モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

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映画「彼女がその名を知らない鳥たち」感想ネタバレあり解説 愛は失ってはじめて気づく。

10月28日

彼女がその名を知らない鳥たち

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う~ん・・・タイトルを読んだだけだとよく意味がわかりません。彼女自身が鳥たちなのか彼女が鳥たちの名前を知らないのか。それ以前にこのタイトルからどんな物語か想像もつかない。う~ん、俺の想像力の無さ!!

 とりあえず出てくる人物がみんなクソなのにラブストーリーらしいので、後味悪い作品なんだろうなぁと。そりゃあ白石監督だもの、只の恋愛映画になるわけがない。

 

というわけで早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

人間が本質的に持つ闇や愚かさ、そこから射す光を感じさせる作品を多く手掛ける小説家沼田まほかる。共感度0%の登場人物しか出てこないのにページをめくるたび手が止まらなくなると話題を呼び、20万部を越えるベストセラー小説を映画化。

クズ、ゲス、卑劣といった面々の歪んだ恋愛感情から、肌にまとわりつくような不快感を経て、ラストは究極の愛へと昇華していく、感動の愛の物語です。

 

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)

 
映画「彼女がその名を知らない鳥たち」オリジナル・サウンドトラック

映画「彼女がその名を知らない鳥たち」オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

15歳年上の男・陣治(阿部サダヲ)と暮らしながらも、8年前に別れた男・黒崎(竹野内豊)のことが忘れられずにいる女・十和子(蒼井優)。

不潔で下品な陣治に嫌悪感を抱きながらも、彼の少ない稼ぎに頼って働きもせずに怠惰な毎日を過ごしていた。

ある日、十和子が出会ったのは、どこか黒崎の面影がある妻子持ちの男・水島(松坂桃李)。彼との情事に溺れる十和子は、刑事から黒崎が行方不明だと告げられる。

どれほど罵倒されても「十和子のためだったら何でもできる」と言い続ける陣治が執拗に自分を付け回していることを知った彼女は、黒崎の失踪に陣治が関わっていると疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯えはじめる――。(HPより抜粋)

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監督

今作を手掛けるのは白石和彌

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この人が恋愛モノをやるんですか!え~っどうなんだろう・・・微妙だなwというのがまず今作の第一印象です。

只この人が撮るんだし、原作の内容が胸クソ悪いんだから案外いいのかも、と。

凶悪」や「日本で一番悪いやつら」とはまた違った白石ワールドになるんじゃないでしょうか。

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 モンキー的には今作よりも、次回作「孤狼の血」の方が楽しみなのであります。なんせこれ悪徳警官で舞台が広島ですからね。血湧き肉躍る作品になりそうです。

来援春公開とのこと。

 

 

 

 

 

 

キャスト

彼氏がいながらも別の男に夢中になり、彼の金で生活するクソ女、北原十和子を演じるのは蒼井優。

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先日「ミックス。」を観賞したばかりなので久々な感じはしないんですが、あれだけの豪華女優陣の中で、一人だけ中華料理店で働く中国人をやった彼女に、ある意味感動したわけで、その名残を一切感じないようなクソ女っぷりを堪能したいと思います。

彼女に関してはこちらをどうぞ。

 

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不潔で下品だが十和子への愛は誰よりも大きい、佐野陣治を演じるのは阿部サダヲ。

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予告を見る限り、確かに不潔そうなのがわかります。ターコイズブルーのセーター着てるのに顔だけ泥だらけな感じがまた一層に感じる。

一人の女へどれだけ執着するのか、ねちっこい阿部サダヲを堪能したいと思います。

 

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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他のキャストはこんな感じ。

十和子の不倫相手、水島真役に、「キセキ-あの日のソビト-」、来年公開の主演作「不能犯」が控える松坂桃李。

十和子のかつての恋人、黒崎俊一役に、「シン・ゴジラ」、来月公開予定「ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~」が控えている竹野内豊らが出演しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

胸クソ悪いぃぃぃっ!!!とか感想書いちゃうのかなw

観賞前ではどれも感情移入できなさそうですが、どういう気持ちで映画館を出るのか楽しみであります。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

浮気する男は死ねばいい!!奔放な女とひたすら尽くす男の純粋な愛の物語でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共感度0%

恋人のお金で遊んでばかりの女、彼女を執拗に監視や尾行をする不潔極まりない男、不倫関係を続け本気にさせつつも最後は利用するだけの男、家庭持ちながら常套句で近づきひたすら弄ぶ性欲最優先の男。

2人の恋人を軸に、過去の男に訪れる不幸と恋人への疑惑。全てが明かされた時、それは美しい愛の物語に変わる。

失踪した過去の男を葬ったのは誰なのか?恋人への深まる疑惑をミステリーチックに追いながら、大人の純愛をしっかりと描いたラブストーリーでした。

 

 

