーやミズ・マーベルといった「キャプテン・マーベルに憧れを抱く者」が繋がっていく内容で、とうとうドラマで登場したキャラがメインで登場するわけですから、なんとか頑張って見続けたドラマ視聴が、ようやく報われるかって意味では楽しみですw
何よりミズ・マーベルことカマラちゃんはすごくいいキャラクターなので活躍してほしいんですよ。
また、主役キャラ単体で失敗した「キャプテン・アメリカ:ファースト・アベンジャー」が、多くの仲間を生み出して魅力を増した「ウィンター・ソルジャー」で傑作になった経緯がありますから、わずかではありますが期待したいですね。
というわけで早速観賞してまいりました!!
作品情報
アメリカンコミック「マーベル」を実写化したマーベル・シネマテッィク・ユニバース、通称MCUの中において、最も強いとされる戦士「キャプテン・マーベル」の続編。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』でサノスを相手に規格外のパワーを見せつけた孤高のヒーローが、ひょんなことから同じ力を持つ者同士が入れ替わる現象が発生。
困惑の表情を浮かべながらも、破壊者なる新たな敵との戦いに身を投じていく姿を、ユーモア性あふれるやりとりや、チームワーク性あるバトルを交えながら見せていく。
監督は、前作を務めたアンナ・ボーデンとライアン・フレックから、オリジナルの精神的続編とされた「キャンディマン」を手掛けたアフリカ系女性監督ニア・ダコスタに交代。
「エターナルズ」のクロエ・ジャオ監督からアドバイスされただコスタは、MCUの正史に捉われることない全く違うテイストの作品へと仕上げた。
それはこの10数年隆盛した「スーパーヒーロー映画」に疲労の色を示しているファンへ向けてのメッセージともとれる。
主演のキャロル・ダンヴァース役を、「ルーム/ROOM」のブリー・ラーソンが続投。
他、「ワンダヴィジョン」で初登場したモニカ・ランボー役を、「ビール・ストリートの恋人たち」のテヨナ・パリスが、MCUドラマ「ミズ・マーベル」で主役を演じたイマン・ヴェラーニが、ニック・フューリー役をサミュエル・L・ジャクソンらも続投して出演する。
また今回新たなキャラクターとして登場するヤン王子役を、大人気ドラマ「梨泰院クラス」のパク・ソジュンが、謎の敵ダー・ベン役を、ロキ役でおなじみトム・ヒドルストンの婚約者であるゾウイ・アシュトンが演じる。
そして今後を左右する劇的な展開が用意されているとのうわさもある本作。
チームワークを図れない3人は、どのようにして破壊者と対峙するのか。
より高く、より遠く、より早く。
一人ではたどり着けない領域を堪能しよう。
あらすじ
キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)との“ある過去”の因縁から復讐を誓う謎の敵が現れる。
その狙いは、地球をはじめ彼女が守ってきたすべてを滅ぼすことだった。
最凶最悪の敵サノスを圧倒する力でも救えない危機が迫るなか、彼女を家族のように慕う敏腕エージェント〈モニカ・ランボー〉、彼女に憧れるアベンジャーズオタクの高校生ヒーロー〈ミズ・マーベル〉と、3人が入れ替わる謎の現象が発生。
これまで一人で戦ってきたキャプテン・マーベルは仲間との運命的な繋がりからチームを結成し、新たな“強さ”に目覚めていく。(HPより抜粋)
キャラクター紹介
- キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース(ブリー・ラーソン)…最凶最悪の敵サノスをも圧倒した、アベンジャーズ最強のヒーロー。かつてはアメリカ空軍のパイロットであったが事故によって全ての記憶を失った代償に得た“規格外のパワー”と“不屈の心”を持つ。キャプテン・マーベルとして覚醒して以降は、地球を離れてヒーローのいない惑星など幅広く保護している。“ある過去”がきっかけで彼女を「破壊者」と呼び復讐を誓う謎の敵から狙われることに。
