モンキー的2017年映画ベスト10ランキング
はじめに
この記事を持ちまして丸3年を迎えた「モンキー的映画のススメ」も累計アクセス数500万を超えるブログとなりました。
いろいろな映画ブロガーの方や熱心にコメントを下さる方から、お褒めの言葉やご意見をいただき、まだまだ駆け出しな存在だと思っていたのが、いつしかみられる立場になってしまっていることに気づかされました。
それもこれもたくさんの方からのご支持あってのことであり、それ以上に今年を彩ったたくさんの映画の魅力あってこそのことだと思っております。
これからも思ったことを正直に、そして情熱かつ冷静に感想を述べていきたいと思います。
この場を借りて一度でも訪れてくれた方に、このブログにたくさんの価値をつけてくれた読者の皆様に感謝を述べつつ、今年最後の記事とさせていただきたいと思います。
2017年もたくさんの良作が生まれ、それと同時にたくさんの駄作が生まれたわけですが(おーっとこれは失言w)、皆さんはいったいどんな作品が心に残ったでしょうか。
去年の映画業界が盛り上がった一方で、今年も負けず劣らずな作品がたくさんあり、その中から順位を決めるのは例年時間のかかる作業で、今回も非常に悩みました。
1位は決まってます。これは揺るぎませんでした。これを超える作品は今年ありませんでした。あくまで僕の中で。
所詮好みなので、批判は受け付けませんよwww
一応各作品ごとにつけた満足度を中心に順位を付けました。ただ、上から順にというわけにはいかないので、そこはいろいろ吟味してつけてみました。
今年上半期ベストはこちらをどうぞ。
今年映画館で鑑賞した新作映画は配信作品も含めて127本!同じ映画を何度も鑑賞してるので、それを入れると映画館ではもっと行ってるはず。金使ったなぁww
自宅でおさらいしたり、まだ見てない旧作なんか入れたら300くらいいくのかな・・・。ええ暇人ですよ!!
それでは発表です!!!
第10位
スウィート17モンスター
どうしても青春映画や、ダメな主人公が成長していくような映画には目がなくて。
その中でも、単純に笑えてダメなのに憎めなくて、尚且つこれ、かつての俺とダブるな・・・あれなんか目が熱くなってきた・・・!みたいな作品に出会っちゃうと高い評価をつけてしまう癖があるんですが。
そんな自分の好みにドンピシャだったのがこの作品だったのかなと。
誰もがあの頃モンスターだった。親に友達に先生に迷惑かけてばかりのティーンズ女子が、唯一心の拠り所だった親友にあることで裏切られたことで孤立してしまうが、自分と向き合うことでほんの少しだけ大人への階段を上っていく青春コメディ。
本作の見どころは何といっても主役を演じたヘイリー・スタインフェルドのコメディエンヌとしての才能と、ウディ・ハレルソンのユルさと心意気がすんばらしい先生を演じているところ。
勝手ながらアメリカの指原莉乃といっていいほど、特別かわいくもないけど自分の魅力を最大限わかっているヘイリーちゃんが、まぁイラつかせるイラつかせるw
自己中度MAXなかき回しっぷりを体現していき、ラストにすんごく大人びた顔を見せるあのギャップ!あれはですね、まったくタイプじゃないのに妙にドキッとしましたよ、あたしゃ。
そして、それとは相反してザ・大人な対応で主人公をうまくなだめる、ウディハレルソンの落ち着いた演技。これは見事でした。
第9位
新感染 ファイナルエクスプレス
2017年は韓国映画が良作な年でした。話題作品すべて見てはいないんですが、その中で一番面白かったのがこの映画。
新幹線(正確にはちょっと違うんだけど)という密室で、バンでミックが発生。次々とゾンビ化していく人間たちの中で何とか生き残ろうとする一般人たちが、知恵を絞り武器を活かし戦い抜いていく。
時には自ら犠牲となり散っていく者、その中で生まれる愛の数々、それとは逆に人間の醜い部分までしっかりと描き、実はこのゾンビが攻めてくる構図が、韓国の歴史や経済状況を物語ってるという背景も入れてくる、日本よマジで見習え!な超エンタメ映画です。
近年ゾンビパニック映画であげられるのが「アイアムアヒーロー」。それと肩を並べるほどゾンビのクオリティが良く、やはりアジアでは銃がないからどうやってゾンビを倒すのかという疑問点もうまくクリア。
そんなゾンビ要素の上を行く見どころが、人間描写。
モンキーは1回の鑑賞で3度も涙を流すほど感動してしまったわけで、非常にべたな展開ではあるんですが、よくこれだけごちゃごちゃした内容の中で、こういう部分をうまく入れられるな!すげーよ!と。
中でも力持ちでやさしい男ソンファのこの映画に対する貢献度は半端じゃないです。見たら絶対好きなるキャラです。
