モンキー的映画のススメ

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主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ナイスガイズ!」感想ネタバレあり解説 続編熱望!新たなバディムービーの誕生!

ナイスガイズ!

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キタキタキタ!こういうテイストのバディムービー待ってました!

てか久々のシェーンブラック

絶対面白いに決まってんじゃん!!

バディムービー はまずハズレない。

日本で言えば、今や親子そろって楽しめる「相棒」、その前は「あぶない刑事」なんかが代表的で、洋画で言えば、リーサルウェポン48時間ミッドナイトラン明日に向かって撃て!などなど数えきれない。

 

その代表的な映画に仲間入りしそうな匂いがする映画だと期待して、早速見に行ってまいりました!!

 

 

 

 

 

 

作品情報

「リーサル・ウェポン」の脚本・制作を手掛けた監督・制作コンビが、新旧2代ハリウッドスターを従え手掛けた新作は、やっぱり凸凹コンビが奔走するバディムービー。

しかも70年代の匂いまで醸し出した雰囲気。

何やら良作の予感がする爽快で痛快なポップ・アクション・エンターテインメント映画です。

 

 

 

 

あらすじ

シングルファーザーで酒浸りの私立探偵マーチ(R・ゴズリング)は、腕力で揉め事を解決する示談屋ヒーリー(R・クロウ)に強引に相棒にされ、失踪した少女の捜索を開始する。

凸凹コンビに、13歳で車の運転までこなすキュートなマーチの娘・ホリー(アンガーリー・ライス)が加わり捜索を進めていくと、簡単なはずだった仕事は、1本の映画にまつわる連続不審死事件へと繋がり、やがて3人はアメリカ国家を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれていく―。

コードネーム“オールドガイ”“ブルー・フェイス”“ジョン・ボーイ”…
次々と襲い来る凄腕の殺し屋に標的とされ、3人は命がけで事件解決に奔走する―(HPより抜粋)

 

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監督

監督はシェーン・ブラック。

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はい、バディムービーの申し子といっても過言ではないでしょう

映画監督としては今回が3作目という少なさではありますが、脚本家としては十分なキャリアを持ったお方でございます。

 

自殺願望があるためか常に暴走するリッグスと、よき家庭人という温厚な性格の持ち主マータフという正反対の二人の刑事がぶつかりあいながらも、熱い友情を結び、街をめちゃめちゃにしても御構い無しと、事件を解決へ導くバディムービーの最高峰「リーサルウェポン」で一躍人気になります。

 

その後も「リーサルウェポン」シリーズに携わりながら、しがない私立探偵と元フットボウラーの二人が共通の敵に立ち向かうべく手を組む「ラスト・ボーイスカウト」、記憶を取り戻しつつある女が私立探偵とともに過去を探す旅に出る「ロング・キス・グッドナイト」などで人気脚本家の地位を確立します。

 

そして2005年に満を持して監督したのが、コソ泥とゲイの探偵がひょんなことから行動を共にし、事件に巻き込まれていく「キスキス・バンバン」。

 

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 脚本化時代に作り上げてきたバディムービーのおいしいところを全部凝縮したかのようなハチャメチャで笑え、二転三転していくストーリー展開に満足すること間違い無しの1本!ロバート・ダウニー・Jr.とヴァル・キルマーの役柄のはまりっぷりも見事です。

 

この出演がきっかけで人気アメコミ映画「アイアンマン3」でジョン・ファヴロー降板後の監督を務めています。え?これバディムービーじゃないって?実はトニーと少年がしっかりバディを組んでるのです!!この掛け合いもさすが監督!

 

 監督に関してはこちらも是非。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

 

 

 

キャスト

ジャクソン・ヒーリーを演じるのはラッセル・クロウ。

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ちょっと公式HPに載ってる設定が面白いので引用。

 

出身:NYブロンクス(アイルランド系)
職業:示談屋(元海軍)
家族:なし(妻の浮気が原因で離婚)
身長:182cm
愛車:1968・オールズモビル・トロネード
武器:SIG-Sauer P230(自動拳銃)/Ithaca 37(散弾銃)
/Winchester Model 1912(散弾銃)/Brass knuckles(別名メリケンサック)
ファッション: アンティーク風ターコイズ・ブルーのレザージャケット
+アロハシャツ+ジーンズ+スニーカー+ティアドロップ型サングラスで流行は気にしない。 (HPより抜粋)

 

 

 いやぁ、武器にファッションまでしっかり載せてるあたり、この時点で最高w

70’sハードボイルドの匂いがプンプンしますねぇ。

メリケンサックまで持ち歩いてんのかw

 

昔のスマートな体型などとうに面影もない、ブルドッグな顔に熊のような野獣と化したラッセルさん。

 

1950年代の混沌としたロスでの警察の腐敗を描いた「L.A.コンフデンシャル」や、古代ローマ帝国時代で陰謀に落とされた剣闘士の死闘を描いた「グラディエーター」、実在した天才数学者が研究に没頭していく人間ドラマ「ビューティフル・マインド」など2000年代はとにかく彼が躍動した時でした。

