モンキー的映画のススメ

モンキー的映画のススメ

主に新作映画について個人の感想、意見を述べた文才のない男の自己満ブログ

映画「ゴジラ×コング 新たなる帝国」感想ネタバレあり解説 それじゃ猿の惑星じゃないか(笑)

ゴジラVSコング2 新たなる帝国

どうも、怪獣にあまりい興味のないモンキーです。

二大怪獣がハリウッドで激突するという夢の競演をついに果たした「ゴジラVSコング」。

一体どちらが勝つのかワクワクしておりましたが、結局蓋を開けてみれば「第3の敵登場で共に手を組む」という、一定数が予想した通りの展開。

日米を代表する怪獣が勝負することで政治が動くわけでもないのに、白黒つけない安パイな流れ持ってきやがって!と、観賞当時少々腹が立ったのを覚えてますw

 

そもそもこのモンスターヴァース、ギャレス・エドワーズ監督が手掛けた「ゴジラ」から、随分と怪獣に対する神格化的な描写が薄れ、怪獣プロレス的なポップな内容になり過ぎてる気がしてなりません。

僕はこのシリーズで言えば、どちらかというと「キングコング:髑髏島の巨神」くらいのテイストが一番好みなんですが、いざ怪獣同士の決戦となると、ゴジラサイドで保たれてきた「神格化的描写」が全くないんですよね。

 

だってですよ、前作のバトル、動きが早すぎませんか?

ゴジラ単体の映画ではあんなに早く動いてないですよ。

色に統一感がないんですよね、このモンスターヴァース。

 

まぁ全作を同じ監督がやってないのだから仕方ないにしても、もう怪獣自体が別物に思えて仕方ないというか。

で、本作の予告ですよ。

二体が併走してるっていうw

ロッキー3かよ!!ってツッコみたくなるんですけど、前作を手掛けたアダム・ウィンガードが「ダイ・ハード」をオマージュしてるくらいなんで、きっとまた80年代映画オマージュ満載なんだろうなと。

 

・・・とまぁ、いきなり辛口な冒頭ですが、きっと今回も僕の肌に合わない作品になってると思いますw

頭をバカにして楽しみたいです。

早速鑑賞してまいりました!!

 

 

作品情報

ワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズ、東宝が提携し、『GODZILLA ゴジラ』より展開してきた、ハリウッド版『ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)の壮大な世界観がクロスオーバーする「モンスター・ヴァース」シリーズ。

映画史上もっとも有名な怪獣が激突した「ゴジラVSコング」では、世界中を熱狂させ、メガヒットを記録したことも記憶に新しいところ。

 

そんな二大怪獣が再び登場する本作。

地上の王と地底の王が激突したその先で、「新たなる帝国」が更なる脅威を人類に与える。

 

監督が前作に引き続きアダム・ウィンガードが担当。

前作ではゴジラよりもコング寄りの物語として描かれていたが、本作でも「コングがキングコングとして一人前になっていく物語」として作り上げていく。

神ゆえに近づけないゴジラよりも、人間と心で通じ合うことのできるコングを軸に描くことで、観客が入り込めるドラマ性が生まれるからだという。

 

そんなドラマを盛り上げるために集まったキャスト陣。

言語学者アイリーン役のレベッカ・ホールや、コングと会話できる少女ジア役のカイリー・ホットル、ポッドキャストで「大怪獣の真実」を延々と配信していたバーニー役のブライアン・タイリー・ヘンリーが続投。

美女と野獣」のダン・スティーヴンスや、「シャン・チー」のファラ・チェンなどが新たにキャスティングされた。

 

 

前作は「VS」だったのに対し、「×」となっているタイトルが非常に意味深な本作。

果たして「新たなる帝国」は人類と二大怪獣にどんな影響を及ぼすのか。

 

ゴジラvsコング(字幕版)

ゴジラvsコング(字幕版)

  • アレクサンダー・スカルスガルド
Amazon

 

 

あらすじ

 

怪獣と人類が共に暮らす世界で、未確認生物特務機関であるモナークが異常なシグナルを察知した。

 

これを境に、ゴジラが君臨する地上世界と、コングのテリトリーである地下空洞が交錯し、ゴジラとコングの激突はついに一線を越える。

 

しかし、そんな怪獣たちのバトルの先には、人類の想像をはるかに越える未知の脅威が待っていた。(MovieWalkerより抜粋)

 

youtu.be

 