第8位
T2 トレインスポッティング
T2 トレインスポッティング ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
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鬼才ダニー・ボイルの出世作「トレインスポッティング」。その20年後を同じキャストで描いた続編。
階級社会であるが故に、俺たちに未来なんかないぜ!とやんちゃばかりしていたろくでなし4人。そこから出し抜いて人生を選んだはずの男と、出し抜かれた野郎3人がその後どうなったのか。
それは決して抗える運命ではなかったという悲しくも開き直った様を、監督らしいセンスの応酬で刺激された1作。
移り行く時代の中で、一番楽しかったあの頃に戻ってしまった大人たちの、取り残されながらも、これでいいんだという決意の表れが見えたラストカットがせつなくもあり、彼らにとってはその方がよかったのかもと感じ、何とも言えない描かれ方に監督のらしさが出ていたように思えます。
この映画はやはり音楽のチョイスが絶妙で、過去作をミックスした楽曲を入れたかと思えば、当時使っていた曲を寸止めで流すなどの演出もあり、当時リアルタイムで見てハマった人にとっては、非常に懐かしく感じることのできる演出だったのではないでしょうか。
第7位
わたしは、ダニエル・ブレイク
職場で病に倒れた老人を軸に、国の制度によって苦しい状況下に置かれた人たちの、人間の尊厳を訴えた作品。
映画というには基本フィクションである。だけど時に現実と地続きで問題を提唱する作品もあって、特に洋画はそういうメッセージ性の強い作品が多く、いま世界ではこういう問題が巻き起こっているということを教えてくれることがあります。
この映画は正にイギリスが抱えている問題に対し、引退を撤回までして伝えたいと監督が手掛けた作品で、そこで描かれていた内容に非常に心を揺さぶられた作品でした。
このままだと日本もこうなるのではないか、自分の身に降りかかってくるのではないかという危機を感じる一方で、どんなに辛い状況下でも他人を思いやる心を決して忘れないダニエルの姿を見て、彼のような人間でありたいと心に刻んだ、監督の魂がこもった作品でした。
決して映画的な演出を施さずに描いたことで、ダニエルブレイクという人が本当にいて、こんな風に生涯を終えたんじゃないかというほどドキュメンタリー的タッチで描かれており、その幕引きがあっけないにもかかわらず、こんな理不尽なことがっていいのか!という怒りと悲しみが今でも余韻として残るほど。
8位のトレインスポッティングと対照的な作品だったかもしれません。
第6位
三度目の殺人
勝ちにしかこだわらない主人公の弁護士が、 2度目の殺人を犯した男の二転三転していく供述に、徐々に真実を知りたくなる欲求にかられていくヒューマンサスペンス。
カンヌ常連の監督が久々にベネチアに出品した今作は、人気キャストと宗教性を織り交ぜるという、興行と世界的評価を両方狙った意欲作で、その結果、観賞した人がラストの真実は一体なんだったのかという答えを明確にしない終わり方にチンプンカンプンし、わからない=つまらないという残念な方程式でこの映画を片付けてしまった人も多いはず。
昨今の日本映画は何でもかんでもセリフで説明してしまいがちな風潮の中、一切ぶれずに、しかも名の知れた豪華キャストで挑んだ、監督の心意気と日本映画に対する愛と、わかりやすい映画ばかり見ている人たちへの皮肉をたっぷり詰め込んだ作品だったのではないでしょうか。
かくいうモンキーも事の全てを理解したとは毛頭思ってなく、これはこういう意味なんじゃないかと考えたうえで感想を述べてみたわけですが。他の映画ブロガーの記事を読むやいなや、なるほどそういうことか!と、みんなすげえなと。
モンキー的には福山雅治のベストアクトを見れたと感じており、役所広司の安定した演技に舌鼓をし、広瀬すずの新たな可能性を見れたというとても贅沢な時間に、観賞後声をうならせ劇場を後にしたあのときの衝撃が今でも焼きついております。
第5位
レゴバットマン・ザ・ムービー
レゴ(R)バットマン ザ・ムービー ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2017/08/02
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ゴッサムシティを悪の手から守るヒーロー・バットマン。実は裏では超超さみしいのに強がってる奴だった。そんな彼にライバルとして認めてもらいたいジョーカーは、今までにない悪さを始める。