- ミズ・マーベル/カマラ・カーン(イマン・ヴェラーニ)…趣味、恋に没頭するアベンジャーズオタクの妄想系高校生で、祖母から受け継いだバングルでスーパーパワーを手に入れた新世代の高校生ヒーロー。アベンジャーズの中でもキャプテン・マーベル推しで、部屋の壁にはキャプテン・マーベルのポートレートやイラストをベタベタ張り付けている。
- モニカ・ランボー(テヨナ・パリス)…キャプテン・マーベルが記憶を失う前、空軍時代の仲間であるマリア・ランボーの娘。キャロルのかつての親友であった母と同じようにキャロルが大好きだった。オリジナルドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』には大人になって登場。宇宙ステーションS.A.B.E.R.に所属する敏腕エージェントで、ニック・フューリーとともに働く。最近強大なパワーを覚醒させた。サノスの“指パッチン”で消えていたが復活後は政府機関S.W.O.R.D.(知覚兵器観察対応局)のエージェントとして復職している。地球を離れたキャプテン・マーベルを家族のように慕いずっと待ち続けている。
- ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)…シールドの元司令官。宇宙ステーションS.A.B.E.R.を監督する。地球を守るべくヒーローたちをスカウトして結集させる。キャプテン・マーベルについては「反逆者、ヒーロー、アベンジャー」と話す。実は猫好き。
- ヤン王子(パク・ソジュン)…歌と踊りで会話する惑星アラドナの王子。チャーミングでカリスマ性があり国民に愛されている。キャプテン・マーベルの過去を知り、固い絆で結ばれていて物語の重要なカギを握る。
- ダー・ベン(ゾウイ・アシュトン)…謎のヴィラン。キャプテン・マーベルを憎み、彼女の愛する全てを滅ぼそうと目論む謎の敵。
(以上FassionPressより抜粋)
今回も猫のグースが登場、しかもほかの猫ちゃん達もわんさか登場するようなのですが、もしかしてみんな口からアレ出すのかな…
ここから観賞後の感想です!!
感想
#マーベルズ 観賞。
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) November 9, 2023
ものすごくふざけた映画でした。
ええ、ふざけてました。
最後は、いよいよかって感じでした。 pic.twitter.com/evzY8qYLZu
子供が見ればさぞ楽しいでしょう。
しかし大人はダマせません。
無駄なシーン、団結への過程や心理描写を削いだ編集、荒いCG合成、ヴィランの弱さ。
尺を縮める意味をはき違えてます。
以下、ネタバレします。
ざっくりあらすじ
とある宇宙で、本作のヴィランであるクリー人、ダー・ベンがバングルを発見。
ジャンプポイントに穴を開けます。
地球。
ミズ・マーベルことカマラは、宿題をやっていると嘘をつき、キャプテンマーベルと自分が登場する漫画を描きながら妄想に浸ります。
すると左腕のバングルが光り出し、キャプテンマーベルと入れ替わってしまいます。(ドラマの最後のシーンに繋がる)
その数時間前。
キャプテンマーベルことキャロルは、スクラル人からもらった装置で、地球で過ごした日々の記憶をたどりながら眠りにつこうとしていました。
そこにニック・フューリーから連絡が。
モニカと共に宇宙活動に勤しんでしたニックは、電波障害の原因を探るようキャロルに指示。
モニカが宇宙で活動していることに喜びを露わにする一方、船外活動をしていたモニカは、まだキャロルと話すことに整理がつかず躊躇していた。
ジャンプポイントから漏れた光に気付いたモニカは、単独で調査に向かう。
時を同じくしてキャロルもまた、穴の開いた別のジャンプポイントに到着。
漏れた光に手を差し伸べる。
すると、モニカはキャロルのいた場所と、キャロルはカマラのいた場所と、カマラはモニカがいた場所と入れ替わる現象が発生。
再び誰かが力を発動すると、場所が入れ替わってしまう不思議な体験をし続けるのだった。
すぐさまダー・ベンの仕業と判断したキャロルは、スクラル人が住む星「ターナックス」で和平交渉をしているダー・ベンの元へ向かいます。
殺戮者と伏兵に呼ばれたキャロルは力を使って退治しようとしますが、再び入れ替わってしまうのでした。