 

その後はイギリスの英雄を映画化した「ロビン・フッド」や、傑作ミュージカルの映画化「レ・ミゼラブル」(じゃんばるじゃぁ~ん!!)、DCEUシリーズの幕開けとなった「マン・オブ・スティール」など安定した演技で主役に脇にひっぱりだこの人生を送っております。

 

 

 

ホランド・マーチ演じるのはライアン・ゴズリング。

 

 

 職業:探偵(マーチ探偵社社長/住所:1234 Mainstreet・Los Angeles)
家族:娘(妻とは死別)
身長:184cm
愛車:メルセデス・ベンツ SE コンバーチブル W111
武器:Smith& Wesson M36(回転式拳銃)
ファッション: 2ボタンのバッドウイング・ラペルスーツ+化繊の柄プリントシャツ
+太めのネクタイ+革ブーツで感じよく見えるスタイル。 (HPより抜粋)

 

ラ・ラ・ランド」での見事なダンスと歌、そしてピアノ演奏でファンも急増したことでしょう!

 

寡黙でタフガイで一人の女性を愛する、みたいな役ばかりだと思ったら、意外にもコメディセンスも持ち合わせてるという器用なライアン。

ぱっと見カッコいいけど、よく見ると顔のパーツが中心に集まってるよねぇ。

でもカッケーから許す。

 

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

 

www.monkey1119.com

 

 

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他のキャストとして、ホランドの娘・ホリー役を、「スパイダーマン・ホームカミング」に出演予定の期待の若手女優アンガーリー・ライス、

殺し屋ジョン・ボーイ役を、「マグニフィセント・セブン」でエマの夫を演じたマット・ボマー

失踪した少女アメリア・カットナーをハリウッド版「デスノート」でミサミサを演じるマーガレット・クアリー

カリフォルニア州司法省長官ジュディス・カットナーをベテラン女優キム・ベイジンガーが演じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久々のシェーンブラック作品、どんなドタバタ劇が繰り広げられるのでしょうか?

二人の間に少女が絡む「キスキスバンバン」を思わせる設定にどんな掛け合いなのか非常に楽しみであります!

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

かあぁ~~~っ!!笑った!!ユルくてレトロでカッコイイ!!新たなバディムービーの誕生っ!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これがシェーンブラックだっ!!

まずは率直な感想を。

 

異なる二つの事件が重なり巨大組織に狙われていく2人の男という設定はまさに「キスキス、バンバン」をアップデートしたかのような内容。

しかも何がまたカッケ―って、舞台は70年代の光化学スモッグに覆われたロサンゼルス!!

 

車も家もファッションも音楽もレトロなのにもかかわらず、全然古臭さを感じさせないスタイリッシュな雰囲気。

 

その中で、一生幸せになれない男と自分を戒める酒浸りな子持ちの私立探偵と、世の中に必要とされたいと願い、少女の救出を手助けするタフな示談屋という、2人の負け犬がアメリカ流ボケとツッコミとなり、絶妙な間合いとテンポと掛け合いに爆笑の連続!!

 

そこへ割って入るマーチの娘ホリーがまたかわいい!!

世界一最低な探偵と罵倒しつつも、うだつの上がらない父親を放っておけず、事件にくっついてきては、ナイス判断を繰り返す救世主っぷりが、作品内のユーモアをさらに加速させてくれます。

 

 

この3人に襲い掛かる殺し屋たちもユニークで、マッチョな黒人のオールドガイ、計画性もなければ頭も悪い、ひょんなことから青い顔になってしまうブルーフェイス、そして殺し屋の親玉で常にフォーマルなスタイルのジョンボーイなど、個性的でキャラの立った敵もなぜか憎めない。

 

 

そんな登場人物たちがドタバタしながら織りなすアクションサスペンスコメディにシビれっぱなしの2時間でございました。

 

 

 

ライアンがスゲーww

特に笑えるのはライアンゴズリングの奇声ととにかく落ちる件。

冒頭から服を着たまま風呂に入るという「傷だらけの天使」のショーケン気取りでツカミはOK!

 

ヒーリーに腕を折られれば、お前どこから声出すねんwwという奇声をあげ、たまたま横たわった木の木陰で死体を発見すれば、吐きたいけど吐けない、誰か助けてと叫びたいけど声が出ないという2つの願望を1つにした完全におかしな奇声は、ライアンの新境地を見たといっても過言ではない。

 

 

他にもヒーリーとトイレで遭遇したシーンでは、銃を持ってるのに、ズボンをおろした状態でくわえタバコ。

しゃべればタバコはズボンに、銃を持った手でタバコを拾えばドアは勝手に締まるwwこの件は、言葉で説明するのがムズイw

 

 

そしてとにかく落ちる、既に人生墜ちすぎにもかかわらず転げ落ちるのは何のメタファーかはわからんが、ビルの屋上から落ちれば、パーティ会場から落ち、フィルムを追いかても落ちるなどライクアローリングストーンにしてフォーリンダウンなマーチが、どこか情けなくて愛おしい。