ド頭からいきなりぶっこんでくる自虐ネタからひたすら笑わせてくれる本作は、実は家族というものがどれだけ素晴らしいものなのかということを、どストレートに描いてくれるハートフルな作品でした。
中々自分以外の人間を認めようとしないバットマンが、なぜそんな人間になってしまったのか。散々実写映画で語られてきた彼の生い立ちをここでもあえて描き、バットマンという人物をただこじらせた男という形に変換するだけで、彼のヒーローたる所以にぐっと深みが増し、彼を取り巻く人物達が手を差し伸べるクライマックスは、笑いと涙で顔がしわくちゃになる楽しさ。
ノーラン版バットマンからずっとダークシリアスな展開で描かれてきた分、このギャップがたまらなく、もうこのテイストで久々に実写やってくれないかなwとまで思ってしまう、新たな、いや原点回帰なのか?よくわからんが、とにかく超楽しいバットマンムービーでありました。
第4位
ギフテッド
生まれて間もなく母を失った特別な才能を持つメアリーと、彼女を育てる叔父フランクが、時にはぶつかり合うも互いを思いやりながら絆を深めていく中で、突如訪れる親権問題。
はじめてのおつかいならぬ、初めての学校での数々の問題行動もかわいいもんで、そのかわいさはメアリーとフランクのほのぼのとしたエピソードで心を温めたていくたびにいとおしくなっていくわけですが、フランクとメアリーを引き裂こうとする超教育おばばの登場から徐々に暗雲立ち込める展開に。
このおばばの本性が暴かれたときの、子供のことを何でもわかったつもりでいる親の考えという、恐怖のギャップで揺さぶられ、後はもうお分かりですね、涙、涙です。
頭はめっちゃいいけどやっぱりコドモ、なメアリーを演じた天才少女マッケナ・グレイスちゃんと、あなたはどうして他の映画でもそんなにマッチョで真っすぐな目と心を持ってるのですかぁ!と問いかけたくなるキャプテン・クリエヴァとの掛け合いが最高にマッチ。
その二人の間で微動だにせず、今ある幸せをかみ締めて日向ぼっこしてる片目のネコ・フレッドもまた効果的で、いいアクセントとなって和みを与えてくれました。
第3位
ベイビー・ドライバー
グラサンにウィッシュ手袋、そして耳にはイヤホンを付け、抜群のカーテクニックをノリノリで見せつける銀行強盗の逃がし屋ベイビーが、運命の女性に恋をし、カタギになろうと決意をするが、事はそううまくいかない。
今までコメディ色の強かったエドガーライト監督も晴れてハリウッド映画デビューということで、いったいどんなぶっ飛んだ作品を作ったのか、期待に期待を寄せていたわけですが、ふたを開けてみれば、めちゃめちゃカッケークライムカーアクション映画だったわけで。
それでいて一つのラブストーリーでもあり、ベイビーという男が大人になるまでの成長譚でもある本作を、ミュージックビデオかのような音と映像のシンクロで彩り、それが一つのミュージカルとして構成されていく展開に、見てるこっちもアクセル全開フルスロットルときたもんで。
また、往年のカーアクション映画にしっかりリスペクトを込めたカットや演出もふんだんに盛り込まれ、クライマックスの激しいバトルは、口をハフハフしながら興奮し、完全に童心に帰った瞬間でもありました。
第2位
メッセージ
突如飛来した未確認飛行物体と接触を試みようとする言語学者が、彼らとコミュニケーションをとっていくうちに、自分の人生を思い出させるような奇妙な感覚にとらわれていくSFヒューマンドラマ。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作 「灼熱の魂」で衝撃を受け以降、彼の作品を追いかけてきたモンキーですが、実はそれ以降の作品は正直はまらず、俺はこの人の作品は今後受け入れられそうにないな・・・なんて思ってたわけですが、この映画を見てやっぱこの人スンゲー映画作るんじゃん!今までごめんよ!!ドゥニドゥニ!!!と改心した作品でありました。
やはり彼の作品はラストでの複線の回収が圧巻であり、今作でもそれが見事に炸裂。
このヘプタポッドという未知の生物が一体何のために来たのかというミステリーが、まさか主人公の人生へとスライドしていく構成に涙。
言語という壁を壊したとき、新たな世界が広がるというのは我々現実の世界でもきっとあることで、そういった意味でも非常に深イイお話だと思います。
これから見ようと思う人はあまり情報を入れずに、そして先を読もうなんて探りを入れずに映画に身を任せて見て頂きたい作品です。
そして、栄えあるモンキー的2017年映画ベスト10、第1位は!!!!