ず~っと見ていて、とにかく不快で仕方ありませんでした。

これ最後にちゃんと話を畳まないと酷評してやるぞコラっ!!と思いましたが、まぁ見事な終わり方とその余韻に浸り、あれぇ、いい話だったんじゃない?とまで思ってしまうほど。

もちろん登場人物には誰一人感情移入することはできません。人としてアウトな人たちばっかりですが、十和子へのひたむきな愛を貫いた陣治の行動は少しだけ理解できるなぁと。

 

 

冒頭から十和子のクレームなるいちゃもんが半端なく、当時そういったお客さんを対応していた自分としては、非常に嫌な入り方するなぁと。

時計が壊れた、大事な思い出がが詰まったものなんです、私にとっては3万円でも高価なんです、なんで10万円以上じゃないと保険がきかないんですか、誠意を見せてください。そんなこと言ったら文太さんが出てきて誠意って何かね?って言ってきちゃうよ~。

DVDが見れません、別のものと交換しますよ、そういうことじゃない!そこまで見ていた時間を返せ!無茶なこと言いますね~。俺もそれ言われましたよwwまさかその時間が無料券3枚でカタがつくとは思いませんでしたけどねw

その後も、恋人がいながら、別の男に本気になり、しかもそのお金は毎日陣治からもらうお小遣いで遊ぶ。ちなみに十和子は働いていません。

毎日家でゴロゴロ~ゴロゴロ。あ~あ、オレの息子がジャスティンビーバーだったらなぁ~。

食事の支度は全部陣治。マッサージをしながら、あなたの顔をみなくて済むからと捨て台詞。あれ今日エッチできるんじゃね?と陣治がおっぱじめようとするならば、不潔、いやらしい、汚らしい、クズ、カス、などなど罵詈雑言の嵐。

ここまで面倒見ておいて、男からしたらたまったもんじゃありません。

 

でもですね、そんな十和子を心から愛している陣治。ゴミ扱いされても、歯が欠けても、食事中に足のごみをとって不潔と言われても、知らない男と不倫をしていようと、家でゴロゴロ敷いていても、陣治は十和子を愛しているのであります。

しかしながらその愛するが故の行動はいささか褒められるもんじゃありません。

家にいなければすぐさま電話。自転車で近所を探し回り、見つけた途端に心配したんやで~って、ちっちゃい子供じゃないんだからw

行先もわからず、遅くまで帰ってこなければ、十和子の姉にまで連絡し、さらに行動はエスカレートし、十和子の不倫相手水島の後をつけ、家に悪戯をし、二人の尾行をし、個人情報から素性まで調べるという、確実に付き合ってなければ、ストーカーと同じでございます。てかお前いつ働いてるんだ。

でもでも、陣治は十和子を愛しているのです。彼女が笑ってくれればそれで満足なのであります。

なぜここまで強く言うのか。それは劇中で何度も彼に対して悪意の目で見てしまうのです。十和子が自分の生きたいように生きれない原因は、この男のせいなんじゃないか?と。十和子のやってることは良くないですが、鳥かごから羽ばたけないのは飼い主のせいなんじゃないかと。

気づくとふと十和子に肩入れしてしまうように描かれているんですね。

だからこそ、この陣治の十和子への愛する気持ちを忘れずに見てもらいたいと思います。

 

 

そして、十和子の孤独さに付け込んで自分の性欲だけのために利用するダメンず達。

陣治と出会う前に付き合っていた黒崎は、十和子との愛の日々を撮影しながら過ごすというちょっとイタイ人。妻と別れ仕事も止め君と人生をやり直したいなどと十和子をその気にさせ、自分が作った借金を無くすため、肩代わりしてくれるおっさんと枕を交わしてくれと懇願する大馬鹿野郎。それが無くなれば僕の幸せになり、それが君の幸せになる。

おーおーおー言ってくれるね黒崎さん。いったいどこからそんな言葉が出てくるんだい?

それでも彼をあ~いしているから、と体をおっさんに委ねてしまう十和子。愛とは自らを犠牲にすることなのか。愛とは代償がなければ成り立たないのか。

結局十和子を散々利用した黒崎は、そのおっさんの姪っ子と結婚するということになり、別れを切り出されるという何とも報われない結末へ。

しかもそのことに抵抗した十和子は、頬骨、肋骨、手首を骨折してしまうまで黒崎にボッコボコにされる始末。愛とはそんなに痛みを伴うものなのか。

 

 

そんなことをされてまでも心のどこかで彼を忘れられない十和子は、同じ過ちを繰り返すのであります。

百貨店で購入した時計が動かないとクレームを入れる十和子。そこへ責任者である水島が登場。

自宅まで同じ額の似たような時計と交換すると尋ねるも、条件反射で拒む十和子。事前調査で店を訪ねていた十和子は水島のルックスが意外とイケてたことに少々ご満悦でありました。

するとどうでしょう、いきなり向こうから口づけをせがんでくるではありませんか。急展開にわけが分からなくなった十和子はその夜悶々として眠れなくなり、陣治に愛撫してもらうというハマりっぷり。