カマラ邸を巻き込んで行われたバトルは、何とか一件落着。
急いでカマラの家に向かったニックとモニカは、光を放つキャロル、光を探せるモニカ、そして光を物質化できるカマラの3人が、ジャンプポイントに同時に触れたこと、そして穴をあけたバングルの片方を持つカマラとリンクし起きた現象だと推測。
久々の再会を果たしたモニカとキャロルでしたが、モニカは未だ複雑な思いを抱えていました。
カマラは入れ替わったことで空から落下。
まだうまく飛ぶことができないモニカは、力を駆使してなんとか落下するカマラをキャッチ、そのままターナックスへ向かったキャロルと入れ替わってしまいます。
ダー・ベンと対峙したモニカとカマラ。
ダー・ベンが腕に付けているバングルが自分と同じものだと気づいたカマラはそっと隠し、彼女の様子を伺います。
そこへすぐさま戻ったキャロルがダー・ベンと激突。
しかしダー・ベンのバングルがキャロルの力を吸収、さらに力を使ったことで3人の場所が入れ替わり事態は混乱をきたします。
スクラル人の皇帝ドローゲは、ダー・ベン率いるクリー人との和平交渉に難色を閉めていましたが、キャロルが登場したことに怒りを露わにしたダー・ベンは、ターナックスのジャンプポイントに穴を開け、星そのものを破壊してしまいます。
救助活動に勤しむ3人は、全員の命を救うことができない状態の中脱出。
ビフレストでやってきたヴァルキリーに協力を依頼し、スクラル人はニュー・アスガルドへ移住します。
ようやく3人の時間が持てたことで、自己紹介。
カマラはダー・ベンが持っていたバングルと同じものを持っていること、それによって過去にも言った経験を語ると、キャロル曰く「伝説のアイテム」であることが明かされます。
このバングルは量子バンドと呼ばれ、二つ揃えば時間と空間を行き来できる貴重なモノであることが知らされます。
舞台は変わり、クリー人が住む惑星ハラ。
かつてキャロルが「ヴァース」だったころにいた惑星は、当時の豊かな景色ではなく、荒廃した世界でした。
空気は汚染され太陽も沈み、辺り一面暗がりのような場所でした。
それもこれもキャプテンマーベルのせいだとダー・ベンは民衆に訴えます。
キャロルがクリー人を導くAI「スプリーム・インテリジェンス」を破壊したことによって内戦が勃発し、やがて惑星ハラは荒廃。
彼女が殺戮者と呼ばれていた要因はそれでした。
一方自己紹介を終えた3人は、ダー・ベンが次にどの惑星を滅ぼそうとしているのかを予測します。
スクラル人から与えられた装置を使って3人の記憶を共有し、ターナックスで見た星の座標を探ります。
ですが、キャロルやモニカの過去の記憶が混在し、徐々に3人の心が乱れていきます。
幼かったモニカは、ずっと待っていたキャロルがいつまで経っても帰ってこないことや、サノスの指パッチンによって、がんを患っていた母マリアの死に目に会えなかったことなど、孤独になっていたのは全てキャロルのせいであることを明かします。
カマラの機転を利かせた抱擁によって、3人は再び気持ちを一つに。
力を使うことによって入れ替わってしまう現象をどう活用するかを考え、意思の疎通を図っていきます。
ダブルダッチをはじめ、頭に物を載せた状態での瞬間移動、ボールを投げながら入れ替わる練習など、様々な動きを取り入れながら、入れ替わってもすぐさま行動に移せるようにタイミングを図っていきます。
ダー・ベンは、荒廃した惑星ハラを元に戻すために、資源のある惑星ばかりを狙っていました。
そして次に向かう場所は「水」が豊富な惑星アラドナでした。
それを知ったキャロルはどうも様子がヘン。
現場へ向かうと、その変な理由が明かされていくのです。
そこは「歌を言語にした惑星」で、到着するや否や皆が歌って踊って彼女らを迎え入れます。
そして星を統率する王子、ヤンが現れるや否や、キャロルはすぐさまドレスに葉や着替えされ、ヤン王子と社交ダンスを踊りながら状況を説明します。
そう、キャロルは王子を救ったことがきっかけで、法的に結婚関係にある事が明かされます。
モニカとカマラは驚きを隠せません。
やがて襲撃にやってくるクリー人の襲来に備え、ヤン王子は戦いの準備を始めます。