第1位
ラ・ラ・ランド
ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [Blu-ray]
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ロサンゼルスでの最悪の出会いから夢に恋に夢中な二人が、理想を求め現実にぶつかりもがいていく四季物語を、往年のミュージカル映画オマージュで構成された色とりどりの演出で描く青春ミュージカル映画。
夢を見ることや叶えることの素晴らしさ、その反面夢見ることへの厳しさといった現実的な部分を惜しみなく極彩色で描き、その夢に向かっていく中で支えた人への想いまでも詰まった、夢見る愚か者たち、夢見た愚か者たち全てを称える大傑作でありました!!
2016年夏あたりからこの映画がヤバいと聞きつけ、試写会、劇場、そして自宅で何度も何度も見ては同じシーンで必ずニヤつき泣いてしまう程、心揺さぶられ大好きになった作品でした。
もうですね、感想読んでくださいw
思いの丈が書き記されてます。
読み返したらちょっと気持ち悪いな自分・・・とも感じてしまいましたが、当時の正直な気持ちなんだと思います。なんてたって、当ブログ始まって以来の満点なので。
次点
ブレードランナー2049
キングコング 髑髏島の巨神
ナイスガイズ!
ノクターナル・アニマルズ
惜しくもベストテンに漏れてしまった作品4つ並べてみました。
ブレードランナーに関しては、映像美と音楽に見惚れ、そしてKの悲哀とジョイへの愛おしさに翻弄され、長尺など全くに気にならないほど没頭できた作品でした。
ただモンキー的には「メッセージ」を入れてしまったために泣く泣く除外。
ドゥニ・ヴィルヌーヴの凄さに圧倒された2017年だったように思えます。
キングコングに関しては、監督のこれ見よがしな画に心をつかまされた1本。やはり怪獣映画はダイナミックな暴れっぷりに限るな!と改めて感じ、最初から最後まで興奮の連続でした。
やはりエンドロール後の映像はテンションが上がります。
ナイスガイズに関しては今年最高のバディムービーで、ライアンゴズリングの新しい面を見れたことと、シェーンブラック監督のこれまでの作品をブラッシュアップしたような作品にも感じた1本。
というか次点を含めてライアンゴズリング出演作3本も入るってのが自分でもびっくりw
ノクターナルアニマルズは、モンキー的には初のトムフォード作品で、現在過去劇中劇という複雑な構成の中で、こんなにも美しくこんなにも暴力的でこんなにも後を引く終わり方をする映画を作る人だと思っておらず、人間関係を簡単にあきらめてしまいがちな今に警鐘を鳴らすメッセージ性もうまく盛り込んだ良作映画でした。
総評と今年を振り返って
ということで、今年のモンキー的2017年映画ベストはこんな感じになりました。
正直言うと1位から2位はかなりの差があり、4位以下はほぼ同順位といってもいい順番です。これ書いてる時の気持ちの表れだと思ってもらっていいです。はい。そんなもんでしょうランキングなんてw
さて今年の映画興行はどんな感じだったのか。ここから書いてる内容はあくまで個人の意見ですのでよろしくお願いします。
邦画ヒット作なし
やはり邦画が今年弱かったですかね。
興行的にも振るわなかった作品が多々あり、モンキー的にも去年以上にインパクトがあるような邦画に出会えなかった。
2016年は「シン・ゴジラ」をはじめ「君の名は。」、「この世界の片隅に」など日本の実写、アニメが大ヒットし、また映画好きもこぞってベストテンに入れる人も多かったように思えます。
2017年ですが邦画ヒット作は乏しく、コナン、ドラえもんと定番作品以外で当たったのは「銀魂」くらい。お世辞にも日本映画が良かったとは言えない結果になったと思います。
ただこれはあくまで興行成績の話で、こんなに良い邦画なのに日の目を見なかった作品が多々あることも事実で。
「彼らが本気で編むときは、」や「彼女がその名を知らない鳥たち」、「美しい星」、「散歩する侵略者」など名の知れたキャスト、名の知れた監督、中身はもちろん良作なのに興行が良くなかった作品も目立ちました。
まぁこの辺りは「全く映画に興味のない人たちからは遠い位置にある作品にしちゃってる」ことが問題で、何かムーブメントを起こせるような仕掛けとか、もっとうまく宣伝すればどうにかなったと思うのになぁと毎回感じます。
きっと賞レースでノミネートすれば注目されるであろう作品ばかりなので、そこに期待ですね。
そして2017年は「東宝の迷走」が際立った年にも感じました。
大ハズレ作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はなぜ今これをアニメーションでやろうと思ったのか?と疑問に感じたし、ワーナーと共同で制作した「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第1章」は、評価が分かれたものの、映画に興味のない人を巻き込むほどの求心力がなく、挙句の果てにはSNSで見せ場を見せて興行につなげようとする強行作戦に出る始末。