キャラクター紹介

  • アイリーン・アンドリューズ( レベッカ・ホール)・・・怪獣達の調査を行う研究機関「モナーク」の人類言語学者。
  • バーニー・ヘイズ( ブライアン・タイリー・ヘンリー)・・・ポッドキャスト「大怪獣の真実」を配信しながら怪獣たちに関する陰謀を主張してきた陰謀論者。「モナーク」に再就職している。
  • トラッパー(ダン・スティーヴンス)・・・「モナーク」所属の獣医。コングの主治医を務める。
  • ジア(カイリー・ホットル)・・・耳に障害を抱えている髑髏島の先住民イーウィス族の少女。養母のアイリーンから教えてもらったアメリカ手話で会話する。

 

  • ゴジラ / GODZILLA…地球上が天然の放射能に満ち、巨大生物が跋扈していたペルム紀の生態系の頂点に君臨していた種族の末裔であり"怪獣の王"。本作では背鰭が紫色に発光しており、前作に引き続き人類に牙を向く姿が描かれる。
  • コング / KONG…髑髏島から地下空洞へ渡った超大型類人猿。長年の望みであった同族と巡り合うも、新たなる脅威・スカーキングと対峙することになる。本作では新たな武器として、右腕に機械式の籠手「ビースト・グローブ(B.E.A.S.T. Glove)」を装着する。
  • スコ / SUKO…地下空洞に生息していたコングの同族の幼体。バーニーからは「ミニコング」の愛称で呼ばれる。自分達を支配するスカーキングを恐れている。
  • スカーキング / SKAR KING…地下空洞にてスコ達を支配する超大型類人猿。コングに比べると細身で、オランウータンに似た赤毛の風貌をしている。様々な怪獣との戦いに精通した歴戦の戦士で、他の怪獣の背骨で作った鞭「ウィップスラッシュ(Whipslash)」を武器に、コング達の前に立ちはだかる。
  • モスラ / MOTHRA…モナークから「怪獣の女王」と称される蛾のような怪獣。ゴジラとはかつて共生関係にあったと見られている。
  • スキュラ / SCYLLA…前々作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』にて登場した頭足類の怪獣。ゴジラの王座を狙い、ローマにて激突する。
  • シーモ / SHIMO…地下空洞に生息していた、背中を青い結晶のような棘で覆われた冷気を操る怪獣。スカーキングとともに、ゴジラとコングの前に立ちはだかる。
  • グレイト・エイプ / GREAT APE…地下空洞に棲息するコングと同種のタイタン。スカーキングに支配されコングと敵対させられている。

(以上ウィキペディアより抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

一体どんなドッカンバトルが描かれているのでしょうか!

お願いだから景気の良い映画になっててくれ!!

ここから観賞後の感想です!!

 

 

感想

怪獣プロレスはとうとう地下空洞の世界で実現!!

ガジェット付けちゃうし無重力空間で戦うしで、もうやりたい放題!!

観賞中は少年に戻るも、いざ映画館を出ると実年齢に戻ってしまって、なんか辛いw

以下、ネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

ざっくりあらすじ。

まずはザックリあらすじを語るとしましょう。

 

地下空洞の世界で暮らすことになったコングは、同類を探し彷徨う日々を送る一方で虫歯に悩まされてしまう。

そこで一度地上に戻って獣医であるトラッパーに抜歯をしてもらうことに。

 

一方のゴジラはローマで暴れたと思えばフランスの核施設を襲って放射能を急襲したり、北極海にまで向かいそこの主である怪獣トバトって、再びエネルギーを蓄えるという謎の行動を行い続ける。

 

人間パートでは、一般社会になじめずにいるジアに頭を悩ませながらも、ゴジラの行動パターンや、地下世界での地震によって新たに発見された未開拓エリア、そして謎のシグナル電波などの解明と、モナークの学者アイリーンの前にいくつもの難題が押し寄せ、前作で出会ったバーニーを巻き込んで地下世界へと向かうことに。

 

コングが向かった未開拓エリアでは、スカーキングなるボス猿が支配した世界となっていた。

コングは男気かまして立ち向かうも、スカーキングに無理矢理いうこと聞かされている怪獣シーモの冷気によって右腕を損傷してしまう。

道中気に入られたちっこいコングのスコに助けられながらたどり着いた先は、アイリーンらがたどり着いたイーウィス族の住処。

 

イーウィス族は、壁画を通じて地下世界で今後起こりうることをアイリーンたちに伝え、戦いに備えていく。

その信号はゴジラやモスラにも届き、コングの説得によってゴジラも地下バトルに参戦。

地上と地下を行き来しながらも、とんでもないバトルがついに勃発するというもの。

 