王子に用意してもらった戦闘服に着替えた3人は、ダー・ベンが持つバングルを奪取することを最優先に戦いを挑みます。
3人の見事な呼吸によって序盤は好戦していましたが、キャロルが全力でダー・ベンとの戦いに挑んだ結果、再び力を吸収されてしまい、アラドナのジャンプポイントに穴を開けられてしまいます。
何とか危機を脱した3人は、キャロルがダー・ベンの何に脅えているのかを問い詰めます。
するとキャロルは、惑星ハラをめちゃめちゃにしてしまったのは自分のせいだと嘆きます。
クリー人にとってスプリーム・インテリジェンスは害悪だと判断したキャロルは、それを破壊することによって彼らに平和をもたらすものとばかり思っていたが、実際は荒廃してしまったことで、それを復旧する術をひたすら探っていたことを打ち明けます。
それに時間をかけてしまった結果、地球に帰ることが出来なくてしまったことも打ち明けました。
彼女が帰ってこなかったことに腹を立てていたモニカは、キャロルに対し「ヒーローなんかにならなくていい」と自分にとっての叔母であってほしいことを強調。
そして太陽にキャロルの力を注ぐことで、惑星ハラの資源を復活できないかと助言。
一方、ニックとカマラの家族がいるSABERの基地では、ダー・ベンが起こした力によって電気系統がやられる事案が発生。
さらに謎のたまごがそこらじゅうで孵化しはじめる現象もあって、職員が皆非難をすることに。
しかし脱出ポッドが限られていることから、危機に直面します。
すると孵化し始めた卵は、なんとグースが生んだ卵で全部フラーケンでした。
ニックは、職員をフラーケンに飲み込んでもらえれば少ないポッドで脱出できることを提案。
戻ってきた3人と共に、逃げ惑う職員をフラーケンに飲み込ませていきます。
残った3人は、いよいよダー・ベンとの一騎打ちに挑みます。
果たして3人は、ダー・ベンのバングルを奪取し、平穏を取り戻すことができるのでしょうか。
・・・というのが、終盤までのあらすじです。
尺を縮めてもこれか…。
MCUドラマに登場したキャラが絡んできたことで、さらに初心者お断りムードが一段会アップした今回のマーベルズ。
モニカは「ワンダヴィジョン」で、カマラは「ミズ・マーベル」で描かれているので、見た方には理解しやすいと思いますが、本作だけではさすがにきつかったのではないでしょうか。
一応最低限の説明はしているモノの、どれだけカマラがキャプテンマーベルを推しているかや、モニカの過去に何があったのかまではすべて把握できなかったことでしょう。
その辺は観てもらうとしか言えないので見てもらうとして、この2人が絡んできたからには、それまで孤高のヒーローだったキャプテンマーベルに変化を与えなければ、この物語の意味はありません。
全て自分で片づけてきた戦士が、仲間や同志を作ったことで「誰かに頼っても良い」という気持ちを抱かせることが、本作で最も描かなくてはいけない部分だったと思います。
劇中ではモニカから怒りをぶつけられたり、自身の弱い部分を露呈されたりすることで、初めてキャプテン・マーベルとなったキャロルの本音が描かれていたのではないでしょうか。
しかし、個人的にはかなり浅い描写で片付けれらていたように感じます。
そもそも本作は、MCU史上上映時間が短い作品として伝えられており、昨今顕著になっている「長尺映画」へのカウンターになってくれたらいいなと期待したいた部分でした。
しかし、蓋を開けてみれば、多々要らないシーンにばかり尺を使い、一番大事とされる「団結への過程」がダイジェスト気味であったり、浅い掛け合いばかりが目立つ内容でした。
スクラル人から与えられた記憶を辿る装置は、前作で使われたものと同じで、それを今回でも使用したのはなるほどと思います。
ただ残念なことにこの装置はいい効果を生みません。
モニカが抱いていた痛ましい過去をキャロルに見せるためのきっかけとして利用し、その解決策を純粋無垢なカマラの抱擁で解決させるという、とてつもなく簡略化された3人の距離の縮め方をさせるための口実でしかなかったのです。
そもそも3人のキャラクターははっきりしています。
パワフルだけど心に闇を持っているキャロル、冷静だけど本音を言えないモニカ、愛ゆえにとにかく仲良くいたいカマラ。