それは逆効果だから絶対w
ポスト宮崎駿を生み出す実験がここ数年続くアニメ映画も、「メアリと魔女の花」が当たらず、つくづく裏目に出てしまった大作が東宝は多かった気がします。
意外と興行が当たったのは「君の膵臓をたべたい」でしょうか。
ほぼ無名のキャスト二人にもかかわらず、中高生から口コミで広がった青春映画。
東宝って映画業界からしたら横綱だから大作ばかり作っているイメージだけど、こういう口コミでしり上がりで人気になる映画って中々ない気がして新鮮でしたね。
2018年は「君の名は」マネーでがっつり予算投入して、ヒット作はもちろん、良い作品を作ってほしいですね。
アカデミー賞作品公開問題
洋画に関しては、やっぱりアカデミー賞作品は例年通り素晴らしい作品が多く、「ムーンライト」を筆頭に、「ハクソーリッジ」、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」など良作が登場する中で、いつになったら授賞式近辺で日本で公開してくれるのかなぁと。
作品賞ノミネート作品だけでいうなれば、「ラ・ラ・ランド」とNetflixで配信された「最後の追跡」のみ授賞式前に公開されており、あとは受賞後に公開されるかどうかが決まるという仕組み。ビデオスルーの作品もあるし。
そして「ドリーム」なんか9月だぞ9月!!!
サブタイトル問題とかあったけど、それ以前に突っ込みたいのはこの公開日の遅さだよ!
半年も経ってんだよ!
しかも地方はもっと遅い。
2018年はいったいどれだけの作品が授賞式前に鑑賞できるのか。
せめて作品賞の半分くらいは授賞式前後で公開していただけないだろうか。
配給会社の皆さん、どうかこの映画バカの願いを叶えてください。
アメコミ映画について
大作モノでいえば、今年はアメコミ映画が6本も公開される盛り上がり。
どれもキャラクターを生かした笑いあり涙あり、アクションもCGも凄まじい、とても満足のいく内容だったんですが。
どうもですね、アメコミ映画大好きモンキー的には物足りなかったです。
正確に言えば、あと一つ卓越したものが欲しかった、というとこでしょうか。
一番期待をしていた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」も前作を超えたものが感じられなかったんですね。
笑いの要素があんなに無くてもよかったなぁというか。
「ドクターストレンジ」も「マイティソーバトルロイヤル」もMCUなのに単体として確立させた特徴ある内容でしたが、これも楽しいけども、といったところ。
これはもう超個人的なことなんですけど、「シビルウォー」に対する満足度が今でも高く、見るたびにあれを求めてしまってるのかなぁと。
だからきっとモンキー的には「アベンジャーズ・インフィニティ・ウォー」まではきっとこう感じてしまうんだろうなぁと。
MCU作品は合計で17作品あります。
今から見てみようかなという人にとっては、非常に高い壁になってますよね。
それを考えると今年は過去作見なくても楽しめるような内容になっていたなぁというのが感じられました。
ファンとしてはもちろん最初から見て、ようこそMCUの世界へ!ってなりたいんだけど、ここまでの道のりって相当大変。
だからディズニーは新規の顧客を開拓することも考えてるかもしれないですね。
DCEUは今年頑張った賞をあげたいですねw
これからDCはワンダーウーマン推しで来ることでしょう。
その「ワンダーウーマン」も非常に良かった。
よかったけど色々な部分を取り込みすぎてバランスを考えてしまっていること、エンタメにしようとしていることが逆効果に感じてしまい、もっとダイアナの内面を前面に持ってきて、ラストでのスティーブとの結末を盛り上げてほしかったですね。
あとは島での戦いがもっと見たいw
で、「ジャスティスリーグ」も楽しかったけど、ジョス・ウェドン色が強すぎたのが良くなかった。
そのおかげでザックが恋しくなったのも事実ですがw
確かにジョスは3時間にも及ぶはずだった作品をうまく2時間に収めた手腕はすごいと思う。
しかしながらいろいろと強引な部分も目立ち、やってることはアベンジャーズと何ら変わらないものになってしまった。
そこは差別化を図ってほしかったですね。
結局次回作はどれをやるのかもわからない。フラッシュかアクアマンかどちらかだとは思いますが、早く公開日決めて!
他にもネットフリックス映画の躍進、日本のコミック実写映画がドル箱として通用しなくなっていることへの言及、韓国映画の当たり年、ユニバース問題、もっと語りたいことがあるんですがここまで。誰か語ろうぜ。
ということで、今年も1年間ありがとうございました!
来年もよろしくお願いします!!!