前作よりバカでよかった。

生態系の王座を保持したくて愚行に走ったテック企業の陰謀に怒りを発したゴジラによって巻き起こった2大怪獣バトルを描いた前作。

コングサイドとゴジラサイドにセコンドとして人間を置いたせいか、物語の視点がシンプルな構造になっていなかったこともあって、物語的にそこまで面白く感じなかった前作とは打って変わって、本作はコング側にアイリーンらを置くことで、ゴジラはほぼほっといた感じにしたことが、逆に物語をシンプルな構造にしていて良かったように思います。

 

監督自身、コングに寄り添った物語にしたかったと語っている通り、見る側がコングの感情を捕らえたくなるようなしぐさや表情、コミュニケーションを取っていたのが印象的。

特に、前半では未開拓エリアで遭遇したスコとのやりとりがメインになっていて、言語がない分、我々は彼らがどういうコミュニケーションを図っているかを考えながら見ることになり、これが個人的には怪獣映画のあるべき視点のように思えて好印象を持ちました。

 

一方でゴジラは神的なイメージが強い分、いったいなぜイタリアで暴れたりコロシアムで寝そべったり、フランスの核施設を襲ったり、北極海でバトったりしてるのかの予想がつかないため、この先訪れるコングとの一騎打ちを今か今かと待ち構えるような感覚で楽しめました。

とはいえ、前作よりもIQが低く見えたのは事実。

実際コングがゴジラに説得を試みたエジプトでのシーンは、出会い頭で突進してくるゴジラにコングが「ちょっと待てよ!」と言ってるかのような見切り発車ぶり。

コングとススコがあれだけコミュニケーションとれたのに、ゴジラはまるで聞く耳持たねえのかよ!と思わず笑ってしまったし、そんなゴジラはモスラが現れないと聞く耳持たないってのが、どうも頭悪そうでなんともw

 

とりあえずゴジラとコングを対等に描くのではなく、あくまでコング視点で見せていたのは物語に入りやすくなっていたし、人間側も物語を進めるためのツールとして機能していたので、セリフを追うようなストレスはほぼなく、あくまで「怪獣プロレス」として楽しませるための作品として楽しかったですね。

 

そもそも猿が支配する世界を猿が壊しに行くって、なんかもう「猿の惑星」じゃないすかw

コングは人間側の猿でもないし、別に猿が人間を奴隷扱いしてるわけじゃないけど、舞台がもうプラネットオブジエイプですよと。

そこにゴジラも参戦とか、実は人間が住んでましたとか、もうやりたい放題も良い所だなと。

もちろん嫌いじゃないですよw

 

大体観賞前からきっとバカだろうなってのは予想出来ていたのですが、コングの虫歯治療の件から最高でしたからね。

食糧調達のための狩りに成功し、さぁ食事だと思って勢いよく捕食しようとしたら「いたぁい!!」と叫ぶコング。

上の歯がしっかり虫歯だってことで、「いたいよいたいよなんとかしてよ!!」と地上に上がってくる辺りがもうかわいい。

 

それまでいろいろ人間によって檻に入れられたり観察されたりとストレスMAXだったにも拘らず、そういうところはちゃっかり人間に助けを求めるコングちゃん、好きw

 

そこへ空からデカい音楽鳴らして容器に登場するトラッパー。

空からデカいフックにぶら下がってコングの口元に着地し、虫歯にグルグルと縄を括りつけ、ヘリの力で一気に抜歯!!

デカい相手にはこれくらい大雑把な施しをしないと面白くないですね。あまりの雑な治療に笑ってしまいましたw

 

トラッパーに関して言えば、終始70sロックをかけまくってテンションMAXな一面を見せたり、抜歯でのクレイジーな治療っぷりから、どっかネジのとれたヤバい奴なのかなと思ったら、しっかり獣医としての職務を果たすし、何なら自然の摂理や生態系の序列を重んじている知的な面も見せたり、あまりの異世界ぶりに興奮と恐怖に苛まれているバーニーをしっかりあやしたりと、キャラクターとして非常に頼もしい存在だったんでんすよね。

 

そんなトラッパー、シーモからの冷気によって右腕を損傷したコングに、補強と治療を施すんですが、これがまたぶっ飛んだ設定で。

秘密裏に「コング増強計画」を進行していて、そのプロトタイプが地下世界の施設の武器庫にあるってんで、ヒーヴを飛ばしてアームを運んでくるんですよ。

 