結果二人は後日ホテルで密会し、愛を確かめ合うのであります。

全く素性の知らない男女が体を重ねるなんてなぁ大人ですから、まぁよくあることだとは思いますが、だからといって趣味は何ですかってお見合いじゃないんですから、とツッコみたくもなりましたが、堂々と自分の趣味を語り出す水島に徐々にハマっていく十和子なのでありました。

 

 

こんな人間として決して褒められない人たちで構成された物語に、共感も同感もできないのであります。

 

しかし物語は、黒崎が失踪していたことという事実から、事態は急変していくのであります。

 

濡れ場の嵐。

今回R15指定だったため、いったいどんなバイオレンスで過激な描写があるのだろうと少々期待しておりました。予告でも蒼井優のベッドシーンが繰り返されていたので、とうとう彼女も決意のヌードを披露するのか!なんて思っていましたがとんでもない。

松坂桃李によってうま~くガードされてましたよこの野郎!

 

というわけでとにかくヤッてヤッてヤリまくる十和子がたくさん出てきます。

陣治にマッサージしてもらったらついウトウト。これはもしかして今日はOKなのかなぁ?と様子を伺う陣治。お尻モミモミしても起きないので上着の下から手を入れたら、こらぁ~~っ!!っと鬼の十和子。

罵声わびせられ部屋の隅でうずくまる陣治は少々可哀想でありました。

 

と、こんなのは序の口で、水島とはホテルでがっつりセックス三昧。

あーって言って、とややS気味なリクエストに応える十和子の開いた口に、いやらしく舌を入れる水島。そこから徐々に下半身へと愛撫しながらうまく十和子の胸を手で包み、ひたすら夢中になる2人。

 

他にも黒崎との絡みでは、どこか荒々しい黒崎に身を任せながら身悶える十和子。

おっさんと枕を交わさなければならない場面では、体を重ねるシーンはなかったものの、十和子の下着姿を足からなめるように撮る監督のセンスが光ります。

 

そうそう監督といえば、ロマンポルノ復活作品でもその力を発揮しているだけあって、女優が非常にきれいに撮れていたと思います。

昭和の作品と違って、商品価値を大事にする芸能人たちはたやすく濡れ場などやったものならCMのスポンサーは離れてしまい、その契約料でしのぎを削っている芸能事務所としては、易々と脱がすわけにはいかないのであります。

なので濡れ場をとらせてもらえる映画監督はかなり少なく、それでも「日悪」やロマンポルノで経験を積んできた監督は現在濡れ場をしっかり撮れる貴重な監督なのであります。

 

今回も大事な部分はちゃんと隠し、性欲に逆らわない本能丸出しの十和子を、暖色系の光をうまく使い綺麗に映していたように思えます。

 

 

真相は意外な結末へ

この作品を見ていて感じること。それは十和子と陣治はそんな関係なのになぜ別れることをしないのか。

散々罵っておきながら、次の日にはコロッと忘れなかったことにしたり、別の男に夢中になって陣治が邪魔なはずなのに、なぜ家を出ていかないのか。

もちろん無職ですから仮に出ていったとしても生活できませんからね。そういう面も考えられます。

 

反対に陣治だって、あれだけ仕事に家事に十和子のために一生懸命やっても見返りなど全くない。むしろ別に男作って遊びほうけては心配してしまう。体に悪いぜ心配性は。

 

そもそもこいつらの馴れ初めって?てなる人もいるかもしれません。過去の回想シーンがいくつも流れるのに肝心の馴れ初めが流れないんですよね~。

でもそれこそが最後のオチとなって描かれ、事件の真相を全て暴き、結果それが愛ゆえの行動だったということが描かれていくのでそれはそれは気持ちい爽快感を味わえることでしょう。

 

黒崎はなぜ失踪したのか。もしかしたら陣治がやったんじゃないのか。確かに彼ならやりかねないですよね、これだけ十和子をあ~いしているんですから。(これしつこいよね)

一通逆走してもまぁいいかってセリフがあるんですけど、ここドキッとするんですよ。要は一方通行というのを人の道に例えると、それとは逆の方向に進んでも何も思わない=人道に背いているという隠喩にもなりますからね。

 

この真相が明かされた時はちょっとだけ不満もあったんですが、思いもしなかった真相に驚き、そこから十和子が如何に陣治に愛されていたかがわかる運びになっていて感動しました。

こんな奴らから感動するとは思いもしなかったですね。

 

なんか思わせぶりな見出しですいません。さすがに真相は書きません。核心に触れないブログなので。

 

 

最後に

求められているほど煙たいもので、いざそれが無くなると物足りなさを感じる。その時初めて自分が愛されていると気づくんですよね。

この作品は十和子が初めて愛されていたことに気付くまでの物語だったように思えます。

是非結末を劇場で堪能していただければと思います。

色々書き足りないですが、ここまでということで。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10