自然とぶつかるのがキャロルとモニカなのは容易なので、いちいち装置を使ってきっかけを作らなくても、戦いの道中でもめ事を起こすんですよ、どう考えても。
利己的で自分で何でもできると過信しているキャロルですから、団体行動になった途端キャロルのスタンドプレーが引き金になってもめ事になるんです。
というか、できるんです。
そういう行動を積み重ねていけば、徐々に3人の関係に歪が生まれるんですよ。
そこでいの一番にキレるのがモニカで、喧嘩になって、誰よりも2人を愛しているカマラが巧く収束していく。
そうすることで、3人の関係が深まり絆が強くなる。
こういう構成にすればいいんですよ。
なのに狭い船の中でしょうもないダブルダッチとか描かなくていいし、装置を使ってきっかけなんか作る必要ないし、何より俺が考えたパターンの方が、よっぽど物語を進めながら絆を深めていけるんだから。
やはりね、団結していく過程が大事ですよ、こういうチーム物は。
今回そこがめちゃめちゃ損なわれていました。
尺を使わなくてはいけないのはそこで、ニャーベルズで笑い作るとか、アラドナでしょうもない踊りとかに尺使う必要ないんですよ。
どうしてもそれやりたいのなら、尺を長くするほかありません。
他にも残念な箇所が多々ありました。
今回「力を使うと入れ替わってしまう」というハプニングによって混乱を招く作品でしたが、上手く機能していません。
特にひっかかったのは、「力を使ってるのに入れ替わってない時がある」という部分。
一体どの時の力が引き金になっているのか、その線引きが出来ていないため、都合が良すぎる展開が多々ありました。
それこそキャプテンマーベルが力全開でいろんなもの吹っ飛ばしてる時に、なんで入れ替わらないの?と不思議で仕方ありませんでした。
こういう時って、その障害によってピンチがたくさん訪れるんだけど、攻略することによって、それがチャンスに変わるって方が面白みが増すってもんでしょ。
その面白みが全く活かされてないように感じます。
だからこそ最後は、もっと華麗な入れ替わりによってダー・ベンを翻弄してほしかったのに、普通のコンビネーションプレーでしたし、何よりそれ一体どこで練習したんお前ら?と。
ダイジェストで描かれた意思疎通のシーンで、せめて技の練習とかしてほしかったですけどね。
あとよくわからないのが、最後ダー・ベンがバングル二つ使って太陽に穴を開けようとしたところ自爆しましたが、なぜかカマラはバングル二つ使っても平気でした。
あれなんで?
あとこれ「イッキ見上映」だから気付いたんですけど、ブリー・ラーソンのキャラ作りが変わってませんか?
正直喋り方まで変わってたように思ったんですが。
最後に
あれこれ不満を並べましたが、やっぱりMCUはポストクレジットシーンで、気持ち上がるんですよね。
劇中でヴァルキリー出す辺りは、さすがだなと思いましたが、最後にはカマラがケイト・ビショップの家に忍び込み、ニック・フューリー意識で「君とチームを組みたい」と。
スコット・ラングの娘も誘うつもりとか言って。
これヤングアベンジャーズ結成前夜ってことですよね。
あと誰誘うんですかね。
アイアンハートとかにも登場するのかな。
そして時空の向こう側へ行ってしまったモニカがたどり着いた場所がX-MENのラボっていう。
ハンク・マッコイことビーストが登場し「モニカは今並行世界にいる」ことを明かし、目の前にいるマリアは、こちらの世界では「バイナリー」というキャラになっているという衝撃的な展開。
いよいよ待ちに待っていたX-MEN合流の予兆を見せた瞬間でした。
今後見せていく「シークレットウォーズ」への最初の一歩というところなんでしょうか。
なるほど、「ドクターストレンジ・マルチバース・オブ・マッドネス」でもそれっぽいシーンがありましたけど、今度は本物ですかね。
色々ダラダラ書きましたが、総じて言いますと、尺をただ縮めるだけではダメなんだぞと。
MCUの流れを壊したい気持ちはわかるけど、ただ笑かすためだけに余計な描写入れてもドラマにならないんだぞと。
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10