あんな巨大な機械を一人でどうやってヒーヴに積んだのかまるで見当がつかないんですけど、ただでさえ怪獣に武器をつけて戦わせるって個人的には俺反則だと思ってたんですけど、いざ見たら最高でしたねw

それをつけたコングが右パンチを繰り出す時に、いちいち機械が動くショットをはさむわけですよ、ウィーンウィーンて。

トランスフォーマーとかパシフィックリムじゃないんだから(笑)と思いながらも、アダム・ウィンガード監督は、少年のような気持でこれを作ってたんだろうな、それってめっちゃ楽しい作業だったに違いないんだろうなって思ったら、なんかもうワクワクしちゃってw

 

 

敵のスカーキングもウィップラッシュっていう怪獣の骨を鞭状にした武器を持ってるんですね。

一見ただの骨の鞭じゃんておもったら、先端にシーモの背びれのとげがついていて、これが相手の胴体を切り裂く役目を持ってると。

コングも鞭を掴むのは良いモノの、先端がとがってるから切り傷が出来て痛いのなんの。

しかもスカーキングのビジュアルがオランウータンぽいんですけど、見た目薄毛出し、コングよりも細身で、しかも目がバキバキなもんだから、ホント街を牛耳ってる不良感満載で、怪獣ヤンキ―映画と言われている所以が彼のビジュアルからも伝わるんじゃないかとw

 

スカーキングが他の猿たちを奴隷のようにこき使ってましたけど、ぶっちゃけあれ、何させてたんですかねw

何か城を作ってるわけでもなく、とりあえず岩を運ばせてただけでw

そういうツッコミたくなる描写も多々あって楽しかったのがこの「ゴジラ×コング」だったなと。

 

クライマックスに至っては、絶対他のゴジラ映画ではできない「アホ」な決戦。

イーウィス族は重力を操れる技術を持っており、スカーキングたちを地上に行かせないために、その重力を操ってポータルを閉じる、いわば決壊のようなものを作るんですね。

数分間しかできない代わりに、その時間は重力同士がぶつかることで「無重力状態」になると(は?)

そんな中で助けを呼んで戻ってきたコングとゴジラ、スカーキング軍団が戦うという。

 

ただでさえ巨体が動くことが早すぎるって文句を言ってた俺が、このシーンはそんなこと忘れて没頭しましたねw

なんだこのバカな戦いは…wwと。

あの巨体が浮くだけでおもろいのに、なんて身軽に動けるんだとw

そんなスムーズに動けねえだろってツッコミをしながらも、やりたい放題やってる怪獣たちの本気の戦いにワクワクしてしまいましたねw

 

モスラまで加わっての大怪獣バトルは、そんな笑いを感じながらもクライマックスに相応しいド派手な展開でした。

 

 

最後に

この手の映画って、見終わった後特に残るものがなくて困ることがあるんですが、ストライキの影響で今年は洋画大作があまりなく、国内でのヒットも出せてない状況なので、こういう「誰もが知ってるキャラムービーだけど別に前作とかおさらいしなくても楽しい」コンテンツが見れたことは大きな収穫だったと個人的に思います。

 

妙にシリアスな空気だして物語の整合性が犯し過ぎた「ゴジラー1.0」なんかより、ずっと清々しいバカさ加減で、圧倒的にこっちの方が面白かったです。

 

もうね、コングが優勝です。

いちいち顔の表情が笑えるんだよなぁ…。

虫歯を痛がる顔、スカーキングにオラつく顔、スコにイキる顔、突進してくるゴジラに困惑する顔。

前作より非常にユニークを持ったキャラとして、非常に好感の持てるコングでした。

 

 

しかし次回作のモンスターヴァースはどうするんでしょうね。

また「ゴジコン」でやるのか、単体での作品を作るのか、それこそ「モスラ」単体とかも企画としてあるんだろうか。

正直AppleTV+でやってた「モナーク」のドラマが全然面白くなくて中断しちゃったんですけど、正史に絡んできてないでしょ、どうせ。

 

きっとゴジコンで3作目を製作するんだろうけど、敵を誰にするのか、ネタはあるんですかね。

今度はゴジラの敵が登場して、コングが借りを返すとかって話になるんだろうか。

想像は付きませんが、今回のような「少年のような発想と気持ちで作った」作品が良いですね。大味だけど筋が通ってる内容は基本としてw

 

とにかく前作よりも見やすく、何も考えなくていいゴジコンでした。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10