 

だからといってダメダメばかりではない。

きちんと探偵として鋭い視点からひらめき余裕をかますといった一面もまたずるい。

しかもその余裕のせいで、おかと違いなひらめきがあったりすることろといったオチがつくのも・・・ズルいww

 

早期解決してるのに追加料金をせびるちゃっかりな面も、私立探偵あるあるだなぁと。

 

 

このようにいままで見たことのないライアンが、顔で、仕草で、動作で、声で笑わせるというナイスな一面をこれでもか!と見せつけてくれます。

 

 

ラッセルも暴れるぞww

相変わらず野生味溢れるラッセル・クロウの暴れっぷりも爽快だ。

 

何というか昔のあの暴君が再び牙をむき、悪者を四の五の言わず鉄拳制裁していた頃のラッセルが帰ってきた、そんな印象であります!

 

マセガキに依頼され、ドアあけーの、メリケンサックでパンチ秒殺!と示談屋とは名ばかりの暴力で商談成立、ペットの魚を次々に放り投げる殺し屋にぶちギレ、走る!飛ぶ!撃つ!そんな重たい体でよく動くなっ!!

 

オールドガイとの格闘も、カメラの切り替えもあってキレのいいアクションを見せてくれるし、クライマックスも走り回ってました!

 

 

こんなに似てるぞ、ナイスガイズ!

正直今作の設定、監督の過去作とクリソツなのであります。

 

ポルノ女優が死んだところから始まり、それが排ガス取り締まりの訴訟に関わっていたという設定は、脚本した「リーサルウェポン」とそっくりであります。

 

リーサルウェポンでは、高級アパートから飛び降り自殺した売春婦の事件を捜査していくうちに、ヘロイン密売組織に行き着くといいうお話でした。

 

 

大きな部分では「リーサルウェポン」な流れですが、細かくいくと「キスキス、バンバン」の方がものすごく似ています。

 

全く異なる依頼が、実は同一人物だったというのはまさにそっくり。

「キスキス~」では、ロバートダウニーJr.演じるハリーが、憧れの幼馴染ハーモニーから頼まれた事件の被害者と、ヴァルキルマー演じる私立探偵ペリーが依頼された事件の依頼主が同一人物でした。

 

 

今作では冒頭、「形容詞の使い方」というヘンテコな番組が流れるのですが、「キスキス~」でも「すごいきれい」というハリーに対し、「言葉がおかしい!正しくはすごくきれいよ!」と指摘する件がありました。

言葉を指導するという点ではここも似ています。

 

 

本作でマーチは店に侵入しようとガラス戸を割るも、出血多量で病院に搬送されたり、ヒーリーに左腕を折られると散々な目に遭いますが、「キスキス~」も同じ。

ハリーとハーモニーはドア越しで口論になり、ドアを思いっきり閉めた時にハリーは指を挟み切断してしまうというシーンがあります。

これも左手。

 

「キスキス~」では死体をよく捨てていましたが、今作でも捨ててます。

これも似てる。

もっといえば、2人の男がピンチの時に女が助けにくるのも一緒。

私立探偵というのも一緒。

 

 

探せばもっとあるとは思いますが、こんなに過去作と類似点があるのです。

それなのに面白いのは監督の力量あってこそなんでしょう。

 

是非これを見たら「キスキス、バンバン」を見ていただきたいですね。

リーサルウェポンも!どっちもおもろいぞ!!

 

 

音楽がイカすぜ!!

はい音楽ならモンキーにお任せ!

今作では70年代を代表する音楽がふんだんに使われていました。

オープニングはザ・テンプテーションズの「Papa Was a Rollin' Stone」!

タイトルばっちりウマい!

しかもワウでカッティングするギターがたまらない!

世界観バッチリでしょこれ!

 

 

その後もア~イ♪ワナロケンローオルナァ~イ♬とKISSの代表曲「Rock and Roll All Nite」で始まれば、パーティーのシーンでは、70年代のディスコサウンドの代名詞である、アース・ウィンド&ファイアの「セプテンバー」や「Boogie Wonderland」で指でリズムとっちゃうよね~!的ノリノリで心躍らせ、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でも流れたルバート・ホルムズの「エスケープ(ザ・ピニャコラーダ・ソング)」、他にもビージーズクール&ザ・ギャングといった往年のディスコナンバーやロックソングが目白押しのオンパレード。

 

サントラもあるからハマったら聞きまくろう!!

 

Nice Guys

Nice Guys

 

 

 

 

 

最後に

前半は笑い重視、後半はちょっとハードボイルド&サスペンスな展開で緊張と緩和をしっかり用意した流れになってました。

 

ライアンで笑い、ラッセルで熱くなり、アンガーリーちゃんにキュンキュンする心忙しい満足のいく作品でした。

 

とにかく笑い飛ばせる2時間です!

「ラ・ラ・ランド」でライアンの2枚目ぶりが堪能できるので、それまで笑えるライアンでファンの方は楽しんでくださいw

というわけで以上!あざっした!!

 

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満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★ 7/10